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早稲田大学 基幹理工学研究科 数学応用数理専攻 専門科目 2023年度 院試 過去問 解答例・解説(全12問)

全12問の分野は微分積分・解析3問、代数2問、確率・統計1問です。線形空間・基底、固有値・固有ベクトル、フーリエ変換などが出ています。2022年度と共通するテーマは線形空間・基底です。解説はすべて、途中式と最終答は大問1問ぶんを公開しています。残りは解答PDFに収録しています。問題本文は含みません。

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第1問 — 微分積分

広義積分の答案

収束判定では、どの既知積分と比較しているかを明確に書く。振動積分は絶対収束しなくても条件収束することがあるため、絶対値評価だけで終わらせないことが大切である。

解答

問題は広義積分とパラメータ積分の基本判定を使う構成である。

  1. 正項または絶対値を取った被積分関数を、既知の収束積分と比較する。x−αx^{-\alpha} 型なら α>1\alpha>1 が収束条件、00 近傍の x−αx^{-\alpha} 型なら α<1\alpha<1 が収束条件である。

  2. 振動因子を含む積分では、部分積分またはディリクレの判定法を用いる。原始関数が有界な振動関数と、単調に 00 へ向かう係数に分ければ収束が従う。

  3. パラメータ極限を積分の中へ入れる場合は、各点収束だけでなく優収束定理の仮定を確認する。絶対値を一つの可積分関数で押さえられれば、極限と積分の交換ができる。

最終答

比較判定、部分積分、優収束定理を用いて収束性と極限を判定する。

第2問 — 線形代数

行基本変形の使い分け

核は行基本変形後の方程式から読むが、像の基底は変形後の列ではなく、元の行列の主列を取る。ここを取り違えると像の基底が別空間のベクトルになってしまう。

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第3問 — 基礎数理 3A・3B

基礎数理の狙い

抽象的な主張は、まず標準定理に帰着する。反例問題では、条件を満たしながら結論だけを壊す自由度を探すのが有効である。

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第4問 — 代数

固定点を数える

Burnside の補題は公式を覚えるだけでなく、集合 A={(x,g)∣gx=x}A=\{(x,g)\mid gx=x\} の二重数え上げとして書けると答案が安定する。立方体では回転の種類ごとに面のサイクル分解を数える。固定される塗り方は「同じサイクル上の面は同色」という条件なので、サイクル数がそのまま 22 の指数になる。

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第5問 — 代数

被約と直積分解

非自明ベキ等元は環を直積に分解する情報であり、零因子より強い条件である。Z/nZ\mathbb Z/n\mathbb Z では平方因子がないと中国剰余定理で直積に分かれるためベキ等元が現れる。一方、k[x,y]/(xy)k[x,y]/(xy) は二つの成分が一点で接しているため零因子はあるが、全体を直積に切り離すベキ等元は存在しない。

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第6問 — 解析

ガンマ関数の延長

正則性は「コンパクト集合上で可積分な優関数を作る」ことが中心である。関数等式 Γ(z+1)=zΓ(z)\Gamma(z+1)=z\Gamma(z) は単なる計算ではなく、右半平面から左へ定義域を広げるための道具になる。負の整数と 00 が除かれるのは、延長公式の分母に z,z+1,…z,z+1,\ldots が現れるからである。

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第7問 — 解析

リーマン・ルベーグの補題

まず区間の指示関数で直接計算し、単関数近似で一般の L1L^1 関数へ拡張する。これはフーリエ変換の基本的な証明手順である。

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第8問 — 幾何

角度形式

ω\omega は極座標の dθd\theta に対応する。局所的にはポテンシャルを持つが、円周を一周すると角度が 2π2\pi 増えるため、大域的には完全形式にならない。

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第9問 — 幾何

球面上の計算

ユークリッド空間で計算したベクトルを球面の接空間に直交射影するのが基本である。周期軌道を持つベクトル場では、微分方程式 wf=gwf=g に積分条件が現れる。

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第10問 — 確率統計

二標本推定

P(X<Y)P(X<Y) は二標本の全組合せで比較するのが自然である。独立同分布標本の平均なので不偏性は一行で示せるが、一致性は UU 統計量または条件付き分散評価に言及すると答案として安定する。

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第11問 — 応用数理

母関数の威力

微分方程式、漸化式、微分公式はいずれも母関数を微分して係数比較するだけで得られる。直交性はロドリゲス公式とガウス積分が最短である。

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第12問 — 応用数理

二元体での内積

12=11^2=1 なので自己内積は重さの偶奇そのものになる。自己双対性は「直交している」だけでなく「次元が半分」であることまで確認して示す。

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年度別の解答例(5年度)

2023年度の出題内容

全12問

この12問の分野は微分積分・解析3問・代数2問・確率・統計1問・線形代数1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問微分積分・解析微分積分広義積分の答案あり
第2問線形代数—行基本変形の使い分けあり
第3問—基礎数理 3A・3B基礎数理の狙いあり
第4問代数—固定点を数えるあり
第5問代数—被約と直積分解あり
第6問微分積分・解析解析ガンマ関数の延長あり
第7問微分積分・解析解析リーマン・ルベーグの補題あり
第8問—幾何角度形式あり
第9問—幾何球面上の計算あり
第10問確率・統計確率統計二標本推定あり
第11問—応用数理母関数の威力あり
第12問—応用数理二元体での内積あり

同じテーマを出した他大学・他年度

4テーマ

前年度(2022年度)との違い

大問数
2022年度 12問 → 2023年度 12問
両年度に出たテーマ
線形空間・基底
2022年度の解答例

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2026-09-26
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