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九大数理学府の院試|出願・英語・試験科目と基礎12問の対策

九州大学数理学府の2027年度修士一般選抜を確認。教員への事前連絡、基礎4問全問・専門2問選択、英語の併願条件、過去の倍率と、2024〜2026年度の基礎12問を使う学習手順を整理します。

最終更新: 2026/10/15

九州大学の学府・専攻別の公式過去問を見る

九州大学数理学府の2027年度修士一般選抜では、数理学コースの基礎4問は全問解答です。 専門科目は約10問から2問を選び、口頭試問も受けます。基礎数学の過去問だけでは試験全体の準備は終わりません。 以下は2026年10月15日に確認した募集条件と、2024〜2026年度の基礎12問の分析です。

数理学コースの出願順序と2027年度の日程

2027年度修士課程募集要項(冊子1〜6ページ)の出願資格1は、 大学卒業者または2027年3月31日までの卒業見込み者です。他大学出身者も対象です。 数理学コースとMMAコースの両方には出願できません。数理学コースを選ぶ場合は、 希望する指導教員へ早めに研究内容を問い合わせ、受入可否を確認します。

  1. 数理学コースとMMAコースの内容を比べ、希望指導教員へ連絡します。
  2. 出願資格9・10・11に該当する場合は事前審査を受けます。通常の大学卒業・卒業見込みとは手続きが違います。
  3. これまでの学習と大学院で研究したい内容の所定様式、成績証明書、卒業等の証明書、写真、検定料の証明を準備します。九大理学部生向けの一部書類免除を他大学生に当てはめないでください。
  4. TAOへの入力・アップロード後、期限までに出願完了ボタンを押します。完了メールを確認し、後日表示される受験票を印刷します。
2027年4月入学・一般選抜2026年の実施日程
事前審査(該当者)6月1日10時〜6月5日17時
出願6月15日10時〜6月26日17時
数理学コース筆記8月18日:基礎9時〜11時30分、専門13時〜15時
数理学コース口頭試問8月19日9時から全受験者。8月20日は不測の事態に備える予備日。
合格発表8月28日10時

この一般選抜は終了しています。2028年度の日付として流用せず、数理学府の入学案内で次の要項を確認してください。

基礎4問・専門2問と英語の扱い

基礎科目は微分積分と線形代数から4問が出題され、全問に解答します。 微分積分には関数列・級数、多変数関数、広義積分、面積分・線積分が含まれ、線形代数にはJordan標準形も含まれます。 専門科目は群・環・体、位相、幾何、複素関数、常微分方程式、測度・ルベーグ積分、数理統計、計算機数学等から約10問中2問です。 (募集要項8ページ「出題科目」)

2027年度の数理学コース一般選抜では、通常の提出書類・試験科目にTOEICやTOEFLは含まれていません。 ただし、システム生命科学府の生命情報科学を第2志望として併願する場合は、 TOEICまたはTOEFLのスコアシート写しを別途提出する必要があります。 「九大全体で英語不要」とは考えず、この併願条件を確認してください。 (募集要項5〜7ページ)

MMAコースは約7問から3問を選び、8月18日午後に口頭試問を受ける別構成です。 以下の基礎数学12問の分析は数理学コースの基礎科目を対象とし、専門科目やMMAの全範囲は扱いません。

数理学府の倍率で分かること

大学公式の2024年4月入学統計では、数理学府修士の一般選抜は 志願者63人、受験者58人、合格者53人で、受験者数÷合格者数は約1.09です。 数理学府全体の過去の実数で、数理学コースだけの倍率や2027年度の倍率ではありません。 外部生だけの志願・合格数も示されていないため、外部生の合格率は算出できません。

この数字だけで合格しやすさを判断せず、基礎4問を時間内に解答できるか、選択する専門2問を準備できるか、 希望教員の研究内容と自分の関心が合うかを確認します。

2024〜2026年度の基礎12問から対策を決める

基礎科目の演習では、計算を始める前に「条件・空間・収束点」を一行で宣言できるかを確認します。最初の診断は2026年度、線形写像と収束判定の補強は2025年度、証明答案の幅を広げる仕上げは2024年度へ戻る順で回すと、勉強時間を使う場所がはっきりします。

この記事の根拠

  • 2026年度は、連立一次方程式、二変数関数の極値、線形写像の安定像分解、広義二重積分の4問を確認しました。
  • 2025年度は、行列空間上の線形写像、Dirichlet積分の収束、スペクトル半径、積分で定まる関数の極限の4問を確認しました。
  • 2024年度は、対称行列の直交対角化、偏微分可能性と二階微分、トーラス上の周期点、一様収束の4問を確認しました。
  • 解答解説PDFには問題本文を掲載していません。各年度の大問見出しから、該当する解答へ進めます。

年度別テーママップ

下表は問題本文の再掲ではなく、解答解説ファイルの見出しと 解説の要点から作った対策用の地図です。3年分だけでも、線形代数を毎年置き、解析は極限・収束・微分可能性を形を変えて問う構成が見えます。

年度確認したテーマ準備に加えること
2026連立一次方程式、二変数極値、線形写像の安定像分解、広義二重積分。最初の診断年度。正則性、ヘッセ行列、像の降鎖、端点特異性を答案の冒頭へ置けるかを見る。
2025行列空間上の線形写像、Dirichlet積分、スペクトル半径、積分関数の極限。線形代数と収束判定の補強年度。ランク1行列、条件収束、Rayleigh商、主要項比較を練習する。
2024対称行列の直交対角化、偏微分可能性と二階微分、トーラス上の周期点、一様収束。証明答案の幅を広げる年度。直交補空間、混合偏微分、格子商、最大点が動く関数列を扱う。

最初の10分で見る場所

問題を開いたら、いきなり計算せず、4問を「条件を書けば進む問題」「定理名を置ける問題」「初手が曖昧だと沈む問題」に分けます。3年12問を見る限り、先に取りたいのは線形代数と収束判定です。どちらも答案の最初に条件を置けば、途中の計算が多少重くても部分点を残せます。

扱い見る問題型最初の判断
先に読む正則性、固有値、直交対角化、線形写像。係数行列、基底、固有空間、像と核を30秒で書けるなら着手する。
次に読む極値、偏微分、一様収束、広義積分。停留点、ヘッセ行列、端点、最大点、主要項を分けて書けるかを見る。
保留候補トーラス、安定像分解、非正規行列の評価。定義の一行が出ない場合は後回し。ただし空間や写像を宣言できるなら途中点を狙う。

やらなくてよいこと

九大数理学府の基礎科目で、院試数学の総合問題集を全ページ消化する必要はありません。整数論、複素関数論の難問、測度論の深い定理、位相空間論の抽象例を広く追うより、まずは「答案の最初の一行」を作る訓練を優先してください。

特に、解答例を読んで最終式だけ暗記する勉強は効率が悪いです。2026の連立一次方程式では、行列式が0になる値だけで終えると、解なしと無数解の分岐を落とします。2025のDirichlet積分では、絶対収束だけで判断すると条件収束を取り逃がします。2024の一様収束では、各点収束だけを見ても本題に届きません。

90分で基礎の弱点を確認する演習

まず2問を詳しく解き、残る問題の方針を確認する練習です。2027年度の基礎試験は150分・4問全問解答なので、仕上げには150分で4問を通す練習も行います。

  1. 最初の10分で4問の欄外に「空間」「条件」「特異点」「使う定理」を一行ずつ書く。
  2. 35分で線形代数系を1問解く。正則性、固有空間、像と核、直和の確認を最後に見直す。
  3. 30分で解析系を1問解く。停留点、端点、無限遠、主要項、一様性のどれを使ったかを答案内に残す。
  4. 10分で保留した問題の定義だけ書く。トーラスなら格子商、安定像なら像の降鎖、スペクトル半径ならRayleigh商まででよい。
  5. 最後の5分で、結論が「存在」「一意」「収束」「一様」「直和」など、問われた性質に対応しているか確認する。

九大 院試 の他専攻ガイド

九大 大学院 数理学府 基礎数学の院試は、情報科学府数理・電気電子・機械工学・物理と隣接した出題分野を持ちます。基礎数学で身につけた「定義の宣言・反例構成・解析の収束評価」は、情報数理の確率・代数、電気電子の信号処理、物理の場の理論でも答案の骨格として効きます。下記の同大学他専攻ガイドも合わせて読むと、九大 院試 数理系全体の出題傾向が見えます。

途中式と最終答まで読める解説

問題本文は含みません。公式の問題冊子と併用してください。

基礎科目の収録解説の分野(2022〜2026年度・20項目)

院試hubの収録解説5実施回・20項目の見出しを分野別に数えたものです。設問を分割した項目や、公開資料の制約を説明する項目を含むため、公式問題の大問数や完成答案数とは一致しません。微分積分・解析が8項目(全体の40%)で最多。微分積分・解析・線形代数は5実施回すべてに出ています。

分野項目数全項目に占める割合直近の連続出題最後に出た回
微分積分・解析840%5回連続2026年度
線形代数630%5回連続2026年度
420%3回連続2026年度

このほか1項目だけ収録した分野は 数学・微分方程式 です。

収録年度と解説項目数

院試hubに収録した5実施回の一覧です。どの回も解説見出しは4項目です。

九大 基礎科目の解答で立てた注意点(33件)

院試hubの解説で、その設問だけに立てた小見出しです(「方針」「検算」のような全問共通の 見出しは除いています)。新しい実施回から並べています。

微分積分・解析14件

  • 2026年度 第4問 広義二重積分変数変換の確認
  • 2024年度 第4問 一様収束有界性の扱い
  • 2023年度 第3問 連続関数を重みにもつ特異積分の極限評価の順序 / 別解(ロピタルの定理) / この設問が試していること
  • 2023年度 第4問 関数項級数の一様収束と原点での増大度(3) の分割点の選び方 / 使う不等式
  • 2022年度 第3問 関数列の各点収束と一様収束別解(対数をとる) / 端点を分けて扱う理由 / 設問(2) への布石 / 最大値を求めずに済ませる書き方 / 図で見る / 境界 α=1 の扱い / この設問が試していること

線形代数12件

  • 2023年度 第1問 像と核から作られる部分空間の次元下限が1になる別の見方 / 実現例の作り方 / この設問が試していること
  • 2023年度 第2問 不変部分空間と相似変換によるブロック分解(1) は必要条件と十分条件を分ける / (3) の構造
  • 2022年度 第2問 最小多項式による対角化可能性の判定固有値がどうなるか / 具体例 / 一次独立を示す定石 / 最小多項式で見る / 仮定「1 を固有値にもたない」の使いどころ / 仮定を外すと成り立たない / 別解(固有空間に分けて考える)

数学6件

  • 2022年度 第1問 行列式の微分公式とロンスキアン検算(n=2 で確かめる) / 別の見方(多重線形性) / 次数の仮定が効く場所 / 定数の正体 / 検算1(係数行列による公式) / 検算2(別の点で計算する)

頻出論点と、同じ論点を出す他大学

院試hubが解答した大問の論点を、他大学の出題と突き合わせたものです。併願先を 探すときの重なりの実数として使えます。

論点この専攻での出題出題年度同じ論点を出す他大学全国の出題大学
固有値・固有ベクトル4問2025・2024神戸大学・京都大学・東京大学・大阪大学・名古屋大学25大学
正定値行列2問2026・2025名古屋大学・大阪大学・東京大学・九州工業大学・京都大学17大学
重積分と極座標1問2026神戸大学・京都大学・大阪大学・名古屋大学・電気通信大学23大学
一様収束1問2024名古屋大学・京都大学・東京科学大学・東京大学・大阪公立大学14大学
群論・環論1問2024神戸大学・九州工業大学・名古屋大学・東京科学大学・早稲田大学13大学
直交対角化1問2024名古屋工業大学・東京科学大学・大阪公立大学・大阪大学・神戸大学14大学
偏微分可能性と連続性1問2024東北大学・名古屋大学・東京科学大学・早稲田大学・東京大学9大学

九大 公式の過去問の公開年度と公式解答例

公式の過去問ページ
数理学府 数理学コース
公開されている年度
数理学府の案内ページに依存
公式の解答例
解答例の掲載なし
英語の扱い
2027年度数理学コース一般の通常出願には英語スコアの記載なし。システム生命科学府を第2志望として併願する場合はTOEIC・TOEFLの写しを別提出。
院試hubが最後にリンクを確認した日
2026-10-15
ページの内容
数理学府の入試案内ページから過去問・募集要項を確認できます。

よくある質問

九大数理学府の一般選抜にTOEFLは必要ですか。

2027年度数理学コースの通常出願では、提出書類・試験科目に英語スコアは含まれていません。システム生命科学府を第2志望として併願する場合は、TOEICまたはTOEFLのスコアシート写しを別途提出します。

基礎数学の4問から得意な問題だけ選べますか。

2027年度数理学コースの基礎科目は4問全問に解答します。専門科目は約10問から2問を選び、口頭試問もあります。基礎数学商品は専門科目やMMAコースの全範囲を扱うものではありません。

九大数理学府の基礎科目は何年度から解くべきですか。

最初は2026年度を10分だけ眺め、連立一次方程式、二変数極値、線形写像の分解、広義二重積分のどれを先に答案化できるか診断します。次に2025年度で線形写像と収束判定を固め、2024年度で直交対角化・微分可能性・一様収束まで広げる順が扱いやすいです。

基礎数学ではどの分野を優先すべきですか。

線形代数と解析の収束判定を先に固めてください。12問を見ると、行列・線形写像は毎年出ており、解析は極値、広義積分、Dirichlet判定、一様収束など、最初の条件宣言で差がつく問題が多いです。

トーラスや安定像分解のような見慣れない問題は捨ててよいですか。

完全に捨てるより、定義の最初の一行だけ練習する方が安全です。トーラスなら格子商と整数行列、安定像分解なら像の降鎖と有限次元性を最初に書ければ、途中までの得点を残せます。

公式過去問と併用する解答・解説PDFを、九州大学の研究科・科目別に掲載しています。収録年度と価格は各ページで確認できます。

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院試対策ガイド一覧(大学別)