静岡大 総合科学技術研究科 情報学専攻 情報科学 2019年度 院試 過去問 解答例・解説(全7問)
全7問の分野は情報2問、電磁気学・回路1問です。線形空間・基底、動的計画法、オートマトン理論などが出ています。解説はすべて、途中式と最終答は大問1問ぶんを公開しています。残りは解答PDFに収録しています。問題本文は含みません。
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第1問 — 情報科学基礎:数学CS
階数の見方
行列の階数は、非零行の数まで簡約しなくても、各行に独立なピボットを確保できるかで判断できる。今回は第1列、第2列、第3列、第5列にピボットを置けるため4である。
指数関数の極限
と書くと、 がすぐ出る。最後の極限は「 型」なので対数を取るのが定石である。
解答
行列の階数
行基本変形で階数を求める。対象行列を とする。第4行は第1列に非零成分を持ち、第3行は第2列、第2行は第3列、第1行は第5列の成分によって、それぞれ他の行の線形結合では消えない。実際、行を入れ替えると となり、非零行は4本である。したがって 。
極限
次に、 を用いると 最後に とおき、対数を取る。 分子は で なので微分係数として評価でき、 よって
最終答
第2問 — 情報科学基礎:アルゴリズムとデータ構造
DP表の検算
編集距離表では、左上から右下へ進む対角移動が置換または一致、下移動が削除、右移動が挿入に対応する。最終値が2であることだけでなく、実際の編集操作を一つ示せると答案の信頼性が上がる。
選択肢問題の注意
比較回数と交換回数は別物である。選択ソートは比較回数は多いままだが交換が少ない。挿入ソートは平均比較回数が半分程度になり、整列済みに近い入力では線形時間に近づく。
第3問 — 情報科学基礎:論理回路と計算機基礎
論理式の見通し
と が対になって消える構造に気づくと、カルノー図を書かなくても と の排他的論理和だと分かる。指定ゲートに XOR がないため、最終的には AND, OR, NOT の形に展開して答える。
don't care の使い方
BCD表示では 1010 から 1111 は使わない入力であり、出力を自由に選んでよい。この自由度を使うと のように を含む簡単な式にまとめられる。
第4問 — 情報科学:情報と数理
符号語の一意性
ハフマン符号は左右の 0/1 の割当を入れ替えても同じ平均符号長になる。重要なのは、頻度の高い が短い符号語を持ち、 が長い符号語を持つ木構造である。
正則でない理由
有限オートマトンには、前半の の個数を無制限に記憶する能力がない。ポンピング補題はこの直感を、十分長い の並びの一部を増減しても認識されるはずだ、という形で矛盾にする道具である。
第5問 — 情報科学:計算機構成論
具体例で書く
状態フラグは抽象的に説明するだけでなく、「比較後の条件分岐」「ゼロ判定」「負数判定」のような使い道を添えるとよい。PCとSPも、単なる名前ではなく、サブルーチンコールでどの順に更新されるかを書くと答案として強くなる。
第6問 — 情報科学:OSとネットワーク
状態遷移の原則
待ち状態のプロセスは、待っていた事象が完了してもすぐCPUを得るわけではなく、いったん実行可能状態に戻る。実際に実行中へ移るのは、スケジューラに選ばれてからである。
ネットワーク計算
/22 のマスクは なので、第3オクテットは の境界を持つ。167は164から始まるブロックに入る。この境界計算を明記すると、単なる暗算より減点されにくい。
第7問 — 情報科学:知能システム
アブダクションの慎重さ
「 だから 」は形式論理では妥当ではない。アブダクションは、複数の候補の中からもっとも説明力の高い仮説を選ぶ過程であり、後続の観察で修正され得る。この点を述べると、演繹との違いが明確になる。
フレームと意味ネットワーク
フレームは属性値制約、意味ネットワークは部品間の関係を表すのに向いている。図形認識では、単に丸い座面と脚があるだけでなく、「人が座れる高さ」「脚が座面を支持する」「地面と接触する」といった関係知識が必要になる。
年度別の解答例(8年度)
オートマトンと行列式 / 探索・再帰・機械学習 / 数表現と論理回路
形式言語と固有値 / 計算量・再帰・学習 / 数表現・PSW・論理簡約
数学・数理系 / ソフトウェア系 / ハードウェア系
数学・数理系 / ソフトウェア系 / ハードウェア系
数学・数理系 / ソフトウェア系 / ハードウェア系
数学・数理系 / ソフトウェア系 / ハードウェア系
情報科学基礎:数学CS / 情報科学基礎:アルゴリズムとデータ構造 / 情報科学基礎:論理回路と計算機基礎
2019年度(このページ・全7問)
情報科学基礎:数学CS / 情報科学基礎:アルゴリズムとデータ構造 / 情報科学基礎:論理回路と計算機基礎
2019年度の出題内容
全7問
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4テーマ
静岡大学の公式過去問
- 公開年度範囲
- 2019〜2026(CS情報科学。2021〜2026は各1本、2019・2020は情報科学基礎/情報科学の2本構成)
- 公式の解答例
- 非公開(問題冊子のみ)
- 英語の扱い
- 英語の扱いは募集要項で年度別に確認。公式過去問ページは専門科目PDFをプログラム別に公開。
- 院試hubの最終確認
- 2026-07-05