院試hub

電気通信大学 院試 過去問 解答例

電通大 情報理工学研究科 情報学専攻 専門科目(情報学) 2025年度 院試 解答例・解説

電気通信大学 情報理工学研究科 情報学専攻 専門科目(情報学) 2025年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針・部分点の置き所を解説。全2問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。

最終更新:

設問ごとの解法方針・部分点の置き所を無料で公開しています。

完全な途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。

1 — 線形代数

像の次元

線形写像 f(x)=Axf(x)=Ax の像は,AA の列ベクトルが張る空間である。したがって列ベクトル間の一次関係を調べればよい。今回は a3a_3a1,a2a_1,a_2 の一次結合であり,かつ a1,a2a_1,a_2 は一次独立なので,像は二次元である。

核が零でない条件

R3\mathbb{R}^3 から R3\mathbb{R}^3 への線形写像では,行列が正則でないときに限り核が非自明になる。したがって BB の行列式を因数分解すれば条件がそのまま出る。

像と核の交わり

Imf\operatorname{Im}f の一般元を sa1+ta2sa_1+ta_2 と書き,これが BB00 に送られる条件を見る。非零解があるかどうかは,Ba1,Ba2Ba_1,Ba_2 が一次従属になるかどうかで判定できる。

採点の置き所

像の次元では,単に rankA=2\operatorname{rank}A=2 と書くだけでなく, a3=9a1+5a2,a1,a2 は一次独立 a_3=9a_1+5a_2,\qquad a_1,a_2\ \text{は一次独立} を示すと根拠が明確になる。核が非自明な条件は detB=0\det B=0 の因数分解で決まるが,像との交わりでは,さらにその核が span{a1,a2}\operatorname{span}\{a_1,a_2\} に入るかを別に調べる必要がある。

c=3c=3 を落とす理由

c=3c=3 では BB 自体は正則でないが,Imf\operatorname{Im}f の一般元 sa1+ta2sa_1+ta_2BB00 に送られる非零条件を満たさない。したがって第2小問の条件 c=3,3c=-3,3 をそのまま第3小問へ流用しない。答案では Ba1,Ba2Ba_1,Ba_2 の一次従属性を調べたことを明示するのが失点を避ける書き方である。

完全な解答(途中式・最終答)はPDFに収録

2 — 微分積分

陰関数の二階微分

一階微分は fx+fyy=0f_x+f_y y'=0 から出る。二階微分では,この式をさらに xx で微分して fxx+2fxyy+fyy(y)2+fyy=0 f_{xx}+2f_{xy}y'+f_{yy}(y')^2+f_y y''=0 を使う。点で y=0y'=0 になるため,今回の計算はかなり短くなる。

積分領域の変換

I1I_1xyx-y が三角関数の中にあり,領域には x+yx+y が出るため,u=xy, v=x+yu=x-y,\ v=x+y が自然である。I2I_2 は円環の一部なので極座標に変換すると,角度と半径が分離する。

陰関数で確認する条件

陰関数の微分公式を使うには,その点で fy0f_y\ne0 であることを確認しておくと答案が締まる。ここでは fy(1,2)=30 f_y(-1,-2)=-3\ne0 なので,点の近くで y=φ(x)y=\varphi(x) と見てよい。二階微分では y=0y'=0 を代入してから計算すると,余計な項を残さずに済む。

積分の典型ミス

u=xy, v=x+yu=x-y,\ v=x+y の変換ではヤコビアンが 1/21/2 になる。これを落とすと I1I_1 が2倍になる。また I2I_2 では 1x2+y2(x2+y2)2 \frac{1}{\sqrt{x^2+y^2-(x^2+y^2)^2}} に面積要素 rdrdθr\,dr\,d\theta を掛けると 1/1r21/\sqrt{1-r^2} になる。分母に rr を残したままにしないことが重要である。

完全な解答(途中式・最終答)はPDFに収録

電気通信大学 専門科目(情報学) — 他の年度