東京科学大学 院試 過去問 解答例
東京科学大 工学院 システム制御系 システム制御系 数学 2023年4月入学追試験 院試 過去問 解答例・解説(全4問)
全4問。線形代数1問・微分積分・解析1問。テーマタグは4件(固有値・固有ベクトル・重積分と極座標・フーリエ級数)。2022年4月入学追試験と共通のテーマは最尤推定。
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- 解説4問と大問1問の途中式・最終答(全4問)
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- 途中式と最終答(最終答つき4問)
- 問題本文
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東京科学大 システム制御系 数学 2023年4月入学追試験 院試 過去問の出題内容(全4問)
この4問の分野は線形代数1問・微分積分・解析1問です。
| 大問 | 分野 | 主題 | 解説の小見出し | 最終答 |
|---|---|---|---|---|
| 第1問 | — | 追試験:微積分・複素写像・体積 | — | あり |
| 第2問 | 線形代数 | 行列・連立一次方程式・最小二乗 | — | あり |
| 第3問 | — | 追試験:統計量と仮説検定 | — | あり |
| 第4問 | 微分積分・解析 | ラプラス方程式とフーリエ級数 | — | あり |
この年度の解説には検算4件・試験で書くべきポイント4件・典型ミス4件が付いています。
2023年4月入学追試験の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度
この年度は4問に4テーマが出ています。
| テーマ | この年度 | 全体の出題実績 | 他大学の直近出題 |
|---|---|---|---|
| 固有値・固有ベクトル | 第2問 | 25大学・544問 | |
| 重積分と極座標 | 第1問 | 23大学・142問 | |
| フーリエ級数 | 第4問 | 11大学・30問 | |
| 最尤推定 | 第3問 | 8大学・28問 |
前年度(2022年4月入学追試験)との違い
- 大問数
- 2022年4月入学追試験 4問 → 2023年4月入学追試験 4問
- 両年度に出たテーマ
- 最尤推定
- 2023年4月入学追試験で新しく出たテーマ
- 固有値・固有ベクトル・重積分と極座標・フーリエ級数
第1問 — 追試験:微積分・複素写像・体積
方針
問1(1)は平方根を直接微分してもよいが,対数微分を使うと分数と平方根の処理が短くなる。 問1(3)は上半平面を保つ実係数分数線形変換の基本公式で,符号は行列式 だけで決まる。
検算
曲線の長さでは,速さが となる。これは端点 で尖点の速度が 0 になることと一致する。体積は が大きくなるほど放物面の高さが低くなるので, に比例する形は自然である。
典型ミス
である。今回は区間が なので絶対値を外せるが, 別の区間では符号確認が必要である。分数線形変換では分母の絶対値二乗を忘れると,条件を誤って 以外にも依存させてしまう。
試験で書くべきポイント
問1(3)は まで導けば,必要十分条件はただちに読める。問2は円板対称性を使うと,二重積分を一度だけ計算すればよい。
解答
問1(1)
とおく。実関数としては で微分を考える。両辺の対数を取って微分すると, より, したがって
問1(2)
媒介変数表示された曲線の長さは である。ここで よって速さは である。最後の等号では で を用いた。 したがって
問1(3)
とし, とおく。実数係数の分数線形変換について 分子の虚部だけを取り出すと したがって 仮定より , なので,求める必要十分条件は である。
問2
高さは であり,底面は半径 の円板である。よって体積は 円板の対称性より 極座標で したがって であり,
最終答
%
第2問 — 追試験:行列・連立一次方程式・最小二乗
方針
問1は,すでに対角化行列 が与えられている問題である。 を求めれば, は対角成分を 乗するだけでよい。問2は,存在条件では係数行列の正則性だけでなく, 特異な場合の整合性を調べる。
検算
問1(2)で を代入すると に戻る。これは計算した の強い確認になる。
典型ミス
だからといって,ただちに「解なし」とは限らない。 ではランクが落ちるが, 右辺も同じ1次元の列空間に入るため解は存在する。一方, では右辺が列空間に入らない。
試験で書くべきポイント
最小二乗では正規方程式 を導出し,列フルランクの仮定から が正則であることを添える。 この一文がないと,逆行列を使える理由が不足する。
第3問 — 追試験:統計量と仮説検定
方針
問1では「不偏分散」と「最尤推定による分散」を区別する。 不偏分散は で割り,正規分布の分散の最尤推定値は で割る。 問2は母分散未知の平均の検定なので,標準正規ではなく 分布を使う。
検算
偏差の和は であり,標本平均の計算と整合する。検定統計量の絶対値は臨界値に近いが,両側5\%ではわずかに届かない。
典型ミス
有意水準 の両側検定で を使うのは誤りである。 両側検定では左右に ずつ割り振るため,表の 列を使う。 一方,あらかじめ「低く出るか」だけを調べる片側検定を設定していれば判断は変わる。
試験で書くべきポイント
結論は「棄却しない」で止めず,何を棄却しなかったのかを言葉で書く。 本問では「センサHが正しくないとはいえない」が正確であり,「正しいと断定できる」ではない。
第4問 — 追試験:ラプラス方程式とフーリエ級数
方針
左右の境界が で0なので, 方向は正弦関数になる。 上辺 でも0になるため, 方向は と取ると境界条件を自動的に満たす。
検算
得られた解では で , で となる。 また では正弦級数が に一致するように を選んでいる。 したがって4辺の境界条件をすべて満たす。
典型ミス
を としてしまうと,下辺 で0になり,指定された境界値を表せない。 上辺を0にするためには を入れるのが自然である。
試験で書くべきポイント
問1の証明では, や を個別に排除してもよいが,部分積分を使うと一行で が出る。境界項が消える理由として を明記することが大切である。
東京科学大 システム制御系 数学 院試 過去問の収録6年度
ベクトル解析・極値・フーリエ変換 / 線形代数・最小二乗 / 多項分布・検定・KLダイバージェンス
微積分・複素積分 / 線形代数 / 多変量正規分布
ベクトル解析 / 線形代数と二次形式 / 確率と最小二乗法
2023年4月入学追試験(このページ・全4問)
追試験:微積分・複素写像・体積 / 追試験:行列・連立一次方程式・最小二乗 / 追試験:統計量と仮説検定
極限・複素積分・面積と体積 / 行列と微分写像 / ベイズ推定と最尤推定
本試験:極限・複素積分・二項級数 / 本試験:固有値・Jordan標準形・行列指数 / 本試験:確率分布・モーメント母関数