京都工繊大 工芸科学研究科 情報工学専攻 専門科目(情報工学) 2024年度 第I期 院試 過去問 解答例・解説(全3問)
全3問の分野は情報2問、数学1問です。固有値・固有ベクトル、計算量理論、波動関数が出ています。解説はすべて、途中式と最終答は大問1問ぶんを公開しています。残りは解答PDFに収録しています。問題本文は含みません。
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第1問 — 数学
方針
4次行列をそのまま展開すると計算量が増える。ブロック形に気づけば、 次行列 の固有値へ落とせる。
検算
確率密度の分母 は正規化定数である。共分散が に比例するため、 以外で無相関にならないことがすぐ確認できる。
採点の置き所
線形代数では、固有値の列挙だけでなく、最小固有値に属する固有ベクトルを実際に代入して確認するところまでが得点対象になる。極限と陰関数は、展開の主項と偏微分の符号を明示すると、途中計算の部分点を拾いやすい。
典型ミス
共分散が0であることと独立性は一般には同値でない。本問では のとき密度が定数になり、同時密度が周辺密度の積に分解することまで書いて初めて独立性の説明になる。
解答
- 線形代数。 行列は と見られる。この形の固有値は の特異値に符号を付けたものになる。 の固有値は であるから、 の固有値は である。 最小固有値 に対して を解くと を得る。
- 解析。 (1) 展開すると 分母は なので、極限は (2) とする。 なら ()とおけて である。したがって を満たす実数 は存在しない。 陰関数 では では であるから さらに で、 より だから
- 確率。 密度は単位正方形上で である。対称性より で、 また したがって これが になるのは のときだけである。このとき密度は で、 と は独立である。
最終答
固有値は 、最小固有値の固有ベクトルは 。極限は 、陰関数は 。共分散が0となるのは のみで、その場合は独立。
第2問 — プログラミング(1)
典型ミス
++p->x はポインタ p を進める式ではなく、p->x の文字値を1増やす式である。単方向リストでは、挿入時に直前ノードを先に書き換えると後続ノードへの参照を失う。
採点の置き所
出力問題では、値だけでなくポインタがどの要素を指しているかを1行ごとに追えているかが見られる。計算量の証明では、具体的な を1組示せば十分である。
検算
階乗の再帰は、呼び出しが深くなる順ではなく戻る順に積が確定する。連結リストは各操作後に先頭からたどって、全ノードが一度ずつ現れ、削除したノードだけが外れているかを確認するとよい。
第3問 — プログラミング(2)
検算
モンテカルロ法では が四分円の面積比 に対応するため、最後に4倍する。リングバッファでは、値そのものよりも front と rear が「次に操作する位置」を表していることを追うと間違いにくい。
典型ミス
to\_double の小数部で str - point を使うと を掛けてしまう。小数部では point - str により負の指数を作る。
採点の置き所
乱数の正規化では整数除算を避けるためのキャスト、円内判定、最後の4倍がそれぞれ独立に見られる。キューでは、出力列だけでなく、循環添字を更新した後の front, rear まで示すと追跡答案として強い。
年度別の解答例(5年度)
プログラミング / ハードウェア / 情報通信
数学 / プログラミング(1) / プログラミング(2)
数学 / プログラミング(1) / プログラミング(2)
プログラミング / ハードウェア / 情報通信
2024年度 第I期(このページ・全3問)
数学 / プログラミング(1) / プログラミング(2)
2024年度 第I期の出題内容
全3問
同じテーマを出した他大学・他年度
3テーマ
2024年度 第I期は2問に3テーマが出ています。
| テーマ | この年度 | 全体の出題実績 | 他大学の直近出題 |
|---|---|---|---|
| 固有値・固有ベクトル | 第1問 | 25大学・544問 | |
| 計算量理論 | 第2問 | 9大学・36問 | |
| 波動関数 | 第1問 | 15大学・36問 |
京都工芸繊維大学の公式過去問
- 公開年度範囲
- 直近3年分(令和5〜7年度実施=令和6〜8年度4月入学・秋入学分)
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- 2026-08-13