電気通信大学 院試 過去問 解答例
電通大 情報理工学研究科 情報学専攻 専門科目(情報学) 2023年度 院試 解答例・解説
電気通信大学 情報理工学研究科 情報学専攻 専門科目(情報学) 2023年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針・部分点の置き所を解説。全2問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。
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設問ごとの解法方針・部分点の置き所を無料で公開しています。
完全な途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。
第1問 — 線形代数
重複固有値の扱い
固有値 は代数的重複度が である。対角化可能かどうかは,この固有値の固有空間が二次元になるかで決まる。固有値 は単純固有値なので,常に一次元の固有空間をもつ。
の階数
は直接計算すると階数 の行列になる。したがって階数・退化次数の関係から,像の次元と核の次元がすぐに決まる。
対角化条件の書き方
固有値 の代数的重複度は なので,対角化可能性は となるかどうかで決まる。答案では, の非零行が一次従属になる条件を明示するのが安全である。ここで と比較すると,第2成分から ,すなわち が出る。
典型ミス
に対する写像が である点を,単なる固有空間 と混同しない。 の核は一般化固有空間を見ているため,ここでは となる。一方,対角化条件では の次元を調べるので,二つの核を区別して書く必要がある。
第2問 — 微分積分
必要な次数だけ残す
マクローリン展開では,求める係数が二次までなので,三次以上の項は捨ててよい。特に の三乗項は少なくとも三次以上になる。
極値とヘッセ行列
停留点を求めた後,二次形式またはヘッセ行列で判定する。 は二次部分が正負両方を取るため極値ではない。
円板上の積分
被積分関数が だけで決まるため,極座標にすると一変数積分になる。
採点の置き所
マクローリン係数では,どの項を二次まで残したかを示すと部分点が取りやすい。極値では停留点を二つ出したあと, は二次形式 が不定符号, はヘッセ行列が正定値,という判定理由を分けて書くとよい。
検算
重積分は となるため,角度方向の を掛けて になる。途中で の符号を誤ると負の値が出るが,被積分関数は円板内で非負なので,負の答はその時点で誤りと分かる。