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九州大学 院試 過去問 解答例

九大 理学府 地球惑星科学専門科目 2023年度 院試 過去問 解答例・解説(全8問)

全8問。地質2問・鉱物・岩石1問・電磁気学・回路1問。テーマタグは5件(固有値・固有ベクトル・結晶構造・静電場)。2022年度と共通のテーマは固有値・固有ベクトル。

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解説8問/全8問
解答PDFに収録
途中式と最終答(最終答つき8問)
問題本文
非収録

九大 地球惑星科学専門科目 2023年度 院試 過去問の出題内容(全8問)

この8問の分野は地質2問・鉱物・岩石1問・電磁気学・回路1問・熱・統計力学1問・力学1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問地質地質学—あり
第2問地質古環境学・古生物学—あり
第3問鉱物・岩石岩石学・鉱物学—あり
第4問—化学—あり
第5問熱・統計力学熱力学—あり
第6問力学——あり
第7問電磁気学・回路電磁気学—あり
第8問—物理数学—あり

この年度の解説には採点の置き所8件・典型ミス8件が付いています。

2023年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度

この年度は5問に5テーマが出ています。

前年度(2022年度)との違い

大問数
2022年度 8問 → 2023年度 8問
両年度に出たテーマ
固有値・固有ベクトル
2023年度で新しく出たテーマ
結晶構造・静電場・固有振動数と振動系・フーリエ級数
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第1問 — 地質学

方針

堆積環境は,山地から深海へ向かう運搬力の変化で整理する。 構造地質は,衝突帯の断面で「東傾斜の衝上断層」と「西向きの移動」を対応させる。

採点の置き所

タービダイトは級化層理,平行葉理,リップル葉理,泥岩を縦方向の順序で書く。 スリッケンラインや劈開のステレオ投影は,傾斜方向を先に決めて選ぶ。

典型ミス

fore-arc basin と back-arc basin を混同しない。 海溝陸側斜面は沈み込み帯の前弧側であり,背弧ではない。

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第2問 — 古環境学・古生物学

方針

層序区分は,何を基準に地層を分けるかを区別する。 岩相層序は岩質,生層序は化石,年代層序は形成時代である。

採点の置き所

年代層序では「界・系・統・階」と「代・紀・世・期」を対応させる。 模式という語を使う設問では,模式地または模式断面による境界定義を書く。

典型ミス

化石帯を単なる化石名の一覧として書かない。 初出現,最終出現,群集の組み合わせなど,区分基準を説明する必要がある。

古環境学・古生物学の途中式・最終答をPDFで見る

第3問 — 岩石学・鉱物学

方針

三成分共融系は,まず組成点がどの一次晶出領域にあるかを読む。 辺上の点は二成分共融系として処理し,液相線上の組成と全体組成をレバー則で結ぶ。

採点の置き所

PがAB辺上にあるため,C成分は0である。 1150 K直前では液組成がD,結晶がAであることを明示する。

典型ミス

加熱融解で最初にできる液を岩石の全体組成としてしまわない。 平衡共融系では,最初の液は共融点組成で生じる。

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第4問 — 化学

方針

イオン結晶は,配位数とイオン半径比で構造安定性を判断する。 大気 CO2_2 の問題は,長期トレンドと季節変動を分けて書く。

採点の置き所

NaCl 型構造では単位格子内の Na+^+ と Cl−^- がどちらも4個であることを示す。 雨水計算では ppmv を分圧へ直してからヘンリーの法則を使う。

典型ミス

炭素同位体比の季節変動で,CO2_2 濃度が増える時期に δ13C\delta^{13}\mathrm{C} が大きくなると考えない。 植物・化石燃料由来炭素は軽い炭素に富む。

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第5問 — 熱力学

方針

問1は F=U−TSF=U-TS と Maxwell 関係からすべてつなぐ。 問2はギブズ自由エネルギーの低い相が安定相であり,傾きが −S-S であることを使う。

採点の置き所

Redlich--Kwong のエントロピーは,dS=(CV/T)dT+(∂P/∂T)VdVdS=(C_V/T)dT+(\partial P/\partial T)_VdV を積分して基準状態との差で書く。 相転移の吸熱・発熱は曲線の傾き差からエントロピー差を判断する。

典型ミス

GG の傾きをエントロピーそのものと書かない。 正しくは (∂G/∂T)P=−S(\partial G/\partial T)_P=-S であり,負号が潜熱の判断に効く。

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第6問 — 力学

方針

斜面投射は重力を斜面平行・垂直成分に分ける。 連成ばねはつり合い位置からの変位に直すと,重力と自然長の定数項が消える。

採点の置き所

射程最大では sin⁡φcos⁡(φ+θ)\sin\varphi\cos(\varphi+\theta) を最大化する。 ばねの固有振動数は,係数行列の固有値に k/mk/m を掛けて求める。

典型ミス

斜面上の射程式で分母を gcos⁡θg\cos\theta のまま止めない。 xx 座標には重力の斜面方向成分も入るため,最終的に cos⁡2θ\cos^2\theta が現れる。

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第7問 — 電磁気学

方針

静電場は −∇ϕ-\nabla\phi,球対称導体はガウスの法則,時間変化する磁場は Faraday の法則で処理する。 どの領域の電荷をガウス面が囲むかを必ず確認する。

採点の置き所

球殻のみ帯電した場合,空洞内の電場が0で電位が一定になることが重要である。 ベータトロン条件は「軌道上の磁場が平均磁場の半分」と表すと簡潔である。

典型ミス

外側球殻の内面に電荷があると考えない。 内側に電荷がない場合,導体殻の電荷は外表面にのみ分布する。

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第8問 — 物理数学

方針

複素三角関数は指数関数表示に戻すと実数の場合と同じ計算で加法定理が出る。 ベクトル解析は定ベクトルであることを使い,微分される量を減らす。

採点の置き所

完全微分では ∂M/∂y=∂N/∂x\partial M/\partial y=\partial N/\partial x の確認を最初に書く。 フーリエ級数では偶関数であることから正弦項を消し,余弦係数の符号を確認する。

典型ミス

複素行列のユニタリー判定で転置だけを取らない。 必ず複素共役転置 A†A^\dagger を使う。

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