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北大 情報科学院 情報科学専攻 システム情報科学コース 専門科目 2026年度 院試 過去問 解答例・解説(全7問)

全7問の分野は電磁気学・回路2問、制御工学1問、力学1問です。固有値・固有ベクトル、線形空間・基底、伝達関数などが出ています。2025年度と共通するテーマは固有値・固有ベクトル、伝達関数、調和振動子です。解説はすべて、途中式と最終答は大問1問ぶんを公開しています。残りは解答PDFに収録しています。問題本文は含みません。

最終更新:

第1問 — 応用数学I

対角化条件で見るべき体

この問題では「実行列」として与えられているため,通常の答案では実数体上の対角化を答えるのが自然である。c<0c<0 のときも複素数体上では固有値が相異なるので複素対角化は可能だが,実対角行列にはできない。答案でこの違いを書いておくと,採点者に条件の意味が明確に伝わる。

極限の条件はスペクトル半径

対角化可能な行列では A=PDP−1A=PDP^{-1} と書けるので An=PDnP−1A^n=PD^nP^{-1} である。したがって An→OA^n\to O はすべての固有値 λ\lambda について ∣λ∣<1|\lambda|<1 となることと同値である。今回は a+2b<1a+\sqrt{2b}<1 が最も強い条件であり,これを満たせば他の2つの固有値の条件も同時に満たされる。

流束は発散定理で一気に処理する

閉曲面全体の流束を直接計算すると,曲面部分,底面,上面,座標平面上の側面を分ける必要がある。発散定理を使えば体積積分1つにまとまり,特に今回は ∇⋅G=6xz\nabla\cdot G=6xz だけを四分円柱上で積分すればよい。回転がゼロになるのは GG が勾配場であることとも一致しており,計算ミスを見つけるための検算にもなる。

解答

1-1 三重対角行列

固有値を求めるため,μ=λ−a\mu=\lambda-a とおく。与えられた行列について det⁡(λI−A)=∣μ−b0−cμ−b0−cμ∣=μ(μ2−2bc) \det(\lambda I-A) = \begin{vmatrix} \mu & -b & 0\\ -c & \mu & -b\\ 0 & -c & \mu \end{vmatrix} =\mu(\mu^2-2bc) である。したがって固有値は λ0=a,λ±=a±2bc \lambda_0=a,\qquad \lambda_{\pm}=a\pm \sqrt{2bc} である。ここで平方根は,bc<0bc<0 のときは複素数として解釈する。

λ0=a\lambda_0=a に対しては (A−aI)(b0−c)=(0cb−bc0)=(000) (A-aI) \begin{pmatrix}b\\0\\-c\end{pmatrix} = \begin{pmatrix}0\\cb-bc\\0\end{pmatrix} = \begin{pmatrix}0\\0\\0\end{pmatrix} より,対応する固有ベクトルの一つは v0=(b0−c) v_0=\begin{pmatrix}b\\0\\-c\end{pmatrix} である。

λ±=a+μ±\lambda_{\pm}=a+\mu_{\pm}, μ±=±2bc\mu_{\pm}=\pm\sqrt{2bc} に対しては (A−aI)(bμ±c)=(bμ±2bccμ±)=μ±(bμ±c) (A-aI) \begin{pmatrix}b\\\mu_{\pm}\\c\end{pmatrix} = \begin{pmatrix} b\mu_{\pm}\\ 2bc\\ c\mu_{\pm} \end{pmatrix} = \mu_{\pm} \begin{pmatrix}b\\\mu_{\pm}\\c\end{pmatrix} であるから,μ±≠0\mu_{\pm}\ne0 のとき v±=(b±2bcc) v_{\pm}=\begin{pmatrix}b\\ \pm\sqrt{2bc}\\ c\end{pmatrix} を固有ベクトルに取れる。

実数体上で対角化可能であるためには,実固有値だけで3本の一次独立な固有ベクトルを取れる必要がある。a>0a>0, b>0b>0 のもとで c>0 c>0 なら3つの固有値 a, a−2bc, a+2bca,\ a-\sqrt{2bc},\ a+\sqrt{2bc} は相異なる実数なので対角化可能である。逆に c<0c<0 では非実固有値が現れるため実対角化できず,c=0c=0 では固有値が aa のみで A−aI=(0b000b000) A-aI= \begin{pmatrix} 0&b&0\\ 0&0&b\\ 0&0&0 \end{pmatrix} となり,固有空間は1次元であるから対角化できない。よって実数体上の条件は c>0c>0 である。

次に c=1c=1 とする。このとき固有値は a,a−2b,a+2b a,\qquad a-\sqrt{2b},\qquad a+\sqrt{2b} であり,c=1>0c=1>0 なので対角化可能である。したがって lim⁡n→∞An=O \lim_{n\to\infty} A^n=O となるための必要十分条件は,すべての固有値の絶対値が 11 より小さいことである。a>0a>0, b>0b>0 より a+2b>0a+\sqrt{2b}>0 だから ∣a+2b∣<1⟺a+2b<1 |a+\sqrt{2b}|<1 \quad\Longleftrightarrow\quad a+\sqrt{2b}<1 である。この条件から 0<a<10<a<1 かつ 2b<1−a\sqrt{2b}<1-a が従い,そのとき −1<a−2b<1 -1<a-\sqrt{2b}<1 も自動的に満たされる。よって求める範囲は 0<a<1,0<b<(1−a)22 0<a<1,\qquad 0<b<\frac{(1-a)^2}{2} である。

1-2 勾配場と流束

与えられたスカラー場の勾配は G=∇f=(y+z3, x+q, 3xz2) G=\nabla f = \left( y+z^3,\, x+q,\, 3xz^2 \right) である。指定された点で G(2,0,0)=(0, 2+q, 0) G(2,0,0)=(0,\,2+q,\,0) となるので,その大きさが 00 となる条件から q=−2 q=-2 を得る。

この値を用いると G=(y+z3, x−2, 3xz2) G=(y+z^3,\ x-2,\ 3xz^2) である。発散は ∇⋅G=∂∂x(y+z3)+∂∂y(x−2)+∂∂z(3xz2)=6xz \nabla\cdot G = \frac{\partial}{\partial x}(y+z^3) +\frac{\partial}{\partial y}(x-2) +\frac{\partial}{\partial z}(3xz^2) = 6xz である。回転は ∇×G=(∂G3∂y−∂G2∂z, ∂G1∂z−∂G3∂x, ∂G2∂x−∂G1∂y)=(0−0, 3z2−3z2, 1−1)=(0,0,0) \begin{aligned} \nabla\times G &= \left( \frac{\partial G_3}{\partial y}-\frac{\partial G_2}{\partial z},\, \frac{\partial G_1}{\partial z}-\frac{\partial G_3}{\partial x},\, \frac{\partial G_2}{\partial x}-\frac{\partial G_1}{\partial y} \right)\\ &= (0-0,\ 3z^2-3z^2,\ 1-1) = (0,0,0) \end{aligned} である。

最後の面積分は閉曲面上の外向き流束であるから,発散定理を使う。対象領域を VV とすると ∬SG⋅n dA=∭V∇⋅G dV=∭V6xz dV. \iint_{S} G\cdot n\,dA = \iiint_V \nabla\cdot G\,dV = \iiint_V 6xz\,dV . 四分円柱を極座標 x=ρcos⁡θ, y=ρsin⁡θx=\rho\cos\theta,\ y=\rho\sin\theta で表すと 0≤ρ≤r,0≤θ≤π2,0≤z≤2 0\le \rho\le r,\qquad 0\le\theta\le \frac{\pi}{2},\qquad 0\le z\le 2 である。したがって ∭V6xz dV=∫02∫0π/2∫0r6(ρcos⁡θ)z ρ dρ dθ dz=6(∫02z dz)(∫0π/2cos⁡θ dθ)(∫0rρ2 dρ)=6⋅2⋅1⋅r33=4r3. \begin{aligned} \iiint_V 6xz\,dV &= \int_0^2 \int_0^{\pi/2} \int_0^r 6(\rho\cos\theta)z\,\rho\,d\rho\,d\theta\,dz\\ &= 6 \left(\int_0^2 z\,dz\right) \left(\int_0^{\pi/2}\cos\theta\,d\theta\right) \left(\int_0^r \rho^2\,d\rho\right)\\ &= 6\cdot 2\cdot 1\cdot \frac{r^3}{3} = 4r^3 . \end{aligned}

最終答

1-1: 固有値は a, a±2bca,\ a\pm\sqrt{2bc}。対応する固有ベクトルは,例えば (b0−c),(b2bcc),(b−2bcc) \begin{pmatrix}b\\0\\-c\end{pmatrix},\qquad \begin{pmatrix}b\\\sqrt{2bc}\\c\end{pmatrix},\qquad \begin{pmatrix}b\\-\sqrt{2bc}\\c\end{pmatrix} である。実数体上で対角化可能となる条件は c>0c>0。c=1c=1 のとき lim⁡n→∞An=O\lim_{n\to\infty}A^n=O となる範囲は 0<a<1,0<b<(1−a)22. 0<a<1,\qquad 0<b<\frac{(1-a)^2}{2}. 1-2: q=−2q=-2, ∇⋅G=6xz\nabla\cdot G=6xz, ∇×G=(0,0,0)\nabla\times G=(0,0,0), ∬SG⋅n dA=4r3\displaystyle \iint_S G\cdot n\,dA=4r^3。

第2問 — 応用数学II

定数解を落とさない

変数分離で両辺を y2−4y^2-4 や p2p^2 で割ると,その割った量が 00 になる解を一時的に除外している。したがって y′=y2−4y' = y^2-4 では y=−2y=-2,y′′+(y′)2=0y''+(y')^2=0 では y=Cy=C を最後に確認して加える必要がある。

積分項は 1/s1/s が掛かる

ラプラス変換で ∫0xy(ξ) dξ\int_0^x y(\xi)\,d\xi が現れたら,変換後は Y(s)/sY(s)/s になる。これにより微分積分方程式が代数方程式 (s+3+2s)Y(s)=1 \left(s+3+\frac2s\right)Y(s)=1 へ落ちる。部分分数分解の後に x=0x=0 を代入すると −1+2=1-1+2=1 となり,初期条件の検算にもなる。

フーリエの誤差は直交射影の残差

gNg_N は {1,cos⁡t,sin⁡t,…,cos⁡Nt,sin⁡Nt}\{1,\cos t,\sin t,\ldots,\cos Nt,\sin Nt\} が張る空間への直交射影である。したがって誤差の二乗積分は,全エネルギー ∫g2\int g^2 から採用した係数分のエネルギーを引いた形になる。定数項だけは基底が 11 でノルム二乗が 2π2\pi なので,寄与が πa02/2\pi a_0^2/2 になる点に注意する。

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第3問 — 情報学基礎

情報学基礎は記号の読み違いを減らす

集合の補集合は必ず全体集合 UU に対する補集合として計算する。写像の単射・全射は,対応表を見て「同じ値に入るものがあるか」「到達しない値があるか」を分けて確認するとよい。

ブール式は先に代数で削る

カルノー図を描く前に,(xz′)′=x′+z(xz')'=x'+z や y+y′w′=y+w′y+y'w'=y+w' を使うと,式はすぐ w+xz′w+xz' まで落ちる。カルノー図では,w=1w=1 の大きな群と x=1,z=0x=1,z=0 の群を取れば同じ結果になる。最簡形に yy が残らないことは,回路入力 yy が不要になることを意味する。

最大フローはカットで上から押さえる

値9のフローを1つ構成しただけでは「少なくとも9」は示せるが,最大であることまでは示せない。容量9のカットを同時に示すことで,どのフローも9を超えられないことが分かる。最大フロー最小カット定理により,この2つが一致した時点で最大フロー値と最小カット容量が確定する。

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第4問 — 力学

平行軸の定理を使う位置

円板の密度は不均一であっても、重心が円板中心にあること、かつ円板中心まわりの慣性モーメント II が与えられていることが重要である。支点まわりの慣性モーメントは円板の形状の詳細ではなく、重心まわりの値と重心までの距離だけで I′=I+mh2 I'=I+mh^2 と決まる。棒の重さは無視できるので、棒の慣性モーメントは加えない。

重力トルクの符号

θ>0\theta>0 のとき重力は振り子を θ=0\theta=0 に戻す向きに働くため、トルクは −mghsin⁡θ-mgh\sin\theta である。この符号を逆にすると (I+mh2)θ¨−mgh θ=0 (I+mh^2)\ddot\theta-mgh\,\theta=0 となり、指数的に増大する不安定な式になってしまう。鉛直下向きが安定平衡であることを検算に使うと符号の誤りを発見しやすい。

バネ振り子では角度を早く消しすぎない

ポテンシャルエネルギーを最初から cos⁡θ≃1\cos\theta\simeq1 としてしまうと、θ\theta に関する復元項が消えてしまう。正しくは Ug=−mgrcos⁡θ U_g=-mgr\cos\theta を用いてラグランジュ方程式を立て、その後で sin⁡θ≃θ\sin\theta\simeq\theta とする。角方向の式に mgrθmgr\theta が残るのは、この順序で計算した結果である。

次元の確認

mr¨m\ddot r, mrθ˙2mr\dot\theta^2, k(r−r0)k(r-r_0), mgmg はすべて力の次元をもつ。また角方向の式は各項がトルクの次元 [mr2θ¨]=[mrr˙θ˙]=[mgr] [m r^2\ddot\theta]=[m r\dot r\dot\theta]=[m g r] になっている。導出後に次元を確認すると、極座標の 2mrr˙θ˙2mr\dot r\dot\theta の項の抜け落ちを検出しやすい。

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第5問 — 電気回路

二端子対の負荷条件の符号

二端子対の I2I_2 は回路網へ流れ込む向きである。一方、負荷 Z4Z_4 に流れる電流はその逆向きになるため、負荷条件は E2=Z4I2E_2=Z_4 I_2 ではなく E2=−Z4I2 E_2=-Z_4I_2 である。この符号が、入力インピーダンスの補正項 −Z12Z21Z22+Z4 -\frac{Z_{12}Z_{21}}{Z_{22}+Z_4} を決めている。

インダクタ電流は連続

S2S_2 を開いた瞬間に回路の時定数は変わるが、インダクタ電流はジャンプできない。したがって後半の解の初期値は 00 ではなく i(T+)=VTL i(T+)=\frac{VT}{L} である。ここを取り違えると、後半の指数項の係数が誤る。

過渡が消える条件の意味

T=L/RT=L/R のとき、切替直前の電流が切替後の直列 RLRL 回路の定常電流 V/RV/R と一致している。そのため didt(T+)=V−Ri(T+)L=0 \frac{di}{dt}(T+)=\frac{V-Ri(T+)}{L}=0 となり、その後も電流は変化しない。これは指数関数の係数がゼロになることと同じ内容である。

直列コンデンサでは同じ追加電荷が流れる

スイッチを閉じた後に外部回路から流れ込む追加電荷は、直列につながった2つのコンデンサに同じ量だけ現れる。ただし C1C_1 には初期電荷 QQ があるので、電圧和は Q+qC1+qC2 \frac{Q+q}{C_1}+\frac{q}{C_2} であり、単に合成容量に VV をかけるだけでは初期条件を反映できない。もし Q/C1=VQ/C_1=V なら初期時点で抵抗にかかる電圧がゼロであり、式の通り i(t)=0i(t)=0 となる。

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第6問 — 電磁気学

導体球殻が孤立していることの効き方

導体球殻が接地されている場合は外面電荷が消えるが、ここでは孤立していて全電荷がゼロである。そのため内面に −Q-Q が誘導されると、外面には +Q+Q が現れる。これにより r>cr>c にも電界が残り、導体球の電位に Q4πε0c \frac{Q}{4\pi\varepsilon_0c} の寄与が加わる。静電容量の分母に +1/c+1/c が入るのはこのためである。

磁界の符号は電流の回り方で決まる

正三角形の各辺からの距離は同じであり、各辺の寄与の大きさも同じである。符号は右ねじの法則で決まる。図のように電流が反時計回りに流れる場合、重心での磁界は紙面の表向き、すなわち +z+z 方向である。電流向きが逆であれば、得られる BzB_z の符号だけが反転する。

平面波の向きとポインティングベクトル

ϕ=kz−ωt\phi=kz-\omega t は +z+z 方向へ進む波を表す。このとき真空中では H=1η0ez×E \mathbf{H}=\frac{1}{\eta_0}\mathbf{e}_z\times\mathbf{E} となるので、E\mathbf{E}, H\mathbf{H}, E×H\mathbf{E}\times\mathbf{H} は右手系を作る。計算結果 E×H=ε0μ0 ez \mathbf{E}\times\mathbf{H} = \sqrt{\frac{\varepsilon_0}{\mu_0}}\,\mathbf{e}_z が時間によらず一定になるのは、電界の振幅が一定の円偏波だからである。

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第7問 — 線形制御理論

正弦波応答は複素数1個に対応する

入力が cos⁡ωt\cos\omega t のとき、定常出力は ∣G(jω)∣cos⁡(ωt+∠G(jω)) |G(j\omega)|\cos(\omega t+\angle G(j\omega)) である。したがって振幅比と位相差がわかれば、周波数応答の複素数が直接決まる。本問では 22∠(−π4)=2−2j 2\sqrt2\angle\left(-\frac{\pi}{4}\right)=2-2j であり、この値を2次伝達関数へ代入すれば係数が一意に決まる。

可制御性と可観測性は行列式で十分

状態数が3で、入力も出力も1次元であるため、可制御行列と可観測行列はいずれも 3×33\times3 行列になる。したがって階数条件は行列式がゼロでないことと同値である。計算結果が det⁡C=p−2,det⁡O=q−6 \det\mathcal{C}=p-2,\qquad \det\mathcal{O}=q-6 と単純になるので、条件も p≠2, q≠6p\ne2,\ q\ne6 と簡潔に表せる。

閉ループ安定判別の落とし穴

フィードバックは u=k(v−y)u=k(v-y) なので、特性方程式は 1+kG2(s)=0 1+kG_2(s)=0 から作る。符号を誤って 1−kG2(s)1-kG_2(s) とすると、安定範囲が全く変わる。得られた3次多項式にラウス・フルビッツ条件を適用すると、最も厳しい条件は 4(k−3)>3(k+1) 4(k-3)>3(k+1) であり、単に k>3k>3 では不十分である。

定常偏差は低周波ゲインで決まる

閉ループが安定であれば、ステップ入力に対する定常偏差は 11+kG2(0) \frac{1}{1+kG_2(0)} で決まる。本問では G2(0)=1G_2(0)=1 なので 1/(1+k)1/(1+k) である。安定条件 k>15k>15 の下では、この値は正で 1/161/16 より小さい。

Riccati 方程式では正定解を選ぶ

代数 Riccati 方程式は複数の対称解をもつことがある。最適レギュレータに使うのは、閉ループを安定化する正定対称解である。本問の解 P=[5221] P= \begin{bmatrix} 5 & 2\\ 2 & 1 \end{bmatrix} は det⁡P=1>0\det P=1>0 で正定であり、フィードバック u=−2z−z˙ u=-2z-\dot z を施すと閉ループ行列の固有値は −1,−2-1,-2 になるため、安定性の検算も通る。

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年度別の解答例(2年度)

  • 2026年度(このページ・全7問)

    応用数学I / 応用数学II / 情報学基礎

  • 2025年度(全7問)

    応用数学I / 応用数学II / 情報学基礎

2026年度の出題内容

全7問

この7問の分野は電磁気学・回路2問・制御工学1問・力学1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問—応用数学I対角化条件で見るべき体 / 極限の条件はスペクトル半径あり
第2問—応用数学II定数解を落とさない / 積分項は 1/s が掛かるあり
第3問—情報学基礎情報学基礎は記号の読み違いを減らす / ブール式は先に代数で削るあり
第4問力学—平行軸の定理を使う位置 / 重力トルクの符号あり
第5問電磁気学・回路電気回路二端子対の負荷条件の符号 / インダクタ電流は連続あり
第6問電磁気学・回路電磁気学導体球殻が孤立していることの効き方 / 磁界の符号は電流の回り方で決まるあり
第7問制御工学線形制御理論正弦波応答は複素数1個に対応する / 可制御性と可観測性は行列式で十分あり

同じテーマを出した他大学・他年度

11テーマ

2026年度は6問に11テーマが出ています。

前年度(2025年度)との違い

北海道大学の公式過去問

公開年度範囲
2025〜2026年度(専門科目1・2。2025年度分は公式過年度ページで確認)
公式の解答例
非公開(問題冊子のみ)
英語の扱い
2027年4月修士はTOEIC L&R・TOEFL iBT・IELTS Academicの指定スコアで評価。IP/ITP不可、TOEFL Special Home Edition可、MyBest不可。
院試hubの最終確認
2026-10-15
北海道大学の公式過去問PDF