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東大 工学系研究科 応用化学・総合化学 院試対策

東京大学大学院 工学系研究科 応用化学専攻・総合化学専攻の院試対策。物理化学・有機化学・無機化学・分析化学の出題傾向と演習計画。

最終更新: 2026-05-09

東京大学大学院 工学系研究科 応用化学専攻・総合化学専攻の院試は、物理化学・有機化学・無機化学・分析化学の4分野を中心に、学部標準範囲を横断的に問う構成が中心です。外部生にとっては、化学系の試験で必須となる「反応機構を書ききる答案力」と「物理化学の数式展開力」を同時に鍛える必要があり、暗記主体の学習だけでは対応しきれない密度が出る傾向にあります。本ガイドは、応用化学専攻・総合化学専攻志望の外部生が、公式情報の確認から残り月数別の演習計画まで、どの順序で手を動かすかを整理するための実務メモです。

公式情報で必ず確認すること

応用化学専攻と総合化学専攻は所属研究室によって試験運用が変わる年度があるため、必ず公式の最新情報を確認してください。

  • 志望研究室がどちらの専攻に所属しているか(応用化学/総合化学)
  • 専門科目の出題範囲と選択ルール(物化・有機・無機・分析の組み合わせ)
  • 公式に公開されている過去問の年度と、解答時間・配点の表記
  • 外国語試験の取り扱い(TOEFL/TOEIC のスコア提出方式と期限)
  • 志望研究室の受け入れ枠と、口述試験・面接の有無
  • 出願時に必要な書類一式(成績証明・研究計画書の有無)

化学系の研究室は実験テーマが多岐にわたり、有機合成・無機材料・電気化学・触媒・高分子・生体化学など研究室ごとに必要な事前知識が異なる傾向があります。出願前に志望研究室へ連絡し、研究テーマと試験対策の優先順位をすり合わせる手順が標準的とされています。

出題傾向と科目構成

専門試験は物理化学有機化学無機化学分析化学を中心に構成されます。物理化学では化学熱力学(熱力学第一・第二法則・自由エネルギー・化学平衡・相平衡)、量子化学(シュレーディンガー方程式・水素原子・分子軌道法・群論の基礎)、反応速度論(速度式・アレニウス式・触媒反応)が頻出範囲です。有機化学では反応機構(SN1/SN2・E1/E2・親電子置換・親核置換・カルボニル化学・ペリ環状反応)、立体化学(立体配座・絶対配置)、合成戦略(逆合成解析)の基礎が問われる傾向にあります。無機化学では結晶構造(FCC/BCC/HCP・イオン結晶のマーデルング定数)、酸塩基論(HSAB)、配位化学(結晶場理論・配位子場理論・分光化学系列)が出題対象になります。分析化学では滴定法・分光分析(UV-Vis・IR・NMR)・分離分析(クロマトグラフィー・電気泳動)の標準範囲が問われます。直近の出題実績は 対応する年度別解答パック の収録範囲で確認しながら、自分の弱点分野を可視化してください。

答案で失点する典型パターン

化学系の答案で多い失点は、第一に有機反応機構の矢印不足です。電子の流れを示す巻矢印を省略して生成物だけを書くと、たとえ最終生成物が正しくても、機構問題では大幅な減点対象になる傾向があります。中間体・遷移状態を矢印付きで書き切る習慣を演習段階から固めてください。第二に、物理化学で熱力学の系・周囲・系の境界条件を答案で明示せず、自由エネルギー計算に入ってしまうパターン。等温・等圧・可逆・不可逆の前提を冒頭で宣言する答案設計が安全です。第三に、無機化学で結晶場分裂エネルギーΔoとΔtを取り違えたまま電子配置を書く失点。八面体錯体・四面体錯体のどちらを扱っているかを答案の冒頭で明示してください。NMR構造決定では化学シフト・スピン結合・積分比のすべての情報を並べた表を作ってから構造を提案する手順が安全です。

3か月・6か月の演習計画

残り6か月の場合

最初の2か月は学部教科書の通読に充ててください。物理化学はアトキンスまたはマッカーリ・サイモン、有機化学はクライン・マクマリー・ボルハルトショアーのいずれか1冊、無機化学はシュライバー・アトキンス、分析化学はクリスチャンが定番です。3か月目から公式過去問を年度別に解き、各分野での得点率を可視化します。4か月目以降は有機反応機構の練習帳を毎日30問のペースで回し、物理化学の章末問題を1日10題ペースで埋めてください。5か月目から答案を時間制限付きで書く訓練に移行し、最後の1か月で本番形式の通し演習に切り替えます。

残り3か月の場合

3か月しか残っていない場合、4分野すべてを満遍なくやる時間はありません。1か月目に直近3年の公式過去問を時間を計らずに解き、得点が安定する2分野を確定させます。2か月目はその2分野と、残り2分野の頻出範囲(物化なら熱力学、有機なら反応機構の基本)に絞って2周目に入ります。3か月目は時間を計った通し演習で本番形式に慣れる期間です。NMR構造決定とSN1/SN2の選択問題は短期間でも得点源になりやすいため、苦手な場合でも基本問題だけは必ず押さえてください。

InshiHub の解答パックの使い方

応用化学・総合化学の過去問は公式に問題冊子が公開されているものの、解答例は公開されていないため、外部生は反応機構の書き方や物化の式変形の論理過程が出題者の意図に沿っているか確認しにくいのが実情です。院試hub では年度ごとの 応用化学・総合化学の解答パック を整備しており、有機反応機構の電子の流れ、物理化学の前提条件の明示、無機の結晶場・配位子場の選び分けまで追える形で解説を組んでいます。使い方の手順としては、公式PDFを開く→時間を計って解き切る→自分の答案と 応用化学・総合化学専攻のページ の解答パックを突き合わせる→反応機構の矢印と物化の前提条件を直す、の順で1問ずつ仕上げるのが効率的です。InshiHub は化学系の答案で重視される「機構と論理過程の言語化」を追える形で解説を整備しています。

公開前に必ず最新の公式募集要項・公式過去問ページで試験科目・実施時期・出題範囲を確認してください。

上記の出題範囲をカバーするオリジナル解答・解説PDFを年度別に整備しています。

対応する解答パックを見る

よくある質問

応用化学専攻と総合化学専攻はどちらを志望すべきですか。
研究室の所属によって対応専攻が決まる構造になっているため、まず志望研究室がどちらの専攻に所属しているかを公式ページで確認してください。試験科目に共通範囲が多いものの選択ルールが異なる年度があり、必ず最新の募集要項で確認する必要があります。
物理化学はどこまで踏み込めばよいですか。
化学熱力学(熱力学第一・第二法則・自由エネルギー・化学平衡)、量子化学(シュレーディンガー方程式・水素原子・分子軌道法)、反応速度論の標準範囲が安全圏とされる傾向があります。統計力学の基礎まで踏み込まれる年度もあるため、過去問で出題実績を確認してください。
有機化学は反応機構をどこまで覚えるべきですか。
SN1/SN2・E1/E2・親電子置換・親核置換・カルボニル化学・ペリ環状反応の基本機構までは外せない範囲とされる傾向があります。教科書(クライン、マクマリー、ボルハルトショアーなど)の章末問題を機構付きで解ける状態にしてから過去問演習に進むのが現実的です。
無機化学は錯体化学までやる必要がありますか。
結晶構造・酸塩基論(HSAB・ピアソンの理論)・配位化学(結晶場理論・配位子場理論)・分光化学系列の標準範囲は安全圏として準備しておく必要があります。志望研究室が無機・触媒系の場合は固体化学・触媒反応まで踏み込むのが安全です。
分析化学はどの範囲が出題されますか。
滴定法(酸塩基・酸化還元・キレート)、分光分析(UV-Vis・IR・NMR)、分離分析(クロマトグラフィー)の標準範囲が頻出とされる傾向があります。NMRの構造決定問題は化学系院試の定番のため、問題集での演習が現実的な準備になります。
TOEFL/TOEIC スコアはいつまでに準備すべきですか。
工学系研究科の応用化学・総合化学では外部英語スコアの提出が運用されている年度があります。スコアシートの郵送や受験回数の都合で間に合わなくなる例が毎年発生するため、出願期限の2か月以上前に1回分の受験を済ませておくのが安全です。

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