東京大学 院試 過去問 解答例
東大 工学系研究科 建築学専攻 建築学 専門科目 2024年度 院試 解答例・解説
東京大学 工学系研究科 建築学専攻 建築学 専門科目 2024年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全5問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。
最終更新:
設問ごとの解法方針と確認点を公開しています。
続きの途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。
第1問 — 専門課題I(建築学基礎)
採点上の注意
短答問題でも、語だけを書くと部分点が伸びにくい。環境の訂正では「何が誤りか」と「正しい語」を対にする。構造では符号、単位、引張・圧縮、上向き・下向きを明示する。
検算
曲げ応力度 は建築材料の許容応力度スケールとして自然であり、せん断応力度 は曲げに比べて十分小さい。換気・音・熱の設問でも、最終値の桁が常識的かを最後に確認する。
第2問 — 専門課題II 第1群(設計)
失点しやすい点
単に「住戸6室+作業室6室」を並べるだけでは、この課題の「集まって住み、働く意味」に答えていない。共用アトリエ、レビュー空間、食堂、外部デッキなど、共同性を生む場所を設計の中心に置く必要がある。
採点者に伝わる図面
平面では、来訪者、居住者、材料搬入の動線を色や矢印で分ける。断面では、海側の開放性、北側の地域開放、共用アトリエの高さ、住戸の私密性を一枚で示す。主旨文と図面で同じ語を使うと、提案の読み取りが速くなる。
第3問 — 専門課題II 第2群(計画・史・構法)
黒塗り図版への対応
公式公開PDFの改変で図が黒塗りの場合、販売PDFに断定的な「図Aは○○である」と書くと誤情報になる可能性がある。解答では、設問文から確定できる題材は具体化し、図版同定が不能な箇所は、採点で必要な記述項目と代表的な構造・構法の書き方を示すのが最も誠実である。
答案密度
第2群は論述量が多いので、1問ごとに「結論、根拠、建築的意味」の順で書く。図版問題でも、作品名だけ、建築家名だけでは点が伸びない。構造・空間・社会背景を最低1つずつ入れる。
第4問 — 専門課題II 第3群(環境)
単位検算
熱流は W、換気量は 、音は dB、照度は lx で統一する。特に ppm は無次元濃度差に直し、 を W に変換するときは で割る。
部分点の取り方
計算値を誤っても、保存則、定義式、代入値、単位が残っていれば部分点が残る。答案では、式だけでなく「直達と天空」「貫流と日射取得」「エネルギー平均と算術平均」の区別を一言添える。
第5問 — 専門課題II 第4群(構造・材料)
図読取の扱い
応答スペクトルのように図から値を読む設問では、厳密な解析値ではなく、図上の目盛から読み取った値を小数第1位に丸める。読み取り値を使った地震力計算では、質量を重量と混同しないことが最重要である。
部分点の確保
合成梁や架構問題は、最終式が長くなりやすい。中立軸、換算断面、節点回転、支点変位、仮想荷重といった中間概念を明確に書けば、最終数値に誤差があっても部分点が残る。