東北大学 院試 過去問 解答例
東北大 理学研究科 物理学専攻 物理学(基礎数学・力学・電磁気学・量子力学・熱統計力学) 2024年度 院試 過去問 解答例・解説(全5問)
全5問。テーマタグは10件(固有値・固有ベクトル・留数定理・調和振動子)。2023年度と共通のテーマは固有値・固有ベクトル・留数定理・調和振動子。
最終更新:
収録6年度分の解答PDF:東北大学 理学研究科 物理学専攻 物理学(基礎数学・力学・電磁気学・量子力学・熱統計力学)(¥3,200・紙面見本あり)
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- 解説5問と大問1問の途中式・最終答(全5問)
- 解答PDFに収録
- 途中式と最終答(最終答つき5問)
- 問題本文
- 非収録
東北大 物理学(基礎数学・力学・電磁気学・量子力学・熱統計力学) 2024年度 院試 過去問の出題内容(全5問)
この年度の解説には試験で書くべきポイント5件・典型ミス5件が付いています。
2024年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度
この年度は4問に10テーマが出ています。
前年度(2023年度)との違い
- 大問数
- 2023年度 5問 → 2024年度 5問
- 両年度に出たテーマ
- 固有値・固有ベクトル・留数定理・調和振動子・剛体の回転運動・井戸型ポテンシャル
第1問 — 基礎数学
方針
[1] は固有値分解で の挙動を整理する。[2] はガウス積分の値とその展開係数を関連付ける。[3] は実係数 ODE の特性根の共役対を , にまとめる。[4] は の指数の符号から下半円で閉じる。
典型ミス
を上半円で閉じる学生が多い。 なので減衰するのは である。下半円閉路は時計回りなので留数の符号にも注意する。
試験で書くべきポイント
の導出では の 係数と展開係数の関係を明記する。一次変換の極限ではどの固有方向が消えるかを式で示し、極限図形の端点を計算しておくと採点者にわかりやすい。
解答
- 行列の固有値・固有ベクトルと一次変換の収束。 特性方程式は より 。固有ベクトルは ととれる。 の固有値は で、 方向の成分は となる一方、 方向の成分は保たれる。 の各点 に対し である。 の四隅 を分解すると をとり、 で は直線 上の線分 、すなわち端点 を結ぶ線分に収束する。
- ガウス積分の応用。 平方完成 より ここで は 1) で得た から従う。 を で展開すると すなわち被積分関数 を代入し奇数次は消えるので 一方 。両辺の の係数を比較して
- 定数係数線形非斉次方程式。 特性方程式 は を根に持ち、 。 残りの根は なので、虚数を含まない一般解の同次部分は 特解は の形を仮定して代入すると 、よって 。一般解は
- 留数定理による定積分。 を考える。 で の半平面で なので、 下半平面の半円で経路を閉じる。極は の 2 位の極で、下半平面側は 。 を で 1 回微分して とすれば 微分すると で , より 下半平面で時計回りに閉じるので 。
最終答
% 、。 は端点 を結ぶ直線 上の線分に収束。 、、。 。。
第2問 — 力学
方針
等方調和振動子は各座標が独立な単振動になる。摂動の対称性は「どの軸回転で が不変か」を見れば の保存方向がわかる。物理振り子はトルク方程式とエネルギー保存を併用する。
典型ミス
[2] 5) で支点が外れたあと、剛体の重心はその瞬間の重心速度ベクトルで放物運動する。回転と並進を切り分けて考える。
試験で書くべきポイント
共鳴の判定は外力項の角振動数と固有角振動数 の一致である。減衰がない理想化では、共鳴で振幅は線形に増大することも書いておくと良い。
第3問 — 電磁気学
方針
同軸円筒は対称性からアンペール/ガウスの法則だけで が決まる。エネルギー密度の半径積分とインダクタンスの定義式を結びつける。電磁波の境界条件は接線成分の連続から が出る。導体中の波動方程式は変位電流を落として拡散方程式に帰着する。
典型ミス
電場の積分方向の取り方で の符号を間違えやすい。電流の向きを間違えると の符号がひっくり返り、粒子の進行方向の判定にも影響する。
試験で書くべきポイント
から を導く際、 を明示する。減衰因子 は表皮効果の数値感覚としても重要。
第4問 — 量子力学
方針
井戸型は固有値・固有関数公式を導出してから射影。スピン合成は から で降ろす方法が最短。摂動下の保存量は交換子が決定する。
典型ミス
の積分範囲は の台 に限る。全範囲で積分すると外部のゼロを掛けて結果は同じだが、初学者は から に拡げて間違える。
試験で書くべきポイント
を根拠に、 は の固有空間内で閉じる。 は三重項 () であり、 成分 は混ざらない、よって という論理を明示する。
第5問 — 熱・統計力学
方針
熱力学はギブスの自由エネルギーが軸。 から相平衡条件で を出し、理想気体近似で積分する。電子放出は をヒント通りの対数形まで持ち込めば、低温近似で指数関数化され Richardson の式に到達する。
典型ミス
で の項を忘れがち。 の形から の微分を陽に取ると確実。 に気付くと、理想気体での簡約 がきれいに出る。
試験で書くべきポイント
Schottky 効果の式 は、極大点条件の を経由して導出することを書く。電場印加で が下がり、 の指数因子が大きくなるため放出率は増えるという定性的説明を必ず添える。
東北大 物理学(基礎数学・力学・電磁気学・量子力学・熱統計力学) 院試 過去問の収録6年度
基礎数学 / 力学 / 電磁気学
問題1 基礎数学 / 問題2 力学 / 問題3 電磁気学
2024年度(このページ・全5問)
基礎数学 / 力学 / 電磁気学
問題1 基礎数学 / 問題2 力学 / 問題3 電磁気学
問題1 基礎数学 / 問題2 力学 / 問題3 電磁気学
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