九州工業大学 院試 過去問 解答例
九工大 情報工学府 共通科目(情報基礎) 2025年度 院試 解答例・解説
九州工業大学 情報工学府 共通科目(情報基礎) 2025年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全3問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。
最終更新:
設問ごとの解法方針と確認点を公開しています。
続きの途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。
第1問 — プログラミング
スタックの基本不変条件
は常に最上部の節点を指す。空なら 、空でなければ が2番目の節点を指す。この不変条件を保てば、各関数の正しさを説明しやすい。
popの安全な書き方
の後に を読むのは危険である。解放する前に、値と次ポインタを作業変数へ退避しておく。答案ではこの順序を書けると、ポインタ操作の理解が伝わる。
subtractの順序
スタックトップが右オペランドである。例えば上から と積まれているときの減算は であり、 ではない。逆順にすると実行例と合わない。
第2問 — 計算機システム
2の補数の範囲
ビット2の補数では、負側に1つ多く値を持つ。範囲は から であり、正の最大値を と書かないように注意する。
論理回路の簡約
NANDだけで作られた回路は、ド・モルガンの法則で読むと速い。最終段が3つの否定積をまとめて否定しているので、 となる。これは3入力のうち少なくとも2つが1なら1を返す。
ループ回数の読み違い
分岐命令の「実行回数」と「分岐が成立した回数」は異なる。最後の1回は分岐しないが、命令としては実行される。今回の格納値を追うには、 が0になるまでの5回の倍化を数える。
第3問 — 確率・統計
指数分布の積分
指数分布では、 の が積分で消える。期待値の計算では、境界項 を明記すると、無限区間の部分積分として答案が安定する。
比で与えられた事前確率
前売り券と当日券の比が与えられているとき、絶対確率に直してもよいが、ベイズの式では共通因子が消える。比をそのまま として使うと計算が短い。
独立性検定の手順
期待度数は「行合計 列合計 / 総数」で作る。検定統計量、自由度、臨界値、棄却判断の4点を書くと採点者が追いやすい。今回の差は主にバニラで大きく、そこが統計量を押し上げている。