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大阪大学 院試 過去問 解答例

阪大 情報科学研究科 情報基礎数学専攻 数学 2025年度 院試 解答例・解説

大阪大学 情報科学研究科 情報基礎数学専攻 数学 2025年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全5問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。

最終更新:

設問ごとの解法方針と確認点を公開しています。

続きの途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。

1 — 階数と連立一次方程式の整合条件

階数だけでなく整合条件を書く

この問題は,単に掃き出しをするだけでなく,最後の行が消える理由を右辺にも反映させる ところが採点上の要点である。係数行列に一次従属関係があるとき,右辺にも同じ一次従属 関係がなければならない。

左零空間のベクトル wwTA=0wTb=0 \text{左零空間のベクトル }w \quad\Rightarrow\quad w^{\mathsf T}A=0 \quad\Rightarrow\quad w^{\mathsf T}b=0 という流れで書くと,計算の意味が明確になる。拡大行列を直接掃き出してもよいが,その 場合も最終行が 0=a643 0= a-\frac{64}{3} を要求している,という形まで読む必要がある。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

2 — 2つの放物線上の点の距離

幾何的な見方

2つの放物線は x=4y2,x=y24 x=4-y^2,\qquad x=y^2-4 であり,交点をもつ。したがって距離の2乗の最小値が0になる可能性を最初に確認すると, 計算結果の検算になる。

ただし「交点があるから最小値0」で終えると,極値全体の議論としては不足する。偏微分で 停留点を全て列挙し,F=15F=15 の停留点が極値ではないことまで述べると答案として安定する。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

3 — 二点境界条件付き線形常微分方程式

エネルギー法で符号を見る

境界値問題では,方程式を直接解くより,yy を掛けて積分する方法が強い。境界条件により 部分積分の端点項が消え,残る式は 01(y)2dx+λ01y2dx=0 -\int_0^1 (y')^2\,dx+\lambda\int_0^1 y^2\,dx=0 である。λ0\lambda\le 0 のとき,2つの項はどちらも正になれないので,非自明解が排除される。

一方,λ>0\lambda>0 では固有値 λ=m2π2(m=1,2,) \lambda=m^2\pi^2\quad (m=1,2,\ldots) のときに非自明解 sin(mπx)\sin(m\pi x) が現れる。したがって「正なら常に0」と判断するのは, 固有値条件を見落とす典型的な誤りである。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

4 — 関数列の収束と積分極限

有限区間と無限区間の違い

有限区間では一様収束があれば fnf区間長fnf \int |f_n-f|\le \text{区間長}\cdot \|f_n-f\|_\infty で直ちに制御できる。これが (2) の本質である。

一方,点ごとの収束では鋭い山が動く反例があり,無限区間では低い台形が遠くまで広がる 反例がある。後者は fnf0 \|f_n-f\|_\infty\to 0 であっても,区間の長さが増えることで面積が残る。無限区間の積分極限を交換するには, 優収束定理のように積分可能な共通上界を用意する,または一様可積分性に相当する条件を 加える必要がある。

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5 — 指数減衰と冪行列の極限

固有値計算より冪零分解が速い

行列は一見すると固有値分解を要求しているように見えるが, A=λI+C A=\lambda I+C と見ると,λI\lambda I 以外の部分が冪零であることが分かる。冪零行列 CC については二項展開 が有限で止まるため,対角化できるかどうかを心配しなくてよい。

採点上は,C3=OC^3=O の確認と nmλnm0(m=0,1,2) n^m|\lambda|^{n-m}\to 0\qquad (m=0,1,2) の説明が必要である。特に λ=0\lambda=0 の場合は λn2\lambda^{n-2} の形をそのまま書くと不自然 になるため,別に An=O (n3)A^n=O\ (n\ge 3) と処理しておくと答案がきれいである。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

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