東京大学 院試 過去問 解答例
東大 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 知能機械情報学 2020年度 院試 解答例・解説
東京大学 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 知能機械情報学 2020年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全3問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。
最終更新:
設問ごとの解法方針と確認点を公開しています。
続きの途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。
第1問 — 必答問題:力学・論理回路・基礎用語
力学部分の見方
重力方向を正に取る座標系では、位置エネルギーの符号を間違えやすい。式を暗記するより、安定平衡である の近くで復元トルクが に比例することを確認すると符号ミスを防げる。
多数決論理の最短形
3入力多数決は「1が少なくとも2つ」という条件なので、2入力ずつの積をORすればよい。NAND構成ではド・モルガンの法則 を使うと、積和形から直接ゲート数を数えられる。
用語説明で書くべき粒度
用語問題では定義だけでなく、構成要素、役割、代表的な用途を短く添えると答案として強い。PIDなら3項の役割、ハッシュ表なら衝突処理、圧電素子なら正圧電効果と逆圧電効果まで書くと十分である。
第2問 — 選択問題2A:平面マニピュレータ
ヤコビ行列の読み方
平行リンクであるAは、先端位置が2本のベクトル和として書けるため、2自由度直列機構よりも式が短い。まず位置ベクトルを書き、そこから微分してヤコビ行列を出すのが最も安全である。
コンプライアンスの意味
は、関節の柔らかさが手先空間にどう見えるかを表す。固有値が大きい方向は「力を受けると動きやすい方向」、固有値が小さい方向は「剛い方向」である。
直列機構との違い
直列機構では第1関節の回転が第2リンク全体を動かすため、ヤコビ行列の第1列に両リンクの寄与が入る。これがBで先端変位やコンプライアンスが大きくなりやすい主因である。
第3問 — 選択問題2B:情報表現・符号・エントロピー
2の補数の確認
負数を作る手順は「正の値を書く、反転する、1を足す」である。最後に同じ値をもう一度2の補数にすると元の正数へ戻るので、検算もしやすい。
シンドローム復号
1ビット誤りでは、シンドロームは検査行列の「誤った位置の列」そのものになる。従って の列を並べておけば、シンドロームから誤り位置を直接読める。
エントロピーの上限
エントロピーの最大が一様分布であることは、ギブスの不等式を一様分布に対して使うと一行で出る。試験では、単に「一様分布で最大」と書くだけでなく、不等式から を導く形にすると減点されにくい。