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東大 工学系研究科 応用物理 院試 対策ロードマップ

東京大学大学院 工学系研究科 物理工学・計数工学(応用物理学)の院試対策。電磁気・量子・統計・解析力学の出題傾向と6か月演習計画。

最終更新: 2026-05-08

東京大学大学院 工学系研究科で応用物理学関連の研究を志望する場合、出願先は主に物理工学専攻と計数工学専攻に分かれます。両専攻とも電磁気学・量子力学・統計力学・解析力学の標準的な物理に加え、専攻ごとに数学的素養や応用問題への対応が求められます。本記事では、外部生が最初に押さえるべき公式情報、4分野の出題傾向、答案で失点しやすいポイント、そして残り時間別の演習計画を整理します。専攻名と試験科目の組み合わせは年度で変わる場合があるため、出願前には必ず公式募集要項で最新版を確認してください。

公式情報で必ず確認すること

応用物理関連の専攻は試験科目の組み合わせが他の工学専攻と異なります。出願に進む前に下記の項目を一通り確認してください。

  • 物理工学専攻・計数工学専攻それぞれの修士課程募集要項
  • 専門試験の出題範囲と選択方式(4分野の必答/選択の別)
  • 公開されている過去問の入手方法と年度
  • 数学基礎の出題範囲(線形代数・微分方程式・複素関数論など)
  • 面接/口述試験の有無と、研究室訪問の必要性
  • 外国語試験のスコア提出期限

出題傾向と科目構成

専門試験は電磁気学・量子力学・統計力学・解析力学を軸に構成されます。電磁気はマクスウェル方程式と電磁波・電磁場の境界値問題・電磁場のエネルギーが頻出、量子力学は時間に依存しない・依存する摂動論、調和振動子・水素原子・スピンと角運動量、統計力学はカノニカル/グランドカノニカル分布と理想気体・量子統計、解析力学はラグランジアンとハミルトニアン形式・正準変換が頻出です。物理工学専攻では物性物理寄りの応用、計数工学専攻では数理工学寄りの設問が混じる場合があり、専攻ごとに過去問の傾向を必ず比較しておきます。

答案で失点する典型パターン

応用物理の答案で多い失点は、第一に境界条件の不明示です。電磁気でも量子力学でも、解の一意性は境界条件で決まるため、設問に書かれていない仮定を勝手に置いて計算を進めると、最終結果は合っていても途中の論理が無効と判断される場合があります。第二に、統計力学の問題で分配関数を書き下す際に縮退度や状態数の数え方を雑に扱ってしまうパターン。第三に、解析力学の問題で対称性と保存量の対応を答案に明示せず、結論だけ書いてしまうパターン。答案の冒頭で扱う系のハミルトニアン・ラグランジアンと境界条件、対称性を一行で整理してから式変形に入る習慣をつけると、これらの失点を抑えられます。

3か月・6か月の演習計画

残り6か月の場合

最初の2か月で電磁気・量子・統計・解析力学の標準教科書を一通り復習し、章末問題を解いて学部水準の演習量を確保します。次の2か月で公開されている過去問を年度ごとに通しで解き、4分野のうち弱点を可視化したら教科書に戻って該当章を再演習します。最後の2か月は時間制限を入れて答案を書き、論述の組み立てと計算精度を整えます。物理工学専攻志望で物性研究室を狙う場合は、固体物理の入門書(キッテルなど)を6か月計画のなかで1冊だけ通読しておくと面接でも安心です。

残り3か月の場合

3か月で全範囲を一から積み上げるのは現実的でないため、過去問の出題頻度が高い分野から逆算して優先順位を決めます。最初の1か月で過去問を1周し、得点率の低い分野の教科書を集中復習。次の1か月で過去問を2周目に入れて答案を書き直し、最後の1か月は時間配分の調整と弱点章の演習に充てます。数学基礎(線形代数・微分方程式)は毎日30分の固定枠を確保し、計算速度を維持することが重要です。

InshiHub の解答パックの使い方

過去問の問題冊子は工学系研究科の公式ページで入手できますが、公式な解答は公開されていないため、外部生は自分の答案が水準を満たしているか判断しづらい状況に置かれます。院試hub では物理工学・計数工学の応用物理 解答パックを年度別に整備しており、論述の作法と計算の進め方を確認するための参考に使えます。教科書での復習が一巡してから解答例を読むと、抜けていた論理ステップに気付きやすくなります。専攻横断で関連科目を整理したい場合は応用物理のページから関連分野へ移動できます。

よくある質問

公開前に必ず最新の公式募集要項・公式過去問ページで試験科目・実施時期・出題範囲を確認してください。

上記の出題範囲をカバーするオリジナル解答・解説PDFを年度別に整備しています。

対応する解答パックを見る

よくある質問

物理工学専攻と計数工学専攻のどちらに出願すべきですか。
両専攻はどちらも応用物理学科出身者が中心ですが、研究テーマが異なります。物理工学は物性物理・量子情報・光物性などハードウェア寄り、計数工学は数理工学・システム情報学・統計科学が中心です。試験科目もそれぞれの専攻で異なるため、研究室訪問を踏まえて志望専攻を決定してから試験対策を始めるのが安全です。
外部生は学部の理学部物理出身でも合格できますか。
実例は多くあります。応用物理の専門試験は学部物理の標準範囲が中心で、理学部物理の卒業生にとっては馴染みのある内容が多い一方、工学的な応用問題に慣れていない場合は演習量で差が出ます。
量子力学はどの教科書まで踏み込むべきですか。
サクライまたは砂川の標準的範囲、特に時間に依存しない摂動論・時間依存摂動論・スピン・角運動量・水素原子・調和振動子は確実に押さえます。物性研究室志望であれば、第二量子化と多体系の基礎にも触れておくと安心です。
統計力学の出題はどの程度の難易度ですか。
学部の統計力学標準教科書(久保亮五や田崎晴明など)の範囲が中心です。カノニカル分布・グランドカノニカル分布・理想気体・量子統計(ボーズ・フェルミ)が頻出で、相転移の基本概念を含む年度もあります。
解析力学はどこまで対策すべきですか。
ラグランジアン・ハミルトニアン形式と正準変換、ハミルトン-ヤコビ方程式の基礎を一通り扱えるようにしておきます。連成振動や剛体運動など、運動方程式の立式から保存量を導く問題が頻出です。
面接・口述試験はどう準備しますか。
志望研究室の研究テーマに関する基礎知識と、自分の卒業研究を簡潔に説明する練習が中心です。専門用語を平易に言い換えて説明できるレベルまで、口頭で繰り返し練習することが効果的です。

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