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九州工業大学 院試 過去問 解答例

九工大 情報工学府 共通科目(情報基礎) 2026年度 院試 過去問 解答例・解説(全3問)

全3問。情報2問・確率・統計1問。テーマタグは1件(計算量理論)。

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解説3問と大問1問の途中式・最終答(全3問)
解答PDFに収録
途中式と最終答(最終答つき3問)
問題本文
非収録

九工大 共通科目(情報基礎) 2026年度 院試 過去問の出題内容(全3問)

この3問の分野は情報2問・確率・統計1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問情報プログラミング挿入位置の決め方 / 採点上の注意あり
第2問情報計算機システム浮動小数点の落とし穴 / 分岐即値の数え方あり
第3問確率・統計—密度から分布関数へ / 分散の検算あり

この年度の解説には採点上の注意1件が付いています。

2026年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度

この年度は1問に1テーマが出ています。

テーマこの年度全体の出題実績他大学の直近出題
計算量理論第1問9大学・36問

前年度(2025年度)との違い

大問数
2025年度 3問 → 2026年度 3問
2025年度のページを見る

第1問 — プログラミング

方針

この問題の要点は、配列が初めから昇順であるという条件を使うことである。和の計算は全要素を見る必要があるため O(n)O(n) から改善できない。一方、存在判定は昇順性により二分探索が使え、線形探索の O(n)O(n) よりよい O(log⁡n)O(\log n) になる。

挿入位置の決め方

先頭から挿入位置を探してから後ろをずらしても正しいが、末尾から走査すれば「比較」と「シフト」を同時に進められる。配列が満杯のときに先に戻る処理を書かないと、data[MAX_SIZE]\texttt{data[MAX\_SIZE]} への範囲外書き込みが起こる。

採点上の注意

計算量は、配列の現在の要素数を nn として答える。最大容量 MAX_SIZE\texttt{MAX\_SIZE} は定数として扱う場合もあるが、入試答案では「要素数に対してどう増えるか」を明示する方が安全である。

プログラミングの途中式・最終答をPDFで見る

第2問 — 計算機システム

浮動小数点の落とし穴

けち表現では、正規化した 1.xxxx21.xxxx_2 の整数部の 11 は保存しない。指数部と仮数部を決める前に、必ず 1.⋯×2e1.\cdots\times 2^e の形へ直す。切り捨てでは、表現値は元の値以下になり、今回の誤差は 67−6667-66 と見る。

分岐即値の数え方

MIPSの分岐即値は、分岐命令の次の命令を基準にする。現在行から目的行までを直接数えると1ずれる。今回は分岐命令の次からループ先頭へ戻るため −4-4 であり、16ビット2の補数に直す。

プログラムの意味

ループ不変量として「kk 回目の加算後、$s1=1+2+⋯+k\$s1=1+2+\cdots+k、$s2=k+1\$s2=k+1」を見ると、最後に総和が残ることが読みやすい。個別の実行回数だけでなく、一般の nn に拡張して説明できると高得点になりやすい。

解答

問題1

  1. 101012=16+4+1=2110101_2=16+4+1=21 である。
  2. 5ビット2の補数の範囲は −24≤x≤24−1,−16≤x≤15 -2^4\le x\le 2^4-1,\qquad -16\le x\le 15 である。したがって −16-16 は 10000\texttt{10000}、1616 は表現不可である。
  3. 8ビットで区別できるIDは 28=2562^8=256 個である。すでに100個を使っているので、追加できる個数は 256−100=156 256-100=156 個である。
  4. 67=10000112=1.0000112×2667=1000011_2=1.000011_2\times 2^6 である。指数 66 は4ビット2の補数で 0110 \texttt{0110} と表される。仮数部は先頭の 11 を省くため、小数部 000011⋯000011\cdots の先頭5ビットを切り捨てで取り 00001 \texttt{00001} となる。この表現値は 1.000012×26=(1+132)64=66 1.00001_2\times 2^6 =\left(1+\frac1{32}\right)64 =66 なので、誤差の絶対値は 11 である。
  5. 上の表現では、指数6の近くで仮数部の最小刻みは 26−5=22^{6-5}=2 である。例えば 11 を加えると正確な和は 6767 だが、同じ切り捨て規則で表すと 6666 に戻る。したがって答の一例は 1 1 である。
  6. 回路を簡約すると X=B,Y=A‾B X=B,\qquad Y=\overline{A}B である。真理値表は次の通り。 ABXY0000011110001110 \begin{array}{c|c|c|c} A&B&X&Y\\ \hline 0&0&0&0\\ 0&1&1&1\\ 1&0&0&0\\ 1&1&1&0 \end{array}

問題2

レジスタ番号は $zero=00000,$s0=10000,$s1=10001,$s2=10010,$t0=01000,$fp=11110 \$zero=00000,\quad \$s0=10000,\quad \$s1=10001,\quad \$s2=10010,\quad \$t0=01000,\quad \$fp=11110 である。

  1. addi $s0,$zero,5\texttt{addi \$s0,\$zero,5} は 001000⏟opcode 00000⏟rs 10000⏟rd 0000000000000101⏟5 \underbrace{001000}_{\text{opcode}}\, \underbrace{00000}_{rs}\, \underbrace{10000}_{rd}\, \underbrace{0000000000000101}_{5} である。
  2. 分岐先はループ先頭であり、分岐命令の次の行から数えて −4-4 行である。よって即値は16ビット2の補数で 1111111111111100\texttt{1111111111111100} となり、 000100⏟opcode 01000⏟rs=$t0 00000⏟rt=$zero 1111111111111100⏟−4 \underbrace{000100}_{\text{opcode}}\, \underbrace{01000}_{rs=\$t0}\, \underbrace{00000}_{rt=\$zero}\, \underbrace{1111111111111100}_{-4} である。
  3. 下位3ビットを1にするには、マスク 1112=7\texttt{111}_2=7 とのORをとる。したがって ori $s1,$s1,7 \texttt{ori \$s1,\$s1,7} が正しい。
  4. 8($fp)8(\$fp) は基底レジスタに定数オフセットを足すので、ベースアドレシングである。
  5. 0x1001000C+8=0x10010014 0x1001000C+8=0x10010014 である。
  6. 1を加える命令は addi $s2,$s2,1 \texttt{addi \$s2,\$s2,1} である。
  7. $s2\$s2 は 1,2,3,4,51,2,3,4,5 と使われ、各回の末尾で1ずつ増える。したがって加算命令は5回実行される。
  8. $s1\$s1 には 1+2+3+4+5=15 1+2+3+4+5=15 が残るので、メモリに格納される値は 1515 である。
  9. 一般に初期値を nn とすると、メモリには 1+2+⋯+n=n(n+1)2 1+2+\cdots+n=\frac{n(n+1)}2 が格納される。つまり、1から nn までの総和を求めるプログラムである。

最終答

問題1: 2121、10000\texttt{10000}/不可、156、指数部 0110\texttt{0110}、仮数部 00001\texttt{00001}、誤差1、情報落ちの例1、真理値表は X=B, Y=A‾BX=B,\ Y=\overline A B。問題2: 機械語は本文の通り、最終格納値は15、一般には n(n+1)/2n(n+1)/2。

第3問 — 確率・統計

密度から分布関数へ

分布関数は左端 −2-2 からの面積である。積分定数を付け忘れると F(−2)=0F(-2)=0 にならないので、必ず端点で確認する。今回の式は F(−2)=0F(-2)=0、F(2)=1F(2)=1 を満たす。

分散の検算

E(X)=2/3E(X)=2/3 と正になるのは、密度が右側ほど大きいからである。分散は E(X2)−E(X)2 E(X^2)-E(X)^2 であり、E(X2)E(X^2) だけを書いて終えるミスが多い。

標本比率の標準偏差

p^=K/(100n)\hat p=K/(100n) なので、分散は 100n100n で割られる。nn だけで割ってしまうと、スポットが100個ある情報を捨ててしまう。最悪ケース p=0.5p=0.5 を使うのは、p(1−p)p(1-p) が最大になる点だからである。

確率・統計の途中式・最終答をPDFで見る

九工大 共通科目(情報基礎) 院試 過去問の収録2年度

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