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大阪大学 院試 過去問 解答例

阪大 情報科学研究科 情報数理学専攻 専門科目(情報数理学) 2025年度 院試 解答例・解説

大阪大学 情報科学研究科 情報数理学専攻 専門科目(情報数理学) 2025年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全4問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。

最終更新:

設問ごとの解法方針と確認点を公開しています。

続きの途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。

1 — 情報基礎

中央値の中央値法の要点

この問題の核心は「よいピボット」を線形時間で作ることにある。5個組の中央値をさらに中央値で代表させると、ピボット mm より確実に小さい要素・大きい要素をそれぞれ全体の約 3/103/10 個ずつ保証できる。つまり、最後の再帰で残る候補は最大でも約 7/107/10 で済む。この保証があるため、クイックセレクトのような平均的議論ではなく、最悪時間で線形性を示せる。

答案で落としやすい点

正しさの説明では、ALA_LAGA_G に分けた後の順位のずれを書く必要がある。AGA_G に進む場合の順位は pp ではなく pAL1p-|A_L|-1 である。また、計算量では「5個の整列は定数時間」という点を明示しないと、整列法に依存するように見えてしまう。

2. 有向グラフ

  1. 任意の頂点から出辺を一つ選んで進み続ける。各頂点の出次数は1以上なので、途中で止まることはない。頂点数は有限であるから、ある頂点が再び現れる。その最初の反復部分を取り出すと、向きに沿った閉路である。したがって有向閉路をもつ。弱連結性はこの主張には本質的には不要である。
  2. 入次数と出次数が各頂点で等しい有向グラフが弱連結であるとき、まず強連結であることを示す。強連結成分を縮約して得られる有向非巡回グラフを考える。成分が二つ以上あれば、弱連結性により成分間の辺が存在し、縮約グラフには入次数0の源成分が存在する。その源成分には外から入る辺がない一方、他成分へ出る辺が少なくとも1本ある。ところが成分内の頂点について「出次数の総和」と「入次数の総和」は等しく、成分内部の辺は両方に1ずつ数えられるので、外へ出る辺数と外から入る辺数も等しくなければならない。これは矛盾である。従って全体は強連結である。 強連結で、かつ各頂点の入次数と出次数が等しい有限有向グラフにはオイラー閉路が存在する。よって、すべての辺をちょうど一度通る有向閉路をもつ。
  3. (2) の前半で示した通り、弱連結かつ各頂点で入次数と出次数が等しいなら、強連結成分の縮約が二つ以上あることは不可能である。従って GG は強連結である。

弱連結と強連結の橋渡し

入次数と出次数の釣り合いは、頂点ごとだけでなく任意の頂点集合に対しても「外へ出る辺数」と「外から入る辺数」を釣り合わせる力を持つ。強連結成分をまとめたDAGで源成分や吸収成分を考えると、この釣り合いと矛盾するため、弱連結から強連結まで一気に強められる。

オイラー閉路の条件

無向グラフでは各頂点の次数が偶数であることが条件になる。有向グラフでは、対応する条件は各頂点で入次数と出次数が等しいことである。ただし、辺を全て一つの閉路で回収するには連結性も必要であり、本問では弱連結性と次数の釣り合いから強連結性が従う。

3. 平方根を求めるプログラム

  1. どちらのプログラムも、正の実数 xx に対して b=12(a+xa) b=\frac{1}{2}\left(a+\frac{x}{a}\right) という更新を繰り返している。これは方程式 u2x=0u^2-x=0 に対するニュートン法である。実際、F(u)=u2xF(u)=u^2-x とおくと uF(u)F(u)=uu2x2u=12(u+xu) u-\frac{F(u)}{F'(u)} =u-\frac{u^2-x}{2u} =\frac{1}{2}\left(u+\frac{x}{u}\right) となる。従って、これらのプログラムは x\sqrt{x} の近似値を求めようとしている。
  2. 修正後のプログラムで直されている主な欠点は次の通りである。 itemize
  3. x<0x<0 のとき、実数の平方根を返すべきでないので未定義として扱う。
  4. x=0x=0 のとき、初期値 a=x/2a=x/2 が0になり、旧プログラムでは x/ax/a によって0除算が起こる。修正後は先に0を返す。
  5. ラベルと `goto' による反復を、条件付き反復として書き直しており、終了条件と更新箇所が読みやすくなっている。 itemize
  6. 修正後の停止条件は、ニュートン更新による変化量 x/bb2 \left|\frac{x/b-b}{2}\right| が絶対許容誤差 TOL 未満かどうかを見ている。しかし、絶対誤差だけで判定すると、xx が非常に大きい場合には相対精度が低くても停止し得るし、xx が非常に小さい場合には必要以上に反復することがある。また、最終的に欲しい精度を「bb の変化量」で測るのか、「残差 b2x|b^2-x|」で測るのかも明確ではない。 例えば、次のように相対誤差と残差のどちらかを基準にするとよい。 bnewb<εmax(1,bnew) |b_{\mathrm{new}}-b| < \varepsilon \max(1,|b_{\mathrm{new}}|) または b2x<εmax(1,x). |b^2-x| < \varepsilon \max(1,x). 実装としては、bnew=(x/b+b)/2b_{\mathrm{new}}=(x/b+b)/2 を先に計算し、上の条件を満たしたら bnewb_{\mathrm{new}} を返し、満たさなければ bbnewb\leftarrow b_{\mathrm{new}} として続ける形が明確である。

ニュートン法だと見抜く手順

更新式に x/ax/aaa の平均が現れたら、平方根計算の古典的な反復である可能性が高い。答案では「ニュートン法である」と名前だけを書くのではなく、F(u)=u2xF(u)=u^2-x から更新式が導かれることを一行で示すと説得力が出る。

停止条件の評価

プログラムの修正問題では、例外処理だけでなく数値計算上の判定基準まで見る必要がある。本問の while 条件は、近似値の更新幅が小さいことを見ているが、それが要求精度と一致するとは限らない。特に、絶対誤差・相対誤差・残差のどれを保証するのかを区別することが重要である。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

2 — 数理基礎

制約の足し引きで構造を単純化する

係数が 10k10-k10+k10+k のように対になっているときは、和と一次モーメントに直すと見通しがよくなる。本問では xk=3\sum x_k=3kxk=10\sum kx_k=10 になり、「合計質量3、平均 10/310/3 の非負重み」と読める。この読み替えにより、基底解の数え上げは「平均 10/310/3 を二つの添字で挟む」問題になる。

最適性の短い証明

目的関数の係数 k|k| は常に kk 以上である。制約から kxk=10\sum kx_k=10 が固定されているため、目的関数値は必ず 1010 以上になる。非負添字だけに重みを置ければ k=k|k|=k となり下界を達成する。この下界証明は双対の実行可能解 (u,v)=(0,1)(u,v)=(0,1) と同じ内容でもある。

2. 正規分布から定まる半径

X,YX,Y は独立な標準正規分布に従う。平面上の同時密度は 12πexp(x2+y22) \frac{1}{2\pi}\exp\left(-\frac{x^2+y^2}{2}\right) である。極座標 x=rcosθ, y=rsinθx=r\cos\theta,\ y=r\sin\theta を用いると、ヤコビアンは rr であり、半径方向の密度は fR(r)=rexp(r22)(r0) f_R(r)=r\exp\left(-\frac{r^2}{2}\right)\qquad(r\ge 0) となる。

  1. r<0r<0 では FR(r)=0F_R(r)=0 である。r0r\ge 0 では FR(r)=0rses2/2ds=1er2/2. F_R(r)=\int_0^r s e^{-s^2/2}\,ds =1-e^{-r^2/2}.
  2. 期待値は E[R]=0rrer2/2dr=0r2er2/2dr. E[R]=\int_0^\infty r\cdot r e^{-r^2/2}\,dr =\int_0^\infty r^2 e^{-r^2/2}\,dr. ガンマ積分 0rmer2/2dr=2(m1)/2Γ(m+12) \int_0^\infty r^m e^{-r^2/2}\,dr =2^{(m-1)/2}\Gamma\left(\frac{m+1}{2}\right) m=2m=2 に適用すると E[R]=π2 E[R]=\sqrt{\frac{\pi}{2}} である。
  3. R2=X2+Y2R^2=X^2+Y^2 なので、R2R^2 は自由度2のカイ二乗分布に従い、 E[R2]=E[X2]+E[Y2]=2 E[R^2]=E[X^2]+E[Y^2]=2 である。よって V[R]=E[R2]E[R]2=2π2=4π2. V[R]=E[R^2]-E[R]^2 =2-\frac{\pi}{2} =\frac{4-\pi}{2}.

Rayleigh分布として処理する

二つの独立な標準正規の半径は Rayleigh 分布になる。試験では分布名を知っているだけでなく、極座標変換で rr がヤコビアンとして出ることを書けるかが重要である。この rr を落とすと、密度の正規化も期待値も誤る。

分散は二乗から出す

E[R2]E[R^2] を直接積分してもよいが、R2=X2+Y2R^2=X^2+Y^2 と見ればすぐに 22 と分かる。分散は E[R2](E[R])2E[R^2]-(E[R])^2 であり、E[R]E[R] を二乗する段階で π/2\pi/2 になる点を確認しておく。

3. 両側指数型分布の最尤推定

密度を f(x)=Cexμ f(x)=C e^{-|x-\mu|} とする。まず正規化条件から 1=Cexμdx=C(μe(μx)dx+μe(xμ)dx)=2C 1=C\int_{-\infty}^{\infty}e^{-|x-\mu|}\,dx =C\left(\int_{-\infty}^{\mu}e^{-(\mu-x)}\,dx +\int_{\mu}^{\infty}e^{-(x-\mu)}\,dx\right) =2C なので C=12 C=\frac12 である。

独立標本 x1,,xnx_1,\ldots,x_n に対する尤度は L(μ)=(12)nexp(i=1nxiμ) L(\mu)=\left(\frac12\right)^n \exp\left(-\sum_{i=1}^n |x_i-\mu|\right) である。したがって最尤推定は i=1nxiμ \sum_{i=1}^n |x_i-\mu| を最小にする μ\mu を求める問題である。

順序統計量を x(1)x(2)x(n) x_{(1)}\le x_{(2)}\le\cdots\le x_{(n)} と書く。n=2m+1n=2m+1 が奇数なら、絶対偏差和は標本中央値 μ^=x(m+1) \hat{\mu}=x_{(m+1)} で一意に最小となる。分布は μ\mu を中心に対称であるから、中央値の分布も μ\mu を中心に対称である。期待値が存在するので E[μ^]=μ E[\hat{\mu}]=\mu となり、奇数標本サイズの標本中央値は不偏である。

n=2mn=2m が偶数なら、絶対偏差和を最小にする μ\mu は一意ではなく、 x(m)μx(m+1) x_{(m)}\le \mu\le x_{(m+1)} の任意の値が最尤推定量になる。したがって「最尤推定量の不偏性」は、区間の中からどの値を選ぶかという規則を決めないと一つの性質としては定まらない。例えば μ^mid=x(m)+x(m+1)2 \hat{\mu}_{\mathrm{mid}}=\frac{x_{(m)}+x_{(m+1)}}{2} を選べば対称性から不偏である。一方、常に下側中央値 x(m)x_{(m)} を選ぶ規則は一般に μ\mu より小さい方向に偏り、上側中央値 x(m+1)x_{(m+1)} を選ぶ規則は大きい方向に偏る。

最尤推定が中央値になる理由

この分布は正規分布のように二乗誤差を最小化するのではなく、絶対偏差和を最小化する。絶対偏差和の最小点は中央値である。微分で処理する場合、標本点をまたぐたびに傾きが 22 ずつ増えると考えると、奇数個では中央の標本点で傾きの符号が変わり、偶数個では中央二点の間で傾きが0になる。

偶数個の場合の注意

偶数標本サイズでは最尤推定量が一意でない。試験答案では、単に「中央値」と書くよりも、最尤解の集合が中央二つの順序統計量で挟まれた区間であることを書く方が正確である。不偏性を問われたら、推定量を一つに決める規則まで含めて答える必要がある。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

3 — 数学解析

べき級数は三乗の幾何級数に直す

1+z+z21+z+z^{2} を直接部分分数分解してもよいが、1+z+z2=(1z3)/(1z)1+z+z^{2}=(1-z^{3})/(1-z) を使うと、z<1|z|<1 で一気に幾何級数へ落とせる。係数は z3nz^{3n} の項が +1+1z3n+1z^{3n+1} の項が 1-1z3n+2z^{3n+2} の項が 00 という周期的な形になる。

留数の符号確認

単純極の留数は分母の導関数で割るだけでよい。上半平面の極 α\alpha では 2α+1=i32\alpha+1=i\sqrt{3} なので留数は i/3-i/\sqrt{3} である。積分値は正の実数でなければならないため、2πi(i/3)=2π/32\pi i(-i/\sqrt{3})=2\pi/\sqrt{3} となることは符号のよい検算になる。

2. Euler 型微分方程式

s=logts=\log t とおき、X(s)=x(es)X(s)=x(e^{s}) と書く。t=est=e^{s} であり、 dxdt=1tX(s),d2xdt2=1t2{X(s)X(s)} \frac{dx}{dt}=\frac{1}{t}X'(s),\qquad \frac{d^{2}x}{dt^{2}}=\frac{1}{t^{2}}\{X''(s)-X'(s)\} である。したがって t2x¨(t)2tx˙(t)+2x(t)=X(s)3X(s)+2X(s) t^{2}\ddot{x}(t)-2t\dot{x}(t)+2x(t) = X''(s)-3X'(s)+2X(s) となる。また右辺は 4t3logt=4se3s4t^{3}\log t=4se^{3s} なので、変換後の方程式は X3X+2X=4se3s X''-3X'+2X=4se^{3s} である。

同次方程式の特性方程式は λ23λ+2=(λ1)(λ2)=0 \lambda^{2}-3\lambda+2=(\lambda-1)(\lambda-2)=0 であるから、同次解は Xh(s)=C1es+C2e2s X_h(s)=C_{1}e^{s}+C_{2}e^{2s} である。非同次項が se3sse^{3s} なので Xp(s)=e3s(as+b) X_p(s)=e^{3s}(as+b) とおく。作用素 D=d/dsD=d/ds を用いると (D23D+2){e3s(as+b)}=e3s(D2+3D+2)(as+b) (D^{2}-3D+2)\{e^{3s}(as+b)\} =e^{3s}(D^{2}+3D+2)(as+b) であり、 (D2+3D+2)(as+b)=2as+2b+3a (D^{2}+3D+2)(as+b)=2as+2b+3a である。これが 4s4s に等しいため 2a=4,2b+3a=0 2a=4,\qquad 2b+3a=0 より a=2,b=3 a=2,\qquad b=-3 を得る。従って X(s)=C1es+C2e2s+e3s(2s3) X(s)=C_{1}e^{s}+C_{2}e^{2s}+e^{3s}(2s-3) であり、元の変数に戻すと x(t)=C1t+C2t2+t3(2logt3)(t>0) x(t)=C_{1}t+C_{2}t^{2}+t^{3}(2\log t-3) \qquad(t>0) である。

Euler 型は対数変数で定数係数にする

t2xt^{2}x''txtx'xx が組み合わさる方程式は Cauchy--Euler 型であり、s=logts=\log t により定数係数の方程式へ変換できる。微分の変換で XXX''-X' が出るため、t2xt^{2}x'' を単に XX'' としてしまう誤りに注意する。

非同次解の検算

得られた特解 t3(2logt3)t^{3}(2\log t-3)ss 変数で見ると e3s(2s3)e^{3s}(2s-3) である。33 は同次解の指数 1,21,2 と重ならないので、ss を余分に掛ける必要はない。最後に 2a=42a=42b+3a=02b+3a=0 を満たすことを確認すれば、係数比較のミスを防げる。

3. 畳み込みとラプラス変換

畳み込み (fg)(t)=0tf(τ)g(tτ)dτ (f*g)(t)=\int_{0}^{t}f(\tau)g(t-\tau)\,d\tau のラプラス変換を示す。F(s)=L{f}(s)F(s)=\mathcal{L}\{f\}(s)G(s)=L{g}(s)G(s)=\mathcal{L}\{g\}(s) とすると、収束条件が満たされる範囲で Fubini の定理により L{fg}(s)=0est0tf(τ)g(tτ)dτdt=0f(τ)esττes(tτ)g(tτ)dtdτ. \begin{aligned} \mathcal{L}\{f*g\}(s) &= \int_{0}^{\infty}e^{-st} \int_{0}^{t}f(\tau)g(t-\tau)\,d\tau\,dt\\ &= \int_{0}^{\infty}f(\tau)e^{-s\tau} \int_{\tau}^{\infty}e^{-s(t-\tau)}g(t-\tau)\,dt\,d\tau. \end{aligned} ここで u=tτu=t-\tau とおくと内側の積分は G(s)G(s) になるので L{fg}(s)=F(s)G(s) \mathcal{L}\{f*g\}(s)=F(s)G(s) である。

次に、x(0)=0x(0)=0 のもとで未知関数のラプラス変換を X(s)=L{x(t)}(s) X(s)=\mathcal{L}\{x(t)\}(s) とおく。L{sint}=1/(s2+1)\mathcal{L}\{\sin t\}=1/(s^{2}+1)L{cost}=s/(s2+1)\mathcal{L}\{\cos t\}=s/(s^{2}+1) であり、畳み込み定理から (sX(s))3X(s)+8X(s)1s2+1=10ss2+1. (sX(s))-3X(s)+8X(s)\frac{1}{s^{2}+1} = 10\frac{s}{s^{2}+1}. したがって X(s)=10s(s3)(s2+1)+8=10ss33s2+s+5. X(s) = \frac{10s}{(s-3)(s^{2}+1)+8} = \frac{10s}{s^{3}-3s^{2}+s+5}. 分母は s33s2+s+5=(s+1)(s24s+5) s^{3}-3s^{2}+s+5=(s+1)(s^{2}-4s+5) と因数分解できる。部分分数分解すると 10s(s+1)(s24s+5)=1s+1+s+5s24s+5. \frac{10s}{(s+1)(s^{2}-4s+5)} = -\frac{1}{s+1} +\frac{s+5}{s^{2}-4s+5}. さらに s24s+5=(s2)2+1,s+5=(s2)+7 s^{2}-4s+5=(s-2)^{2}+1,\qquad s+5=(s-2)+7 より X(s)=1s+1+s2(s2)2+1+71(s2)2+1. X(s) = -\frac{1}{s+1} +\frac{s-2}{(s-2)^{2}+1} +7\frac{1}{(s-2)^{2}+1}. 逆変換して x(t)=et+e2tcost+7e2tsint x(t)=-e^{-t}+e^{2t}\cos t+7e^{2t}\sin t を得る。実際に x(0)=1+1=0x(0)=-1+1=0 であり、初期条件も満たす。

畳み込み定理は積分領域の入れ替えで示す

三角領域 0τt<0\le \tau\le t<\infty を、0τ<, 0u=tτ<0\le \tau<\infty,\ 0\le u=t-\tau<\infty に変換すると、二重積分が ff 側と gg 側の二つのラプラス積分に分離する。この変数変換が、畳み込みが積へ変わる理由である。

積分方程式は代数方程式へ落とす

未知関数が畳み込みで現れる場合、ラプラス変換後は X(s)X(s) に既知関数を掛けた形になる。本問では sint\sin t との畳み込みなので係数は 1/(s2+1)1/(s^{2}+1) である。x(0)=0x(0)=0 により L{x}=sX(s)\mathcal{L}\{x'\}=sX(s) と簡単になる点も答案に明記するとよい。

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4 — 情報物理

電流素片の向きが符号を決める

円電流の力で最も間違えやすいのは、時計回りという条件を θ\theta の増加方向にしてしまう点である。図の θ\thetaxx 軸正方向から zz 軸正方向へ測るので、θ\theta 増加は反時計回りである。したがって時計回りの電流では dsd\bm{s} にマイナスが入り、合力の向きも直線導線側になる。近い側の円電流は直線電流と同方向に流れるので引力が強く、遠い側の反発より勝つ、という物理的な見方でも符号を確認できる。

フラウンホーファー回折はフーリエ変換として読む

十分小さい二つのピンホールは、遮光板直後の場を二つのデルタ関数の和として扱える。スクリーン上の振幅はそのフーリエ変換なので、二つの指数関数の和、すなわち余弦になる。位相を π\pi だけ入れると和が差に変わり、余弦が正弦へ変わる。強度差を入れた場合は位相差ではなく振幅比が変わるため、縞位置ではなくコントラストが主に変化する。

偏光の識別は消光できるかを見る

直線偏光は直線偏光子で消光できる。円偏光は直線偏光子だけでは消光できないが、四分の一波長板で直線偏光に直せば消光できる。ランダム偏光は決まった位相差を持たないので、波長板を入れても一つの直線偏光には変換されない。この「消光の有無」を基準にすると、強度が等しい三つの光でも実験的に識別できる。

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