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九州工業大学 院試 過去問 解答例

九工大 情報工学府 専門科目(知的システム工学) 2026年度 院試 過去問 解答例・解説(全6問)

全6問。力学3問・制御工学2問。テーマタグは3件(伝達関数・はりの曲げ・ラプラス変換)。2025年度と共通のテーマは伝達関数・はりの曲げ。

最終更新:

収録2年度分の解答PDF:九州工業大学 情報工学府 専門科目(知的システム工学)(¥1,680・紙面見本あり)

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解説6問と大問1問の途中式・最終答(全6問)
解答PDFに収録
途中式と最終答(最終答つき6問)
問題本文
非収録

九工大 専門科目(知的システム工学) 2026年度 院試 過去問の出題内容(全6問)

この6問の分野は力学3問・制御工学2問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問—ロボット工学系科目群採点上の注意 / PWMの典型ミスあり
第2問制御工学古典制御正弦定常応答 / Routh条件あり
第3問制御工学現代制御ランク判定 / フィードバックの符号あり
第4問力学機械力学基礎励振の符号 / 無次元化あり
第5問力学流体力学マノメータの読み / 急拡大損失あり
第6問力学材料力学仮想反力を残してから微分する / モーメントだけの片持ちはりあり

この年度の解説には採点上の注意1件が付いています。

2026年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度

この年度は3問に3テーマが出ています。

前年度(2025年度)との違い

大問数
2025年度 6問 → 2026年度 6問
両年度に出たテーマ
伝達関数・はりの曲げ
2026年度で新しく出たテーマ
ラプラス変換
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第1問 — ロボット工学系科目群

採点上の注意

用語問題では、近い言葉でも階層を混同しないことが重要である。たとえば、ミドルウェアを「OS」や「ドライバ」とだけ書くと不十分になりやすい。カーネルとアプリケーションの間で共通機能を提供する、という位置づけまで書くと安定する。

PWMの典型ミス

デューティ比はHighの時間割合である。周期 40 ms40\,\mathrm{ms} の 25%25\% は 10 ms10\,\mathrm{ms} であり、周波数 25 Hz25\,\mathrm{Hz} と混同して 25 ms25\,\mathrm{ms} としない。

ロボット工学系科目群の途中式・最終答をPDFで見る

第2問 — 古典制御

正弦定常応答

安定な線形系では、入力 2sin⁡2t2\sin 2t に対する定常応答は 2∣G(j2)∣sin⁡(2t+arg⁡G(j2))2|G(j2)|\sin(2t+\arg G(j2)) で決まる。したがって係数比較ではなく、まず s=j2s=j2 の周波数応答を作るのが早い。

Routh条件

3次多項式 a3s3+a2s2+a1s+a0a_3s^3+a_2s^2+a_1s+a_0 では、全係数が正で、さらに a2a1>a3a0a_2a_1>a_3a_0 が必要である。ここでは a2a1=(a+b)a_2a_1=(a+b)、a3a0=abKa_3a_0=abK となる。

解答

問題1

候補A、Bのうち、Aの分母は s2−2s+7=0 s^2-2s+7=0 であり、根の実部が正になる。したがってAは安定でない。一方、Bの分母 s2+2s+7=0 s^2+2s+7=0 の根は −1±j6-1\pm j\sqrt{6} であり、実部が負なので安定である。十分時間が経過した後の正弦応答を考える対象はBである。

Bで s=j2s=j2 とおくと G(j2)=4−j2K3+j4. G(j2)=\frac{4-j2K}{3+j4}. 出力振幅が入力振幅と同じで、位相が −π/2-\pi/2 だけ遅れるためには G(j2)=−jG(j2)=-j となればよい。よって 4−j2K=−j(3+j4)=4−j3 4-j2K=-j(3+j4)=4-j3 から K=32,ω=2,ϕ=−π2. K=\frac{3}{2},\qquad \omega=2,\qquad \phi=-\frac{\pi}{2}.

問題2

微分方程式をラプラス変換し、初期値を0とすると U(s)=(s2+2s+5)Y(s). U(s)=(s^2+2s+5)Y(s). したがって伝達関数は G(s)=Y(s)U(s)=1s2+2s+5. G(s)=\frac{Y(s)}{U(s)}=\frac{1}{s^2+2s+5}. 単位ステップ入力では Y(s)=1s(s2+2s+5)=151s−15s+2(s+1)2+22. Y(s)=\frac{1}{s(s^2+2s+5)} =\frac{1}{5}\frac{1}{s} -\frac{1}{5}\frac{s+2}{(s+1)^2+2^2}. これを逆変換すると y(t)=2−e−t{2cos⁡2t+sin⁡2t}10. y(t)=\frac{2-e^{-t}\{2\cos 2t+\sin 2t\}}{10}.

問題3

開ループ伝達関数は L(s)=Ks(as+1)(bs+1). L(s)=\frac{K}{s(as+1)(bs+1)}. 位相が −180∘-180^\circ になる周波数では arg⁡L(jω)=−90∘−tan⁡−1(aω)−tan⁡−1(bω)=−180∘. \arg L(j\omega) =-90^\circ-\tan^{-1}(a\omega)-\tan^{-1}(b\omega)=-180^\circ. したがって tan⁡−1(aω)+tan⁡−1(bω)=90∘⟹abω2=1. \tan^{-1}(a\omega)+\tan^{-1}(b\omega)=90^\circ \quad\Longrightarrow\quad ab\omega^2=1. このとき ∣L(jω)∣=Kaba+b. |L(j\omega)|=\frac{Kab}{a+b}. よってゲイン余裕は 20log⁡10a+bKab dB 20\log_{10}\frac{a+b}{Kab}\ \mathrm{dB} である。

ステップ目標値に対する定常偏差は、積分要素を1個持つため0になる。ただし閉ループが安定でなければ定常値を論じられない。3次特性方程式は abs3+(a+b)s2+s+K=0 ab s^3+(a+b)s^2+s+K=0 であり、Routhの条件から K<a+bab K<\frac{a+b}{ab} が必要である。

最終答

安定な候補はB、K=3/2, ω=2, ϕ=−π/2K=3/2,\ \omega=2,\ \phi=-\pi/2。また G(s)=1/(s2+2s+5)G(s)=1/(s^2+2s+5)、ステップ応答は {2−e−t(2cos⁡2t+sin⁡2t)}/10\{2-e^{-t}(2\cos 2t+\sin 2t)\}/10。開ループは K/[s(as+1)(bs+1)]K/[s(as+1)(bs+1)]、ゲイン余裕は 20log⁡10{(a+b)/(Kab)} dB20\log_{10}\{(a+b)/(Kab)\}\,\mathrm{dB}、安定条件は K<(a+b)/(ab)K<(a+b)/(ab)。

第3問 — 現代制御

ランク判定

4次元系では、可制御性・可観測性の判定はランクが4かどうかで決まる。行列を作った後に、零行、重複列、比例関係を見ると計算量を減らせる。

フィードバックの符号

ここでは u=Kxu=Kx とおくため閉ループ行列は A+BKA+BK である。教科書でよく使う u=−Kxu=-Kx の形とは符号が逆になるので、係数比較の前に必ず確認する。

現代制御の途中式・最終答をPDFで見る

第4問 — 機械力学

基礎励振の符号

相対変位 z=x−yz=x-y を使うと、右辺は −my¨-m\ddot{y} になる。台が上向きに加速すると、相対座標では質量に逆向きの慣性力が見える、と考えると符号を間違えにくい。

無次元化

k−mω2=k(1−v2),cω=2ζkv k-m\omega^2=k(1-v^2),\qquad c\omega=2\zeta kv を用いれば、振幅比は一気に無次元形へ整理できる。採点では、vv と ζ\zeta の定義も添えると答案が読みやすい。

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第5問 — 流体力学

マノメータの読み

傾斜管では、管に沿った長さ ll をそのまま高さにしてはいけない。鉛直高さは lsin⁡θl\sin\theta である。さらに容器側の液面低下 Δh\Delta h を足すかどうかで、a/Sa/S の項が出る。

急拡大損失

損失水頭は、拡大後に失われる相対的な速度差のエネルギーで決まる。断面積比を入れるときは、v2=(A1/A2)v1v_2=(A_1/A_2)v_1 を使う。

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第6問 — 材料力学

仮想反力を残してから微分する

不静定力 VCV_C を先に力の釣合いだけで消そうとすると式が閉じない。ひずみエネルギーを P,VCP,V_C の関数で作り、拘束点変位ゼロの条件 ∂U/∂VC=0\partial U/\partial V_C=0 で決めるのが定石である。

モーメントだけの片持ちはり

集中力がないのでせん断力図はゼロ線、曲げモーメント図は一定線になる。曲率を2回積分すると放物線になるが、最大たわみは自由端で ML2/(2EI)ML^2/(2EI) である。

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九工大 専門科目(知的システム工学) 院試 過去問の収録2年度

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