(1)
αn=T となる元を取り,ζ を原始 n 乗根とする。
Xn−T=j=0∏n−1(X−ζjα)
であるから,分解体は L=R(T)(α,ζ) である。
R(ζ)=C であり,R(α) の定数体は
R のままなので
[L:R(T)]=[C(α):R(α)][R(α):R(T)]=2n
である。
(2)
n=4 では L=C(α), α4=T であり,
G=Gal(L/R(T))=⟨r,s∣r4=s2=1, srs=r−1⟩
と書ける。ただし
r(α)=iα,r(i)=i,s(α)=α,s(i)=−i
である。次数 4 の中間体は,位数 2 の部分群の固定体である。
位数 2 の部分群は
⟨r2⟩,⟨s⟩,⟨r2s⟩,⟨rs⟩,⟨r3s⟩
なので,固定体は
C(α2),R(α),R(iα),R((1+i)α),R((1−i)α).
このうち ⟨r2⟩ だけが G の正規部分群である。
R=K なら明らかである。以下 R=K とし,R の非定数元の中から
次数が最小のものを取り,先頭係数で割ってモニックな f∈R とする。
d=degf とおく。
f=Xd+ 低次項であるから,任意の m≥d について
Xm=Xm−df+次数が m 未満の項
と書ける。帰納法により
K[X]=K[f]⋅1+⋯+K[f]⋅Xd−1
である。従って K[X] は K[f]≃K[t] 上有限生成加群である。
K[f] は Noether 環なので,その有限生成加群 K[X] の部分加群
R も有限生成である。よってある g1,…,gm∈R が存在して
R=K[f]g1+⋯+K[f]gm
と書ける。右辺の積に閉じていることから,特に
R=K[f,g1,…,gm]
であり,R は K 上有限生成である。
(1)
F=x2−x−y(z2+y)
とおく。点 (0,0,a) での勾配は
Fx=−1,Fy=−a2,Fz=0
なので,接平面は
Ta: x+a2y=0
である。これを X の方程式に代入すると
y{(a4−1)y+a2−z2}=0
となる。したがって a4=1 のときは L ともう一つの既約成分の
計 2 個である。a4=1 のときは
y(a2−z2)=0
となり,L と z=a, z=−a の二つの直線の計 3 個である。
(2)
次に L と交わる直線を
(x,y,z)=(0,0,a)+t(u,v,w)
と書く。これが X に含まれるための係数比較は
−u−va2=0,u2−2avw−v2=0,−vw2=0
である。L と異なる直線では v=0 であるから w=0 となり,
さらに u=−a2v, a4=1 が必要十分である。
(1)
A は角 2π/3 の回転,B は反射である。従って
⟨A,B⟩≃D3
であり,位数は 6 である。
(2)
P3 は標準二次元表現 V=Cx+Cy の三次対称積である。
二面体群の既約表現に分けると,三次調和部分と (x2+y2)V に分かれる。
具体的には
P3=C(x3−3xy2)⊕C(3x2y−y3)⊕(x2+y2)Cx⊕(x2+y2)Cy.
最初の一次元は A,B の両方で固定される自明表現である。二つ目の一次元は
A で固定され,B で符号が変わる表現である。最後の二次元は標準表現と
同型であり,既約である。
(1)
X=∂/∂x について
ιXω=dy
である。もし dH=dy となる T 上の関数 H が存在すれば,
y-方向の閉曲線に沿って
0=∫dH=∫dy=1
となり矛盾する。
(2)
次に
V=a(x,y)∂x∂+b(x,y)∂y∂
とおく。このとき
ιVω=ady−bdx
なので
LVω=d(ιVω)=(∂x∂a+∂y∂b)dx∧dy.
フローが ω を保つ条件は LVω=0 であるから,
ax+by=0
である。
(3)
例として
V=sin(2πx)∂y∂
を取れば,a=0, b=sin(2πx) であり ax+by=0 を満たす。
(1)
単位球面上の円は
u⋅x=c,∥u∥=1,∣c∣<1
で表される。ただし (u,c) と (−u,−c) は同じ円を表す。
[(u,c)]⟼[u]∈RP2
は全射である。任意の方向 [u] に対し,例えば c=0 を取れば大円が得られる。
(2)
また
[(u,c)]⟼[u1:u2:u3:c]∈RP3
と定めると単射である。像は
u12+u22+u32>c2
で表される開集合である。
(3)
RP3 は向き付け可能であり,その開部分多様体も向き付け可能である。
(1)
実関数
F1=∣z1∣2+∣z2∣2−2,F2=∣z1∣2−∣z3∣2−1,F3=Im(z1z2z3)
を考える。F1=F2=0 から ∣z1∣≥1 が従う。さらに
z2=0 または z3=0 の場合でも F3 の微分は残りの変数方向で
消えない。従って dF1,dF2,dF3 は M 上で一次独立であり,
M は実三次元部分多様体である。
(2)
B+(r) の条件で選ばれる向きを
z1=1+s2eiα,z2=1−s2eiβ,z3=se−i(α+β)
で与える。ここで 0≤s≤1, 0≤α,β<2π である。
このとき
∣z1∣2+∣z2∣2+∣z3∣2=2+s2
なので,S=min{1,r2−2} とおけば対象は 0≤s≤S である
ただし r<2 では空である。
また
dz1∧dz2∧dz3=−dsd(s1−s4)dsdαdβ
となる。向きをこの符号が正になるように選べば
g(r)=4π2S1−S4.
(1)
半径 ρ∈[3,4] の球面で切ると,条件は球面から互いに交わらない四つの
円板を取り除くことに等しい。したがって各切り口は四つ穴の球面 F であり,
Y≃[3,4]×F
と変形してよい。境界 X は F の二重化である。四つ穴の球面の二重化は
種数 3 の閉曲面なので
H0(X;Z)≃Z,H1(X;Z)≃Z6,H2(X;Z)≃Z
であり,他は 0 である。
(2)
写像 f は x-軸方向と y-軸方向の四つの穴を巡回的に入れ替える。
四つの境界成分の自由アーベル群から全和を割った三次元表現では,特性多項式は
t−1t4−1=t3+t2+t+1=(t+1)(t2+1)
である。二重化では同じ表現が二つ現れるので,
χf∗(t)={(t+1)(t2+1)}2.
(1)
正則関数の絶対値は劣調和であるから,B(a,r)⊂D に対して
∣f(a)∣≤πr21∫B(a,r)∣f(z)∣dxdy≤πr21∫D∣f(z)∣dxdy
である。
(2)
Laurent 係数については,0<ρ<1 で
an=2πi1∫∣z∣=ρf(z)z−n−1dz
を用いる。これを r<ρ<2r で積分し,Fubini の定理と
ρ≍r を用いると
∣an∣≤πrn+21∫Δ∗∣f(z)∣dxdy
が得られる。
(3)
最後に f(z)=∑anzn とする。もし a−m=0 となる
m≥1 があれば
f′(z)=∑nanzn−1
は z=0 の近くで ∣z∣−m−1 型の項を持つ。これは面積積分で
∫0εr−m−1rdr=∞
を引き起こす。仮定に反するので主部は消え,f は正則に拡張される。
(1)
t=x2−y2, p=f′(t), q=f′′(t) とおくと
uxx=2p+4x2q,uyy=−2p+4y2q,uxy=−4xyq.
従って
uxxuyy−uxy2=−4p2−8tpq=−4f′(t){f′(t)+2tf′′(t)}.
(2)
方程式は
4f′(t){f′(t)+2tf′′(t)}=t2k
である。これは
4dtd{t(f′(t))2}=t2k
と同値なので
t(f′)2=4(2k+1)t2k+1+C
である。f が R 上 C2 であるためには C=0 が必要で,
f′(t)=ε±22k+1tk
が t>0, t<0 の各側で成り立つ。ただし ε±=±1 である。
k=1 では C2 性のため左右の符号が一致する。k≥2 では左右の符号を
独立に選んでよい。
(1)
Tf=n=0∑∞2−nf(⋅−n)
と見る。平行移動は L2 ノルムを保つので
n=0∑∞∥2−nf(⋅−n)∥2≤2∥f∥2.
さらに
n=0∑N2−n∣f(⋅−n)∣2≤2∥f∥2
なので単調収束により
∑n=0∞2−n∣f(x−n)∣<∞ がほとんどいたるところで成り立つ。
従って定義級数はほとんどいたるところ絶対収束し,かつ L2 の元を定める。
(2)
Fourier 変換では,平行移動により
f(⋅−n)(ξ)=e−inξf(ξ)
となる。従って
Tf(ξ)=(n=0∑∞2−ne−inξ)f(ξ)=1−21e−iξ1f(ξ).
(3)
Plancherel の定理から,∥f∥2=1 のもとで ∥Tf∥2 の下限は
乗数の絶対値の本質的下限である。
ξinf1−21e−iξ−1=1+211=32.
(1)
ψ(x)=−iexχ(−∞,0)(x)
とおくと
ψ(ξ)=−i∫−∞0exe−ixξdx=ξ+i1.
(2)
次に f(ξ)=ξ2g(ξ) とする。上で求めた ψ を用い,
h=f∗ψ+ig+g∗ψ
と定める。いずれも L1 関数である。Fourier 変換を取ると
h=ξ+if+ig+ξ+ig=(ξ+iξ2+1+i)g=ξg.
従って求める h が存在する。
(1)
f=ϕ−2
と置く。一般には定数倍を付けても同じ計算になる。微分して代入すると
2ff′′−3(f′)2=−4ϕ−5ϕ′′
である。従って与えられた方程式は
ϕ′′=−4z2(z−1)2ϕ
に帰着する。
(2)
次に
φ(z)=z(z−1)
とおくと,直接計算で
φ′′=−4z2(z−1)2φ,z→∞limzφ(z)=1
である。二つ目の独立解は階数低下法により
φ(z)∫zφ(ζ)2dζ=φ(z)logzz−1
である。よって一般解は
ϕ(z)=z(z−1)(A+Blogzz−1)
である。
(3)
z0>1, f0>0 とする。z2f(z)→1 となる解は
f(z)=z(z−1)(1+Blogzz−1)21
と書ける。L0=log((z0−1)/z0)<0 とおくと,初期条件は
1+BL0=z0(z0−1)f01
である。区間 (1,∞) で特異点を持たないためには
1+Blog((z−1)/z) が消えないこと,すなわち B≤0 が必要十分である。
これは
z0(z0−1)f0≤1
と同値である。
(1)
座標超平面でのベクトル場の向きを見ると,初期条件から出発した解は
x(t)>0,y(t)≥0,u(t)>0,v(t)≥0
を保つ。また
(u+v)′=b−μ(u+v)
なので,仮定 u0+v0=b/μ のもとで
u(t)+v(t)=μb
が常に成り立つ。
(2)
P∗=(α,0,b/μ,0)
を代入すれば平衡点である。感染成分 (y,v) の線形化は
(−γδb/μαβ−μ)
であり,行列式は
γμ−μαβδb=γμ(1−R0)
である。従って R0<1 で横断方向に局所漸近安定,R0>1 で不安定である。
厳密には {(x,0,b/μ,0)∣x>0} が平衡点の連続族であるため,
一点 P∗ は全空間では漸近安定にならない。ここでの安定性判定は,
問題文の意図どおり感染成分に横断する方向,すなわち平衡点集合への正規安定性として
読む。
(3)
x は単調減少かつ正なので x∞=limt→∞x(t) は存在する。
また
(x+y)′=−γy
を積分して
J=∫0∞y(t)dt=γx0+y0−x∞
を得る。
(4)
さらに
x(t)=x0exp(−β∫0tv(s)ds)
であり,v′+μv=δyu, u≤b/μ と y∈L1 から
∫0∞v(s)ds<∞。よって x∞>0 である。
(1)
まず λ1,…,λn が相異なるとする。もし
∑jYj=0, Yj∈V(λj) なら,
k=j∏(L−λk)
を作用させることで,非零定数倍の Yj だけが残る。従って各 Yj=0 であり,
指定された 2n 個の関数は一次独立である。
(2)
LP=PL なら P は各 V(λ) を保つ。y∈V(λ) に対して
y′′=(u+λ)y,y′′′=u′y+(u+λ)y′
なので
Py=(u′+w)y+(u+v+λ)y′.
基底 y1(λ),y2(λ) で展開した係数は,x=0 での値と
微分値で決まる。これらは λ の高々二次の多項式であり,問題の形の
定数 a0,b0,b1,c0,c1,c2,d0 が得られる。
(3)
最後に,各 V(λ) 上の P の行列に Cayley--Hamilton の定理を適用する。
跡と行列式は λ の多項式なので,多項式 f1,f2∈C[t] が存在して
P2+f1(λ)P+f2(λ)=0
が V(λ) 上で成り立つ。任意の λ で成立するため,
P2+f1(L)P+f2(L)=0
という微分作用素の恒等式を得る。
補間多項式は
g(x,y)=f(0,0)+hf(h,0)−f(0,0)x +hf(0,h)−f(0,0)y
である。従って
gx=hf(h,0)−f(0,0).
平均値の定理により,ある ξ∈(0,h) が存在して gx=fx(ξ,0) である。
任意の (x,y)∈T に対し,
fx(x,y)−gx=fx(x,y)−fx(ξ,0).
線分で結んで積分表示すれば
∣fx(x,y)−gx∣≤∣x−ξ∣Tsup∣fxx∣+∣y∣Tsup∣fxy∣≤3hM
となる。ただし
M=Tsupmax{∣fxx∣,∣fxy∣,∣fyy∣}.
(1)
U の密度は θe−θu, V の密度は e−v である。
U=xV と変数変換すると
pX(x)=∫0∞θe−θxve−vvdv=(1+θx)2θ(x>0)
である。従って
P(X>x)=1+θx1.
(2)
任意の M>0 に対し
n=3∑∞P(Xn>Mnlogn)=∞
であり,独立性から Borel--Cantelli の補題によりこの事象は無限回起こる。
そのような n では
Yn≥nlognXn>M
なので,limYn=∞ である。
(3)
最後に
Ψn(t)=n1j=1∑ne−tXj
は t について連続かつ狭義単調減少で,Ψn(0)=1,
Ψn(t)→0 である。0<c<1 だから解は存在して一意である。
大数の強法則により,各 t>0 で
Ψn(t)→E(e−tX)
である。特に
E(e−θX)=∫0∞e−θx(1+θx)2θdx=∫0∞(1+u)2e−udu=c.
単調性により,解 θn は θ へ概収束する。
(1)
α⪯{x} は
ϕα⊃ϕ{x}
を意味する。また {x}∪β⪯γ は
ϕ({x}∪β)⊃z∈γ⋂ϕ{z}
を意味する。閉作用子の単調性から
ϕ(α∪β)⊃ϕ({x}∪β)
が従うため,α∪β⪯γ である。
(2)
次に
ψX={y∈A∣∃α∈P∗X, α⪯{y}}
と定められている。まず x∈X なら {x}⪯{x} なので
X⊂ψX である。また Y が条件 (a), (b) を満たすなら,
α⊂X⊂Y かつ α⪯{y} から y∈Y である。
よって ψX⊂Y であり,ψX は最小である。
(3)
この最小性を Y=ψX 自身に適用すると,ψ(ψX)=ψX が従う。
単調性も定義から明らかである。従って ψ は閉作用子である。
さらに α⊂X なら ϕα⊂ϕX なので,
α⪯{y} から y∈ϕX が従う。したがって
ψX⊂ϕX.
(4)
例として,A=R2 とし,ϕX を X が張るアフィン部分空間と
定める。有限個の点が張るアフィン部分空間だけで閉包が決まるため
ϕ=ψ である。二点を含む集合の閉包は直線になり,三点が一直線上に
なければ閉包は全体になるので,指定された非自明性も満たす。