東京大学 院試 過去問 解答例
東大 数理科学研究科 数理科学専攻 専門科目B 2014年度 院試 解答例・解説
東京大学 数理科学研究科 数理科学専攻 専門科目B 2014年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全18問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。
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第1問 — Artin--Schreier拡大
Artin--Schreier類を数える
標数 では の分解体は, の における類で決まる。2段階目では と定数 の2つの独立な類が現れるため, 上で次数が になる。
9次部分体の数え方
Galois 拡大 の9次部分体は,Galois 群の位数 の部分群に対応する。 この問題では位数 かつ指数 の非可換群が現れるので, 線形空間 の1次元部分空間を数えるのと同じ個数になる。
2014年度は公開から時間が経過しているため、解答・最終答まで全文公開しています
(1)
, とおく。まず を満たす元 を取ると, の根は である。 は の像ではないから,この Artin--Schreier 拡大は 3次である。従って
(2)
次に とし, とする。 このとき であり,さらに の根は で与えられる。よって 上の Artin--Schreier 類として と は独立である。 したがって
(3)
Galois 群は位数 の非可換な -群として見られる。 具体的には から生成される。この群では非自明な元はすべて位数 であるため, 位数 の部分群の個数は よって に含まれる の9次拡大は 個である。
(4)
最後に, で定まる 自己同型 の固定体を とおく。 この部分群は正規でないので は Galois 拡大でない。一方で は を固定するから は を含む。 なので は に含まれない 1のべき根である。
最終答
条件を満たす9次拡大の一例は
第2問 — 実代数曲線の極大イデアル
実点だけを見ない
-代数の極大イデアルは実点だけでなく,剰余体が になる閉点も持つ。ここでは複素化すると2本の直線に分かれ,その共役軌道を 実の極大イデアルとして読む。
原点だけが実剰余体を持つ
を実数で解くと原点だけである。非原点の閉点では という関係により剰余体に が入り,剰余体は になる。
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とする。極大イデアル による剰余体は, または と同型である。
剰余体が の場合,像 は を満たすため であり, を得る。
剰余体が の場合は, を用いて またはその共役で表される。従って がすべてである。ただし となるのは,対応する複素点 と が複素共役を含めて 同じ実閉点を与える場合に限る。
最終答
と, で与えられる極大イデアルがすべてである。
第3問 — ファイバーと接空間次元
まずファイバーを固定する
は1変数多項式環なので,極大イデアルは のファイバーを見るだけでよい。 この段階で を定数 に置き換えると,問題は2変数の局所環の計算になる。
接空間次元は一次項で決まる
局所環で を見ると,関係式の一次部分だけが効く。 非零の滑らかな放物線上では一次関係が1本あるが,特異的な点では一次関係が消える。
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(1)
の極大イデアルは で尽くされる。
(2)
このとき である。
(3)
極大イデアルごとの を調べる。 まず とする。点 で を満たす点では, 局所的に1つの滑らかな方程式だけが残るので 一方,原点に対応する極大イデアル では,関係式 , はいずれも2次以上から始まるため
次に とする。この場合 各極大イデアルは であり,局所化後の関係式は少なくとも2次以上である。 したがってすべての について
最終答
であり, さらに
第4問 — 対称群の二重剰余類
二重剰余類の不変量
と はそれぞれ指定された部分集合の中と外を自由に入れ替える。 したがって, によって片方の指定集合がもう片方と何点交わるかだけが残る。
大きさは安定化群で割る
二重剰余類の大きさは,左と右から動かしたときの重複を で割ればよい。この交わりは4つのブロックに分かれ, その階乗積が分母になる。
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(1)
は集合 を保つ置換全体なので 二重剰余類 の大きさは である。
とおくと ただし 従って 最大を与える はこの有限範囲で上式の分母を最小にするもの,すなわち に最も近い許容整数である。
(2)
次に を考える。二重剰余類は だけで決まり, の各整数がちょうど一つの二重剰余類を与える。
最終答
である。また
第5問 — 正則値判定
零点上では と が同時に消えない
零点条件は である。したがって特異点を探すとき, かつ という有限個の候補だけを調べればよい。
値 の見落としに注意
の点を列挙するだけでは不十分である。その点が実際に零点上にあるか, すなわち を満たすかまで確認する必要がある。
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と書く。 が滑らかな部分多様体であるためには, 零点上で であればよい。
である。零点上では だから, が起こるなら でなければならない。
より,候補は である。このうち では で零点条件を満たさない。 では 従って特異点が生じるのは のときだけである。
最終答
で は滑らかな 部分多様体である。
第6問 — 接触形式と水平リフト
高さは線積分で決まる
水平条件は 方向の微分方程式そのものである。したがってリフトの問題は を計算する問題に変わる。
閉曲線でもリフトは閉じるとは限らない
基底が閉じていても, が非零なら高さがずれる。 単位円ではこの積分が円板の面積 になる。
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(1)
とする。基底曲線を と書くと,リフトは の形をしている。水平条件 は である。従って初期値 を与えると と一意に定まる。これでリフトの存在と一意性が従う。
(2)
単位円周の場合は なので 始点と終点の 座標は同じだから
(3)
最後に閉じた水平曲線の例として,-軸上を往復する折れ線を取る。 とすれば,定義される各点で速度はゼロでなく,また なので である。
最終答
任意の初期点に対してリフトは一意に存在し, 単位円周のリフトでは 閉じた水平曲線の例は上の -軸往復である。
第7問 — 球面上のHamilton流
1次元等位線を見る
球面は2次元で, が保存されるため軌道は等位線上にある。 正則等位線はコンパクトな1次元多様体なので円であり,流れは周期的になる。
鞍点レベルだけが非周期
は鞍点 を含む特異レベルである。 このレベルでは閉曲線が停留点で切れ,残った軌道は一方の停留点から他方へ向かう。
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(1)
球面上の面積形式を と見ると,条件 から である。ここで だから このため であり, は流れで不変である。
(2)
停留点は となる点であり, である。通常の正則な等位線は球面上の閉曲線で,その上で なので すべて周期軌道である。
例外は の等位線である。球面条件と合わせると となり,2つの閉曲線が で交わる。この2点を除いた部分は 停留点に向かう分離軌道で,周期的ではない。
最終答
停留点は の非停留点はすべて周期点である。 かつ の点だけが,停留点でも周期点でもない。 さらに
第8問 — レンズ空間内の部分空間
2つの2セルが同じ円に 回貼り付く
の符号で を2つの半球に分けると,それぞれの境界赤道が 商で 重に同じ円へ落ちる。これが の 1次ホモロジーを生む。
レトラクションはホモロジー単射を強制する
なら である。 したがって包含で2次ホモロジーが消えてしまう状況では,レトラクションはあり得ない。
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(1)
に対する対角的な 作用の商を考える。部分空間 は2球面である。上半球と下半球は商写像でそれぞれ2セルになり,境界の赤道は 重に巻かれて同じ1セルへ貼り付く。
従って は,1つの0セル,1つの1セル,2つの2セルを持つCW複体で, 境界写像は と書ける。よって
(2)
のとき,もし商空間全体から へのレトラクションが存在すれば, 包含 による は単射でなければならない。しかし3次元レンズ空間では である一方, である。 これは矛盾である。
最終答
のとき, へのレトラクションは 。
第9問 — ガンマ関数と振動積分
枝の選び方
第一象限では とする。虚軸上で となることが, を生む。
第2問は を直接代入しない
は上の公式の範囲外に見える。 部分積分で に直してから を使うのが安全である。
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(1)
とし,第一象限の切り取った領域で を積分する。主枝を取ると,実軸上の寄与は であり,虚軸上では とおいて となる。小円と大円の寄与は で消えるため, 虚部を比較して を得る。
(2)
次に部分積分を用いる。 同じ輪郭積分の実部から が従うので, を代入すると
最終答
であり,
第10問 — 局所的に二乗可積分でない関数
と の境界例
は積分すると有限だが,二乗すると になり対数発散する。 この境界性を各有理点の近くへ薄く配置する。
任意の区間で発散させる仕掛け
有理数は任意の区間に入る。各有理点に二乗で発散する特異性を置けば, どの区間を取っても少なくとも1つの発散特異点を含む。
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(1)
上では とすればよい。実際, である一方, である。
(2)
実数軸上の例を作る。 を有理数全体の列挙とし, 正数 を となるように取る。例えば でよい。 と定める。各項の ノルムは 以下なので,級数として に属する。また台の測度は
任意の区間 はある有理数 を含む。その点の近くで となる部分があるため,
最終答
が前半の例である。後半は有理数 のまわりに を置けばよい。ただし とする。
第11問 — フーリエ係数とBernstein型評価
半整数ずれが絶対値和をきれいにする
のため,係数の周波数は になる。 半整数格子の和 , を使うと絶対値和が に簡約される。
評価の本体は平行移動平均
微分を平行移動の線形結合で表せれば, 平均ノルムでは三角不等式だけで 上界が出る。最高周波数 の指数関数で鋭さも確認できる。
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(1)
とおく。フーリエ係数は である。 とおくと では , だから 従って
(2)
次に とする。上のフーリエ級数をスケールして畳み込み核として用いると, を得る。これは各指数関数 , で確認すれば十分で, 有限和の線形性から一般の に従う。
(3)
ノルム について, 平行移動でノルムは変わらないので 等号は高周波の指数関数 で達成される。
最終答
かつ また
第12問 — 単調関数列の弱収束
弱収束から点収束を抜き出す
単調性があると,ある1点で上にずれれば右側の小区間で, 下にずれれば左側の小区間で 同じ符号のずれを検出できる。試験関数を小区間に置くのが要点である。
連続な極限が一様化を助ける
点収束だけでは足りないが,極限 がコンパクト上で一様連続なので, 有限個の分割点での収束を単調性によって区間全体へ広げられる。
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任意の有界区間 を固定する。各 は単調非減少なので, 区間内の振動は端点付近の値で制御できる。
まず任意の点 で を示す。もし部分列で となるなら,単調性より 上で同じ下界がほぼ保たれる。 の連続性により を小さく取れば,非負の試験関数をその近くに置くことで となり仮定に反する。下側のずれも同様に, に試験関数を置けば 排除できる。
点ごとの収束が分かれば,広義一様収束は標準的な分割で従う。 は 上一様連続なので,分割 を細かく取り, が各小区間で成り立つようにする。分割点での収束と の単調性から, 十分大きい では各小区間内の は から 以上離れない。 よって任意のコンパクト区間で一様収束する。
単調性を外すと結論は壊れる。例えば とする。Riemann--Lebesgue の補題より任意の について である。しかし はどの非退化コンパクト区間上でも一様には に収束しない。
最終答
仮定のもとで である。単調性なしの反例は である。
第13問 — 固定点反復の漸近誤差
平均値点も固定点へ近づく
は と の間にあるので, なら である。 ここで 仮定を使うと, のずれが誤差 で抑えられる。
無限積に帰着する
反復誤差は と補正因子 に分かれる。 補正因子の収束は と対数評価から出る。
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(1)
であるから より であり, は なので また だから,十分大きい で となる が取れる。すると であり, の局所 Lipschitz 性から を得る。
(2)
では である。
(3)
最後に である。 なので,ある 以降で となり, 従って無限積 は正の有限値へ収束する。
最終答
となる が存在する。また であり, が存在する。
第14問 — 指数分布の比と極限定理
最大比率はLaplace変換で抑える
1つの が全体の 以上を占めるには,他の和に対して十分大きく なければならない。指数分布ではこの確率が Laplace 変換で明示的に評価できる。
比の極限はデルタ法
と は独立なガンマ分布で,中心極限定理が直接使える。 最後は比の関数を一次近似するだけで分散が決まる。
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(1)
は平均1の指数分布なので
(2)
次に とする。 のとき なら 独立性と上の Laplace 変換より 合併評価で となり,指数的に減少する。
(3)
最後に とおくと 中心極限定理より で, は独立な標準正規分布に従う。関数 を で線形化すると 従って極限分布は平均0,分散 の正規分布である。
最終答
であり,任意の について さらに
第15問 — q差分とNewton展開
-Newton展開として見る
は -格子上の差分を表す。通常の Newton 展開で シフト を の積へ展開するのと同じ構造である。
係数比較が一番安全
は単項式に対して -階乗係数を出す。したがって級数の各係数を比べれば, 複雑な作用素公式も機械的に確認できる。
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(1)
とする。-二項定理より が成り立つ。これは を代入して確認できる。 右辺は に関する次数 以下の多項式であり, で左辺と一致するため恒等式である。
(2)
次に とおく。 は を満たすので 一方,(1) の恒等式を に作用させると 従って係数比較により を得る。
(3)
最後に とすると ここで と見れば, である。直接計算して を得る。
最終答
であり, また で
第16問 — 年齢構造モデルの正平衡
総量で割ると環境依存項が消える
は年齢分布だけを表す。総量 の増減率を引くことで, が打ち消され, だけの方程式になる。
Malthus係数を決める式
は出生カーネルと生存関数から決まる固有値である。 という仮定が,正の の存在を保証している。
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(1)
である。初期値が正で,方程式は非負解を保つと仮定されているので, がある で起これば となる。しかし境界条件と 特性線に沿う表式から正の初期分布は直ちに全て消えないため である。
(2)
とおく。積分して を得る。これを元の方程式から差し引くと であり,境界条件は この式には だけが現れる。
(3)
平衡解を とする。 とおけば である。可積分な正解のため と書くと, 境界条件から は を満たす。この左辺は について連続狭義単調減少で, では1より大きく, で0に近づくため, ただ一つの が存在する。正規化条件で と決まる。
(4)
とおくと (5)
この2次元系が正平衡 を持つ必要十分条件は を満たす正の が存在することである。
最終答
である。唯一の正平衡は ただし で定まる。対応する常微分方程式は であり,正平衡条件は
第17問 — sl2表現と巡回対称性
Schur--Weyl型の可換性
全成分に同じ Lie 代数作用を足した は,成分の入れ替えと可換する。 そのため は 既約分解の重複空間側に作用する。
最後は1個のマイナスの位置だけを見る
重み2の空間では,ベクトルは「どの位置に があるか」で表せる。 巡回対称性に対して Fourier 基底を取ると, も同時に判定しやすい。
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(1)
と書く。異なるテンソル成分に作用する作用素は可換なので これで が Lie 代数表現を与えることが分かる。
(2)
置換 はテンソル成分を入れ替えるだけなので, 従って は各置換と可換し,特に と可換する。 は4成分の巡回置換なので,隣接互換の和 とも可換である。
(3)
の Clebsch--Gordan 分解は である。ここで は最高重み の既約表現で,次元は である。 従って現れる次元と重複度は
(4)
は全ての置換で不変であるから またこれは最高重み4のベクトルであり,含む既約表現は5次元である。 基底は と取れる。
(5)
最後に を満たす空間は,一つだけ を含む 4次元空間である。基底を とする。条件 は係数和が0であることに等しい。 巡回置換 の固有ベクトル はいずれも係数和が0であり, の固有ベクトルでもある。 これらのスカラー倍が求める全てである。
最終答
なので,既約表現の次元と重複度は である。 で,含む既約表現は5次元,基底は でよい。最後の条件を満たす元は の非零元である。
第18問 — 有限遷移系の到達集合
有限性により閉路問題になる
有限グラフでは,無限経路はどこかの有向閉路を無限回訪れる。したがって の 空性は,誘導部分グラフに有向閉路があるかどうかで判定できる。
は補集合側の閉路で判定する
とは, を避け続ける経路を一つ選べるという意味である。 そのため,補集合 の中で閉路へ到達できる点だけが から 外れる。この点を見落とすと,(2) の最大値を大きく数えてしまう。
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(1)
状態を と書く。図の向きは である。有限有向グラフでは,ある集合 の中に正時刻以降ずっと留まる無限経路が 存在することと, の誘導部分グラフが有向閉路を含むことは同値である。したがって は, が有向閉路を含まないことと同値である。
次の4つの3閉路は互いに交わらない。 従って閉路をすべて壊すには少なくとも4点を除く必要があり, である。
一方, は有向閉路を含まない。実際, という順序で並べると, 内のすべての矢印は右向きに進む。よって最大値は である。
(2)
とおく。 であることは, から出発して に入らない無限経路を少なくとも一つ選べること,すなわち の中だけを通って 有向閉路へ到達できることと同値である。従って は, と, 内の 閉路へ到達できない点を合わせた集合である。
まず上界を示す。 なら なので 自身も 有向閉路を含まない。特に と仮定すると, は高々5点である。 もし が有向閉路を含まなければ, 内に留まり続ける無限経路は存在しないから となり, で矛盾する。
残る場合として, が有向閉路を含むとする。高々5点の中の閉路なので,その長さは 3または4である。上の遷移表から次の補助事実が分かる。
理由は次の通りである。3閉路は,それを含む互いに素な4つの3閉路分解へ拡張できる。 の残りは高々2点なので,残り3つの3閉路をすべて壊すことはできない。4閉路の 場合も,その補集合には4つの3閉路が現れ, の残り高々1点ではそれらをすべて 壊せない。従って に閉路が残り, が閉路を含まないことに 矛盾する。よって は不可能であり, である。
次に6点で達成できることを示す。 とおく。この集合は という順序で並べると,集合内の矢印がすべて右向きに進むので有向閉路を含まない。
さらに補集合 は二つの3閉路 の和である。したがって の各点からは, に入らずに 無限に進む経路を選べる。すなわち であり, は有向閉路を含まないから である。
最終答
である。また である。