東大 新領域創成科学研究科 専門基礎科目(複雑理工学) 2026年度 院試 過去問 解答例・解説(解説5項目)
解説5項目の分野は確率・統計1項目、線形代数1項目、電磁気学・回路1項目です。固有値・固有ベクトル、線形空間・基底、重積分と極座標などが出ています。2025年度と共通するテーマは固有値・固有ベクトル、剛体の回転運動、正定値行列です。解説はすべて公開しています。PDFの収録範囲は商品ページで確認できます。原題の条件だけでは答えが一つに決まらないため、確定答案を収録していない箇所が1項目あります。各項目に対象の小問と収録範囲を記載しています。問題本文は含みません。
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Problem No. 1 — 微分積分
積の高階微分は、各回にどちらの因子を微分するかで項が分かれるため、Leibnizの公式 で整理できます。Taylor展開を極限に使う際は、分子で相殺される次数より先まで展開し、剰余の次数もそろえます。微分不等式は導関数の符号と基準点での値を組み合わせて証明します。重積分を極座標へ移すときは です。面積要素の は、半径方向の長さ と円周方向の長さ の積から生じます。区分求積では上和と下和を別々に評価し、差が消えることを確かめてから積分値へ移ります。
Problem No. 2.1 — 線形代数
行列の階数は像の次元であり、正方行列では行列式が非零なら全階数です。対称行列の二次形式は、直交固有ベクトルを座標軸にすると固有値を係数とする平方和になります。このため正定値性は全固有値が正であることと同値です。一次項を含む式を最小化する際も、二次部分が正定値かを確認してから平方完成します。巡回行列では成分を一つずらす操作が中心になり、根の累乗を並べたベクトルが固有ベクトルの候補になります。複素数の根を使っても、元の行列が実対称なら固有値は実数です。計算した固有値を跡と行列式へ戻し、重複度を含めて照合できます。
Problem No. 2.2 — 確率・統計
一部の確定答案なし
敗北時の得点が指定されていないため、無条件の得点を一つに定めた確定答案は収録していません。勝利を条件にした平均・分散と、敗北時0点を追加した場合の平均・分散を区別して収録しています。他の設問は解答しています。
有限個のカードを扱う確率では、標本点を順序付きで数えるか順序を除いて数えるかを分子と分母でそろえます。得点の平均には、勝った場合だけを平均する条件付き平均と、敗北時の得点を含める平均があります。後者には敗北時の規則が必要で、原題にない規則を無言で補えません。Poisson過程で待ち時間を求めるときは、時刻 まで到着がない確率 を生存関数として用います。密度はその負の導関数です。二回目の到着までの時間なら、到着数が0または1である確率を足します。平均・分散を確かめる際は密度の積分が1になることも先に確認します。
Problem No. 2.3 — 力学
等加速度運動では速度を積分して位置を求め、停止条件を満たす時刻までだけ運動式を用います。滑らずに転がる物体には並進と回転の両方の運動エネルギーがあり、 と指定された慣性モーメントを同時に使います。物体名から別の慣性モーメントを持ち込むと原題の条件が変わります。一様密度の球内部の重力は、内側に含まれる質量が半径の三乗に比例することから中心までの距離に比例します。坑道方向への射影を取ると振動方程式へ整理できます。衝突では系全体の運動量と、弾性という条件がある場合の運動エネルギー保存を区別して式を立てます。
Problem No. 2.4 — 電磁気学
直流回路でコイルを短絡とみなせるのは十分時間がたった定常状態です。切替え直後は電流の連続性を用い、切替え後の接続に対して を立てます。磁場のエネルギーは で、ソレノイドの磁場と体積から求めた値との一致を確認できます。静電場ではGaussの法則と球対称性を併用し、電位差は電場を経路に沿って積分します。電場と磁場が同時にある場合の力は です。導体に流れ込む電磁エネルギーはPoyntingベクトルの面積分で数え、抵抗で消費する電力と符号・次元を照合します。
年度別の解答例(5年度)
2026年度(このページ・解説5項目)
微分積分 / 線形代数 / 確率・統計
微分積分 / 線形代数 / 確率・統計
微分積分 / 線形代数 / 力学
微分積分 / 線形代数 / 力学
微分積分 / 線形代数 / 力学
2026年度の出題内容
解説5項目
この5問の分野は確率・統計1問・線形代数1問・電磁気学・回路1問・微分積分・解析1問・力学1問です。
| 大問 | 分野 | 主題 | 解説の小見出し | 最終答 |
|---|---|---|---|---|
| Problem No. 1 | 微分積分・解析 | 微分積分 | — | あり |
| Problem No. 2.1 | 線形代数 | — | — | あり |
| Problem No. 2.2 | 確率・統計 | — | — | 一部の確定答案なし |
| Problem No. 2.3 | 力学 | — | — | あり |
| Problem No. 2.4 | 電磁気学・回路 | 電磁気学 | — | あり |
同じテーマを出した他大学・他年度
11テーマ
2026年度は5問に11テーマが出ています。
| テーマ | この年度 | 全体の出題実績 | 他大学の直近出題 |
|---|---|---|---|
| 固有値・固有ベクトル | Problem No. 2.1 | 26大学・569問 | |
| 線形空間・基底 | Problem No. 2.1 | 21大学・157問 | |
| 重積分と極座標 | Problem No. 1 | 24大学・149問 | |
| 剛体の回転運動 | Problem No. 2.3 | 17大学・112問 | |
| 静電場 | Problem No. 2.4 | 17大学・88問 | |
| 正定値行列 | Problem No. 2.1 | 17大学・73問 | |
| 二次形式 | Problem No. 2.1 | 17大学・68問 | |
| RC回路の過渡応答 | Problem No. 2.4 | 13大学・53問 | |
| テイラー展開 | Problem No. 1 | 18大学・47問 | |
| 波動関数 | Problem No. 2.2 | 15大学・41問 | |
| 直交対角化 | Problem No. 2.1 | 14大学・25問 |
前年度(2025年度)との違い
東京大学の公式過去問
- 公開年度範囲
- 2022〜2026年度(公式の年度表示・5実施回)
- 公式の解答例
- 解答例の掲載なし
- 院試hubの最終確認
- 2026-10-24