名古屋工業大学 院試 過去問 解答例
名工大 工学研究科 電気・機械工学系 機械工学プログラム 機械工学プログラム 専門科目 2025年度 院試 解答例・解説
名古屋工業大学 工学研究科 電気・機械工学系 機械工学プログラム 機械工学プログラム 専門科目 2025年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全5問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。
最終更新:
設問ごとの解法方針と確認点を公開しています。
続きの途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。
第1問 — 制御工学
方針
一次回路は線図の傾きから高域通過か低域通過かを判定する。フィードバック系は閉ループ分母を作って Routh 表にかける。周波数応答の問題は、零点で入力周波数を消す、または位相条件から角周波数を決める、という流れで処理する。
検算
なら で、折れ点と一致する。 の極は であり、応答の指数部と振動角周波数とも一致する。
典型ミス
外乱が出力側に入る場合、目標値入力と同じ伝達関数を使ってはいけない。偏差は なので、外乱から偏差への符号が負になる。
第2問 — 力学・材料力学
方針
剛体棒は、滑らかな接触では反力方向が一意に決まることを最初に使う。はりは外部荷重を「集中力と偶力」に置き換えれば通常の片持ちはり問題になる。応力変換は Mohr の円と同じ公式で処理する。
検算
主応力公式で とすれば、第一主応力は大きい方の垂直応力に戻る。今回のように で正のせん断がある場合、第一主応力方向が と の間になるのは自然である。
典型ミス
腕付きはりでは、先端荷重を取付点の集中荷重だけにして偶力 を落としやすい。曲げにくさの比較では、断面積ではなく断面二次モーメントを比較する。
第3問 — 流体力学
方針
回流式風洞の問題は、ベルヌーイ式を一点ごとに立てるより、損失ヘッドを部品ごとに足す方が確実である。断面積が変わる場所では、まず連続の式で速度を や に直す。
検算
損失係数は無次元で、 は長さの次元を持つ。したがって はヘッド、 は圧力、 は仕事率になる。
典型ミス
すべての損失に試験区間速度 を使うと誤りになる。損失係数はその部品を通過する局所平均速度に対して定義されるため、断面積比による速度変換を先に行う。
第4問 — 熱力学
方針
このサイクルは、断熱、等温、等圧という基本過程を組み合わせたものなので、各過程で使う公式を切り替える。効率は「正味仕事/受熱量」よりも、熱収支から と見ると符号を間違えにくい。
検算
となるため、可逆サイクル全体のエントロピー変化は0である。ポリトロープで とすれば断熱に戻り、 になる。
典型ミス
等温過程の体積比を としてしまうミスが多い。 かつ まで使うと、 である。
第5問 — 生産加工
方針
生産加工分野では、状態図、強化機構、降伏条件が頻出である。状態図はレバー則、降伏条件は主応力または相当応力、塑性ひずみは体積ひずみゼロを軸に整理する。
検算
フェライトとパーライトが同量なら、組成はフェライト中炭素量 と共析組成 の中点になる。したがって は妥当である。
典型ミス
強化手法では名称だけを書くと説明不足になりやすい。何が転位運動を妨げるのかを一言添えると採点されやすい。