東京科学大学 院試 過去問 解答例
東京科学大 工学院 システム制御系 システム制御系 数学 2022年4月入学追試験 院試 解答例・解説
東京科学大学 工学院 システム制御系 システム制御系 数学 2022年4月入学追試験の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全4問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。
最終更新:
設問ごとの解法方針と確認点を公開しています。
続きの途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。
第1問 — 極限・複素積分・面積と体積
方針
極限は分子の主項が ,分母の主項が であることを読む問題である。 複素積分は,積分路の内部に入る極とその位数を先に確認する。面積では曲線が 軸をまたぐため, 符号付き積分ではなく絶対値で処理する。
検算
問1で とすると差は常に0で,答 と一致する。 問3の面積は, を使うと と分かれる。体積の被積分関数は二乗なので,曲線が下側にある区間も正に寄与する。
典型ミス
面積を としてしまうと,負の部分と正の部分が打ち消し合う。面積では で必ず分割する。 また,2位の極では関数値ではなく導関数が留数になる。
第2問 — 行列と微分写像
方針
問1の行列は,問3の基底変換行列そのものである。標準的な基底 から への変換を意識すると,全体が一つにつながる。
検算
問3(3)の第3列は なので,列ベクトルは である。行列の第3列がこれになっていることを確認すれば, 行と列の取り違えを発見しやすい。
典型ミス
と は別の関数である。三倍角公式を使うとき, の符号を逆にしないことが重要である。行列表示では「列が各基底ベクトルの像」を表す点も確認する。
第3問 — ベイズ推定と最尤推定
方針
問1と問2はいずれもベイズの公式である。問3では,標準正規誤差なので「尤度最大化」は 残差平方和の最小化に変わる。事前情報を使う場合は,正規分布の指数部を足し合わせればよい。
検算
最尤推定では,1回目と2回目の測定だけなら となる。 しかし3回目の測定は が1に近いことを要求するため, 推定値は から少し動く。実際に となり,3回目の測定にも寄っている。
典型ミス
問3(3)では,分散2の正規分布なので事前分布の指数部は である。分散を標準偏差と取り違えて,係数を誤らないようにする。 また,事後確率最大化では尤度と事前確率を掛けるため,対数を取ると二乗項が足し合わされる。
第4問 — 級数解による微分方程式
方針
級数解では, の添字をそろえてから係数比較する。偶数項と奇数項は互いに混ざらないので, から始まる列と から始まる列を別々に追えばよい。
検算
偶数側では の係数が となるため, 以降がすべて0になる。これは7次近似に の項が現れないことの確認になる。
典型ミス
漸化式の添字を としてしまうと,偶数項と奇数項が混ざってしまう。 本問では2階微分のため,係数比較後の関係は と の間に出る。