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東京大学 院試 過去問 解答例

東大 数理科学研究科 数理科学専攻 専門科目B 2012年度 院試 過去問 解答例・解説(全1問)

全1問。微分積分・解析1問。テーマタグは4件(固有値・固有ベクトル・線形空間・基底・調和振動子)。2011年度と共通のテーマは固有値・固有ベクトル・線形空間・基底・群論・環論。

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解説1問・解答1問・最終答1問(全1問)
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2012年度は解答・最終答まで全文公開
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東大 専門科目B 2012年度 院試 過去問の出題内容(全1問)

この1問の分野は微分積分・解析1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問微分積分・解析有理関数体の不変体群を先に見る / 2次拡大の数え方あり

2012年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度

この年度は1問に4テーマが出ています。

前年度(2011年度)との違い

大問数
2011年度 1問 → 2012年度 1問
2012年度で新しく出たテーマ
調和振動子
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第1問 — 有理関数体の不変体

群を先に見る

不変体を直接書き下すより,有限群 GG の構造を読む方が速い。符号反転部分は F2\mathbb F_2 上の4次元空間で,τ\tau は4周期の置換として作用する。交換子群は (τ−1)N(\tau-1)N で,これは偶数個の符号反転に一致する。

2次拡大の数え方

2次部分拡大は GabG_{\mathrm{ab}} の指数2部分群と同じである。 Z/4⊕Z/2\mathbb Z/4\oplus\mathbb Z/2 から Z/2\mathbb Z/2 への非零準同型は3つなので, 候補は3つで尽きる。平方が KK に入る元を選ぶと,実際の体として明示できる。

[可換代数の極大イデアルとべき零元]

場合分けの理由

a≠0a\ne0 では y=0y=0 と y=ay=a が別成分になる。一方 a=0a=0 では y2=0y^2=0 という厚みが残るため,原点だけ接空間次元が増える。

べき零元の見つけ方

可換有限生成代数では,べき零元はすべての既約成分上で消える元である。 a=0a=0 の場合だけ yy 方向の一次の厚みが残り,それがそのまま非零べき零元になる。

[単純群の直積の部分群]

Goursatの補題

直積の部分群で両射影が全射になるものは,射影の核を比べると分類できる。 単純群では核の選択肢が極端に少ないため,直積全体か自己同型のグラフしか残らない。

正規性の確認

グラフ型部分群は「左右の共役が同じ自己同型で連動する」ものなので,片側だけで共役 すると普通は壊れる。中心が自明であることを書けば,正規でないことが明確に示せる。

[冪等元で分解した自由代数の表現]

反交換関係へ直す

s=2e−1s=2e-1 と置くと,冪等元の計算が s2=1s^2=1 に変わる。さらに f=ef+fef=ef+fe は sf=−fssf=-fs と同じであり,表現論の見通しがよくなる。

中心元で既約表現を分ける

f2f^2 が中心にあるので,既約表現ではスカラーで作用する。スカラーが0なら単純表現は 1次元に落ち,非零なら2つの ss-固有空間を ff が行き来する2次元表現になる。

[ポアンカレ円板の体積保存な動径流]

保存条件は発散ゼロ

体積形式を保つ1パラメータ流の生成ベクトル場は,その体積形式に関する発散が0である。 動径場なので,計算は1変数の微分に落ちる。

正の時間での完全性

体積保存だけなら定数 cc の符号は決まらない。しかし領域から原点を除いているため, 内向きの流れは有限時間で原点へ到達しうる。ここで c≥0c\ge0 という条件が必要になる。

[3次元商空間のホモロジー]

まずKlein bottleを認識する

SS は片方の円周を進むと横方向が反転する貼り合わせを表す。従って2次元部分は Klein bottleで,残りの R\mathbb R 方向はホモロジーを変えない。

一次ホモロジーはアーベル化

商が普遍被覆 R3\mathbb R^3 を持つ場合,一次ホモロジーは変換群のアーベル化で計算できる。 STS−1=T−1STS^{-1}=T^{-1} から 2[T]=02[T]=0 が出る点を落とさないことが重要である。

[階数1行列の射影化]

正の射影化

実射影空間ではなく正のスカラー倍だけで割るため,単位球面 S3S^3 そのものになる。 この違いを押さえると,多様体構造はほぼ自動的に得られる。

拡張の独立性

拡張の差は MM 上で0である。つまり行列式を因子に持つ。指定された微分作用素は 行列式方向の二階作用素なので,制限値は本質的に超曲面上の関数から決まる。

[平面を保つ写像と線形性]

直線族から変数分離へ

xx-軸方向の直線が xx-軸方向の直線へ移るなら,第2・第3成分は xx に依存しない。 3方向すべてで同じ議論を行うと,成分ごとの1変数関数に分離する。

平面保存写像

平面を平面に送る単射は,アフィン幾何の基本定理の状況である。解析的には, 一次関数との合成が再び一次関数になることを示せば,成分関数の一次性が従う。

[上半平面値正則関数の係数評価]

虚部を使う理由

上半平面値という条件は虚部の正値性として現れる。係数公式を虚部で書くと, 正値性と平均値性だけで係数評価まで到達できる。

最後に半径を1へ送る

固定した r<1r<1 では ∣an∣≤2/rn|a_n|\le2/r^n までしか出ない。係数 ana_n は rr に依存 しないので,最後に rr を1へ近づけて評価を鋭くする。

[積分変換による偏微分方程式の変換]

新しい空間変数

変換の要点は yx=1−uy_x=1-u である。これにより xy=1+vx_y=1+v が出て,xx 微分と yy 微分の換算がすべて決まる。

固定する変数に注意

vtv_t を計算するときは yy を固定する。ここで xt=−yt/yxx_t=-y_t/y_x を入れないと, 符号や係数を誤りやすい。

[無限積分を保つ可測関数列の構成]

点wise収束と積分発散を両立する

同じ場所で関数を大きくし続けると点wiseに0へ収束しない。そこで,重い部分を互いに 素な集合へ移していく。各点は一度しか使われないので点wiseには0へ落ちる。

有限積分にする工夫

全体の ff-積分は無限大だが,σ\sigma-有限性と非原子性により,有限の ν\nu-測度を持つ部分を必要な大きさだけ切り出せる。この一点が構成の核心である。

[周期関数のFourier係数と微分可能性]

Parsevalへ落とす

和はFourier係数の二乗和である。周期をまたぐ積分を1周期上の関数のFourier係数として 読み替えると,Parsevalにより一気に有限性と具体式が出る。

整数点だけが折れ目

tt が整数をまたぐと,部分区間 [0,s][0,s] が消えて次の周期へ移る。 f(0)≠0f(0)\ne0 の仮定は,この折れ目で左右微分係数が本当に異なることを保証する。

[独立確率変数の冪級数型和]

非減少列であること

各項が非負なので,確率収束はほとんど確実な有限収束へ強化できる。ここを使うと, 項 XnnX_n^n が0へ行くことや級数の収束を扱いやすい。

独立性の使い所

XnX_n が 11 に近い事象が無限回起これば,XnnX_n^n は小さくならない。 独立性はBorel--Cantelliの逆向きで,確率の和が有限であることを引き出すために使う。

[Gamma関数のEuler積]

Beta積分から始める

有限区間の積分はBeta関数そのものである。ここで得た有限積を,n→∞n\to\infty で Gamma関数へ近づけるのが全体の流れである。

不等式の役割

(1−t/n)n(1-t/n)^n が e−te^{-t} に近づくことだけでなく,積分の極限交換を正当化するために 誤差評価が必要である。

[Schur分解とHenrici型評価]

非正規性は上三角の非対角成分

Schur分解では,固有値は対角成分に並ぶ。したがって ∥A∥2−∑∣λi∣2\|A\|^2-\sum|\lambda_i|^2 は,狭義上三角部分の大きさそのものである。

重み付き和の意味

τii\tau_{ii} は第 ii 成分へ入る量と出る量の差である。重みを掛けて足すと, 各 mijm_{ij} が距離 j−ij-i だけの正の係数で現れるため,不等式が出る。

[遷移系の到達必然集合]

有限分岐性の使い所

到達が各経路ごとに有限時間で起こるだけでは,一様な段数があるとは限らない。 ここでは各点の遷移先が有限個なので,無限に避ける枝がないなら有限段で木が尽きる。

最小不動点

Zn+1=FX(Zn)Z_{n+1}=F_X(Z_n) は,安全に XX へ押し戻される状態を段階的に増やす操作である。 その合併が最小不動点になるのは,単調写像の標準的な議論である。

[周期係数1階線形方程式]

平均値で安定性が決まる

同次解は周期因子 ϕ(t)\phi(t) と指数因子 eρ∗te^{\rho^*t} の積である。 ρ∗=0\rho^*=0 では減衰せず,ρ∗<0\rho^*<0 では指数的に減衰する。

周期解の作り方

安定な場合は,過去からの入力を畳み込む形で周期解を作れる。積分核の指数減衰が 収束性を保証し,周期性は係数と入力の周期性から従う。

[特異調和振動子の多項式固有関数]

基底状態をくくり出す

xβe−x2/2x^\beta e^{-x^2/2} を先に外すと,特異ポテンシャルとガウス部分が消え, Laguerre型の方程式に変わる。

奇数次が消える理由

β>1/2\beta>1/2 なので,x−1x^{-1} の係数比較から a1=0a_1=0 が強制される。 漸化式は偶奇を混ぜないため,正則な多項式解は x2x^2 の多項式だけになる。

解答

(1) 生成される自己同型群を G=⟨σ,τ⟩G=\langle \sigma,\tau\rangle とおく。 σ\sigma の共役 τjστ−j (j=0,1,2,3)\tau^j\sigma\tau^{-j}\ (j=0,1,2,3) は,それぞれ一つの変数だけを 符号反転する。したがって符号反転全体 N≃(Z/2Z)4 N\simeq (\mathbb Z/2\mathbb Z)^4 が得られ,τ\tau は4個の変数を巡回置換する。よって G=N⋊⟨τ⟩,∣G∣=16⋅4=64. G=N\rtimes \langle \tau\rangle,\qquad |G|=16\cdot 4=64. 作用は忠実であるから,固定体を KK とすれば [L:K]=∣G∣=64 [L:K]=|G|=64 である。

(2) つぎに交換子群を求める。NN は可換で,⟨τ⟩\langle\tau\rangle も可換なので, 交換子群は [G,G]=(τ−1)N [G,G]=(\tau-1)N で与えられる。これは「符号反転の個数が偶数」の部分群で,位数は 23=82^3=8 である。 したがって最大アーベル部分拡大は L[G,G]=C(X12,X22,X32,X42, X1X2X3X4) L^{[G,G]} =\mathbb C\bigl(X_1^2,X_2^2,X_3^2,X_4^2,\ X_1X_2X_3X_4\bigr) である。

(3) 最後に LL に含まれる KK の2次拡大を調べる。これは Gab≃Z/4Z⊕Z/2Z G_{\mathrm{ab}}\simeq \mathbb Z/4\mathbb Z\oplus \mathbb Z/2\mathbb Z から Z/2Z\mathbb Z/2\mathbb Z への非自明な指標に対応するので3個ある。例えば α=X1X2X3X4,β=X12−X22+X32−X42 \alpha=X_1X_2X_3X_4,\qquad \beta=X_1^2-X_2^2+X_3^2-X_4^2 とおくと,α\alpha は符号反転の全体符号を,β\beta は τ\tau の偶奇を検出する。 よって3つの2次拡大は K(α),K(β),K(αβ) K(\alpha),\qquad K(\beta),\qquad K(\alpha\beta) である。

関係式は xy=0xy=0 と y(y−a)=0y(y-a)=0 である。

(1) a≠0a\ne0 のとき,零点集合は直線 y=0y=0 と一点 (0,a)(0,a) の和である。 したがって極大イデアルは (x−λ,y)(λ∈C),(x,y−a) (x-\lambda,y)\quad(\lambda\in\mathbb C),\qquad (x,y-a) である。

a=0a=0 のときは A=C[x,y]/(xy,y2) A=\mathbb C[x,y]/(xy,y^2) である。極大イデアルは (x−λ,y)(λ∈C) (x-\lambda,y)\qquad(\lambda\in\mathbb C) である。

(2) a≠0a\ne0 では,各局所環は滑らかな1次元成分上の点,または孤立した滑らかな点なので dim⁡Cm/m2=1 \dim_{\mathbb C}\mathfrak m/\mathfrak m^2=1 である。 a=0a=0 で λ≠0\lambda\ne0 なら,xx が局所的に単元なので y=0y=0 となり,接空間次元は1。 一方,λ=0\lambda=0 では (x,y)(x,y) に一次の関係がないため dim⁡C(x,y)/(x,y)2=2 \dim_{\mathbb C}(x,y)/(x,y)^2=2 である。

(3) a≠0a\ne0 の場合のイデアルは根基的であり,非零のべき零元は存在しない。 a=0a=0 では任意の元は p(x)+cyp(x)+cy と書け,べき零になるには p(x)=0p(x)=0 が必要である。 よって非零べき零元は cy(c∈C×) cy\qquad(c\in\mathbb C^\times) である。

(1) pip_i を射影とする。まず N1=H∩(G×{1}),N2=H∩({1}×G) N_1=H\cap (G\times\{1\}),\qquad N_2=H\cap(\{1\}\times G) を考える。条件 pi(H)=Gp_i(H)=G から,N1,N2N_1,N_2 はそれぞれ GG の正規部分群と同一視 できる。GG は非可換単純群だから,これらは自明群または GG である。

どちらかが GG であれば,射影全射性により H=G×GH=G\times G となる。 両方が自明なら,p1∣H,p2∣Hp_1|_H,p_2|_H はともに同型であり, H={(g,φ(g))∣g∈G} H=\{(g,\varphi(g))\mid g\in G\} という自己同型 φ\varphi のグラフになる。したがって H≃GH\simeq G である。

(2) つぎに H≃GH\simeq G の場合を考える。もしこのグラフが G×GG\times G の正規部分群なら, 任意の a∈Ga\in G に対して (a,1)H(a,1)−1⊂H(a,1)H(a,1)^{-1}\subset H でなければならない。これは φ(aga−1)=φ(g)(g∈G) \varphi(aga^{-1})=\varphi(g)\qquad(g\in G) を意味する。 φ\varphi は単射なので aga−1=gaga^{-1}=g がすべての gg で成り立つ。 つまり a∈Z(G)a\in Z(G) である。非可換単純群の中心は自明なので,任意の aa について これは成り立たない。よって HH は正規部分群ではない。

(1) 商代数では e2=e,f=ef+fe e^2=e,\qquad f=ef+fe が成り立つ。a1=ef, a2=(1−e)fa_1=ef,\ a_2=(1-e)f とおく。関係式を左から ee で掛けると ef=e(ef+fe)=ef+efe ef=e(ef+fe)=ef+efe なので efe=0efe=0,すなわち a1e=0a_1e=0 である。また左から 1−e1-e,右から 1−e1-e を掛ければ (1−e)f(1−e)=0 (1-e)f(1-e)=0 となり,a2(1−e)=0a_2(1-e)=0 である。

(2) 1次元表現では ee は冪等な数なので 00 または 11 である。関係式 f=ef+fef=ef+fe から,どちらの場合も f=0f=0 となる。したがって1次元表現は2つである。

(3) 有限次元既約表現を分類するため s=2e−1 s=2e-1 とおくと s2=1,sf+fs=0 s^2=1,\qquad sf+fs=0 である。さらに f2f^2 は ss と ff の双方と可換なので中心元である。既約表現上では Schurの補題により f2=λf^2=\lambda と作用する。

λ=0\lambda=0 のとき,ff は冪零であり,既約性から f=0f=0 でなければならない。 よって上の2つの1次元表現だけが得られる。 λ≠0\lambda\ne0 のときは,基底を選んで s=(100−1),f=(01λ0) s=\begin{pmatrix}1&0\\0&-1\end{pmatrix},\qquad f=\begin{pmatrix}0&1\\ \lambda&0\end{pmatrix} と書ける。この表現は ss の固有空間を ff が互いに移すため既約である。 また λ\lambda は f2f^2 の固有値なので同型類を決める。

(1) 極座標で r2=x2+y2=sr^2=x^2+y^2=s と書く。計量は ds2=4(1−r2)2(dr2+r2dθ2) ds^2=\frac{4}{(1-r^2)^2}(dr^2+r^2d\theta^2) なので体積要素は ω=4(1−r2)2 dx∧dy=4r(1−r2)2 dr∧dθ \omega=\frac{4}{(1-r^2)^2}\,dx\wedge dy =\frac{4r}{(1-r^2)^2}\,dr\wedge d\theta である。

(2) ベクトル場は X=f(r2)r∂∂r X=f(r^2)r\frac{\partial}{\partial r} である。流れが ω\omega を保つことは LXω=0L_X\omega=0,つまり ∂∂r{4r(1−r2)2⋅f(r2)r}=0 \frac{\partial}{\partial r} \left\{\frac{4r}{(1-r^2)^2}\cdot f(r^2)r\right\}=0 と同値である。したがって 4r2f(r2)(1−r2)2=C \frac{4r^2 f(r^2)}{(1-r^2)^2}=C となり, f(s)=c(1−s)2s f(s)=c\frac{(1-s)^2}{s} の形に限られる。

このとき s=r2s=r^2 は dsdt=2sf(s)=2c(1−s)2 \frac{ds}{dt}=2s f(s)=2c(1-s)^2 を満たす。c≥0c\ge0 なら,s(t)s(t) は 0<s<10<s<1 に正の時間すべてで留まる。 c<0c<0 では十分小さい初期値から出発すると有限時間で s=0s=0 に到達してしまい, 除かれた原点に落ちる。よって許されるのは c≥0c\ge0 である。

(1) まず K=⟨S,T⟩K=\langle S,T\rangle を考える。SS は一方向の平行移動と反転を合わせた 変換で,TT はもう一方向の平行移動である。したがって R3/K≃(Klein bottle)×R \mathbb R^3/K\simeq (\text{Klein bottle})\times\mathbb R である。従ってホモロジーはKlein bottleと同じで, H0(N;Z)=Z,H1(N;Z)=Z⊕Z/2Z, H_0(N;\mathbb Z)=\mathbb Z,\qquad H_1(N;\mathbb Z)=\mathbb Z\oplus\mathbb Z/2\mathbb Z, Hq(N;Z)=0(q≥2) H_q(N;\mathbb Z)=0\qquad(q\ge2) となる。

(2) つぎに G=⟨S,T,U⟩G=\langle S,T,U\rangle を考える。基本領域は3方向に有限に取れ,商は閉じた 3次元多様体になる。生成元の関係から一次ホモロジーを読むと, STS−1=T−1,UTU−1=T STS^{-1}=T^{-1},\qquad UTU^{-1}=T であり,アーベル化では 2[T]=02[T]=0 だけが torsion 関係として残る。独立な無限位数 生成元は [S][S] と [U][U] である。よって H1(M;Z)=Z2⊕Z/2Z. H_1(M;\mathbb Z)=\mathbb Z^2\oplus\mathbb Z/2\mathbb Z. またこの商は向き付け不能な閉3次元多様体であり,標準的な胞体分解の境界写像を計算すると H2(M;Z)=Z,H3(M;Z)=0 H_2(M;\mathbb Z)=\mathbb Z,\qquad H_3(M;\mathbb Z)=0 を得る。高次は消える。

(1) 正のスカラー倍で割っているので P≃S3 P\simeq S^3 と見てよい。実際,任意の非零行列をFrobeniusノルム1に正規化すれば, 各同値類はただ一つの点で単位球面と交わる。従って PP は自然に C∞C^\infty 多様体で, π:X→P\pi:X\to P は滑らかな部分多様体への射影である。

MM は det⁡A=0\det A=0 で定まる部分である。単位球面上では ad−bc=0 ad-bc=0 が1本の方程式になる。非零階数1行列では勾配が消えないので,MM は PP の滑らかな 超曲面である。よって包含 M↪PM\hookrightarrow P も滑らかである。

(2) 拡張については,MM がコンパクトな埋め込み部分多様体であることを用いる。 管状近傍 UU と滑らかな射影 r:U→Mr:U\to M を取り,切断関数 χ\chi を χ=1\chi=1 on MM,supp⁡χ⊂U\operatorname{supp}\chi\subset U となるように選ぶ。 すると H(p)=χ(p)h(r(p)) H(p)=\chi(p)h(r(p)) は PP 上の滑らかな拡張である。

(3) 最後に,F=H∘πF=H\circ\pi とする。別の拡張 H′H' を選ぶと,差 G=H−H′G=H-H' は MM 上で 0である。従って G∘πG\circ\pi は N={det⁡A=0}N=\{\det A=0\} 上で0であり,局所的には G∘π=(ad−bc) Q G\circ\pi=(ad-bc)\,Q と書ける。作用素 ∂2∂a∂d−∂2∂b∂c \frac{\partial^2}{\partial a\partial d} -\frac{\partial^2}{\partial b\partial c} を掛けてから NN に制限すると,差から出る項は hh の値だけで決まる項に吸収され, 拡張の取り方には依存しない。したがって指定された制限は hh だけから定まる。

(1) まず座標軸に平行な直線をそれぞれ同じ方向の直線に写す場合を考える。この条件から F(x,y,z)=(F1(x),F2(y),F3(z)) F(x,y,z)=\bigl(F_1(x),F_2(y),F_3(z)\bigr) と書ける。ヤコビ行列式は F1′(x)F2′(y)F3′(z) F_1'(x)F_2'(y)F_3'(z) で,これは0でない定数である。各因子はそれぞれ別の変数だけに依存するので,すべて 定数でなければならない。さらに F(O)=OF(O)=O より F(x,y,z)=(ax,by,cz) F(x,y,z)=(ax,by,cz) となる。

つぎに GG が任意の平面を平面に写す場合を考える。任意の一次式 ℓ\ell について, ℓ∘G\ell\circ G の零集合は平面である。単射性により,平行な平面族は平行な平面族へ移る。 従って ℓ∘G\ell\circ G は一次式であり,各成分関数も一次式である。つまり GG はアフィン写像 である。最後に G(O)=OG(O)=O から定数項が消えるので,GG は線形写像である。

(1) f(reiθ)=i+∑m=1∞amrmeimθ f(re^{i\theta})=i+\sum_{m=1}^{\infty}a_m r^m e^{im\theta} と書く。虚部 vv は v(r,θ)=1+12i∑m=1∞(amrmeimθ−am‾rme−imθ) v(r,\theta)=1+\frac{1}{2i}\sum_{m=1}^{\infty} \left(a_m r^m e^{im\theta}-\overline{a_m}r^m e^{-im\theta}\right) である。これに e−inθe^{-in\theta} を掛けて 0≤θ≤2π0\le\theta\le2\pi で積分すると, 直交性により ∫02πv(r,θ)e−inθ dθ=πianrn \int_0^{2\pi}v(r,\theta)e^{-in\theta}\,d\theta =\frac{\pi}{i}a_n r^n を得る。よって an=iπrn∫02πv(r,θ)e−inθ dθ a_n=\frac{i}{\pi r^n}\int_0^{2\pi}v(r,\theta)e^{-in\theta}\,d\theta である。

(2) また ff は上半平面値なので v>0v>0 であり,平均値性から ∫02πv(r,θ) dθ=2πv(0)=2π. \int_0^{2\pi}v(r,\theta)\,d\theta=2\pi v(0)=2\pi. したがって ∣an∣≤1πrn∫02πv(r,θ) dθ=2rn. |a_n| \le \frac{1}{\pi r^n}\int_0^{2\pi}v(r,\theta)\,d\theta =\frac{2}{r^n}. r↑1r\uparrow1 とすれば ∣an∣≤2 |a_n|\le2 である。

(1) y=ft(x),x=ft−1(y) y=f_t(x),\qquad x=f_t^{-1}(y) と書く。定義から ∂y∂x=1−u(t,x),v(t,y)=u(t,x)1−u(t,x) \frac{\partial y}{\partial x}=1-u(t,x),\qquad v(t,y)=\frac{u(t,x)}{1-u(t,x)} である。従って u=v1+v,∂x∂y=1+v u=\frac{v}{1+v},\qquad \frac{\partial x}{\partial y}=1+v が成り立つ。

熱方程式の場合, ∂y∂t=∫x∞ut(t,z) dz=∫x∞uzz(t,z) dz=−ux(t,x) \frac{\partial y}{\partial t} =\int_x^\infty u_t(t,z)\,dz =\int_x^\infty u_{zz}(t,z)\,dz =-u_x(t,x) である。固定した yy で微分すると,この関係と連鎖律から vt=∂2∂y2(v1+v) v_t=\frac{\partial^2}{\partial y^2}\left(\frac{v}{1+v}\right) を得る。

(2) 非粘性Burgers方程式の場合は yt=∫x∞∂z{u(1−u)} dz=−u(1−u) y_t=\int_x^\infty \partial_z\{u(1-u)\}\,dz=-u(1-u) なので xt=−ytyx=u. x_t=-\frac{y_t}{y_x}=u. 固定した yy で v=u/(1−u)v=u/(1-u) を微分すれば vt=ut+uxxt(1−u)2=(1−2u)ux+uux(1−u)2=ux1−u. v_t=\frac{u_t+u_xx_t}{(1-u)^2} =\frac{(1-2u)u_x+uu_x}{(1-u)^2} =\frac{u_x}{1-u}. 一方 vy=ux(1−u)3 v_y=\frac{u_x}{(1-u)^3} であるから vt=1(1+v)2vy=∂∂y(v1+v). v_t=\frac{1}{(1+v)^2}v_y =\frac{\partial}{\partial y}\left(\frac{v}{1+v}\right).

(1) ν(E)=∫Ef dμ\nu(E)=\int_E f\,d\mu とおく。ここで f<∞f<\infty a.e. であり,対象がLebesgue測度 空間なので,ν\nu は σ\sigma-有限で非原子的な測度である。また ν(X)=∞\nu(X)=\infty である。

従って,互いに交わらない可測集合 EnE_n を n≤ν(En)<∞ n\le \nu(E_n)<\infty となるように取れる。例えば σ\sigma-有限性で有限測度部分に分け,非原子性で必要な 大きさに切り出せばよい。 fn=f 1En f_n=f\,1_{E_n} と定めると,明らかに 0≤fn≤f,∫Xfn dμ=ν(En)<∞ 0\le f_n\le f,\qquad \int_X f_n\,d\mu=\nu(E_n)<\infty であり,さらに ∫Xfn dμ≥n→∞ \int_X f_n\,d\mu\ge n\to\infty である。集合 EnE_n は互いに素なので,各点は高々一つの EnE_n にしか属さない。 したがって fn(x)→0 f_n(x)\to0 がほとんどいたるところ成り立つ。

(2) この議論は [0,1][0,1] に対しても R\mathbb R に対しても同じである。どちらも Lebesgue測度に関して σ\sigma-有限かつ非原子的だからである。

(1) t=m+s (m∈Z≥0, 0≤s<1)t=m+s\ (m\in\mathbb Z_{\ge0},\ 0\le s<1) と書く。周期性より ∫0tf(x)e2πinx dx=m∫01f(x)e2πinx dx+∫0sf(x)e2πinx dx. \int_0^t f(x)e^{2\pi inx}\,dx =m\int_0^1 f(x)e^{2\pi inx}\,dx +\int_0^s f(x)e^{2\pi inx}\,dx. これは [0,1][0,1] 上の関数 gm,s(x)=mf(x)+f(x)1[0,s](x) g_{m,s}(x)=mf(x)+f(x)1_{[0,s]}(x) のFourier係数である。Parsevalの等式から F(t)=∫01∣gm,s(x)∣2 dx=m2A+(2m+1)B(s) F(t)=\int_0^1 |g_{m,s}(x)|^2\,dx =m^2A+(2m+1)B(s) となる。ただし A=∫01f(x)2 dx,B(s)=∫0sf(x)2 dx A=\int_0^1 f(x)^2\,dx,\qquad B(s)=\int_0^s f(x)^2\,dx である。従って F(t)<∞F(t)<\infty である。

(2) s∈(0,1)s\in(0,1) では F′(t)=(2m+1)f(s)2 F'(t)=(2m+1)f(s)^2 である。整数点 t=m≥1t=m\ge1 では左微分係数が (2m−1)f(0)2 (2m-1)f(0)^2 右微分係数が (2m+1)f(0)2 (2m+1)f(0)^2 であり,f(0)≠0f(0)\ne0 なので一致しない。

(1) Yn=∑k=1nXkk Y_n=\sum_{k=1}^n X_k^k は非減少列である。

∑kE[X1k]<∞\sum_k E[X_1^k]<\infty なら E[∑k=1∞Xkk]=∑k=1∞E[Xkk]=∑k=1∞E[X1k]<∞. E\left[\sum_{k=1}^{\infty}X_k^k\right] =\sum_{k=1}^{\infty}E[X_k^k] =\sum_{k=1}^{\infty}E[X_1^k]<\infty. よって級数はほとんど確実に有限値へ収束し,したがって YnY_n は確率収束する。

(2) 逆に YnY_n が確率収束すると,非減少性により有限値へほとんど確実に収束する。 従って Xnn=Yn−Yn−1→0X_n^n=Y_n-Y_{n-1}\to0 a.s. である。事象 An={Xn≥1−1/n} A_n=\{X_n\ge1-1/n\} が無限回起これば,XnnX_n^n は0へ近づけない。独立性とBorel--Cantelliの補題より ∑n=1∞P(An)<∞ \sum_{n=1}^{\infty}P(A_n)<\infty である。分布同一性から ∑n=1∞P(X1≥1−1/n)<∞ \sum_{n=1}^{\infty}P(X_1\ge1-1/n)<\infty を得る。

(3) さらに YnY_n の収束から ∑Xkk<∞\sum X_k^k<\infty a.s. である。非負独立確率変数の 級数に対する三級数定理を用いると ∑k=1∞E[Xkk∧1]<∞ \sum_{k=1}^{\infty}E[X_k^k\wedge1]<\infty である。上の事実から P(X1≥1)=0P(X_1\ge1)=0 も従うので,Xkk∧1=XkkX_k^k\wedge1=X_k^k a.s. として ∑k=1∞E[X1k]<∞ \sum_{k=1}^{\infty}E[X_1^k]<\infty である。

(1) まず置換 t=nst=ns により ∫0n(1−tn)ntz−1 dt=nz∫01(1−s)nsz−1 ds=nzB(z,n+1). \int_0^n\left(1-\frac{t}{n}\right)^n t^{z-1}\,dt =n^z\int_0^1(1-s)^n s^{z-1}\,ds =n^z B(z,n+1). 従って ∫0n(1−tn)ntz−1 dt=nzn!z(z+1)⋯(z+n). \int_0^n\left(1-\frac{t}{n}\right)^n t^{z-1}\,dt =\frac{n^z n!}{z(z+1)\cdots(z+n)}.

(2) つぎに 0≤t≤n0\le t\le n で u=t/nu=t/n とおく。基本不等式 1−u≤e−u 1-u\le e^{-u} から (1−tn)n≤e−t \left(1-\frac{t}{n}\right)^n\le e^{-t} である。また eu≥1+ue^u\ge 1+u より eu(1−u)≥(1+u)(1−u)=1−u2 e^u(1-u)\ge (1+u)(1-u)=1-u^2 であるから (1−u)n≥e−nu(1−u2)n. (1-u)^n\ge e^{-nu}(1-u^2)^n. Bernoulliの不等式 (1−u2)n≥1−nu2(1-u^2)^n\ge 1-nu^2 を用いると 0≤e−t−(1−tn)n≤e−tt2n 0\le e^{-t}-\left(1-\frac{t}{n}\right)^n \le e^{-t}\frac{t^2}{n} が得られる。

(3) 上の不等式から (1−tn)n1[0,n](t)→e−t \left(1-\frac{t}{n}\right)^n1_{[0,n]}(t)\to e^{-t} であり,右辺の差は可積分な関数で支配できる。従って ∫0∞e−ttz−1 dt=lim⁡n→∞nzn!z(z+1)⋯(z+n). \int_0^\infty e^{-t}t^{z-1}\,dt =\lim_{n\to\infty}\frac{n^z n!}{z(z+1)\cdots(z+n)}. 右辺を整理すると nzn!z(z+1)⋯(z+n)=1z∏m=1n(1+1/m)z1+z/m \frac{n^z n!}{z(z+1)\cdots(z+n)} =\frac1z \prod_{m=1}^{n}\frac{(1+1/m)^z}{1+z/m} となり,極限を取ってEuler積が得られる。

(1) Schur分解 A=UTU∗A=UTU^* ではFrobeniusノルムがユニタリ不変なので ∥A∥2=∥T∥2. \|A\|^2=\|T\|^2. T=D+MT=D+M と書くと,DD は対角成分,MM は狭義上三角成分で直交するため ∥A∥2=∥D∥2+∥M∥2=∑i=1n∣λi∣2+∥M∥2. \|A\|^2=\|D\|^2+\|M\|^2 =\sum_{i=1}^n|\lambda_i|^2+\|M\|^2. これが第1式である。

(2) また ∑i=1nτii=Tr⁡(T∗T−TT∗)=0 \sum_{i=1}^n\tau_{ii} =\operatorname{Tr}(T^*T-TT^*)=0 である。

(3) τii\tau_{ii} を M=(mij)M=(m_{ij}) で書くと τii=∑k<i∣mki∣2−∑k>i∣mik∣2. \tau_{ii}=\sum_{k<i}|m_{ki}|^2-\sum_{k>i}|m_{ik}|^2. したがって ∑i=1n(i−1)τii=∑i<j(j−i)∣mij∣2≥∑i<j∣mij∣2=∥M∥2. \sum_{i=1}^n(i-1)\tau_{ii} =\sum_{i<j}(j-i)|m_{ij}|^2 \ge \sum_{i<j}|m_{ij}|^2 =\|M\|^2. これが ∥M∥2≤τ22+2τ33+⋯+(n−1)τnn \|M\|^2\le \tau_{22}+2\tau_{33}+\cdots+(n-1)\tau_{nn} である。

(4) 最後に ∑τii=0\sum\tau_{ii}=0 を使って重みを中心化する: ∑i=1n(i−1)τii=∑i=1n(i−n+12)τii. \sum_{i=1}^n(i-1)\tau_{ii} =\sum_{i=1}^n\left(i-\frac{n+1}{2}\right)\tau_{ii}. Cauchy--Schwarzの不等式より ∥M∥2≤(∑i=1n(i−n+12)2)1/2(∑i=1n∣τii∣2)1/2. \|M\|^2 \le \left(\sum_{i=1}^n\left(i-\frac{n+1}{2}\right)^2\right)^{1/2} \left(\sum_{i=1}^n|\tau_{ii}|^2\right)^{1/2}. ここで ∑i=1n(i−n+12)2=n3−n12 \sum_{i=1}^n\left(i-\frac{n+1}{2}\right)^2=\frac{n^3-n}{12} であり,対角成分の二乗和は行列全体のFrobeniusノルム以下である。よって ∥M∥2≤n3−n12 ∥T∗T−TT∗∥. \|M\|^2 \le \sqrt{\frac{n^3-n}{12}}\, \|T^*T-TT^*\|. 第1式に戻せば結論を得る。

(1) Z0=X,Zn+1=FX(Zn)=X∪AX(Zn) Z_0=X,\qquad Z_{n+1}=F_X(Z_n)=X\cup AX(Z_n) と定める。帰納法により,ZnZ_n は「任意の無限遷移列が nn ステップ以内に XX に到達する」状態全体である。実際,n=0n=0 は明らかであり, q∈AX(Zn)q\in AX(Z_n) とは,すべての一歩先 q′q' が ZnZ_n に入るという意味なので, qq から始まる任意の列は一歩後に nn ステップ以内で XX に入る。

従って ⋃n=0∞Zn⊂AF(X) \bigcup_{n=0}^{\infty}Z_n\subset AF(X) である。逆に q∉⋃nZnq\notin\bigcup_nZ_n とする。各状態からの遷移先は有限個以上なので, 有限分岐の木を考えることができる。もしすべての枝が有限時間で XX に入るなら, 有限分岐性により一様な上限が存在し,qq はある ZnZ_n に入る。これは仮定に反する。 よって XX に入らない無限遷移列が存在し,q∉AF(X)q\notin AF(X) である。したがって AF(X)=⋃n=0∞Zn. AF(X)=\bigcup_{n=0}^{\infty}Z_n.

(2) また AF(X)AF(X) は AF(X)=X∪AX(AF(X)) AF(X)=X\cup AX(AF(X)) を満たすので FXF_X の不動点である。さらに ZZ が FX(Z)=ZF_X(Z)=Z を満たすなら, Z0=X⊂Z Z_0=X\subset Z であり,Zn⊂ZZ_n\subset Z から Zn+1=FX(Zn)⊂FX(Z)=Z Z_{n+1}=F_X(Z_n)\subset F_X(Z)=Z が従う。よって ⋃nZn⊂Z\bigcup_nZ_n\subset Z。すなわち AF(X)AF(X) は不動点の中で最小である。

(1) 同次方程式の基本解を E(t)=exp⁡(∫0tρ(s) ds) E(t)=\exp\left(\int_0^t\rho(s)\,ds\right) とおく。平均 ρ∗=0\rho^*=0 のとき E(t+θ)=E(t)E(t+\theta)=E(t) である。 したがって f≡0f\equiv0 なら x(t)=x(0)E(t) x(t)=x(0)E(t) は θ\theta-周期である。

(2) ρ∗=0\rho^*=0 のとき y(t)=E(t)−1x(t) y(t)=E(t)^{-1}x(t) とおくと y′(t)=E(t)−1f(t). y'(t)=E(t)^{-1}f(t). 右辺は θ\theta-周期関数であるから,平均値の性質により lim⁡t→∞y(t)t=1θ∫0θE(σ)−1f(σ) dσ \lim_{t\to\infty}\frac{y(t)}{t} =\frac1\theta\int_0^\theta E(\sigma)^{-1}f(\sigma)\,d\sigma である。

(3) ρ∗<0\rho^*<0 のとき ϕ(t)=exp⁡(∫0t(ρ(s)−ρ∗) ds) \phi(t)=\exp\left(\int_0^t(\rho(s)-\rho^*)\,ds\right) は θ\theta-周期である。定義された z(t)z(t) は,θ\theta-周期性を変数変換で確認できる。 また積分を微分すると z′(t)=ρ(t)z(t)+f(t) z'(t)=\rho(t)z(t)+f(t) を得る。

(4) 任意の解 x(t)x(t) との差 w(t)=x(t)−z(t)w(t)=x(t)-z(t) は w′(t)=ρ(t)w(t) w'(t)=\rho(t)w(t) を満たす。よって w(t)=w(0)E(t)=w(0)ϕ(t)eρ∗t. w(t)=w(0)E(t) =w(0)\phi(t)e^{\rho^*t}. ϕ\phi は有界で ρ∗<0\rho^*<0 なので lim⁡t→∞∣x(t)−z(t)∣=0 \lim_{t\to\infty}|x(t)-z(t)|=0 である。

(1) ψ0(x)=xβe−x2/2 \psi_0(x)=x^\beta e^{-x^2/2} とおくと ψ0′ψ0=βx−x \frac{\psi_0'}{\psi_0}=\frac{\beta}{x}-x であり, ψ0′′ψ0=(βx−x)′+(βx−x)2=β(β−1)x2+x2−(2β+1). \frac{\psi_0''}{\psi_0} =\left(\frac{\beta}{x}-x\right)' +\left(\frac{\beta}{x}-x\right)^2 =\frac{\beta(\beta-1)}{x^2}+x^2-(2\beta+1). よって Hψ0=(2β+1)ψ0. H\psi_0=(2\beta+1)\psi_0. したがって E0=2β+1 E_0=2\beta+1 である。

(2) ψ=ψ0ϕ\psi=\psi_0\phi とおく。上の対数微分を使って整理すると ϕ′′(x)+2(βx−x)ϕ′(x)+(E−E0)ϕ(x)=0 \phi''(x)+2\left(\frac{\beta}{x}-x\right)\phi'(x)+(E-E_0)\phi(x)=0 を得る。

(3) ϕ(x)=∑j=0Najxj\phi(x)=\sum_{j=0}^Na_jx^j を多項式解とする。x−1x^{-1} の係数から 2βa1=0 2\beta a_1=0 なので a1=0a_1=0 である。係数比較により (m+2)(m+1+2β)am+2+(E−E0−2m)am=0 (m+2)(m+1+2\beta)a_{m+2}+(E-E_0-2m)a_m=0 を得る。最高次を NN とすると E−E0=2N E-E_0=2N が必要である。また奇数次係数はすべて0なので N=2kN=2k である。従って E=E0+4k=4k+2β+1 E=E_0+4k=4k+2\beta+1 であり,多項式解は定数倍を除いて ϕk(x)=Lkβ−1/2(x2) \phi_k(x)=L_k^{\beta-1/2}(x^2) で与えられる。ここで LkαL_k^\alpha は一般化Laguerre多項式である。

最終答

[L:K]=64,L[G,G]=C(X12,X22,X32,X42,X1X2X3X4), [L:K]=64, \quad L^{[G,G]}= \mathbb C(X_1^2,X_2^2,X_3^2,X_4^2,X_1X_2X_3X_4), α=X1X2X3X4,β=X12−X22+X32−X42 \alpha=X_1X_2X_3X_4,\quad \beta=X_1^2-X_2^2+X_3^2-X_4^2 K(α),K(β),K(αβ) \boxed{K(\alpha),\quad K(\beta),\quad K(\alpha\beta)} である。

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