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東京大学 院試 過去問 解答例

東大 情報理工学系研究科 システム情報学専攻 システム情報学 2023年度 院試 過去問 解答例・解説(全4問)

全4問。電磁気学・回路1問・力学1問。テーマタグは3件(伝達関数・剛体の回転運動・フーリエ変換)。2022年度と共通のテーマは伝達関数。

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解説4問/全4問(1,301字)
解答PDFに収録
途中式と最終答(最終答つき4問)
問題本文
非収録

東大 システム情報学 2023年度 院試 過去問の出題内容(全4問)

この4問の分野は電磁気学・回路1問・力学1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問—標本化と間引き標本化はスペクトルの周期複製 / 間引きは実効サンプリング周期を伸ばすあり
第2問電磁気学・回路LC四端子回路と梯子状回路行列の向きを固定する / 開放端と整合終端の違いあり
第3問—閉ループ安定性と非最小位相零点Routh条件は係数の正負だけで終わらない / 不安定化を中間値で示すあり
第4問力学剛体棒の振動と弾性衝突ポテンシャルで符号を管理する / 衝突では角運動量と反発係数を使うあり

2023年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度

この年度は3問に3テーマが出ています。

前年度(2022年度)との違い

大問数
2022年度 5問 → 2023年度 4問
両年度に出たテーマ
伝達関数
2023年度で新しく出たテーマ
剛体の回転運動・フーリエ変換
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第1問 — 標本化と間引き

標本化はスペクトルの周期複製

標本化問題では、時間領域のサンプル列そのものよりも、周波数領域で何が重なるかを見る方が安全である。 台が三角形であっても矩形であっても、折返し条件は台の端点だけで決まる。

間引きは実効サンプリング周期を伸ばす

間引きにより時間間隔は MTMT になる。 したがって許される帯域幅は 1/M1/M に狭くなり、元の標本化で安全だった信号でも、間引き後には折返しを起こすことがある。

最後の結果がインパルスになる理由

三角スペクトルの逆変換は sinc の二乗である。 今回の BB と M=4M=4 では、間引き後に読む時刻がちょうど sinc の零点に並ぶため、原点以外がすべて消える。

標本化と間引きの途中式・最終答をPDFで見る

第2問 — LC四端子回路と梯子状回路

行列の向きを固定する

四端子回路は、電流の向きの定義で符号が変わりやすい。 ここでは問題の行列式に合わせ、左から右へ進む直列・シャント・直列の伝送行列として統一して計算した。

開放端と整合終端の違い

出力を開放すると、回路内部の共振でゲインが発散する点が現れる。 特性インピーダンスで終端すると反射がなくなり、通過域ではゲインが一定、遮断後は指数的に減衰する梯子形低域通過回路の性質が現れる。

LC四端子回路と梯子状回路の途中式・最終答をPDFで見る

第3問 — 閉ループ安定性と非最小位相零点

Routh条件は係数の正負だけで終わらない

三次式では全係数が正であることに加えて、中段の Routh 条件が必要である。 この問題ではその条件が K>30K>30 を与え、最終的に 30<K<3630<K<36 という狭い範囲だけが残る。

不安定化を中間値で示す

C2C_2 の場合は Routh 表を作らなくても、s=1s=1 と +∞+\infty で特性多項式の符号が変わることから、右半平面の実根が直ちに分かる。 これは安定性を否定するときに強い方法である。

非最小位相零点の水床効果

右半平面零点は、振幅線図だけを見ると隠れてしまう。 しかし、安定な最小位相部分に置き換えると内部点の値が大きくなり、その大きさを虚軸上のピークで支えなければならない。

閉ループ安定性と非最小位相零点の途中式・最終答をPDFで見る

第4問 — 剛体棒の振動と弾性衝突

ポテンシャルで符号を管理する

重力トルクとばねトルクを直接符号付きで足すと間違えやすい。 重力ポテンシャルとばねポテンシャルを先に書けば、運動方程式は I′θ¨+∂U/∂θ=0I'\ddot{\theta}+\partial U/\partial\theta=0 で一貫して導ける。

衝突では角運動量と反発係数を使う

回転軸には大きな衝撃力が生じるが、その力は回転軸まわりのモーメントを持たない。 したがって、棒と小物体を合わせた角運動量を OO まわりで保存させ、接触方向には反発係数の式を使うのが最短である。

最適化の分離

L2L_2 は衝突前のエネルギー、L3L_3 は衝突時の速度伝達効率を決める。 この二つは積の形で分離するため、L2L_2 は最大許容値、L3L_3 はインピーダンス整合に相当する mL32=I′mL_3^2=I' で最大になる。

剛体棒の振動と弾性衝突の途中式・最終答をPDFで見る

東大 システム情報学 院試 過去問の収録4年度

  • 2025年度(全3問)

    畳み込み・相関・到来時間差 / バンドパスフィルタ / フィードバック制御と安定余裕

  • 2024年度(全3問)

    フーリエ変換と両側z変換 / 積分器・比較器・PWM / 周波数応答とロバスト制御指標

  • 2023年度(このページ・全4問)

    標本化と間引き / LC四端子回路と梯子状回路 / 閉ループ安定性と非最小位相零点

  • 2022年度(全5問)

    IIRフィルタと自己相関 / 演算増幅器と発振回路 / フィードバック制御とRouth判別