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広島大 先進理工系 物理 院試 過去問対策|6回分の一般A解答制作で見えた4問固定と答案の癖

広島大学大学院 先進理工系科学研究科 物理学プログラムの2021〜2026年度一般A、計24問の解答制作メモから、4問構成、年度別テーマ、最初に解く問題、答案で落としやすい条件、参考書の使い方を整理します。

最終更新: 2026-05-23

広島大学 先進理工系科学研究科 物理学プログラム 物理 院試 過去問 解答PDF

2021〜2026年度・6実施回・全24大問の解答と解説。問題本文は含みません。

解答の入手方法を比較する

この記事は、広島大学大学院 先進理工系科学研究科 物理学プログラムの募集要項をまとめるための記事ではありません。InshiHubで2021年度一般Aから2026年度一般Aまで、6回分24問の解答TeXを作ったときに見た、問題の並び、画像PDFから読み取った年度別テーマ、答案で説明不足になりやすい箇所を整理します。

広島大物理は、近年かなりきれいに4問構成です。力学、電磁気、量子、熱・統計が毎回そろい、2025年度だけ第1問がネーターの定理寄りの物理数学として出ています。派手な難問を避ける試験ではなく、4問それぞれで「なぜその条件を置いたか」を短く説明できるかを見る試験です。

2021〜2026年度一般Aの24問地図

公式PDFは画像ベースの年度が多いため、InshiHubではOCRとページ画像を照合しながら独自解答を作りました。以下は問題本文ではなく、解答ファイル見出しと解説制作時の観察から作った対策用の地図です。

入学年度解答制作で確認したテーマ対策上の読み方
2026年度 一般A規準振動、直線電流と誘導起電力、二電子の相対運動と有限井戸、調和振動子の古典・量子統計4力の標準総合。質量行列、レンツの法則、接続条件、古典極限を書き落とさない。
2025年度 一般A微小変換と保存量、電磁波、二次元調和振動子、二準位スピン系と負温度説明型の年度。時間並進・空間並進、横波条件、縮退、示量・示強まで言葉で残す。
2024年度 一般A小振動と基準振動、誘電体入りコンデンサー、一次元・三次元井戸、古典気体の分配関数境界条件と数え上げの年。電池の仕事、確率密度図、縮退度、位相空間の割り算が差になる。
2023年度 一般A減衰振動と連成振動、円形コイルとヘルムホルツ配置、ランダウ準位、熱力学関係式物理的意味を問う年度。軸上成分だけが残る理由、縮退の見方、多孔質栓の仕事の符号を説明する。
2022年度 一般A倒立振子付き台車、鏡像電荷と誘電体境界、角運動量の昇降演算子、局所磁場中の古典気体6回分の中で最も条件記述が重い。線形化、境界条件、ノルム非負性、断熱消磁の符号が鍵。
2021年度 一般A弾性衝突、変位電流とポインティングベクトル、井戸型ポテンシャル、調和振動子の分配関数基礎確認に向く年度。重心系、電磁場のエネルギー流、規格化、古典極限をセットで復習する。

最初の5分で何を先に取るか

広島大物理は、4問すべてに触る前提で順番を決める試験です。最初に見るべきなのは「得意科目か」ではなく、「答案の冒頭で条件を置けるか」です。

分類典型サイン本番判断
最初に取る井戸型ポテンシャル、調和振動子、角運動量、二準位系、古典気体、分配関数式の型が見える。規格化、縮退度、極限、符号規約まで書いて完答候補にする。
中盤で攻める小振動、規準振動、倒立振子、弾性衝突、ネーター型の保存量座標設定が合えば伸びる。自由度、線形化で捨てる項、保存量の意味を先に書く。
慎重に回す鏡像電荷、誘電体境界、電磁波、ポインティングベクトル、誘導起電力、ヘルムホルツ配置向き、境界条件、面の選び方で崩れやすい。完答狙いより物理法則と近似条件を明示して部分点を守る。

分野別に何を鍛えるか

力学・物理数学

2021の弾性衝突、2022の倒立振子付き台車、2023・2024・2026の振動系、2025の微小変換と保存量を見ると、広島大物理の力学は計算前の設定が重いです。重心系と実験室系を混ぜない、線形化で残す項を明示する、質量行列を落とさない、時間並進からエネルギー、空間並進から運動量が出る理由を書く。この4つを訓練してください。

電磁気学

電磁気は、2021の変位電流、2022の鏡像電荷と誘電体境界、2023の円形コイル、2024の誘電体入りコンデンサー、2025の電磁波、2026の直線電流と誘導起電力まで、毎年設定が変わります。広島大では「公式を知っている」だけでは弱く、どの面で積分するか、境界で連続なのは何か、エネルギー流はどちらへ向くかを答案に出す必要があります。

特に誘電体境界では、電場そのものではなく誘電率を掛けた法線成分が効く場面があります。ポインティングベクトルでは、エネルギーが導線の中を流れるという直感に引っ張られず、電場と磁場の外積の向きを確認してください。

量子力学

量子は得点源にしやすいですが、広島大では規格化と縮退の説明がよく効きます。2021の井戸型、2022の角運動量昇降演算子、2023のランダウ準位、2024の三次元井戸、2025の二次元調和振動子、2026の二電子相対運動を見ると、境界条件、偶奇、縮退度、接続条件、スピン反対称性が繰り返し現れます。

井戸型なら波動関数が壁でどうなるか、有限井戸なら波動関数と一階微分が連続すること、二電子系なら空間部分とスピン部分を合わせて反対称にすることを書きます。最終式だけではなく、状態の数え方と対称性を答案に残すのが広島大では重要です。

熱・統計力学

統計は、2021と2026の調和振動子、2022の局所磁場中の古典気体、2023の熱力学関係式、2024の古典気体、2025の二準位スピン系という流れです。分配関数を書けば終わりではなく、位相空間をhで割る理由、N!を入れるかどうか、エントロピーの積分定数、負温度が計算ミスではない理由まで説明できる必要があります。

2025の二準位系は特に良い練習です。カノニカルでは磁化と揺らぎを計算し、ミクロカノニカルでは状態数と温度の符号を見る。ここを一度答案化しておくと、熱力学極限、示量変数・示強変数、負温度の扱いまでまとめて確認できます。

答案で落としやすい条件

  • 力学で、実験室系と重心系、または重心固定条件と並進モードを混ぜる。
  • 小振動で、どの項を一次まで残し、どの項を二次以上として捨てたかを書かない。
  • ネーター型の問題で、全微分になった量と保存量の符号を混同する。
  • 電磁気で、誘電体境界の法線条件、磁場の向き、ポインティングベクトルの向きを説明しない。
  • 量子で、規格化、縮退度、偶奇、接続条件、スピン反対称性を式だけで済ませる。
  • 統計で、N!、位相空間のh、熱容量からエントロピーを戻すときの積分定数を落とす。
  • 二準位系で、負温度を符号ミスとして処理してしまう。

参考書は問題タイプへ戻るために使う

分野使う本広島大物理で重点的に見る箇所
力学Goldstein、ランダウ=リフシッツ『力学』衝突、重心系、小振動、基準振動、ラグランジアン、対称性と保存量
電磁気砂川重信『理論電磁気学』、Griffiths、Jackson境界条件、誘電体、鏡像法、変位電流、電磁波、ポインティングベクトル、電磁誘導
量子Sakurai、Shankar、Griffiths井戸型、有限井戸、調和振動子、角運動量、ランダウ準位、縮退、同種粒子
統計田崎晴明『統計力学 I・II』、久保亮五正準分布、古典気体、調和振動子、スピン系、ミクロカノニカル、熱力学関係式
物理数学Arfken、線形代数・微分方程式の演習書固有値問題、行列式、ガウス積分、偏微分、全微分、近似展開

後回しにしてよいもの

場の量子論、一般相対論、素粒子論の細部、実験装置名の暗記は、筆記試験の最初の対策では後回しでよいです。広島大物理の一般Aで先に必要なのは、学部標準の4力を、条件・境界・対称性・極限チェックつきで答案にすることです。研究室訪問や口述準備では志望分野の論文読みも必要ですが、筆記の土台とは分けて進めます。

6か月の演習配分

  • 1か月目: 2021〜2026年度一般Aの4問構成を眺め、力学・電磁気・量子・統計の得意順を決める。
  • 2か月目: 量子と統計を先に固める。井戸型、角運動量、調和振動子、二準位系を答案化する。
  • 3か月目: 力学を補強する。衝突、小振動、基準振動、保存量を、座標設定から書く練習にする。
  • 4か月目: 電磁気を補強する。鏡像法、誘電体境界、電磁波、変位電流、誘導起電力を、向きと境界条件つきで解く。
  • 5か月目: 6回分を通しで解き、最初に取る問題、中盤で攻める問題、最後に回す問題を毎回記録する。
  • 6か月目: 新しい問題を増やすより、説明不足の1行を潰す。規格化、縮退、N!、h、保存量、符号規約を答案ごとに点検する。

よくある質問

広島大 院試 の他専攻ガイド

広島大 大学院 先進理工系科学研究科 物理学プログラムは、数学プログラムと隣接した出題分野です。物理学で身につけた「作用・対称性の宣言→保存則」は、数学の解析・線形代数でも答案の骨格として効きます。下記の同大学他専攻ガイドも合わせて読むと、広島大 院試 全体の出題傾向が見えます。

広島大 物理 院試の出題分野(2021〜2026年度・全24大問)

院試hubが解答を作った6実施回・全24大問の見出しを分野別に数えたものです。電磁気学・回路が6回(全体の25%)で最多。電磁気学・回路・熱・統計力学・量子力学・力学は6実施回すべてに出ています。

分野出題回数全大問比直近の連続出題最後に出た回
電磁気学・回路625%6回連続2026年度 一般A
熱・統計力学625%6回連続2026年度 一般A
量子力学625%6回連続2026年度 一般A
力学625%6回連続2026年度 一般A

広島大 物理 院試 過去問の収録年度と大問数

院試hubが解答を作った6実施回の一覧です。どの回も4大問構成です。

広島大 物理の解答で立てた注意点(88件)

院試hubの解説で、その設問だけに立てた小見出しです(「方針」「検算」のような全問共通の 見出しは除いています)。新しい実施回から並べています。

熱・統計力学24件

  • 2026年度 一般A 第4問古典分配関数の規格化 / 高温極限の意味 / 平均エネルギーの確認 / 比熱のふるまい / エントロピーの極限
  • 2025年度 一般A 第4問符号の確認 / 揺らぎのスケーリング / エントロピーと熱容量 / 負温度が現れる理由 / 示量変数と示強変数
  • 2024年度 一般A 第4問位相空間の割り算 / 積分計算の構造 / 自由エネルギーからの状態方程式 / 平均運動エネルギーの確認
  • 2023年度 一般A 第4問 熱統計力学基本式の選び方 / 混合偏微分の使い方 / 多孔質栓の仕事の符号 / 理想気体で温度が変わらない理由
  • 2022年度 一般A 第4問 局所磁場中の古典気体分配関数の分解 / 密度が一様でない理由 / 断熱消磁の符号
  • 2021年度 一般A 第4問位相空間面積の意味 / 古典極限の見方 / 多粒子化での注意

量子力学23件

  • 2026年度 一般A 第3問相対運動への分離 / 接続条件の意味 / 偶奇の式の覚え方 / 基底状態が偶になる理由 / スピンと反対称性
  • 2025年度 一般A 第3問ガウス仮定から何を見るか / 分散の見方 / 二次元での縮退 / 角運動量の保存判定 / 期待値の時間変化率
  • 2024年度 一般A 第3問境界条件が量子数を決める / 期待値の対称性 / 確率密度図の採点点 / 縮退度の数え方
  • 2023年度 一般A 第3問符号の確認 / ランダウ準位として見る / 規格化と幅の間違い
  • 2022年度 一般A 第3問 角運動量の昇降演算子昇降演算子の意味 / 範囲を決める決定打 / 縮退度の読み替え / 答案での注意
  • 2021年度 一般A 第3問中心を原点に取った井戸の形 / 期待値が時間変化する理由

電磁気学・回路21件

  • 2026年度 一般A 第2問 電磁気学微分形から積分形への要点 / 直線電流の磁場 / 電子一個の力と導線全体の力 / 回路に働く合力 / 誘導起電力の向き
  • 2025年度 一般A 第2問 電磁気学波動方程式の導き方 / 横波条件の意味 / エネルギー密度と流れの確認
  • 2024年度 一般A 第2問 電磁気学円筒対称性の使いどころ / 誘電体挿入後の見方 / 電池の仕事と静電エネルギー / 次元と符号の確認
  • 2023年度 一般A 第2問 電磁気学軸上成分だけを積分する理由 / ヘルムホルツ配置の確認 / 一様性の説明
  • 2022年度 一般A 第2問 鏡像電荷と誘電体境界鏡像電荷法の役割 / 誘導電荷を積分する意味 / 仕事の半分を忘れない / 誘電体境界での典型ミス
  • 2021年度 一般A 第2問 電磁気学磁場は導線電流ではなく変位電流から出す / ポインティングベクトルの向き

力学20件

広島大 物理 院試の頻出論点と、同じ論点を出す他大学

院試hubが解答した大問の論点を、他大学の出題と突き合わせたものです。併願先を 探すときの重なりの実数として使えます。

論点この専攻での出題出題年度同じ論点を出す他大学全国の出題大学
固有値・固有ベクトル6問2026・2025・2024・2023・2022神戸大学・京都大学・東京大学・大阪大学・名古屋大学25大学
分配関数5問2026・2025・2024・2022・2021東京大学・名古屋大学・北海道大学・筑波大学・九州大学16大学
ラグランジアン5問2026・2025・2024・2023・2022名古屋大学・北海道大学・京都大学・筑波大学・九州大学13大学
調和振動子4問2026・2025・2023・2021名古屋大学・北海道大学・電気通信大学・九州大学・名古屋工業大学16大学
ハミルトン形式4問2026・2025・2024・2023名古屋大学・筑波大学・九州大学・京都大学・名古屋工業大学15大学
波動関数3問2025・2024・2022名古屋大学・東京科学大学・東京都立大学・北海道大学・東北大学15大学
剛体の回転運動2問2023・2022北海道大学・京都大学・九州工業大学・筑波大学・九州大学16大学
井戸型ポテンシャル2問2026・2024名古屋大学・九州大学・東京大学・北海道大学・東京科学大学15大学
シュレディンガー方程式2問2025・2024九州大学・北海道大学・大阪大学・名古屋工業大学・東京科学大学10大学
静電場1問2024名古屋大学・北海道大学・九州工業大学・筑波大学・九州大学16大学

広島大 公式の過去問 公開年度と公式解答例(2026-06-03確認)

公開されている年度
2020〜2026(プログラムにより差あり)
公式の解答例
一部年度・一部科目のみ公開
英語の扱い
TOEFL/TOEIC スコア提出。学内英語試験はプログラムにより異なる。
院試hubが最後にリンクを確認した日
2026-06-03
ページの内容
数学・物理・地球惑星・化学・応用化学・化学工学・電気システム制御・機械工学・輸送環境システム・建築学・社会基盤環境工学・情報科学・スマートイノベーション・量子物質科学・理工融合の各プログラムを集約。一部回は解答例等を併載。

解説には、この24大問だけに立てた注意点が88件あります。問題本文は含みません。

広島大学 物理 院試 過去問 解答PDF(収録6年分)

よくある質問

この記事の新規情報は何ですか。
InshiHubで作成した広島大学 物理学プログラムの2021〜2026年度一般A、6回分24問の解答TeXを見直し、年度別テーマ、4問構成の安定性、画像PDFから答案化したときに詰まりやすい条件を整理した点です。募集要項の要約ではありません。
広島大物理はどんな構成ですか。
InshiHubで扱った2021〜2026年度一般Aでは、毎回4問で、力学、電磁気学、量子力学、熱・統計力学がそろっています。2025年度だけ第1問が物理数学寄りの力学・解析力学テーマですが、全体として4分野を全部触る試験です。
他の物理系院試と比べた特徴は何ですか。
標準4力の問題に見えますが、答案では境界条件、保存量、規格化、縮退度、示量・示強、負温度のような説明行を求められる年度が多いです。計算だけでなく、物理的な意味を1行添える練習が点につながります。
最初に解くべき問題はどれですか。
量子の井戸型・調和振動子・角運動量、統計の調和振動子・二準位系・理想気体は型が見えやすいので先に点を作りやすいです。電磁気は境界条件や向きの確認が重い年度があり、力学は座標設定が見えた場合に早めに取るのが安全です。

公式過去問と併用する独自解答・解説PDFを、広島大学の研究科・科目別に掲載しています。収録年度と価格は各ページで確認できます。

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院試対策ガイド一覧(大学別)