京都大学 院試 過去問 解答例
京大 情報学研究科 システム科学コース 2022年度 院試 解答例・解説
京都大学 情報学研究科 システム科学コース 2022年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針・部分点の置き所を解説。全13問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。
最終更新:
設問ごとの解法方針・部分点の置き所を無料で公開しています。
完全な途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。
第1問 — 数学I・Jacobi法
反復法は誤差伝播を見る
反復の収束性は の で決まる。固有値が異なるため,固有値の絶対値がすべて 未満であることが必要十分になる。
第2問 — 数学I・非負対称確率行列
最大ノルムで押さえる
非負かつ行和1の行列は最大ノルムを増やさない。この性質だけで固有値の絶対値上界が出る。
第3問 — 数学II・極限と積分
端点と無限遠を分ける
の有界性は,無限遠では極限から,中央の有界区間では単調性から押さえる。
第4問 — 数学II・楕円体
楕円体を単位球へ移す
座標を半径で割ると単位球上の最適化になる。対称性とCauchy--Schwarzで計算が整理できる。
第5問 — 論理回路
順序回路は両立集合で縮約する
出力が矛盾する状態対を除き,遷移先も両立するかを閉包的に確認する。極大両立集合を新状態にすると4状態まで減らせる。
第6問 — 工業数学1・複素関数
係数の根判定
はStirlingの公式により根の極限が になる。
第7問 — 工業数学2・内積とCauchy評価
実部は平面の内積
は複素平面を と見たときの内積である。
第8問 — 基本ソフトウェア1・Shell sort
ギャップ付き挿入ソート
コードはShell sortである。通常の挿入ソートを,離れた要素どうしの部分列に対して先に行う。
第9問 — 基本ソフトウェア2・スケジューリング
表はタイムスライス後に更新する
各時刻で最小の を持つプロセスを1スライス実行し,その後に を更新する。
第10問 — 確率統計1・正規母平均の検定
正規化して標準正規へ戻す
既知分散の正規標本平均なので,すべて標準正規分布の上側確率で書ける。
第11問 — 確率統計2・同時分布と混合正規
混合正規のスコアは事後重みで書ける
は観測 が平均 側の成分から来た事後確率である。尤度方程式は重み付き平均の固定点になる。
第12問 — 制御工学1・線形化とフィードバック安定性
平衡点での傾きがゼロ
の微分は であり, では になる。そのため線形化では復元項が消える。
第13問 — 制御工学2・位相進み補償
最大位相進みを交差周波数へ置く
位相を最も稼げる周波数 を指定された交差周波数に合わせ,ゲインは で合わせる。