院試hub

関東 · 東京大学

東大 都市工学 院試 過去問対策|B専門とC計画・設計・論文の選び方

東京大学大学院 工学系研究科 都市工学専攻の2024〜2026年度15問の解答解説メモから、都市環境工学系・都市計画系・計画設計論文の初手、時間配分、失点しやすい答案を整理します。

最終更新: 2026/10/12

東京大学の研究科別・公式過去問を見る

結論は、最初の過去問演習では2026年度を90分で分解し、Bの都市環境工学系と都市計画系のどちらで点を作るかを先に決めることです。Cの計画・設計・論文は後回しに見えますが、実際には「前提、評価軸、代替案、主体」を10分で置けるかで大きく差が出ます。暗記量を増やす前に、Bで支配式と制度説明、Cで計画案と論文骨格を切り替える練習をしてください。

この記事の根拠

  • 2026年度、2025年度、2024年度の3年分、各年度5問、合計15問の解答解説を確認しました。
  • 各年度は、B都市環境工学系、B都市計画系、C-1計画・設計・論文(都市環境工学)、C-2計画・設計(都市計画)、C-3論文(都市計画)として整理しました。
  • 2026年6月2日に公式の過去問ページと大学院入試ページを再確認し、現在の過去問リンクと入試情報の確認先を照合しました。

3年15問のテーママップ

都市工学専攻の過去問は、数式だけの試験でも、政策作文だけの試験でもありません。Bで専門知識を短く答え、Cで計画・設計・論文へ展開する構造として読むと、年度ごとの使い方が見えます。

年度解答制作で確認した問題型準備への示唆
2026B都市環境は上下水道、水理・水環境、環境微生物・反応論、地球環境、廃棄物。B都市計画は都市計画、都市デザイン、住宅、防災、解析・交通、地域・緑地。Cは水質・下水処理、土地利用・交通・防災・暑熱、政策導入と研究アプローチ。最初に解く年度。計算、制度説明、設計、政策論文を切り替える総合演習になる。
2025B都市環境は消毒・衛生リスク、水理、富栄養化、処理プロセス、酵素反応、インベントリ、資源循環。B都市計画は都市施設、デザイン、住宅、防災、2状態モデル、ロジット、地域計画、緑地。Cは湖沼負荷、駅周辺計画、水害・暑熱、成長設計から縮小設計への論述。弱点検査に向く年度。単位、モデル、制度名、事例の具体性が崩れると答案が浅くなる。
2024B都市環境は上下水道、水理、水環境、微生物、反応論、地球環境、廃棄物。B都市計画は都市計画法、都市施設、都市デザイン、住宅、防災、都市解析、交通、緑地。Cは水道計画、自然流下導水、沈殿・消毒、広域化、開発と保全、沿線空間構造の論文。2周目に使う年度。基礎式と計画論述を、年度固有の条件へ落とし込めるかを確認する。

最初の10分で読む順番

順序見る対象着手判断
1B都市環境工学系沈殿速度、表面負荷率、BOD/TN/TP負荷、エネルギー式、反応速度式のどれかをすぐ書けるなら先に点を作る。
2B都市計画系都市計画法、交通選択モデル、住宅政策、防災区域、緑地機能を「定義、目的、限界」で説明できるなら安定する。
3C-1都市環境工学水質・浄水・下水・広域化を、需要、負荷、施設能力、維持管理の順で設計できるかを見る。
4C-2都市計画設計土地利用、交通、防災、環境、施設配置を1つのコンセプトで結べるなら取る。絵だけになるなら保留する。
5C-3都市計画論文問題設定、代替案、評価指標、主体、実施過程、研究方法を箇条書きで置けるか確認する。

B都市環境工学系の答案開始

都市環境工学系は、用語説明でも計算でも、最初の一行に「何を保存し、何を制御するか」を置くと崩れません。上下水道ならリスクと制御策、水理なら連続式・エネルギー式・抵抗則、水環境なら負荷収支、微生物・反応論なら基質、反応速度、電子受容体、地球環境なら活動量と排出係数、廃棄物なら発生、収集、中間処理、再資源化、最終処分です。

分野答案の最初の一行落としやすい点
上下水道対象リスク、支配因子、制御策を一組で定義する。消毒、濁度、再汚染、管網管理、処理方式を別々に暗記して接続できない。
水理・水環境流量、断面、損失、負荷、濃度の単位を先に置く。日量と秒量、体積負荷と面積負荷、濃度と質量負荷を混ぜる。
微生物・反応論基質、反応速度、制限因子、処理プロセスを並べる。Monod型、Michaelis-Menten型、一次反応を式だけで書き、適用範囲を説明しない。
地球環境・資源循環排出量を活動量、排出係数、削減策の積み上げとして読む。リサイクル率や脱炭素を標語で終え、需要側、エネルギー、制度設計へつながらない。

B都市計画系の答案開始

都市計画系は、制度名の暗記で止まると弱いです。都市計画法、都市施設、都市デザイン、住宅、防災、都市解析、交通、地域計画、緑地計画のどれでも、最初に「目的、介入手段、評価指標、限界」を置いてください。2024〜2026年度の解答解説では、制度問題のコツを「外部性として説明する」、計画問題のコツを「概念、手段、運用に分ける」と整理しています。

  • 交通計画は、選択肢、効用、確率、感度分析を1セットで書く。
  • 都市解析は、モデルの状態変数と遷移条件を定義してから計算する。
  • 住宅・防災は、ハザード、脆弱性、制度、住民行動を分ける。
  • 緑地・地域計画は、環境機能、社会機能、管理主体を同時に書く。

C-1は設計条件と単位で守る

C-1都市環境工学では、需要推計、水質負荷、浄水処理、下水処理、広域化、気候変動、リン循環などを一つの計画問題として扱います。答案の冒頭では、対象区域、人口または流量、原単位、処理目標、施設制約を短く固定してください。

よくある失敗は、施設名を並べるだけで、なぜその施設容量や処理方式になるのかを説明しないことです。BOD負荷なら、人口、原単位、処理率、河川流量をつなげます。沈殿なら表面負荷率と除去率、消毒なら接触時間と残留、広域化ならヒト、モノ、カネ、リスク分散の4軸で説明します。

C-2は図面より骨格を先に決める

C-2都市計画設計は、きれいな図を描けるかだけの問題ではありません。2024〜2026年度の解答制作では、最初の30秒で「コンセプト、土地利用、交通、防災、環境、施設配置」を決め、そこから図や文章へ落とす形にしています。

図が描けないときの代替

方位、主要動線、保全区域、集約する施設、避難・水害対応、緑陰や風の道を文章で明示してください。図の美しさより、土地利用と交通と防災が矛盾しないことの方が重要です。

C-3は政策論文として構造化する

C-3都市計画論文では、答案の最初に「現状、将来リスク、代替案、評価指標、実施主体、研究方法」を置きます。沿線空間構造、都市インフラの整備・拡張、縮小設計、政策パッケージのようなテーマでは、主張を一つに絞るより、複数案を比較して最重要指標を選ぶ方が説得力が出ます。

採点者が見たいのは、政策名の多さではなく、なぜその政策が対象地区の問題に効くのかです。人口、土地利用、交通、環境、防災、財政、住民合意のうち、どの指標で成功を測るのかを明示してください。

捨ててよいこと

  • 全分野の用語を同じ深さで暗記すること。Bは自分の主戦場を先に決める方が効率的です。
  • 設計答案の見栄えだけを練習すること。図面より、評価軸と整合性の方が得点化しやすいです。
  • 政策名を大量に並べること。対象地区、主体、制約、効果指標がない政策列挙は弱いです。
  • 公式ページの年度リンクを眺めるだけで終えること。過去問をB/Cの答案型へ分類してから演習してください。

90分の演習ワークフロー

  1. 0〜10分: B都市環境、B都市計画、C-1、C-2、C-3を読み、支配式で解ける問題と論述で取る問題を分ける。
  2. 10〜35分: Bの主戦場を1つ決め、定義、式、単位、制度目的を答案化する。
  3. 35〜60分: C-1またはC-2に入り、前提条件、施設・土地利用、交通、防災、環境を一枚の骨格にする。
  4. 60〜80分: C-3型の論文骨格を作り、現状、代替案、評価指標、主体、研究方法をそろえる。
  5. 80〜90分: 単位、図の凡例、制度名、評価指標、施策の限界を確認し、答案の冒頭だけを清書する。

途中式と最終答まで読める解説

問題本文は含みません。公式の問題冊子と併用してください。

収録年度と解説項目数

院試hubに収録した3実施回の一覧です。どの回も解説見出しは5項目です。

実施回解説項目数公開範囲
2026年度5解法方針まで公開
2025年度5第2問の途中式・最終答
2024年度5第2問の途中式・最終答

東大 都市工学 専門科目の解答で立てた注意点(30件)

院試hubの解説で、その設問だけに立てた小見出しです(「方針」「検算」のような全問共通の 見出しは除いています)。新しい実施回から並べています。

  • 2026年度 第1問 B-1--B-7 都市環境工学系 選択問題別解答例(2026)答案の作り方 / 選択科目の戦略
  • 2026年度 第2問 B-8--B-15 都市計画系 選択問題別解答例(2026)論述答案の組み立て / 事例の扱い
  • 2026年度 第3問 C-1 計画・設計・論文(都市環境工学)(2026)仮定の書き方 / 統合問題としての見方
  • 2026年度 第4問 C-2 計画・設計(都市計画)(2026)設計答案の評価軸 / 図面に落とすときの注意
  • 2026年度 第5問 C-3 論文(都市計画)(2026)政策論文の構造 / 研究アプローチの比較
  • 2025年度 第1問 B-1--B-7 都市環境工学系 選択問題別解答例(2025)答案の圧縮ルール / 図の使いどころ
  • 2025年度 第2問 B-8--B-15 都市計画系 選択問題別解答例(2025)制度問題のコツ / 数理問題のコツ
  • 2025年度 第3問 C-1 計画・設計・論文(都市環境工学)(2025)計算の見せ方 / 論述の見せ方
  • 2025年度 第4問 C-2 計画・設計(都市計画)(2025)設計答案の評価軸 / 図面に落とすときの注意
  • 2025年度 第5問 C-3 論文(都市計画)(2025)採点者が見たい関係の書き方 / 対策を2つにするコツ
  • 2024年度 第1問 B-1--B-7 都市環境工学系 選択問題別解答例(2024)答案の圧縮ルール / 図の使いどころ
  • 2024年度 第2問 B-8--B-15 都市計画系 選択問題別解答例(2024)制度問題のコツ / 計画問題のコツ

頻出論点と、同じ論点を出す他大学

院試hubが解答した大問の論点を、他大学の出題と突き合わせたものです。併願先を 探すときの重なりの実数として使えます。

論点この専攻での出題出題年度同じ論点を出す他大学全国の出題大学
マルコフ連鎖2問2025・2024京都大学・東京科学大学・大阪大学・名古屋工業大学5大学
境界層1問2025京都大学・東京科学大学・九州大学・東北大学・名古屋大学8大学
中心極限定理1問2025東京科学大学・千葉大学・大阪大学・北海道大学5大学

東大 公式の過去問の公開年度と公式解答例

公式の過去問ページ
工学系研究科 都市工学専攻
公開されている年度
2024〜2026(直近3年)
公式の解答例
解答例の掲載なし
院試hubが最後にリンクを確認した日
2026-08-13
ページの内容
「都市工学専門」「計画・設計・論文」の2区分で直近3年分の問題を公開。英語版は参考として掲載。解答例は非公開。

よくある質問

東大 都市工学専攻の過去問は何年度から解くべきですか。

最初は2026年度が使いやすいです。B都市環境工学系、B都市計画系、C-1都市環境、C-2都市計画設計、C-3都市計画論文の5本がそろい、計算、制度説明、設計、政策論文を同じ時間枠で切り替える練習になります。

B都市環境工学系とB都市計画系はどちらを優先すべきですか。

水理・水環境・上下水道の式をすぐ書ける人は都市環境工学系、都市計画法・交通・住宅・防災・緑地を事例つきで説明できる人は都市計画系を先に見ます。どちらも用語暗記だけでは足りず、定義、支配因子、施策の限界まで書く必要があります。

Cの計画・設計・論文はどう準備すればよいですか。

図面や計画案をきれいに作る練習だけでなく、前提、評価軸、代替案、主体、実施過程を最初に固定する練習が必要です。2024〜2026年度の解答制作では、設計答案は土地利用・交通・防災・環境を一つのコンセプトで結ぶこと、論文答案は政策効果と研究アプローチを分けることを重視しました。

公式過去問と併用する解答・解説PDFを、東京大学の研究科・科目別に掲載しています。収録年度と価格は各ページで確認できます。

東京大学の解答PDF一覧で、東京大学の研究科・専攻・科目をまとめて確認できます。

院試対策ガイド一覧(大学別)