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静岡大数学の院試対策|180分4問必答・英語証明と過去問

静岡大学院の数学は2027年度一般入試で180分・4問必答、専門100点と口述200点。外部英語スコアは不要でも英文証明が必要です。2023〜2025年度6実施回24問の論点、英語答案の例、演習方法と公式問題を整理します。

最終更新: 2026/10/16

静岡大学大学院・総合科学技術研究科理学専攻の数学コースは、2027年度一般入試で180分・4問必答、専門100点と口述200点です。外部英語スコアは不要ですが、英語で証明を書く問題があります。筆記の各分野を解くことと、数学の説明を文章・口頭で組み立てることを両方準備します。

E・1・2・3をすべて解答する

2027年度の募集要項は、微分積分・線形代数・位相等から4問、うち1問は基本的な数学を英語で理解し英語で解答する試験としています。専門は2026年8月27日9時30分〜12時30分の180分でした。現在の2026年度一般入試の公式問題も、表紙でE・1・2・3すべてへの解答を指示しています。

位相などの苦手分野を選択しない方式ではありません。演習でも4問すべてを読んで、どの小問まで解けるかを確かめます。解答用紙は問題ごとに分け、問題番号を書く指定もあります。出願日程と冬の2次募集の実施条件は静岡大学院の日程・英語要件で説明しています。

2023〜2025年度、6実施回24問の主な論点

下表は解説を収録している6実施回の論点を整理したものです。年度は問題表紙に記載された入学年度です。各回とも英語証明・解析・線形代数・位相の4問があります。将来の出題をこの表の範囲に限定するものではありません。

実施回主な論点解いた後の確認
2025年度一般数列による連続性、項別微分、座標変換・極座標積分、冪零行列とJordan鎖、近傍・閉包・全単射。項別微分の仮定、鎖をなすベクトルの独立性、閉包の包含方向を説明できるか。
2025年度2次右微分、Thomae型関数、領域変換、annihilator、連結性、閉包、一点付加。微分可能性と連続性、消去空間の定義、連結性に使う空間・集合の条件を区別できるか。
2024年度一般Cauchy列、陰関数と極値、Rayleigh商・固有ベクトル、部分空間位相・基本開集合、連続写像と開写像。極値の候補と実際の極値を区別し、連続性と開写像性でどの仮定を使ったか示せるか。
2024年度2次冪級数の端点、極値・領域変換、線形写像の空間と基底、半開区間から円周への連続全単射。端点の収束を別に調べ、連続全単射が同相になる追加条件を説明できるか。
2023年度一般写像の合成、部分列条件、一様連続、三角形の面積最大化、左逆行列、生成系、積空間。行列の大きさと写像の向き、最大値の境界候補、開被覆の使い方を確認できるか。
2023年度2次連続写像、Cesàro平均、一様収束、極値、固有多項式・三角化、部分空間・商空間・非T1性。一様評価の範囲、商写像の定義、代表元を変えても結論が同じことを示せるか。

英語証明は、仮定と結論の間を文章でつなぐ

例えば2025年度一般入試のEでは、実数列の積の極限を英語で証明します。anが0、bnが1へ収束する場合に、anbnが0へ収束することを示す問題です。論理記号を使わない指定なので、量化や条件は英文で表します。次はその解答例です。

Let epsilon be a positive real number. Since an converges to zero, there is an integer N1 such that |an| < epsilon / 2 whenever n is at least N1. Since bn converges to one, there is an integer N2 such that |bn − 1| < 1 whenever n is at least N2.

For n at least the larger of N1 and N2, the triangle inequality gives |bn| ≤ |bn − 1| + 1 < 2. Therefore |anbn| < (epsilon / 2) · 2 = epsilon. This proves that anbn converges to zero.

この証明では、bnの絶対値を2未満に抑える番号と、anの絶対値をepsilon / 2未満にする番号を別々に取り、大きい方以降で両方を使っています。「それぞれ収束するから積も収束する」とだけ書くより、必要な評価と番号の選び方が明確になります。復習では、英文を覚える前にこの2段階を日本語で説明してください。

集合・位相の英語証明では、対象の集合がどの空間で開いているのか、像と逆像のどちらを使うのかを明示します。たとえば連続写像の定義が保証するのは開集合の逆像の開性です。像の開性まで同じ理由で結論づけることはできません。

180分で4問に答案を書き、終了後に口頭で説明する

次は演習用の配分例です。大学が示した大問別配点や推奨時間ではありません。苦手分野やその回の小問数に合わせて調整します。

  1. 最初の10分:E・1・2・3の全問を読み、使用する定義・定理と着手順を確認する。英語や位相を最初から除外しない。
  2. 次の150分:4問の答案を書く。途中で止まった小問は記録して移り、未着手の問題を残さないよう時間を配分する。
  3. 最後の20分:式の代入、積分範囲、境界の場合、定理の仮定、写像の定義域・値域を確認する。英語の結論が設問の主張に対応しているか読み直す。

終了後は、解けなかった原因を「定義を知らない」「定理を使う条件が不明」「計算で止まった」「説明が書けない」に分けます。例えば閉包の包含方向で止まったなら、使う閉包の定義に戻り、両側の元を取る順序を紙に書きます。参考書の章を漫然と読み直すより、止まった一歩を説明してから同じ問題を解き直すと、復習対象を絞れます。

口述200点の準備

数学コースの口述試験は、専門的な知識と論理的な思考力・表現力、研究への意欲等を評価します。解いた問題から1つ選び、定理の仮定、結論、証明の順序を声に出して説明します。仮定を外したときの反例、自分の卒業研究や関心との関係も整理します。これは練習方法の提案で、大学が公表した過去の質問集ではありません。

公式過去問と販売中の解説は収録範囲が異なる

理学専攻の公式過去問一覧は2024〜2026年度の一般入試・2次募集の問題を掲載しています。正解解答例と口述試験の設問は公開されていません。問題を入手したうえで、自分の答案と解説を照合します。

数学の解答解説・見本の収録は、表の6実施回と2026年度2次募集を合わせた7実施回です。2026年度一般の解説は含みません。2次募集の過去問が存在しても次の2次募集が実施されるとは限らないため、受験予定の年度・方式は最新の募集状況も確認してください。

途中式と最終答まで読める解説

問題本文は含みません。公式の問題冊子と併用してください。

数学の収録解説の分野(2023〜2026年度・28項目)

院試hubの収録解説7実施回・28項目の見出しを分野別に数えたものです。設問を分割した項目や、公開資料の制約を説明する項目を含むため、公式問題の大問数や完成答案数とは一致しません。微分積分・解析が8項目(全体の29%)で最多。微分積分・解析・線形代数は7実施回すべてに出ています。

分野項目数全項目に占める割合直近の連続出題最後に出た回
微分積分・解析829%7回連続2026年度(2026年1月実施)
線形代数725%7回連続2026年度(2026年1月実施)
621%—2025年第2回募集
英語621%—2025年第2回募集

このほか1項目だけ収録した分野は 位相・幾何 です。

収録年度と解説項目数

静岡大 数学の解答で立てた注意点(121件)

院試hubの解説で、その設問だけに立てた小見出しです(「方針」「検算」のような全問共通の 見出しは除いています)。新しい実施回から並べています。

微分積分・解析40件

  • 2026年度(2026年1月実施) 第1問 写像の単射・全射と、連続写像による収束列論理記号を使わない書き方 / 証明の骨格 / 逆が成り立たない例 / 英語の語彙 / δ と N の順序 / 連続性はどこで使うか / 距離空間では逆も成り立つ
  • 2026年度(2026年1月実施) 第2問 連立漸化式・交代級数・2変数の極値・重積分単調性による別解 / 単調性が最初から成り立たないこと / 条件収束であること / (0,0) が極値でないことの直接確認 / 停留点を求めるときの注意 / 最小値ではないこと / 平行移動による別解と検算 / θ の範囲の決め方 / ウォリスの公式を使わない場合
  • 2025年第1回募集 第2問 解析(1) 反対方向の作り方 / (1) の答案チェック / (2) 項別微分で見るべき二つの級数 / (2) 導関数評価の中身 / (2) 定理の使い方 / (3) 特性方向 / (3) 座標変換の確認 / (3) 符号ミスへの注意 / (4) 発散点の位置 / (4) 極座標の係数確認 / (4) 境界ケースと検算
  • 2025年第2回募集 第2問 解析(1) 右微分は特別な近づき方にも効く / (2) Thomae 型関数の標準評価 / (3) ブロック三角行列 / (4) 領域に合わせた変数変換
  • 2023年第1回募集 第2問 解析部分列条件の使い方 / 半直線上の一様連続 / 内接三角形の面積表示 / 三角形最大化の落とし穴 / 積分領域の読み替え
  • 2023年第2回募集 第2問 解析(1) 差分から数列本体を見る / (2) 一様収束と一様連続 / (3) 極値判定と大域的な確認 / (4) 領域変換

線形代数30件

  • 2026年度(2026年1月実施) 第3問 計量ベクトル空間と直交行列どこまで一般化できるか / 証明の2段階 / f は自動的に全単射になる / 行列式を使わない別解 / 左逆と両側逆 / P {}^tP=E も従うこと / 答案の書く順序 / 最初に書くべき等式 / 基本ベクトルを代入する技法 / 設問2 との関係 / 固有多項式を速く出す / この行列の構造 / 重複固有値の扱い
  • 2025年第1回募集 第3問(1) 計算の見通し / (2) 基底への作用で示す利点 / (3) 最小性の使いどころ / 答案で落としやすい点
  • 2025年第2回募集 第3問annihilator の向き / 和と共通部分が入れ替わる理由 / 二重 annihilator と有限次元性
  • 2024年第1回募集 第3問答案上の注意
  • 2024年第2回募集 第3問答案上の注意
  • 2023年第1回募集 第3問左逆行列が意味すること / 合成の順序を取り違えない / 生成系は前へ,一次独立系は後ろへ運ぶ / 正方行列で単射と全射が一致する理由
  • 2025年第1回募集 第4問 位相近傍条件の読み替え / 閉包の包含の向き / 全単射であることの使い方 / よくある誤り
  • 2025年第2回募集 第4問 位相(1) 連結性は逆像で証明する / (2) 連続全単射でも連結性は反映しない / (3) 閉包と一点付加 / (4) 連結部分集合だけでは位相を復元できない / (5) なぜ追加条件で同相性が出るか
  • 2024年第1回募集 第4問 位相仮定の使い分け
  • 2024年第2回募集 第4問 位相反例の選び方
  • 2023年第1回募集 第4問 位相開被覆で証明する問題 / 距離空間での点列化 / 逆向きで必要な二つの補題 / 積空間は部分列を二段階で取る
  • 2023年第2回募集 第4問 位相部分空間としての Z と Q の違い / 連続単射が存在しない理由 / 商空間と円周 / \mathbb{R}/∼_Q が T_1 でないこと

位相・幾何17件

  • 2026年度(2026年1月実施) 第4問 半開区間を開基とする実数直線通常の位相との比較 / 開かつ閉が多いこと / 分割点の選び方 / 結論の言い換え / 1 の側の処理 / 通常の位相からの帰結としても言える / 設問5 への布石 / なぜ通常の位相と結果が変わるのか / 被覆の作り方 / 補題を書くべきか / 系として得られること / なぜこの例がうまくいくか / 左から近づく例は失敗する / 一般化 / なぜ成り立つのか / 反例の作り方 / 連続性の言い換え

英語15件

頻出論点と、同じ論点を出す他大学

院試hubが解答した大問の論点を、他大学の出題と突き合わせたものです。併願先を 探すときの重なりの実数として使えます。

論点この専攻での出題出題年度同じ論点を出す他大学全国の出題大学
二次形式3問2024京都大学・名古屋大学・九州工業大学・東京大学・九州大学16大学
固有値・固有ベクトル2問2024・2023神戸大学・京都大学・東京大学・大阪大学・名古屋大学25大学
重積分と極座標2問2025・2024神戸大学・京都大学・大阪大学・名古屋大学・電気通信大学23大学
一様収束2問2025・2023名古屋大学・京都大学・東京科学大学・東京大学・大阪公立大学14大学
線形空間・基底1問2023神戸大学・名古屋大学・東京大学・京都大学・北海道大学21大学
正定値行列1問2024名古屋大学・大阪大学・東京大学・九州工業大学・京都大学17大学
ラグランジュの未定乗数法1問2024京都大学・電気通信大学・千葉大学・東京科学大学・大阪大学12大学
直交対角化1問2024名古屋工業大学・九州大学・東京科学大学・大阪公立大学・大阪大学14大学

静岡大 公式の過去問の公開年度と公式解答例

公開されている年度
2024〜2026年度入試(各年度とも一般入試+一般入試2次募集の筆記試験(専門)を公開)
公式の解答例
解答例の掲載なし
英語の扱い
2027年度一般入試の数学は外部英語スコア不要。ただし専門4問のうち1問は英語を理解し英語で解答します。他の理学4コースは外部英語50点で、情報学とはTOEFL・IELTSの有効日付も異なります。
院試hubが最後にリンクを確認した日
2026-10-17
ページの内容
数学・物理学・化学・生物科学は2024〜2026年度、地球科学は2026年度の筆記問題をWeb公開。地球科学の2024・2025年度は理学部学務係で閲覧。正解解答例と口述設問は窓口を含め非公開です。院試Hubの数学解説は2023〜2025年度一般・2次と2026年度2次の計7実施回で、2026年度一般は未収録。2027一般の数学は180分、専門100点・口述200点です。

よくある質問

静岡大の数学の院試は何分で、何問解答しますか。

2027年度一般入試は180分です。数学の専門は4問で、公開過去問のE・1・2・3はすべて必答です。英語の問題、解析、線形代数、位相の各問題に答案を書く練習が必要です。

数学コースは英語の勉強が不要ですか。

外部英語スコアの提出は不要ですが、専門筆記4問のうち1問は英語を理解して英語で解答する指定です。過去問のEでは、論理記号を使わず命題を英語で証明するよう指示されています。

このページはどの年度の過去問を扱っていますか。

論点表は2023〜2025年度の一般入試・2次募集、計6実施回24問です。販売中の解説はこれに2026年度2次募集を加えた7実施回で、2026年度一般の解説は含みません。年度は入学年度を指します。

静岡大数学の口述試験の配点は何点ですか。

2027年度一般入試は専門筆記100点・口述200点です。数学の知識、論理的な思考力・表現力、研究への意欲や目的意識等を評価します。公式の過去問ページでは口述の設問と正解解答例は非公開です。

公式過去問と併用する解答・解説PDFを、静岡大学の研究科・科目別に掲載しています。収録年度と価格は各ページで確認できます。

静岡大学の解答PDF一覧で、静岡大学の研究科・専攻・科目をまとめて確認できます。

院試対策ガイド一覧(大学別)