東北大学 院試 過去問 解答例
東北大 工学研究科 応用物理学専攻 応用物理 2024年度 院試 過去問 解答例・解説(全5問)
全5問。電磁気学・回路1問・熱・統計力学1問・物性物理1問。テーマタグは2件(固有値・固有ベクトル・分配関数)。2023年度と共通のテーマは固有値・固有ベクトル・分配関数。
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- 解説5問/全5問(1,609字)
- 解答PDFに収録
- 途中式と最終答(最終答つき5問)
- 問題本文
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東北大 応用物理 2024年度 院試 過去問の出題内容(全5問)
この5問の分野は電磁気学・回路1問・熱・統計力学1問・物性物理1問・量子力学1問・力学1問です。
この年度の解説には典型ミス4件・検算3件・試験で書くべきポイント1件が付いています。
2024年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度
この年度は2問に2テーマが出ています。
| テーマ | この年度 | 全体の出題実績 | 他大学の直近出題 |
|---|---|---|---|
| 固有値・固有ベクトル | 第3問 | 25大学・544問 | |
| 分配関数 | 第4問 | 16大学・88問 |
前年度(2023年度)との違い
- 大問数
- 2023年度 5問 → 2024年度 5問
- 両年度に出たテーマ
- 固有値・固有ベクトル・分配関数
第1問 — 力学
方針
平面の小問は角運動量保存だけでほぼ決まる。円錐面では、力を鉛直・水平成分で処理すると符号を誤りやすいので、母線方向に射影して垂直抗力を消すのが安定である。
検算
とすれば円錐面は平面に近づき、伸びの式は に戻る。これは平面内の向心力条件と一致する。
典型ミス
ゆっくり引く過程で保存されるのは力学的エネルギーではなく角運動量である。外部が仕事をするため、エネルギー保存を使うと の係数を誤る。
第2問 — 電磁気学
方針
起電力は磁束の時間微分、力は 、仕事と発熱は でつなぐ。各小問は同じ電流 から一列につながっている。
符号の扱い
符号は「誘導電流は磁束変化を打ち消す」と決めると安全である。力の向きは必ず運動に逆らう。ここで正の力を出してしまうと、外力の仕事とジュール熱が一致しなくなる。
試験で書くべきポイント
は与えられる量ではなく、 から出す。ここを省くと後半のローレンツ力の根拠が弱くなる。
第3問 — 量子力学
方針
選択則は計算量を減らすための道具である。角度積分、パリティ、 の保存を順に使うと、最後に残るのは 行列だけになる。
検算
は空間反転で符号を変えるため、同じパリティの状態の対角成分はゼロでなければならない。対角成分が出た場合は、体積要素の または角度積分を見直す。
典型ミス
動径積分の添字は である。 が を一つ、体積要素が を一つ与えるため、 の積分になる。
第4問 — 統計力学
方針
気体と吸着サイトは同じ化学ポテンシャルで接続された二つの大正準系として扱う。気体側で と を結び、吸着側で と被覆率を結ぶのが全体の流れである。
物理的意味
は吸着状態のエネルギーを下げるため、 が吸着を促進する。低温または吸着エネルギーが大きいほど、半分被覆に必要な圧力 は小さくなる。
典型ミス
吸着粒子のエネルギーは なので、大正準重みは である。ここを とすると、温度依存性の解釈まで逆になる。
第5問 — 物性物理
方針
電子だけのDrude模型で抵抗率テンソルを作り、逆行列で伝導度へ移る。二キャリアでは電場が共通なので、足すべき量は抵抗率ではなく伝導度である。
検算
とおくと二キャリアの式は となる。これは二つの伝導経路が並列に流れる結果であり、よい検算になる。
典型ミス
電子のホール係数は負である。符号を途中で曖昧にすると、 と の反対称性や二キャリア式の を再現できない。
東北大 応用物理 院試 過去問の収録3年度
2024年度(このページ・全5問)
力学 / 電磁気学 / 量子力学
力学:ばねで結ばれた二質点 / 電磁気学:導体球と球殻 / 量子力学:円周上の粒子
減衰振動と強制振動 / 回転コイルの起電力 / 調和振動子と摂動