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静岡大学 院試 過去問 解答例

静岡大 総合科学技術研究科 理学専攻 数学コース 数学 2025年第2回募集 院試 解答例・解説

静岡大学 総合科学技術研究科 理学専攻 数学コース 数学 2025年第2回募集の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全4問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。

最終更新:

設問ごとの解法方針と確認点を公開しています。

続きの途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。

1 — 英語による証明

英語証明で求められていること

この問題では論理記号を使わないことが条件なので、答案では ``for every'', ``assume'', ``there is'' などの通常の英文で量化を表す。 証明そのものは標準的で、(1) は数学的帰納法、(2) は収束の定義から 触点の定義を直接確認する。

(1) の要点

帰納法の計算では 7n+12(n+1)1=7(7n2n1)+12n+4 7^{n+1}-2(n+1)-1 =7(7^n-2n-1)+12n+4 と、帰納法の仮定で割り切れる部分を明示するのが安全である。 合同式を使えば一行で済むが、英語証明として採点される場合は 「どの項が帰納法の仮定で処理されるか」を英文で述べる方がよい。

(2) の要点

距離空間で点 yy が集合 AA の触点であるとは、任意の半径の yy 中心の開球が AA と交わることをいう。ここで A={xn:nN}A=\{x_n:n\in\mathbb N\} とおけば、収束の定義により十分大きい 添字 NNxNx_N はその開球に入る。yy 自身が列の値として 現れる必要はない。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

2 — 解析

(1) 右微分は特別な近づき方にも効く

右微分可能とは、x0x\downarrow 0 として連続的に近づけたときの商の 極限が存在するということである。したがって、その中の特別な列 x=1/nx=1/n に沿った極限も同じ値になる。段階関数の細部よりも、 右端点で f(1/n)=anf(1/n)=a_n となることを見抜くのがこの小問の中心である。

(2) Thomae 型関数の標準評価

大きな値を取る点は、分母の小さい有理数に限られる。分母を MM 以下に制限すると有限個になり、その有限集合のまわりだけを 短い区間で覆えばよい。残りの点では関数値そのものが小さい。 この「有限個の悪い点を短い区間に閉じ込める」議論が、 Thomae 関数のリーマン積分可能性の標準手法である。

(3) ブロック三角行列

FFyy 成分をそのまま残す写像なので、微分行列の右下には ImI_m、左下には 00 が現れる。上三角ブロック行列では、対角ブロック が正則なら全体も正則である。ここではその事実を、核が 00 である ことから直接確認している。

(4) 領域に合わせた変数変換

領域の条件が x+yx+yxyx-y で書かれているため、同じ量を新変数に 取ると長方形になる。ヤコビアンの絶対値が 1/21/2 であることを 落とすと答が2倍ずれるので注意する。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

3 — 線形代数

annihilator の向き

WW^\perpVV の部分集合から VV^* の部分集合を作る操作であり、 SS^\perpVV^* の部分集合から VV の部分集合を作る操作である。 どちらも「そこにあるすべての線形汎関数、またはすべてのベクトルを 消すもの」を集めている。記号は同じ \perp でも、属する空間が 入れ替わる点に注意する。

和と共通部分が入れ替わる理由

W1+W2W_1+W_2 上で 00 になることは、W1W_1 上でも W2W_2 上でも 00 になることと同値である。したがって annihilator を取ると 和が共通部分に変わる。これは線形代数で頻出する 「大きい部分空間ほど、それを消す汎関数は少ない」という反変性の 具体例である。

二重 annihilator と有限次元性

W(W)W\subset (W^\perp)^\perp は定義から直ちに従う。逆向きでは、 WW の基底を VV の基底に延長し、WW の外側の座標を取り出す 座標汎関数を使う。これらの座標汎関数は WW を消すので WW^\perp に属し、(W)(W^\perp)^\perp の元は外側の座標をすべて 持てない。有限次元性は、この「基底を延長して座標で分離する」 議論を保証するために使われている。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

4 — 位相

(1) 連結性は逆像で証明する

連続写像の定義は開集合の逆像について述べるので、連続像の連結性を 示すときは「像が分離された」と仮定し、その分離を逆像で引き戻す。 像側で分離が存在すれば、定義域側の連結集合にも分離が生じるため 矛盾する。

(2) 連続全単射でも連結性は反映しない

離散位相から通常位相への恒等写像は連続になりやすい。これは、 定義域側ではすべての集合が開なので、どの開集合の逆像も自動的に 開になるからである。連続全単射であっても、定義域の連結性が 値域に反映されるとは限らない。

(3) 閉包と一点付加

xxAA の閉包に入るとは、xx のどの近傍も AA と交わること である。したがって AAxx を1点だけ加えても、xxAA から 開集合で切り離せない。逆に閉包に入らないなら、xxAA を 近傍で分けられる。T1T_1 条件は一点集合 {x}\{x\} の補集合が開である ことを保証し、逆向きの分離を作るために使う。

(4) 連結部分集合だけでは位相を復元できない

Q\mathbb Q の通常相対位相では、任意の2つの有理数の間に無理数を 挟めるため、2点以上を含む部分集合はその無理数を境に分離できる。 したがって連結部分集合は一点集合だけである。この情報は離散位相と 同じなので、すべての部分集合の連結性を保っても、開集合の情報までは 決まらない。

(5) なぜ追加条件で同相性が出るか

追加条件は、XX の開集合を「連結な補集合を持つ開集合」で生成できる という基底条件である。補集合が連結な開集合 UU については、 (3) により「XUX-UxUx\in U を加えると非連結になる」という性質で UU の各点を特徴づけられる。この性質は全ての部分集合の連結性保存で YY 側へ移るため、f(U)f(U) が開であることが分かる。基底の像が開なら 任意の開集合の像も開であり、連続全単射は同相写像になる。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

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