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九州工業大学 院試 過去問 解答例

九工大 情報工学府 専門科目(知的システム工学) 2025年度 院試 過去問 解答例・解説(全6問)

全6問。力学3問・制御工学2問。テーマタグは5件(固有振動数と振動系・線形空間・基底・伝達関数)。

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解説6問と大問1問の途中式・最終答(全6問)
解答PDFに収録
途中式と最終答(最終答つき6問)
問題本文
非収録

九工大 専門科目(知的システム工学) 2025年度 院試 過去問の出題内容(全6問)

この6問の分野は力学3問・制御工学2問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問—ロボット工学系科目群再現率と適合率 / -近傍法の判断あり
第2問制御工学古典制御ステップ応答の見分け方 / 補償器選択あり
第3問制御工学現代制御可観測性の近道 / 重根の時間応答あり
第4問力学機械力学減衰自由振動 / 除振の読み方あり
第5問力学流体力学連続式の代入 / 移動平板あり
第6問力学材料力学部材長を落とさないあり

2025年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度

この年度は4問に5テーマが出ています。

第1問 — ロボット工学系科目群

再現率と適合率

再現率は「本当にPositiveであるものをどれだけ拾ったか」、適合率は「Positiveと判定したものがどれだけ正しいか」である。今回のようにPositiveと判定された個数と真のPositive数が同じでも、TP、FP、FNを分けて書くと混乱しない。

kk-近傍法の判断

安全側の人物認証では、取り逃がしよりも誤り受入の方が深刻である。単に数値が大きい方を選ぶのではなく、運用上どちらの誤りが重いかまで説明する。

解答

問題1

交差検定は、標本集合をほぼ同じ大きさの kk 個の部分集合に分け、1つを評価用、残りを学習用として評価する操作を kk 回繰り返す方法である。各部分集合が1回ずつ評価用になるようにし、得られた評価値の平均をシステム性能として用いる。

Positiveが200個、Negativeが200個あり、Positiveと判定された200個のうち正解が160個である。したがって TP=160,FP=40,FN=40. \mathrm{TP}=160,\quad \mathrm{FP}=40,\quad \mathrm{FN}=40. よって 再現率=TPTP+FN=160200=0.8, \text{再現率}=\frac{\mathrm{TP}}{\mathrm{TP}+\mathrm{FN}} =\frac{160}{200}=0.8, 適合率=TPTP+FP=160200=0.8. \text{適合率}=\frac{\mathrm{TP}}{\mathrm{TP}+\mathrm{FP}} =\frac{160}{200}=0.8. 再現率を優先すべき例としては、初期スクリーニングとしての疾患検査が挙げられる。見逃しは治療遅れにつながり損失が大きい。一方、誤って陽性とした場合は再検査で訂正できる余地があるため、最初の段階では再現率を高める運用が合理的である。

問題2

識別境界が超平面になるのは、2次項が消える場合である。与えられた識別関数では2次項は xT(Σ1−1−Σ2−1)x x^T(\Sigma_1^{-1}-\Sigma_2^{-1})x であるから、 Σ1=Σ2 \Sigma_1=\Sigma_2 が必要十分な条件である。

1次元データでは、カテゴリ1の平均は 3.03.0、カテゴリ2の平均は 6.06.0 であり、両カテゴリの標本分散は等しい。等事前確率とすると、識別関数は gB(x)=16x−72 g_B(x)=16x-72 と整理できる。したがって境界は gB(x)=0⟹x=4.5. g_B(x)=0 \quad\Longrightarrow\quad x=4.5. x<4.5x<4.5 ならカテゴリ1、x>4.5x>4.5 ならカテゴリ2に対応づける。

問題3

k=1k=1 ではカテゴリ1の評価標本をすべてカテゴリ1と判定できるので再現率は 1.0 1.0 である。一方、カテゴリ2の一部をカテゴリ1と誤るため、カテゴリ1と判定された8個のうち正解は5個となり、適合率は 58. \frac{5}{8}. k=3k=3 ではカテゴリ1のうち1個を取り逃がすため再現率は 45=0.8 \frac{4}{5}=0.8 である。カテゴリ1と判定されたものはすべて正しいため、適合率は 1.0 1.0 である。

人物認証では、利用権限を持たない人物を誤って通すことが大きなリスクになる。したがって適合率が高い k=3k=3 を選ぶのが妥当である。正当な利用者を一部取り逃がす問題は、再認証や別方式の確認で補える。

最終答

問題1は再現率 0.80.8、適合率 0.80.8。問題2は Σ1=Σ2\Sigma_1=\Sigma_2 のとき境界が超平面、gB(x)=16x−72g_B(x)=16x-72、境界 x=4.5x=4.5。問題3は k=1k=1 で再現率 1.01.0、適合率 5/85/8、k=3k=3 で再現率 0.80.8、適合率 1.01.0。人物認証では k=3k=3 がよい。

第2問 — 古典制御

ステップ応答の見分け方

定常値は G(0)G(0)、速さは実部が原点に近い支配極、振動の有無は複素極で判定する。S2S_2 は極 −2-2 の影響でゆっくり収束し、定常値も0.5なので、S1S_1 の曲線より低い水平線へ向かう。

補償器選択

位相余裕の問題では、ゲイン交差周波数付近の位相だけを見るのが効率的である。低周波や高周波での位相変化が大きくても、交差周波数付近で余裕を削らなければ安定余裕は保たれる。

古典制御の途中式・最終答をPDFで見る

第3問 — 現代制御

可観測性の近道

この問題の出力は第1状態であり、状態行列が連鎖形になっている。そのため C,CA,CA2,CA3C,CA,CA^2,CA^3 が順に標準基底を取り出し、可観測性行列が単位行列になる。

重根の時間応答

閉ループ極が重根 −4-4 のとき、自然応答は (a+bt)e−4t(a+bt)e^{-4t} の形になる。初期条件から a=1,b=4a=1,b=4 と決まる。

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第4問 — 機械力学

減衰自由振動

根の実部 −c/(2m)-c/(2m) が減衰の速さ、虚部 ωd\omega_d が振動の速さを表す。ルート内が正なら減衰振動、負なら非振動的に戻る。

除振の読み方

除振では「床がゆっくり動くと機器も追従しやすく、床が速く振動すると機器へ伝わりにくい」領域を狙う。したがって固有振動数を加振周波数より十分小さくする発想が重要である。

機械力学の途中式・最終答をPDFで見る

第5問 — 流体力学

連続式の代入

ベルヌーイ式に入れる速度は同じ断面の速度でなければならない。先に v1=(a2/a1)v2v_1=(a_2/a_1)v_2 として1つの未知数にそろえると、符号ミスが減る。

移動平板

平板が動くと、当たる流量そのものも相対速度で減る。力だけでなく、相対流量 (Q/U)(U−V)(Q/U)(U-V) を入れる点が採点上の山である。

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第6問 — 材料力学

部材長を落とさない

この年のトラスでは中央材の長さが Lcos⁡θL\cos\theta である。前年式と同じ感覚で3本すべてを LL と置くと、cos⁡3θ\cos^3\theta の係数が出ない。

はりの座標

自由端を原点にしているため、曲げモーメントは −Px-Px となる。固定端を原点にした公式をそのまま使うと符号と境界条件が入れ替わるので、座標の取り方を最初に明記する。

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九工大 専門科目(知的システム工学) 院試 過去問の収録2年度

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    ロボット工学系科目群 / 古典制御 / 現代制御

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