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名古屋大学 院試 過去問 解答例

名大 環境学研究科 地球環境科学専攻 地球惑星科学系 専門科目 2024年度 院試 過去問 解答例・解説(全8問)

全8問。生物1問。テーマタグは4件(線形空間・基底・剛体の回転運動・フーリエ変換)。2023年度と共通のテーマはフーリエ変換。

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解説8問/全8問(3,671字)
解答PDFに収録
途中式と最終答(最終答つき8問)
問題本文
非収録

名大 地球惑星科学系 専門科目 2024年度 院試 過去問の出題内容(全8問)

この8問の分野は生物1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問地球環境学典型的な誤りあり
第2問地球科学I典型的な誤り / 検証あり
第3問地球科学II典型的な誤り / 検証あり
第4問地球科学III典型的な誤りあり
第5問物理学典型的な誤り / 検証あり
第6問化学典型的な誤り / 検証あり
第7問生物生物学典型的な誤り / 検証あり
第8問数学典型的な誤り / 検証あり

この年度の解説には検算2件が付いています。

2024年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度

この年度は2問に4テーマが出ています。

前年度(2023年度)との違い

大問数
2023年度 8問 → 2024年度 8問
両年度に出たテーマ
フーリエ変換
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第1問 — 科目A: 地球環境学

方針

科目Aは字数指定の説明問題が中心である。答案では「過程」と「理由」を入れることが重要で,単に語句を並べるだけでは不足する。温室効果では赤外放射の吸収と下向き放射,農業由来 N2O\mathrm{N_2O} では土壌中の窒素循環,森林では面積ではなく成長速度と蓄積量を区別する。

典型的な誤り

水蒸気を「温室効果がない」と書くのは誤りである。水蒸気自体は強い温室効果を持つが,燃焼により直接排出された水蒸気は大気中で長期蓄積しにくいため,現在の気候対策では主たる放射強制力として扱われにくい,という整理にする。

検算

森林吸収量の議論では,森林面積がほぼ一定でも蓄積量が増えた事実と矛盾しないように書く。蓄積量は過去の成長の結果であり,年間吸収量は現在の純成長量で決まるため,高齢化すれば蓄積が大きくても年間吸収量は下がりうる。

科目A: 地球環境学の途中式・最終答をPDFで見る

第2問 — 科目B: 地球科学I

方針

科目Bは記述量が多いが,根拠は比較的典型的である。風化では「物理的破壊」と「化学反応・溶脱」を分け,砂岩では石英の多さを成熟度に,長石と岩石片の比を後背地に結びつける。柱状図問題では,岩相,化石,放射年代,整合・不整合を順に読む。

典型的な誤り

海洋プレート層序の移動距離で,速度の単位換算を誤りやすい。1 km=105 cm1\ \mathrm{km}=10^5\ \mathrm{cm} なので,5 cm/yr5\ \mathrm{cm/yr} が 40 Ma40\ \mathrm{Ma} 続くと 2000 km2000\ \mathrm{km} になる。また,二次化石は「摩耗している」だけでは決定的でなく,母岩より古い年代を示すことが強い根拠になる。

検証

珪酸塩風化の反応は,左右で Ca\mathrm{Ca},Si\mathrm{Si},C\mathrm{C},H\mathrm{H},O\mathrm{O} と電荷が保存される。砂岩分類では Q=93%Q=93\% と石英が 90\% を超えるので,石英アレナイトという判断になる。

科目B: 地球科学Iの途中式・最終答をPDFで見る

第3問 — 科目C: 地球科学II

方針

科目Cは図読みによる判断が多い。QAP分類では QQ の範囲と A:PA:P 比を別々に読む。アイソスタシーでは同じ補償深度までの質量を比較し,地溝の 1 km1\ \mathrm{km} の落ち込みを式に入れる。重力異常では「符号,密度差,深度,水平移動,重ね合わせ」の5点で考える。

典型的な誤り

斜長石の An 値は Ca/(Ca+Na)\mathrm{Ca/(Ca+Na)} であり,図4の横軸をそのまま An 値と読み違えないようにする。図4は左が灰長石端成分,右が曹長石端成分なので,An20\mathrm{An}_{20} は右寄り,An75\mathrm{An}_{75} は左寄りで読む。

検証

アイソスタシーの計算では,左辺と右辺の単位は kg m−3×km\mathrm{kg\,m^{-3}}\times\mathrm{km} で共通である。X=40 kmX=40\ \mathrm{km} を代入すると右辺は 2800×25+3370×40+3300×74=449000 2800\times25+3370\times40+3300\times74=449000 となり,周辺部の値と一致する。

科目C: 地球科学IIの途中式・最終答をPDFで見る

第4問 — 科目D: 地球科学III

方針

科目Dは地球化学の用語説明と同位体計算が中心である。同位体問題では,δ\delta 値を比に戻す式 R=Rstd(1+δ1000) R=R_{\mathrm{std}}\left(1+\frac{\delta}{1000}\right) を最初に書くと,分別係数の計算で迷いにくい。

典型的な誤り

栄養塩型を「深層で低い」と書く誤りが多い。表層で生物に使われ,深層で再生されるので深層で高い。深層で低くなりやすいのは,粒子に吸着・除去されるスキャベンジ型である。

検算

問3問6では植物が軽い炭素を取り込むので,植物の RR は大気 CO2\mathrm{CO_2} より小さく,αp−a<1\alpha_{p-a}<1 になる。計算結果 0.9810.981 はこの物理的意味と整合する。

科目D: 地球科学IIIの途中式・最終答をPDFで見る

第5問 — 科目E: 物理学

方針

問題1は物理振り子であり,すべては支点まわりの慣性モーメントと重力による復元モーメントに帰着する。問題2は,マクスウェル関係で (∂S/∂V)T(\partial S/\partial V)_T を (∂P/∂T)V(\partial P/\partial T)_V に置き換えるのが中心である。

典型的な誤り

問題1で棒の中心を質量中心とみなすと誤る。質量中心は m1>m2m_1>m_2 のため P1P_1 側に寄る。また,問題2の液滴体積 V0V_0 は一定なので,微分では d(V−V0)=dVd(V-V_0)=dV と扱う。

検証

m2→0m_2\to0 とすると,振り子はほぼ P1P_1 の質点だけになる。このとき I≃m1b2I\simeq m_1b^2,L≃bL\simeq b となり,支点から質点までの距離が有効長になる。得られた式の極限として自然である。

科目E: 物理学の途中式・最終答をPDFで見る

第6問 — 科目F: 化学

方針

炭酸平衡は,すべての化学種を [H2CO3][\mathrm{H_2CO_3}] と h=[H+]h=[H^+] で表し,最後に全濃度 CC で規格化すると簡単である。一次反応は半減期 t1/2=ln⁡2/kt_{1/2}=\ln2/k を使うと計算が短い。

典型的な誤り

アレニウス式では温度を必ず絶対温度にする。摂氏のまま代入すると活性化エネルギーが大きくずれる。また,グリシンは中性 pH で電荷を持たない分子ではなく,双性イオンが主成分である。

検証

炭酸の pK1pK_1 は約 6.35,pK2pK_2 は約 10.33 である。pH 8.1 はこの間にあるため,中間種の HCO3−\mathrm{HCO_3^-} が最大になる。計算結果の約 98%98\% はこの見通しと整合する。

科目F: 化学の途中式・最終答をPDFで見る

第7問 — 科目G: 生物学

方針

生物学では,用語の定義を具体例と結びつける。ハーディ・ワインベルグ問題は,劣性表現型の頻度が q2q^2 であること,集団合体では個体数が等しいため遺伝子頻度を平均できることを使う。

典型的な誤り

白色個体の割合をそのまま qq としてはいけない。白色は bbbb なので q2q^2 である。また,白色全滅後の頻度計算では,死亡後の総個体頻度 0.960.96 で割り直す必要がある。

検証

N島形成後の p=0.80p=0.80,q=0.20q=0.20 から遺伝子型頻度は 0.64+0.32+0.04=10.64+0.32+0.04=1 となる。白色死亡後の BB 頻度 0.830.83 は,白色を取り除いて bb が減るため,死亡前の 0.800.80 より大きくなる。

科目G: 生物学の途中式・最終答をPDFで見る

第8問 — 科目H: 数学

方針

数学は計算過程を残すことが得点に直結する。行列はまず行列式で正則性を判定し,微分方程式は特性方程式の判別で場合分けする。フーリエ変換では,k=0k=0 を別扱いするか,極限で 2a2a と確認する。

典型的な誤り

log⁡1+x2\log\sqrt{1+x^2} を log⁡(1+x2)\log(1+x^2) と同一視すると係数が2倍ずれる。正しくは log⁡1+x2=12log⁡(1+x2)\log\sqrt{1+x^2}=\frac12\log(1+x^2) である。また,矩形関数の a→∞a\to\infty 極限は通常の関数に収束するのではなく,デルタ関数に収束する。

検証

第二の行列はブロック上三角なので,行列式は対角ブロックの行列式の積になる。逆行列も (CC0D)−1=(C−1−D−10D−1) \begin{pmatrix}C&C\\0&D\end{pmatrix}^{-1} = \begin{pmatrix}C^{-1}&-D^{-1}\\0&D^{-1}\end{pmatrix} となり,掛け戻すと単位行列になる。

科目H: 数学の途中式・最終答をPDFで見る

名大 地球惑星科学系 専門科目 院試 過去問の収録5年度

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    科目A: 地球環境学 / 科目B: 地球科学I / 科目C: 地球科学II

  • 2025年度(全8問)

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    科目A: 地球環境学 / 科目B: 地球科学I / 科目C: 地球科学II

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