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名古屋工業大学 院試 過去問 解答例

名工大 工学研究科 電気・機械工学系 機械工学プログラム 機械工学プログラム 専門科目 2024年度 院試 過去問 解答例・解説(全5問)

全5問。力学2問・制御工学1問・熱・統計力学1問。テーマタグは6件(固有値・固有ベクトル・伝達関数・はりの曲げ)。

最終更新:

収録2年度分の解答PDF:名古屋工業大学 工学研究科 電気・機械工学系 機械工学プログラム 機械工学プログラム 専門科目(¥2,180・紙面見本あり)

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解説5問と大問1問の途中式・最終答(全5問)
解答PDFに収録
途中式と最終答(最終答つき5問)
問題本文
非収録

名工大 機械工学プログラム 専門科目 2024年度 院試 過去問の出題内容(全5問)

この5問の分野は力学2問・制御工学1問・熱・統計力学1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問制御工学——あり
第2問力学力学・材料力学—あり
第3問力学流体力学—あり
第4問熱・統計力学熱力学—あり
第5問—生産加工—あり

この年度の解説には検算5件・典型ミス5件が付いています。

2024年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度

この年度は3問に6テーマが出ています。

第1問 — 制御工学

方針

制御工学では、初期値0のラプラス変換、閉ループ伝達関数、周波数応答の三つを確実に使い分ける。ゲイン線図の判定は細かい数値より、極と零点が傾きをどう変えるかを追うのが重要である。

検算

一次遅れ系は s=0s=0 でゲイン1、高周波では 1/(Ts)1/(Ts) に近づく。したがって高周波側で −20 dB/dec-20\,\mathrm{dB/dec} になることを確認できる。

典型ミス

外部入力がどの加算点に入るかを無視すると、目標値からの伝達関数と同じ式を使ってしまう。加算点の直後か直前かを必ず確認する。

解答

  1. 一次遅れ系 微分方程式をラプラス変換し、初期値を0とする。入力を U(s)U(s)、出力を Y(s)Y(s) とおくと TsY(s)+Y(s)=U(s) TsY(s)+Y(s)=U(s) である。したがって伝達関数は G(s)=Y(s)U(s)=1Ts+1. G(s)=\frac{Y(s)}{U(s)}=\frac{1}{Ts+1}.
  2. フィードバック系 図の前向き伝達関数を Gc(s)Gp(s)G_c(s)G_p(s) とおく。目標値から出力までの伝達関数と、外部入力から出力までの伝達関数は、加算点の位置に注意して Gyr(s)=Gc(s)Gp(s)1+Gc(s)Gp(s),Gyu(s)=Gp(s)1+Gc(s)Gp(s) G_{yr}(s)=\frac{G_c(s)G_p(s)}{1+G_c(s)G_p(s)}, \qquad G_{yu}(s)=\frac{G_p(s)}{1+G_c(s)G_p(s)} である。 閉ループ安定性は分母 1+Gc(s)Gp(s)=0 1+G_c(s)G_p(s)=0 を多項式化し、Routh--Hurwitz 条件で判定する。KK と TT を含む係数を整理し、全ての第1列要素が正となる範囲が安定範囲である。 正弦入力に対する定常応答は yss(t)=∣Gyr(jω)∣sin⁡{ωt+arg⁡Gyr(jω)} y_{\mathrm{ss}}(t) = |G_{yr}(j\omega)|\sin\{\omega t+\arg G_{yr}(j\omega)\} で与えられる。指定された K,T,ωK,T,\omega を代入すれば、振幅 AA と位相 ϕ\phi が求まる。 有限時間で定義された入力は、区間ごとに単位ステップ関数で表すとラプラス変換しやすい。たとえばランプを区間で切る場合は t{u(t)−u(t−a)}+(b−t){u(t−a)−u(t−b)} t\{u(t)-u(t-a)\} +(b-t)\{u(t-a)-u(t-b)\} のように書く。最終値は安定条件の下で lim⁡t→∞y(t)=lim⁡s→0sY(s) \lim_{t\to\infty}y(t)=\lim_{s\to0}sY(s) から求める。
  3. ゲイン線図の選別 極が3個、零点が1個で、極零相殺がない。折れ点を通過するたびに、極は傾きを −20 dB/dec-20\,\mathrm{dB/dec}、零点は +20 dB/dec+20\,\mathrm{dB/dec} だけ変える。したがって、折れ点での傾き変化が ±20 dB/dec\pm20\,\mathrm{dB/dec} の整数倍になっていないもの、または高周波側の最終傾きが 20(1−3)=−40 dB/dec 20(1-3)=-40\,\mathrm{dB/dec} にならないものは不適当である。

最終答

一次遅れ系の伝達関数は G(s)=1/(Ts+1)G(s)=1/(Ts+1)。閉ループ系は Gyr=GcGp/(1+GcGp)G_{yr}=G_cG_p/(1+G_cG_p)、Gyu=Gp/(1+GcGp)G_{yu}=G_p/(1+G_cG_p) として分母に Hurwitz 条件を適用する。ゲイン線図では各折れ点の傾き変化と高周波側の最終傾き −40 dB/dec-40\,\mathrm{dB/dec} を確認する。

第2問 — 力学・材料力学

方針

転がり問題は、並進運動、回転運動、拘束条件 a=Rαa=R\alpha の三式で閉じる。はり問題は、反力、曲げモーメント、曲げ応力の順に処理し、二つのはりで同じ許容応力条件を比較する。

検算

円板の加速度 2gsin⁡θ/32g\sin\theta/3 は、滑る物体の加速度 gsin⁡θg\sin\theta より小さい。回転エネルギーにも重力エネルギーが使われるためである。

典型ミス

静止時の摩擦を最初から最大摩擦 μsN\mu_sN と置く必要はない。必要摩擦を求め、それが最大静止摩擦以下かを最後に確認する。

力学・材料力学の途中式・最終答をPDFで見る

第3問 — 流体力学

方針

羽根列問題は、静止系の絶対速度と羽根に対する相対速度を分ける。力は運動量保存、仕事率は羽根速度方向の運動量変化で求める。二次元線形流れは、連続の式と渦度を微分で計算すればよい。

検算

相対流れ角の式では、分母が羽根速度を差し引いた接線方向成分になっている。羽根が静止すれば U=0U=0 となり、絶対速度角と相対速度角が一致する。

典型ミス

空気が羽根列に及ぼす力と、羽根列が空気に及ぼす力は符号が逆である。問題で求める向きを確認し、最後に反作用の符号へ戻す。

流体力学の途中式・最終答をPDFで見る

第4問 — 熱力学

方針

蒸気表の問題は、表の値を正しい状態に対応させることが最重要である。乾き度はエントロピーから求め、その後にエンタルピーを計算する。効率はタービン仕事をボイラ受熱量で割る。

検算

乾き度は 0≤x≤10\le x\le1 に入る必要がある。過熱サイクルではタービン出口の湿り度が改善され、平均受熱温度も上がるため、基本サイクルより効率が上がる方向になる。

典型ミス

kPa⋅m3/kg\mathrm{kPa}\cdot\mathrm{m^3/kg} は kJ/kg\mathrm{kJ/kg} である。圧力単位を Pa に直す場合は係数が変わるので、単位を一貫させる。

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第5問 — 生産加工

方針

生産加工の記述問題は、材料組織と力学量を結びつけることが重要である。状態図では共晶点、熱処理では組織微細化、降伏条件では主応力差を明確に書く。

検算

冷却速度を上げたときに降伏点が高くなる説明は、組織の細かさと転位運動の阻害で一貫している。Tresca 条件は最大せん断応力説なので、最大主応力差を見ることと同じである。

典型ミス

共晶はんだの組成を Pb 63\%、Sn 37\% と逆に書きやすい。一般に Sn--37Pb と書くときは Sn が約63\%、Pb が約37\% である。

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名工大 機械工学プログラム 専門科目 院試 過去問の収録2年度

  • 2025年度(全5問)

    制御工学 / 力学・材料力学 / 流体力学

  • 2024年度(このページ・全5問)

    制御工学 / 力学・材料力学 / 流体力学