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京都大学 院試 過去問 解答例

京大 情報学研究科 知能情報学コース 2023年度 院試 解答例・解説

京都大学 情報学研究科 知能情報学コース 2023年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針・部分点の置き所を解説。全10問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。

最終更新:

設問ごとの解法方針・部分点の置き所を無料で公開しています。

完全な途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。

1 — F1-1 線形代数

射影として見る

後半の BB は抽象的な行列計算ではなく,直和分解に沿った射影である。射影では「一度取り出した成分をもう一度取り出しても変わらない」ため,B2=BB^2=B が自然に出る。相似標準形も,W1W_1 の基底を先に,W2W_2 の基底を後に並べればただちに得られる。

完全な解答(途中式・最終答)はPDFに収録

2 — F1-2 微分積分

不等式の扱い

log(1+x)\log(1+x) の評価は,微分して単調性を見る方法と,積分表示 log(1+x)=0x11+tdt \log(1+x)=\int_0^x\frac{1}{1+t}\,dt を使う方法が安定している。上界との差が 0xt3/(1+t)dt\int_0^x t^3/(1+t)\,dt になる形まで変形できれば,符号判定で迷わない。

完全な解答(途中式・最終答)はPDFに収録

3 — F2-1 アルゴリズムとデータ構造

降順入力でも速くならない理由

降順配列はヒープ構築だけを見ると有利である。しかしヒープソート全体では,最大値を末尾へ送った直後に根へ小さい値が来る。そこから下へ落とす処理が各段階で起こるため,支配項は取り出し部分の O(nlogn)O(n\log n) のままである。

完全な解答(途中式・最終答)はPDFに収録

4 — F2-2 アルゴリズムとデータ構造

4葉木はトポロジーを先に固定する

4葉の根なし二分木は,どの2葉が同じ内部頂点側に付くかで3通りに尽きる。各トポロジーごとに枝長の一次方程式を立て,負の枝長や矛盾が出るものを捨てれば,重複なく列挙できる。

完全な解答(途中式・最終答)はPDFに収録

5 — S-1 認知神経科学・知覚認知心理学

共通点と相違点を両方書く

用語説明では,一方ずつ定義するだけだと比較問題への答えとして弱い。各ペアについて「同じ大分類に属する理由」と「何が違うか」を明示すると,採点者が比較軸を確認しやすい答案になる。

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6 — S-2 統計学

Fisherの正確検定

周辺度数を固定すると自由に動くのは薬A群の「効果あり」人数 aa だけである。各表の確率を超幾何分布で並べ,観察表以下の確率を合計する,という順序で書くと両側 pp 値の定義に沿った答案になる。

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7 — S-3 パターン認識と機械学習

分散比の見方

クラス内平方和 WW は同じクラスに入れた点のまとまりを表し,クラス間平方和 BB はクラス中心の離れ具合を表す。全体の散らばりが同じなら,WW が小さく BB が大きい分類ほど分離がよい。

完全な解答(途中式・最終答)はPDFに収録

8 — S-4 情報理論

容量は出力エントロピー最大化

今回の通信路では,各入力行のエントロピーが等しい。したがって I(X;Y)=H(Y)H(YX)I(X;Y)=H(Y)-H(Y\mid X) の最大化は,実質的に出力分布のエントロピー最大化になる。対称な行列では一様入力をまず試すのが最短である。

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9 — S-5 信号処理

DFT高速化の基本

実数列のDFTには共役対称性がある。2本の実数列を1本の複素列に詰める方法も,偶奇分解で 2N2N 点DFTを作る方法も,この対称性と W2N2kr=WNkrW_{2N}^{2kr}=W_N^{kr} を使っている。

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10 — S-6 形式言語理論・計算理論・離散数学

閉包性の証明

閉包性は「新しい開始記号を1つ足す」構成で示すのが基本である。一方,非閉包性は既知の非文脈自由言語 akbkcka^kb^kc^k に帰着する。今回の補集合と差は,この2つの型を組み合わせる問題である。

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