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早稲田大学 院試 過去問 解答例

早稲田大学 基幹理工学研究科 数学応用数理専攻 専門科目 2025年度 院試 過去問 解答例・解説(全12問)

全12問。微分積分・解析3問・代数2問・確率・統計1問。テーマタグは5件(固有値・固有ベクトル・線形空間・基底・正定値行列)。

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解説12問と大問1問の途中式・最終答(全12問)
解答PDFに収録
途中式と最終答(最終答つき12問)
問題本文
非収録

早稲田大学 数学応用数理専攻 専門科目 2025年度 院試 過去問の出題内容(全12問)

この12問の分野は微分積分・解析3問・代数2問・確率・統計1問・線形代数1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問微分積分・解析微分積分—あり
第2問線形代数——あり
第3問—基礎数理 3A・3B—あり
第4問代数——あり
第5問代数——あり
第6問微分積分・解析解析—あり
第7問微分積分・解析解析—あり
第8問—幾何—あり
第9問—幾何—あり
第10問確率・統計——あり
第11問—応用数理—あり
第12問—応用数理—あり

2025年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度

この年度は3問に5テーマが出ています。

第1問 — 微分積分

これは第二平均値定理を組み立てる問題である。FF による部分積分で重み −ϕ′-\phi' を作ると、ϕ(a)\phi(a) を全質量とする評価に変わる。最後の sin⁡x/x\sin x/x は、尾部積分を ∫nξsin⁡x dx\int_n^\xi \sin x\,dx に押し込むと一行で Cauchy 性が出る。

解答

  1. F′(x)=f(x)F'(x)=f(x) である。部分積分により ∫abϕ(x)f(x) dx=∫abϕ(x)F′(x) dx=[ϕ(x)F(x)]ab−∫abF(x)ϕ′(x) dx. \int_a^b \phi(x)f(x)\,dx = \int_a^b \phi(x)F'(x)\,dx = [\phi(x)F(x)]_a^b-\int_a^b F(x)\phi'(x)\,dx. F(a)=0F(a)=0 なので ∫abϕ(x)f(x) dx=F(b)ϕ(b)−∫abF(x)ϕ′(x) dx \int_a^b \phi(x)f(x)\,dx = F(b)\phi(b)-\int_a^b F(x)\phi'(x)\,dx が従う。
  2. ϕ\phi は正の単調減少関数だから ϕ′(x)≤0\phi'(x)\le0 である。m≤F(x)≤Mm\le F(x)\le M を用いると m{−ϕ′(x)}≤F(x){−ϕ′(x)}≤M{−ϕ′(x)}. m\{-\phi'(x)\}\le F(x)\{-\phi'(x)\}\le M\{-\phi'(x)\}. これを積分し、さらに m≤F(b)≤Mm\le F(b)\le M を使うと ϕ(b)m+m{ϕ(a)−ϕ(b)}≤∫abϕ(x)f(x) dx≤ϕ(b)M+M{ϕ(a)−ϕ(b)}. \phi(b)m+m\{\phi(a)-\phi(b)\} \le \int_a^b \phi(x)f(x)\,dx \le \phi(b)M+M\{\phi(a)-\phi(b)\}. よって ϕ(a)m≤∫abϕ(x)f(x) dx≤ϕ(a)M. \phi(a)m\le \int_a^b \phi(x)f(x)\,dx\le \phi(a)M.
  3. (2) より m≤1ϕ(a)∫abϕ(x)f(x) dx≤M m\le \frac{1}{\phi(a)}\int_a^b \phi(x)f(x)\,dx\le M である。FF は連続で、[a,b][a,b] 上で最小値 mm と最大値 MM を取るから、中間値の定理によりある ξ∈[a,b]\xi\in[a,b] が存在して F(ξ)=1ϕ(a)∫abϕ(x)f(x) dx F(\xi)=\frac{1}{\phi(a)}\int_a^b \phi(x)f(x)\,dx となる。したがって ∫abϕ(x)f(x) dx=ϕ(a)∫aξf(x) dx. \int_a^b \phi(x)f(x)\,dx = \phi(a)\int_a^\xi f(x)\,dx.
  4. m>nm>n とする。区間 [n,m][n,m] で ϕ(x)=1/x\phi(x)=1/x、f(x)=sin⁡xf(x)=\sin x とおくと、ϕ\phi は正の単調減少関数である。(3) より、ある ξ∈[n,m]\xi\in[n,m] が存在して am−an=∫nmsin⁡xx dx=1n∫nξsin⁡x dx. a_m-a_n = \int_n^m \frac{\sin x}{x}\,dx = \frac1n\int_n^\xi \sin x\,dx. ゆえに ∣am−an∣≤1n∣cos⁡n−cos⁡ξ∣≤2n. |a_m-a_n| \le \frac1n|\cos n-\cos \xi| \le \frac{2}{n}. 右辺は n→∞n\to\infty で 00 に収束するので、{an}\{a_n\} は Cauchy 列である。

最終答

部分積分により第1式が成り立つ。ϕ\phi の単調性から ϕ(a)m≤∫abϕf≤ϕ(a)M\phi(a)m\le\int_a^b\phi f\le \phi(a)M、中間値の定理から積分平均の形が従う。さらに ∣am−an∣≤2/n|a_m-a_n|\le2/n であるため、{an}\{a_n\} は Cauchy 列である。

第2問 — 線形代数

第(2)問では固有値 11 が重複しているため、平方根は単に対角成分に符号を付けるだけでは尽くせない。重複固有空間上では任意の実対称 involution を許す、というのが全解の形である。

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第3問 — 基礎数理 3A・3B

有限では「個数」または「次元」が保存量になる。無限次元では右シフト・左シフトが典型的な反例である。可積分関数の極限問題では、連続性だけでは細い山を無限に作れるが、一様連続性があると山の幅に下限が生まれるため、積分有限性と矛盾する。

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第4問 — 代数

平方根を付け加えた環の正規性では、跡で ℓ\ell を、ノルムで m2bm^2b を制御する。最後に bb が平方因子を持たないことが、mm の分母を消す役割を果たす。

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第5問 — 代数

有限体拡大を nn 次元ベクトル空間として見ると、位数 qn−1q^n-1 の元が自然に線形変換を与える。上界は有理標準形で、半単純部分の位数と冪零部分の pp 冪を分けて評価する。

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第6問 — 解析

核の有限次元性も閉値域性も、コンパクト埋め込みから得られる「X0X_0 収束部分列」を、仮定の評価で XX 収束に引き上げるのが要点である。

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第7問 — 解析

核の具体形は指数関数の Fourier 積分から直接出る。後半は「質量が原点近くへ集中する」ことと、L1L^1 平行移動の連続性を組み合わせる標準的な近似単位の証明である。

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第8問 — 幾何

三つのベクトル場は球面の回転を表す。半径方向の 11-形式は回転方向を消し、球面上では逆に回転方向が接平面を張るため、接空間上の 11-形式は消えてしまう。

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第9問 — 幾何

第(1)問は「底空間で縮むループのホモトピーを持ち上げる」と、上でも縮むことを示す問題である。第(2)問は被覆空間と基本群部分群の対応を使う。なお、結論には通常の連結被覆として扱う仮定が必要で、余分な連結成分を付けた非連結被覆では同じ主張は成り立たない。

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第10問 — 確率・統計

既知平均の場合、分散推定量は独立な Yi2Y_i^2 の平均である。四次モーメントだけ計算すれば、平均・分散・MSE はすべて直ちに出る。

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第11問 — 応用数理

すべて Neumann 級数の応用である。最後の行列は対角の 44 を基準にして C/4C/4 を単位行列の摂動と見ると、行和ノルムの評価がちょうど 1/21/2 になる。

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第12問 — 応用数理

次数和と木の辺数公式で構造量を出し、数え上げは「辺を選んで新しい葉を挿入する」再帰に帰着する。根を挿入する操作は、新しいラベル付き葉を一つ増やす操作と同じ情報を持っている。

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