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東大 学際情報学府 学際情報学専攻 先端表現情報学コース 専門科目 2014年度 院試 過去問 解答例・解説(全5問)

全5問の分野は微分積分・解析1問、力学1問です。調和振動子、固有振動数と振動系、応力・ひずみなどが出ています。解説・解答・最終答まで、このページですべて公開しています。問題本文は含みません。

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第1問 — 積分とアステロイド

漸化式の境界項

部分積分で生じる境界項は、x=0x=0 では sin⁡n−1x=0\sin^{n-1}x=0、x=π/2x=\pi/2 では cos⁡x=0\cos x=0 のため消える。この確認を書かないと、漸化式の導出として弱くなる。

偶数と奇数で分ける理由

InI_n は In−2I_{n-2} に落ちるので、最後に I0I_0 へ到達する偶数の場合と、I1I_1 へ到達する奇数の場合で閉じた形が異なる。二重階乗で書くと答案が短く整理できる。

アステロイドの標準媒介表示

x2/3+y2/3=a2/3x^{2/3}+y^{2/3}=a^{2/3} はアステロイドであり、x=acos⁡3t, y=asin⁡3tx=a\cos^3t,\ y=a\sin^3t と置くと式を自動的に満たす。全長では絶対値、面積では向きに注意するのが検算点である。

解答

  1. ∫sin⁡3x dx=∫sin⁡x(1−cos⁡2x) dx. \int \sin^3 x\,dx =\int \sin x(1-\cos^2x)\,dx . u=cos⁡xu=\cos x とおくと du=−sin⁡x dxdu=-\sin x\,dx なので ∫sin⁡3x dx=−∫(1−u2) du=−u+u33+C. \int \sin^3x\,dx =-\int (1-u^2)\,du =-u+\frac{u^3}{3}+C. したがって ∫sin⁡3x dx=−cos⁡x+cos⁡3x3+C \int \sin^3x\,dx=-\cos x+\frac{\cos^3x}{3}+C である。

  2. In=∫0π/2sin⁡nx dx I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx とおく。n≥2n\geq 2 として In=∫0π/2sin⁡n−1xsin⁡x dx I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^{n-1}x\sin x\,dx に部分積分を用いる。u=sin⁡n−1x, dv=sin⁡x dxu=\sin^{n-1}x,\ dv=\sin x\,dx とすれば du=(n−1)sin⁡n−2xcos⁡x dx,v=−cos⁡x du=(n-1)\sin^{n-2}x\cos x\,dx,\qquad v=-\cos x であるから In=[−sin⁡n−1xcos⁡x]0π/2+(n−1)∫0π/2sin⁡n−2xcos⁡2x dx. I_n=\left[-\sin^{n-1}x\cos x\right]_0^{\pi/2} +(n-1)\int_0^{\pi/2}\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx . 境界項は0であり、cos⁡2x=1−sin⁡2x\cos^2x=1-\sin^2x より In=(n−1)In−2−(n−1)In. I_n=(n-1)I_{n-2}-(n-1)I_n. よって nIn=(n−1)In−2,In=n−1nIn−2 nI_n=(n-1)I_{n-2},\qquad I_n=\frac{n-1}{n}I_{n-2} が示された。

  3. 基本値は I0=π2,I1=1 I_0=\frac{\pi}{2},\qquad I_1=1 である。上の漸化式を繰り返すと I2m=(2m−1)!!(2m)!!π2,I2m+1=(2m)!!(2m+1)!! I_{2m}=\frac{(2m-1)!!}{(2m)!!}\frac{\pi}{2},\qquad I_{2m+1}=\frac{(2m)!!}{(2m+1)!!} を得る。ただし mm は非負整数であり、本問の n≥2n\geq2 に対しては偶奇に応じてこの式を用いればよい。

  4. 曲線は x=acos⁡3t,y=asin⁡3t(0≤t<2π) x=a\cos^3t,\qquad y=a\sin^3t\qquad (0\leq t<2\pi) と媒介変数表示できる。このとき dxdt=−3acos⁡2tsin⁡t,dydt=3asin⁡2tcos⁡t \frac{dx}{dt}=-3a\cos^2t\sin t,\qquad \frac{dy}{dt}=3a\sin^2t\cos t より (dxdt)2+(dydt)2=3a∣sin⁡tcos⁡t∣. \sqrt{\left(\frac{dx}{dt}\right)^2+\left(\frac{dy}{dt}\right)^2} =3a|\sin t\cos t|. したがって全長は L=4∫0π/23asin⁡tcos⁡t dt=6a. L=4\int_0^{\pi/2}3a\sin t\cos t\,dt=6a. 面積は対称性により第1象限の4倍として A=4∫0ay dx A=4\int_0^a y\,dx を用いる。第1象限では tt を 00 から π/2\pi/2 へ動かすと xx が aa から0へ減るため、 A=4∫0π/2asin⁡3t⋅3acos⁡2tsin⁡t dt=12a2∫0π/2sin⁡4tcos⁡2t dt=3πa28. A=4\int_0^{\pi/2} a\sin^3t\cdot 3a\cos^2t\sin t\,dt =12a^2\int_0^{\pi/2}\sin^4t\cos^2t\,dt =\frac{3\pi a^2}{8}.

最終答

∫sin⁡3x dx=−cos⁡x+cos⁡3x3+C\displaystyle \int\sin^3x\,dx=-\cos x+\frac{\cos^3x}{3}+C、I2m=(2m−1)!!(2m)!!π2\displaystyle I_{2m}=\frac{(2m-1)!!}{(2m)!!}\frac{\pi}{2}、I2m+1=(2m)!!(2m+1)!!\displaystyle I_{2m+1}=\frac{(2m)!!}{(2m+1)!!}、曲線の全長は 6a6a、面積は 3πa2/8\displaystyle 3\pi a^2/8。

第2問 — 水量計測と状態探索

状態が境界に限られる理由

この問題では、移す操作を途中で止めることができない。そのため移し終えた状態では、必ず注ぐ側が空か受ける側が満杯になる。この制約が状態数を長方形全体の (m+1)(n+1)(m+1)(n+1) ではなく境界の 2(m+n)2(m+n) に落としている。

最大条件

互いに素でない容器では、たとえば偶数リットル容器同士から奇数リットルの状態は作れない。到達可能量が最大公約数の倍数に限られるため、状態数も同じ比率で減る。

最少性の保証

幅優先探索は、操作回数0、1、2、... の順に状態を調べる。したがって目標状態を初めて見つけた時点の経路は、定義された操作回数の下で最短である。

解答

  1. 3リットル容器内の水量を xx、5リットル容器内の水量を yy とする。4リットルを得る手順の一例は (0,0)→(0,5)→(3,2)→(0,2)→(2,0)→(2,5)→(3,4) (0,0)\to(0,5)\to(3,2)\to(0,2)\to(2,0)\to(2,5)\to(3,4) である。最後の状態では5リットル容器に4リットルが残っている。

  2. 上の状態遷移は次のように表せる。 (0,0)→5Lを満たす(0,5)→5Lから3Lへ(3,2)→3Lを空に(0,2) (0,0)\xrightarrow{\text{5Lを満たす}}(0,5) \xrightarrow{\text{5Lから3Lへ}}(3,2) \xrightarrow{\text{3Lを空に}}(0,2) →5Lから3Lへ(2,0)→5Lを満たす(2,5)→5Lから3Lへ(3,4). \xrightarrow{\text{5Lから3Lへ}}(2,0) \xrightarrow{\text{5Lを満たす}}(2,5) \xrightarrow{\text{5Lから3Lへ}}(3,4).

  3. 任意の操作後の状態では、少なくとも一方の容器が空であるか満杯である。満たす操作では一方が満杯、空にする操作では一方が空、移す操作では注ぐ側が空になるか受ける側が満杯になるからである。

    したがって到達可能な状態は、長方形 0≤x≤m,0≤y≤n 0\leq x\leq m,\qquad 0\leq y\leq n の境界上の格子点に限られる。境界格子点数は (n+1)+(n+1)+(m+1)+(m+1)−4=2(m+n) (n+1)+(n+1)+(m+1)+(m+1)-4=2(m+n) である。よって可能な状態数は高々 2(m+n)2(m+n) である。

  4. d=gcd⁡(m,n)d=\gcd(m,n) とする。操作で作れる水量は常に dd の倍数である。初期状態は (0,0)(0,0) であり、満杯量 m,nm,n はどちらも dd の倍数、また水を移す操作でも全体量と満杯条件が dd の倍数で保たれるからである。

    したがって境界上でも座標が dd の倍数である状態だけが到達可能であり、その個数は縮尺を dd で割った問題の境界点数 2(md+nd)=2(m+n)d 2\left(\frac{m}{d}+\frac{n}{d}\right) =\frac{2(m+n)}{d} である。特に d=1d=1、すなわち mm と nn が互いに素のとき、状態数は最大の 2(m+n)2(m+n) になる。

  5. 最少操作数の手順は、状態を頂点、1回の操作で移れる関係を辺とするグラフの幅優先探索で求められる。初期状態を (0,0)(0,0) とし、各状態から「どちらかを満たす」「どちらかを空にする」「一方から他方へ移す」の高々6通りの次状態を生成する。幅優先探索で初めて x=ix=i または y=iy=i を満たす状態に到達したとき、その経路が最少操作手順である。探索が尽きても到達しなければ不可能である。事前判定として、ii が gcd⁡(m,n)\gcd(m,n) の倍数でなければ不可能である。

最終答

4リットルの例は (0,0)→(0,5)→(3,2)→(0,2)→(2,0)→(2,5)→(3,4)(0,0)\to(0,5)\to(3,2)\to(0,2)\to(2,0)\to(2,5)\to(3,4)。状態数は最大 2(m+n)2(m+n)、一般には 2(m+n)/gcd⁡(m,n)2(m+n)/\gcd(m,n)。最少手順は状態グラフの幅優先探索で求める。

第3問 — 画像処理

濃淡変換の読み取り

横軸が入力、縦軸が出力なので、曲線の傾きは局所的なコントラストを表す。傾きが大きい範囲は濃度差が強調され、水平に近い範囲は濃度差が失われる。

平均とガウシアンの違い

どちらも低域通過フィルタだが、移動平均は矩形窓、ガウシアンは滑らかな重みである。窓の端で急に0へ落ちる矩形窓は周波数領域で不要な波打ちを持ちやすい。

Sobelとラプラシアン

(i)(ii) は一次微分型で方向性を持つ。負値を0にする条件があるため、同じエッジでも片側だけが強く出る。ラプラシアン型は方向を限定せず高周波成分に反応するので、細かなテクスチャやノイズにも敏感である。

解答

  1. 濃淡変換の説明は次の通りである。

    1. 低濃度側を黒、高濃度側を白に飽和させ、中間濃度だけを線形に伸ばす変換である。コントラスト強調、またはウィンドウ処理として説明できる。

    2. 傾きが1より小さく、切片が正の線形変換である。暗部を持ち上げつつ、濃度範囲を狭めるためコントラストは低下する。

    3. 上に凸の非線形変換である。暗い入力ほど大きく持ち上げられるため、暗部を明るくするガンマ補正に相当する。

    4. 入力と出力を反転するネガポジ反転である。濃度 ss に対して 255−s255-s を出力する。

  2. 1次元の移動平均フィルタは、窓内の係数が一定である。 hma(k)=17(k=−3,−2,…,3) h_{\mathrm{ma}}(k)=\frac{1}{7}\qquad (k=-3,-2,\ldots,3) 一方、ガウシアンフィルタは中心で最大、中心から離れるほど滑らかに小さくなる。 hg(k)=Cexp⁡(−k22σ2) h_{\mathrm{g}}(k)=C\exp\left(-\frac{k^2}{2\sigma^2}\right) ただし CC は係数和を1にする正規化定数である。

    高周波ノイズの低減では、一般にガウシアンフィルタの方が良い。移動平均は窓端で係数が急に切れるため周波数応答に副振動が出やすいが、ガウシアンは空間的にも周波数的にも滑らかで不要な高周波を抑えやすい。

  3. メディアンフィルタは、注目画素の近傍画素値を並べ替え、その中央値を出力する非線形フィルタである。極端に大きい値や小さい値が少数混入しても中央値は影響を受けにくい。したがって、ごま塩ノイズやインパルス性ノイズの低減に有効で、エッジを平均化フィルタより保ちやすい。

  4. 係数配列は、行を上から y+1,y,y−1y+1,y,y-1、列を左から x−1,x,x+1x-1,x,x+1 と並べると次のようになる。 (i)[−101−202−101],(ii)[121000−1−2−1], \text{(i)}\quad \begin{bmatrix} -1&0&1\\ -2&0&2\\ -1&0&1 \end{bmatrix},\qquad \text{(ii)}\quad \begin{bmatrix} 1&2&1\\ 0&0&0\\ -1&-2&-1 \end{bmatrix}, (iii)[−1−1−1−18−1−1−1−1]. \text{(iii)}\quad \begin{bmatrix} -1&-1&-1\\ -1&8&-1\\ -1&-1&-1 \end{bmatrix}. (i) は横方向微分なので縦エッジ、(ii) は縦方向微分なので横エッジ、(iii) は8近傍ラプラシアン型の二次微分である。提示された結果との対応は、典型的には (i)→(d),(ii)→(b),(iii)→(a) \text{(i)}\to\text{(d)},\qquad \text{(ii)}\to\text{(b)},\qquad \text{(iii)}\to\text{(a)} と判断できる。(c) は正負両側または勾配強度を併せて表示した結果に近く、上の3つのうち負値を0に切る条件とは対応しにくい。

最終答

濃淡変換はコントラスト伸張、低コントラスト線形変換、ガンマ補正、ネガ反転。高周波ノイズ低減はガウシアンが有利。エッジ結果は (i) d、(ii) b、(iii) a。

第4問 — ばね質点系の振動

比例係数と周期

「加速度が変位に比例する」という記述だけでなく、符号が負であることを書く。負号は復元力が中立位置へ戻す向きに働くことを表し、この符号が単振動を生む。

減衰の分類

c2<4mkc^2<4mk は不足減衰、c2=4mkc^2=4mk は臨界減衰、c2>4mkc^2>4mk は過減衰である。振動しながら減衰するのは不足減衰の場合だけである。

Q値の物理的意味

Q値が大きい系は、エネルギーを失いにくく、共振ピークが鋭い。ショックアブソーバは意図的にQ値を下げる装置であり、力学的エネルギーを熱として散逸させる。

解答

  1. 変位を中立位置からの xx とする。ばねの復元力はフックの法則より F=−kx F=-kx であり、運動方程式は md2xdt2=−kx m\frac{d^2x}{dt^2}=-kx である。したがって加速度は d2xdt2=−kmx \frac{d^2x}{dt^2}=-\frac{k}{m}x となり、変位に比例する。比例係数は −k/m-k/m、角振動数は ω0=km \omega_0=\sqrt{\frac{k}{m}} であるから、周期は T=2πω0=2πmk T=\frac{2\pi}{\omega_0}=2\pi\sqrt{\frac{m}{k}} である。

  2. 初期条件を x(0)=x0, x˙(0)=0x(0)=x_0,\ \dot{x}(0)=0 とする。微分方程式 x¨+ω02x=0 \ddot{x}+\omega_0^2x=0 の一般解は x=Acos⁡ω0t+Bsin⁡ω0tx=A\cos\omega_0t+B\sin\omega_0t である。初期条件より A=x0, B=0A=x_0,\ B=0 なので x(t)=x0cos⁡(km t) x(t)=x_0\cos\left(\sqrt{\frac{k}{m}}\,t\right) となる。

  3. 速度に比例する抵抗がある場合、運動方程式は mx¨+cx˙+kx=0 m\ddot{x}+c\dot{x}+kx=0 である。特性方程式 mr2+cr+k=0mr^2+cr+k=0 の判別式が負、すなわち c2<4mk c^2<4mk のとき根は複素数となり、振動しながら振幅が指数的に減少する減衰振動になる。この場合 x(t)=e−ct/(2m)(Acos⁡ωdt+Bsin⁡ωdt) x(t)=e^{-ct/(2m)}(A\cos\omega_dt+B\sin\omega_dt) と書ける。

  4. Q値は、振動の鋭さ、または1周期あたりに失われるエネルギーの小ささを表す量である。代表的には Q=2π蓄えられているエネルギー1周期で失われるエネルギー Q=2\pi\frac{\text{蓄えられているエネルギー}}{\text{1周期で失われるエネルギー}} で定義される。弱い減衰では Q≃mω0c=mkc Q\simeq \frac{m\omega_0}{c}=\frac{\sqrt{mk}}{c} であり、減衰係数 cc が大きいほどQ値は小さく、振動は早く収まる。

  5. ショックアブソーバの例は自動車のオイルダンパである。ピストンが油を狭い流路に押し通すことで、速度に比例した抵抗力に近い力を発生させる。車体やばねに蓄えられた振動エネルギーは流体の粘性散逸により熱へ変換され、共振や跳ね返りが抑えられる。

最終答

x¨=−(k/m)x\ddot{x}=-(k/m)x、T=2πm/kT=2\pi\sqrt{m/k}、x(t)=x0cos⁡(k/m t)x(t)=x_0\cos(\sqrt{k/m}\,t)。減衰振動条件は c2<4mkc^2<4mk、弱減衰で Q≃mk/cQ\simeq\sqrt{mk}/c。

第5問 — 交通工学

基本図の読み方

交通量は Q=KVsQ=KV_s で決まる。密度が低いときは KK の増加がそのまま交通量増加につながるが、容量を超えると速度低下の影響が支配的になり、密度が増えても交通量はむしろ減る。

サグとトンネル

どちらも物理的に車線が消えるわけではない場合でも、速度低下が局所的に起こると容量が下がる。後続車の反応遅れにより減速が増幅され、上流へ伝わる点を説明すると交通工学の答案になる。

用語説明の観点

TDMは「需要を賢く動かす政策」、ETCは「料金所処理を止まらず行う技術」と整理すると混同しにくい。どちらも混雑・環境負荷・時間損失を減らす施策として位置づけられる。

解答

    1. K<KcK<K_c では自由流に近く、車間が十分あるため各車は希望速度に近い速度で走行できる。密度が増えると交通量 QQ は増えるが、速度低下は比較的小さい。K>KcK>K_c では渋滞流となり、車間が詰まって相互干渉が強く、密度が増えるほど速度と交通量が低下する。

    2. Vs=Q/KV_s=Q/K である。基本図を三角形型または山型と見れば、VsV_s は密度 KK の増加とともに低下し、QQ に対しては自由流側で高速度、容量付近で中程度、渋滞流側で低速度となる。同じ QQ でも自由流側と渋滞流側の2つの速度があり得る。

  1. サグ部では、下り坂から上り坂へ変化しても運転者が勾配変化を感じにくく、アクセル操作が遅れて速度が低下する。後続車がそれに反応してブレーキを踏むと、減速波が上流へ伝わり渋滞が発生する。トンネル入口では、暗さ、圧迫感、車線幅の心理的狭まりにより無意識の減速が起こり、交通容量が低下してボトルネックになりやすい。

    1. TDMは交通需要マネジメントであり、道路供給を増やすだけでなく、需要の時間、経路、交通手段を調整して混雑を緩和する考え方である。時差出勤、公共交通利用促進、ロードプライシング、相乗り促進などが含まれる。

    2. ETCは電子料金収受システムであり、車両と料金所の無線通信により停止せず通行料金を収受する仕組みである。料金所での停止、発進、現金授受を減らすため、渋滞緩和、所要時間短縮、排出ガス削減に寄与する。

最終答

K<KcK<K_c は自由流、K>KcK>K_c は渋滞流。VsV_s は密度増加で低下し、サグ部・トンネル入口では無意識の減速がボトルネックを作る。TDMは需要調整、ETCは電子料金収受。

年度別の解答例(11年度)

  • 2020年度(全7問)

    基礎数学 / 画像検索 / 重力走行と振動

  • 2019年度(全7問)

    基礎数学 / オペアンプ回路 / 流体の無次元数

  • 2018年度(全5問)

    二次曲線 / CとRPN / 色空間とDCT

  • 2017年度(全5問)

    回帰と正則化 / Cと正規表現 / 二色性反射

  • 2016年度(全5問)最終答まで公開

    ロジスティックモデル / 動的計画法 / 無線LANとフーリエ変換

  • 2015年度(全5問)最終答まで公開

    ガウス関数のフーリエ変換 / 乱数生成アルゴリズム / レイトレーシング

  • 2014年度(このページ・全5問)最終答まで公開

    積分とアステロイド / 水量計測と状態探索 / 画像処理

  • 2013年度(全5問)最終答まで公開

    QR分解と最小二乗 / 集合データ構造 / 信号処理

  • 2012年度(全5問)最終答まで公開

    線形最小二乗 / ソートの計算量 / 線形システムと相互情報量

  • 2011年度(全7問)最終答まで公開

    固有値と漸化式 / 命題論理 / 信号解析

  • 2010年度(全11問)最終答まで公開

    線形微分方程式 / 漸化式と高速計算 / z 変換とデジタルフィルタ

2014年度の出題内容

全5問

この5問の分野は微分積分・解析1問・力学1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問微分積分・解析積分とアステロイド漸化式の境界項 / 偶数と奇数で分ける理由あり
第2問—水量計測と状態探索状態が境界に限られる理由 / 最大条件あり
第3問—画像処理濃淡変換の読み取り / 平均とガウシアンの違いあり
第4問力学ばね質点系の振動比例係数と周期 / 減衰の分類あり
第5問—交通工学基本図の読み方 / サグとトンネルあり

同じテーマを出した他大学・他年度

4テーマ

前年度(2013年度)との違い

大問数
2013年度 5問 → 2014年度 5問
2013年度の解答例

東京大学の公式過去問

公開年度範囲
2010〜2020(先端表現情報学コースとして公開されている専門科目)
公式の解答例
非公開(問題冊子のみ)
英語の扱い
TOEFL/TOEIC 等の扱いは募集要項で年度別に確認。公式過去問ページは専門科目PDFを公開。
院試hubの最終確認
2026-07-05
東京大学の公式過去問PDF