東京科学大学 院試 過去問 解答例
東京科学大 工学院 情報通信系 情報通信 2024年度 院試 過去問 解答例・解説(全3問)
全3問。線形代数1問・微分積分・解析1問。テーマタグは4件(固有値・固有ベクトル・重積分と極座標・ヒルベルト空間)。2023年度と共通のテーマは固有値・固有ベクトル・重積分と極座標。
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- 解説3問/全3問(1,022字)
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- 途中式と最終答(最終答つき3問)
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東京科学大 情報通信 2024年度 院試 過去問の出題内容(全3問)
この3問の分野は線形代数1問・微分積分・解析1問です。
2024年度の出題テーマと、同じテーマを出した他大学・他年度
この年度は3問に4テーマが出ています。
| テーマ | この年度 | 全体の出題実績 | 他大学の直近出題 |
|---|---|---|---|
| 固有値・固有ベクトル | 第2問 | 25大学・544問 | |
| 重積分と極座標 | 第1問 | 23大学・142問 | |
| ヒルベルト空間 | 第2問 | 12大学・33問 | |
| 符号理論 | 第3問 | 5大学・9問 |
前年度(2023年度)との違い
- 大問数
- 2023年度 5問 → 2024年度 3問
- 両年度に出たテーマ
- 固有値・固有ベクトル・重積分と極座標
第1問 — 二重積分と級数和
領域変換の見方
は正方形を - 平面上のひし形領域へ移す。内側積分の上端が と に分かれるのは,ひし形の幅が を境に増加から減少へ変わるためである。Jacobian の と,偶関数性により半分の領域だけ積分する係数 を掛け合わせて になる点が落としやすい。
級数和への帰着
この問題の狙いは,Basel 和を二重積分から導くことである。単に を既知として書くのではなく,変数変換で と を評価してから和を結論する構成にすると,設問全体が一つの証明としてつながる。
第2問 — 対称行列と最小ノルム補正
列空間への射影
解を持たない連立方程式を最小限に補正する問題は,「右辺を列空間へ直交射影する」問題として処理するのが最も確実である。対称行列なので固有空間が直交し,列空間は非零固有値に対応する固有空間そのものになる。
最小ノルム解
補正後方程式の解は一意ではない。零空間方向 と を足しても は変わらないためである。最小ノルム解は列空間方向だけに残るので, の制約下で を最小化して を得る。
第3問 — 情報通信系論述
採点されやすい構成
論述答案は,知識の羅列ではなく,問いの二点に明確に対応させる必要がある。前半では「何を選ぶか」「なぜ重要か」「どういう仕組みか」を書き,後半では「何が未解決か」「なぜ難しいか」「どう解くか」を書くと,設問要求に対する対応が見えやすい。
図表の扱い
公式問題では図または表を答案に含めることが求められている。図表は大きく描けばよいわけではなく,本文の論理を補助する役割に絞る。上の答案例では,通信システムの流れを簡単なブロック図で示し,低遅延・高信頼通信の制約を表で整理した。これにより,抽象的な議論だけでなく,実装上の論点も押さえていることを示せる。
東京科学大 情報通信 院試 過去問の収録5年度
極限・二重積分・数列の収束 / 対称行列と二次曲面 / 情報通信分野の論述
2024年度(このページ・全3問)
二重積分と級数和 / 対称行列と最小ノルム補正 / 情報通信系論述
ガンマ関数とWallis積 / Gram行列と固有値 / 二項分布とロジスティック回帰
多変数微分と体積 / 線形写像と対称行列 / 2状態Markov連鎖
変数変換と二変数関数の極値 / 正定値行列と対称化写像 / ガウス分布のモーメント