東京大学 院試 過去問 解答例
東大 情報理工学系研究科 システム情報学専攻 システム情報学 2024年度 院試 過去問 解答例・解説(全3問)
全3問。微分積分・解析2問・制御工学1問。テーマタグは7件(伝達関数・フーリエ変換・RC回路の過渡応答)。2023年度と共通のテーマは伝達関数・フーリエ変換。
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- 解説3問/全3問(1,269字)
- 解答PDFに収録
- 途中式と最終答(最終答つき3問)
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東大 システム情報学 2024年度 院試 過去問の出題内容(全3問)
この3問の分野は微分積分・解析2問・制御工学1問です。
2024年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度
この年度は3問に7テーマが出ています。
前年度(2023年度)との違い
- 大問数
- 2023年度 4問 → 2024年度 3問
第1問 — フーリエ変換と両側z変換
変換規約を最初に固定する
この設問は公式を覚えているかだけでなく、 の位置を正しく追えるかを見ている。 順変換に係数がなく、逆変換に が付く規約なので、周波数側のデルタを戻すときだけ係数が残る。
周期性と離散性の対応
時間領域で周期 を持つと、周波数領域では間隔 のデルタ列になる。 フーリエ級数係数を一度計算してから各指数関数を変換すると、ポアソン和公式を暗記していなくても導ける。
両側 変換の落とし穴
片側列では極の外側が収束領域になりやすいが、両側列では正の時刻側と負の時刻側が別々の条件を要求する。 は見かけ上きれいな式になるが、 では両方向に減衰しないため、環状の収束領域が存在しない。
第2問 — 積分器・比較器・PWM
符号は仮想接地から決める
反転積分器では、入力が正なら出力は負方向へ傾く。矩形波の前半で出力がどちらへ動くかを一度確認すると、以後の折れ線を取り違えにくい。
平均値が参照電圧になる理由
振幅 の三角波は、一周期内で電圧値を一様な時間密度で通過する。 そのため、しきい値より下にいる時間割合が線形になり、二値出力の平均が に一致する。
パルス幅変調の見方
最後の回路では高速な三角波と低速な正弦波を比較している。 瞬時出力は二値でも、キャリア周期で平均すれば正弦波に比例するため、スイッチング増幅やモータ駆動でよく使われる構成である。
第3問 — 周波数応答とロバスト制御指標
一次系は立ち上り時間から時定数を読む
一次遅れでは から までの時間が になる。 与えられた近似値を使うと暗算で が出るため、定常ゲイン と合わせれば伝達関数は一意に決まる。
ボード線図は傾きの変化を数える
最小位相系では、ゲイン曲線の折点から左半平面の極・零点を構成できる。 最後の鋭い山は単純な零点ではなく低減衰二次極の共振として読むのが自然である。 高周波での傾きが になることも、分母次数が分子次数より三つ多いことと一致している。
右半平面零点の制約
は不安定極と右半平面零点を含むため、単純な高ゲイン化では感度を小さくできない。 と無限遠の値の両方を見るだけで、どの を選んでもピークが 以上になることが分かる。
位相余裕と相補感度の幾何
ゲイン交差点では の大きさが なので、 の長さは単位円上の幾何だけで決まる。 ナイキスト軌跡が 点に近づくほど が短くなり、相補感度が大きくなる。
東大 システム情報学 院試 過去問の収録5年度
信号処理とDFT / 演算増幅器とスイッチング信号 / フィードバック制御と安定性
畳み込み・相関・到来時間差 / バンドパスフィルタ / フィードバック制御と安定余裕
2024年度(このページ・全3問)
フーリエ変換と両側z変換 / 積分器・比較器・PWM / 周波数応答とロバスト制御指標
標本化と間引き / LC四端子回路と梯子状回路 / 閉ループ安定性と非最小位相零点
IIRフィルタと自己相関 / 演算増幅器と発振回路 / フィードバック制御とRouth判別