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電気通信大学 院試 過去問 解答例

電通大 情報理工学研究科 基盤理工学専攻 専門科目(無機・有機化学・物理化学) 2024年度 院試 解答例・解説

電気通信大学 情報理工学研究科 基盤理工学専攻 専門科目(無機・有機化学・物理化学) 2024年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全2問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。

最終更新:

設問ごとの解法方針と確認点を公開しています。

続きの途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。

1 — 選択問題:無機・有機化学

電子配置と構造の結びつけ

無機化学では,形だけを答えるより,電子の入る場所を先に示すと説明が崩れにくい。BF3\mathrm{BF_3} は空の pp 軌道を持つから Lewis 酸であり,O2\mathrm{O_2} は反結合性 π\pi^* 軌道に不対電子が残るから常磁性である。どちらも「構造や性質を電子配置から説明する」典型問題である。

結晶場安定化の採点上の注意

d5d^5d6d^6 では弱い場と強い場で電子の入れ方が変わる。答案では t2gt_{2g}ege_g の占有を書いてから CFSE を計算すると,低スピン・高スピンの取り違えを避けられる。対形成エネルギーを含めるかどうかは設問の流儀で変わるため,ここでは結晶場分裂による軌道エネルギー部分を明示した。

有機反応は配座と極性で説明する

E2 では trans-diaxial 配座,SN2S_\mathrm{N}2 では backside attack,Friedel--Crafts ではカチオン転位と多置換が要点である。反応名だけで終えると部分点になりやすいので,どの配座や活性種が速さ・収率を支配するかを一文で添えると答案の説得力が上がる。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

2 — 選択問題:物理化学

相平衡は化学ポテンシャルの等式

相平衡の問題では,平衡を「見た目に変化しない状態」とだけ考えると式が出にくい。微小量を片方の相からもう片方へ移して GG の変化を見ると,なぜ μ1=μ2\mu_1=\mu_2 が条件になるかを短く説明できる。この書き方は多成分系へ拡張しても同じである。

水の固液線が例外的な理由

Clausius--Clapeyron 式の符号は分母の体積差で決まる。水では氷が開いた水素結合構造を持ち,液体より体積が大きい。このため融解で体積が減少し,固液線の傾きが負になる。二酸化炭素など多くの物質では融解で体積が増えるので正の傾きになる。

粒子箱モデルの使いどころ

共役分子の吸収波長を粒子箱で見積もるときは,電子数から HOMO と LUMO の量子数を決めるのが最初の一手である。6個の π\pi 電子なら n=1,2,3n=1,2,3 までが埋まり,最小励起は 343\to4 である。ここを 232\to3 と取り違えると,波長の係数がまったく変わる。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

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