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室蘭工業大学 工学研究科 専門科目(電気電子工学・共創情報学I系) 2025年度 第1次募集 院試 過去問 解答例・解説(解説11項目)

解説11項目の分野は微分積分・解析2項目、線形代数1項目、電磁気学・回路1項目です。固有値・固有ベクトル、静電場、群論・環論などが出ています。解説はすべて、途中式と最終答は大問1問ぶんを公開しています。PDFの収録範囲は商品ページで確認できます。問題本文は含みません。

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工業数学 問題1 — 微積分:成分演算と対称領域

積分では他の座標を固定し、ベクトル演算は各成分へ分ける。回転の発散の恒等式と、対称領域の奇関数の積分零は、それぞれの成立理由を区別して使う。

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工業数学 問題2 — 常微分方程式:積分因子と解の区間

積分因子で一次方程式を解き、係数が零となる点では解の定義域を確認する。二階振動方程式は、二つの初期値を微分した一般解へ代入して係数を決める。

常微分方程式:積分因子と解の区間の途中式・最終答をPDFで見る

工業数学 問題3 — 特異行列:行列式と固有空間

正則でない条件を行列式から求めてから、指定された成分を代入する。特異行列の零固有値ともう一つの固有値を、核とトレースからも照合できる。

特異行列:行列式と固有空間の途中式・最終答をPDFで見る

工業数学 問題4 — フーリエ級数:三角波の偶対称性

偶対称な三角波を周期延長し、基本区間が含まない端点の扱いを明示する。余弦係数を部分積分し、奇数次だけが残ることと係数の減衰を確かめる。

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電磁気学 問題1 — 球面電荷:境界条件と自己場の平均

球面電荷の内外ではラプラス方程式を別々に解き、電位連続と電界跳躍で接続する。表面の力には自己場を除く平均場を用い、エネルギー法でも確認する。

球面電荷:境界条件と自己場の平均の途中式・最終答をPDFで見る

電磁気学 問題2 — 電磁誘導:二導線が作る磁束

反対向きの二導線電流が間の領域では同方向の磁界を作る。磁束の法線と起電力の周回方向を一組に定め、レンツの法則で符号を検算する。

電磁誘導:二導線が作る磁束の途中式・最終答をPDFで見る

電気回路 問題1 — 相互誘導:等価化と閉路電流

(1) 二コイルのT形等価回路

両外端から共通端Aへ流入する電流を u,vu,v とすれば、共通腕には u+vu+v が流れる。端子電圧は jω[(L−M)u+M(u+v)]=jω(Lu+Mv)\mathrm{j}\omega[(L-M)u+M(u+v)]=\mathrm{j}\omega(Lu+Mv)、他方は jω(Mu+Lv)\mathrm{j}\omega(Mu+Lv)。これが元の同極性結合の二端子関係を再現する。 共通腕を −M-M とすると相互項の符号が反転する。本問では二つのドットが共通側にあるので、上の正の MM が対応する。図は端子関係を読みやすく横置きのYとして構成したもので、原図の転記ではない。

(2) 原図の三つの閉路方程式

閉路電流は各枝の電流と同じとは限らない。同じ枝を複数の閉路が通る場合は、向きをそろえて代数和を取る。本問の I2I_2 は電源を通る外側の閉路なので、第2式の右辺にも電源 EE が現れる。 上部の最小閉路を新しく J2J_2 として解くこともできるが、その場合は J1=I1+I2,J2=I2,J3=I2+I3J_1=I_1+I_2,J_2=I_2,J_3=I_2+I_3 と原図へ戻す。J3J_3 をそのまま原図の I3I_3 と呼ぶと中央枝電流を誤る。相互項の符号は、左上の電流がドットから出て中央の電流がドットへ入る関係で負となる。

閉路方程式の対称な係数行列は、各閉路の磁気エネルギーと抵抗損失を表す二次形式とも整合する。例えば元の二コイルの磁気エネルギーは、指定した枝電流 p=I1,q=I3p=I_1,q=I_3 に対して Wm=L(p2+q2)/2−MpqW_m=L(p^2+q^2)/2-Mpq。相互項が負であることは、二つの電流がドット基準では逆向きであることに対応する。 L=2ML=2M では二つの固有インダクタンス L−M=ML-M=M、L+M=3ML+M=3M が正なので、等価回路の各腕も非負となる。T形変換の分岐が受動的なコイルで表せる条件をこの比率が満たすことも、符号の検算となる。

(3) 特定比率での中央枝の電流

T形等価回路は指定比でブリッジの平衡条件を満たす。中央枝に電流が流れなくても、相互誘導による端子間電圧まで0とは限らない。ここでは元の中央コイルに誘導電圧 −jωMI1-\mathrm{j}\omega MI_1 があり、左右の節点電圧差とつり合う。 別に原図を最小閉路で解くと J1=3K,J2=J3=KJ_1=3K,J_2=J_3=K、K=E/[2(R1+jωL)]K=E/[2(R_1+\mathrm{j}\omega L)]。中央電流は I3=J3−J2=0I_3=J_3-J_2=0 と戻る。J3=KJ_3=K を原図の答えにしてしまうと、求める枝ではなく下部最小閉路の電流を答えることになる。

解答

(1) 二コイルのT形等価回路

共通のドット側端子をA、残る外側端子をT,Bとする。各外側へ向かう二つの腕を L−ML-M、内部接点NからAへの共通腕を MM とすれば、端子の自己項が LL、相互項が MM となる。

二つの相互誘導コイルのT形等価回路。両外側の枝はL−M、共通端Aへ向かう枝はM。

(2) 原図の三つの閉路方程式

左上コイルの下向き電流は I1I_1、中央コイルの右向きは I3I_3。左下抵抗は I1−I3I_1-I_3、右上コイルは I2I_2、右下の直列枝は I2+I3I_2+I_3 となる。ドット関係より左上の電圧降下は jωLI1−jωMI3\mathrm{j}\omega LI_1-\mathrm{j}\omega MI_3、中央は jωLI3−jωMI1\mathrm{j}\omega LI_3-\mathrm{j}\omega MI_1。KVLから

(3) 特定比率での中央枝の電流

R2=2R1,L=2MR_2=2R_1,L=2M を入れる。I3=0I_3=0 とした最初の2式は I1=ER1+jωL,I2=E2R1+2jωL=I12.I_1=\frac{E}{R_1+\mathrm{j}\omega L},\qquad I_2=\frac{E}{2R_1+2\mathrm{j}\omega L}=\frac{I_1}{2}. 第3式の残りは −(R1+jωL/2)I1+(2R1+jωL)I2=0-(R_1+\mathrm{j}\omega L/2)I_1+(2R_1+\mathrm{j}\omega L)I_2=0 となって成立する。正の抵抗による一意な定常解なので、この解を採る。

最終答

(2) 原図の三つの閉路方程式

(R1+jωL)I1−(R1+jωM)I3=E,(R2+2jωL)I2+(R2+jωL)I3=E,−(R1+jωM)I1+(R2+jωL)I2+(R1+R2+2jωL)I3=0.\begin{align*} (R_1+\mathrm{j}\omega L)I_1-(R_1+\mathrm{j}\omega M)I_3&=E,\\ (R_2+2\mathrm{j}\omega L)I_2+(R_2+\mathrm{j}\omega L)I_3&=E,\\ -(R_1+\mathrm{j}\omega M)I_1+(R_2+\mathrm{j}\omega L)I_2+(R_1+R_2+2\mathrm{j}\omega L)I_3&=0. \end{align*}

(3) 特定比率での中央枝の電流

I3=0I_3=0。

電気回路 問題2 — 四端子回路:T形とπ形の逆算

直列・並列素子の基本F行列を接続順に掛け、T形とπ形の抵抗を逆算する。使わなかった第4成分と行列式で、値と端子の向きを確かめる。

四端子回路:T形とπ形の逆算の途中式・最終答をPDFで見る

電気回路 問題3 — RLC放電:符号と二つの初期条件

放電方向の電流と上側極板の電荷微分は逆符号になる。電荷とコイル電流の初期値から二つの減衰係数を決め、初期エネルギーと抵抗損失を比較する。

RLC放電:符号と二つの初期条件の途中式・最終答をPDFで見る

電子回路 問題1 — ダーリントン:電流増幅と出力抵抗

ダーリントンの中間節点では第一素子のエミッタ電流が第二素子のベースへ入る。出力抵抗は信号入力を零にした試験電源法で求め、負荷電圧と負荷電流の比とは区別する。

ダーリントン:電流増幅と出力抵抗の途中式・最終答をPDFで見る

電子回路 問題2 — 月の判定:不使用符号と最小積和式

月の大小の表では、実在しない符号だけをドントケアにする。8未満と8以上で奇偶の規則が切り替わることを、二つのカルノー群と回路の入力へ対応させる。

月の判定:不使用符号と最小積和式の途中式・最終答をPDFで見る

専門科目(電気電子工学・共創情報学I系)の解答・解説PDF

2025〜2026年度・4回 · ¥2,580

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年度別の解答例(4年度)

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  • 2025年度 第1次募集(このページ・解説11項目)

    微積分:成分演算と対称領域 / 常微分方程式:積分因子と解の区間 / 特異行列:行列式と固有空間

2025年度 第1次募集の出題内容

解説11項目

この11問の分野は微分積分・解析2問・線形代数1問・電磁気学・回路1問・微分方程式1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
工業数学 問題1微分積分・解析成分演算と対称領域—あり
工業数学 問題2微分方程式積分因子と解の区間—あり
工業数学 問題3線形代数行列式と固有空間—あり
工業数学 問題4微分積分・解析三角波の偶対称性—あり
電磁気学 問題1境界条件と自己場の平均—あり
電磁気学 問題2二導線が作る磁束—あり
電気回路 問題1等価化と閉路電流—あり
電気回路 問題2電磁気学・回路T形とπ形の逆算—あり
電気回路 問題3—RLC放電:符号と二つの初期条件—あり
電子回路 問題1電流増幅と出力抵抗—あり
電子回路 問題2—月の判定:不使用符号と最小積和式—あり

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