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電気通信大学 院試 過去問 解答例

電通大 情報理工学研究科 専門科目(基礎数学・力学) 2022年度 院試 過去問 解答例・解説(全2問)

全2問。テーマタグは3件(固有値・固有ベクトル・重積分と極座標・調和振動子)。

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解説2問/全2問(1,576字)
解答PDFに収録
途中式と最終答(最終答つき2問)
問題本文
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電通大 専門科目(基礎数学・力学) 2022年度 院試 過去問の出題内容(全2問)

大問主題解説の小見出し最終答
第1問基礎数学2次多項式に3つの根を持たせる発想 / 行列多項式は固有空間ごとに見るあり
第2問力学相対変位と絶対変位を分ける / 水平方向の外力がない場合は重心で検算できるあり

2022年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度

この年度は2問に3テーマが出ています。

第1問 — 基礎数学

2次多項式に3つの根を持たせる発想

aA2+bA+cE=OaA^2+bA+cE=O を成分で直接比較しても解けるが、固有値が3つ相異なることを使うと一気に終わる。固有ベクトルに作用させると、同じ2次多項式が 3,1,−33,1,-3 で0になるからである。この見方は、最小多項式が3次であることを示している。

行列多項式は固有空間ごとに見る

A5−4A4+3A3A^5-4A^4+3A^3 をそのまま掛け算すると計算量が多い。対称行列で固有値が相異なるので、固有空間への射影に分けると、どの固有値で多項式が消えるかだけを見ればよい。今回は −3-3 の固有空間だけが残る。

極値と停留点を混同しない

停留点 (−2,−1)(-2,-1) は勾配が0になるが、ヘッセ行列の行列式が負であるため鞍点である。答案では停留点を列挙するだけでなく、極値かどうかの判定まで書く必要がある。

変数変換ではヤコビアンを最後まで残す

u=x+y, v=x−yu=x+y,\ v=x-y と置くと領域も被積分関数も単純になるが、面積要素は dxdy=12 dudvdxdy=\frac12\,dudv である。この係数を落とすと答えが2倍ずれる。院試では変数変換の採点で最も落としやすい点である。

基礎数学の途中式・最終答をPDFで見る

第2問 — 力学

相対変位と絶対変位を分ける

この問題で最も間違えやすいのは、質点1の水平方向加速度を x¨\ddot{x} としてしまう点である。支点が動く場合、質点1の壁から見た位置は X+xX+x なので、慣性系での加速度は X¨+x¨\ddot{X}+\ddot{x} である。ここを外すと、可動支点によって振動数が大きくなる効果が出ない。

水平方向の外力がない場合は重心で検算できる

ばねがない可動支点の部分では、水平方向の外力がない。したがって (M+m)X+mx (M+m)X+mx は一定である。求めた解を代入すると (M+m)X(t)+mx(t)=(M+m)X0+mlθ0 (M+m)X(t)+mx(t)=(M+m)X_0+ml\theta_0 となり、運動量保存と整合している。この検算は符号ミスの発見に有効である。

振動しない点は重心の水平位置

糸上の振動しない点が現れるのは、支点の揺れと糸の傾きによる揺れがちょうど打ち消すからである。支点からの距離が ml/(M+m)ml/(M+m) になることは、質点2を含めた水平重心の位置に対応している。答案では「どこから測った距離か」を明記すると採点上安全である。

基準振動は行列式で決める

ばね付きでは xx と XX が結合しているため、一方だけの単振動として扱うことはできない。x=Acos⁡ωt, X=Bcos⁡ωtx=A\cos\omega t,\ X=B\cos\omega t とおき、振幅 A,BA,B に関する同次連立一次方程式を作る。非自明解の条件が行列式ゼロであり、そこから ω2\omega^2 の二次方程式が出る。

m≪Mm\ll M の極限の見方

mm が十分小さいと、振り子が支点を動かす反作用は小さい。したがって一つのモードは通常の単振り子 g/l\sqrt{g/l}、もう一つのモードは質点2とばねの k/M\sqrt{k/M} に近い。もし g/lg/l と k/Mk/M が非常に近い場合は弱結合でもモード混合が目立つため、近似だけでなく厳密式を併記しておくのが安全である。

力学の途中式・最終答をPDFで見る

電通大 専門科目(基礎数学・力学) 院試 過去問の収録2年度