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東京科学大 理学院 地球惑星科学系 院試 過去問対策|5年38問で読む専門科目
東京科学大学(旧東工大)理学院 地球惑星科学系の2021〜2025年実施問題38問の解答解説メモから、物理数学、力学、熱統計、惑星内部、地球化学、岩石鉱物、プレート・海洋循環の答案開始と失敗モードを整理します。
最終更新: 2026/10/12
この記事は、東京科学大学大学院 理学院 地球惑星科学系の過去問対策です。InshiHubで2021年実施問題から2025年実施問題まで、2025年の6問と2024〜2021年の各8問、合計38問の解答解説を作ったときに見た、問題見出し、解説の要点、検算メモ、典型ミスを、過去問演習の計画に変換する記事です。
5年分を読むと、この系の専門科目は「地球惑星科学だけを説明できればよい」試験ではありません。ルジャンドル多項式、多次元積分、中心力、抵抗付き運動、カノニカル分布、熱機関、電磁場、量子力学、同位体分析、鉱物相図、プレートの熱構造、海洋元素循環が同じ冊子に並びます。対策は、分野名の暗記ではなく、答案の最初に置く条件を分野ごとに作ることから始めるべきです。
2021〜2025年実施問題38問の地図
以下は問題本文ではなく、解答解説ファイルの見出しと解説メモから作った対策用の地図です。2025年は6問、2024〜2021年は各8問を解答制作しています。
| 実施年 | 解答制作で見た主題 | この年が準備に与える示唆 | 演習で見るべき初手 |
|---|---|---|---|
| 2025 | ルジャンドル多項式と多次元ガウス積分、中心力による捕獲断面積、抵抗を受ける斜方投射、自己重力ガス球とカノニカル分布、プレート熱構造・強度・沈み込み帯地震、親鉄元素・イオン交換・重量分析、有機地球化学分析と海洋元素循環。 | 物理数学・力学・統計力学・地球内部・地球化学が濃く混ざる。最後の総合演習に回す価値が高い。 | 演算子の固有値、衝突断面積の次元、抵抗補正の符号、有効法線応力、同位体比の意味を最初に書けるか。 |
| 2024 | 確率・ルジャンドル多項式・中心力、解析力学と電磁場、地球内部熱史と放射平衡、太陽系元素存在度と熱力学サイクル、線形微分方程式と複素積分、断熱減率と量子力学、マントル鉱物と火星内部、Al-Mg年代測定と分析統計。 | 数理物理の比重が高く、地球科学問題でも熱・元素・年代の定量説明が要求される。物理数学を避ける戦略は取りにくい。 | 正準運動量、仕事の符号、放射平衡の面積因子、アイソクロン、最小二乗の重みづけを定義から始める。 |
| 2023 | 地球内部・海洋・大気、化学分析法、線形方程式と熱方程式、剛体回転と衝撃波、化学結合、火山岩と相平衡、電磁波吸収と量子統計、ラプラス変換とChebyshev多項式。 | 定義不足で落ちる年度。海洋や大気の短答でも、物理数学や化学分析でも、観測量とモデルを分ける必要がある。 | 熱方程式の境界条件、剛体の慣性モーメント、衝撃波の保存則、相図のタイライン、ラプラス変換の初期条件項。 |
| 2022 | 化学熱力学と同位体分別、地球表層史と付加体、微分方程式と特殊関数、軌道運動とローレンツ変換、元素合成と放射壊変、相律と高圧氷、気体分子運動論と角運動量、二次形式とラプラス方程式。 | 物理・化学・地質の橋渡しを診断できる。得意分野だけでなく、どの章へ戻るべきかが見えやすい。 | 平衡定数の温度依存、付加体の形成順、特殊関数の直交性、ローレンツ変換の近似、相律の自由度。 |
| 2021 | 隕石と母天体の熱史、プレートテクトニクスと火成岩、線形代数・複素積分・確率、熱機関と重力場、階段ポテンシャルと光の経路、微分方程式とフーリエ変換、惑星大気・海洋化学、Fe-Ni相図・隕石・マントル鉱物。 | 入口年度として使いやすい。地球惑星科学の説明問題と、数学・物理の計算問題の両方で答案作法を点検できる。 | 放射年代式、アイソスタシー、複素積分の極、熱機関効率、ポテンシャル境界条件、相図のクラペイロン勾配。 |
最初の10分で見ること
38問の解答制作で一番重要だったのは、問題を「地球科学」「物理」「数学」に単純分類しないことです。たとえば2025年のプレート熱構造は地球科学ですが、熱拡散・強度・有効法線応力の符号を落とすと答案が崩れます。2024年のマントル鉱物は岩石学ですが、反応式の元素数と火星内部の密度計算を検算しないと説得力が出ません。
最初の10分では、各問について「一行目に書く定義または保存則」を決めます。ルジャンドル多項式なら微分方程式と直交性、中心力なら有効ポテンシャルと衝突径数、熱統計なら分配関数、年代測定なら親核種と娘核種、相図なら相境界とタイライン、プレート問題なら熱流量の符号と有効応力です。一行目が出ない問題は、後回しにした方が安全です。
90分単位の演習ワークフロー
1問あたりの演習は90分で切ります。最初の8分で問題の型、一行目、必要な図・保存則・単位をメモします。次の55分で答案を書き、15分で検算、残り12分で説明不足を補います。検算では、次元、極限、符号、保存量、相図の元素数、同位体比の大きさ、統計計算の規格化を確認します。
年度別には、2021と2022で基礎の穴を診断し、2023と2024で物理数学・地球化学・岩石鉱物の苦手を潰し、2025を本番前の総合演習に使います。横断演習では、物理数学だけ5年分、地球化学だけ5年分、惑星内部だけ5年分という切り方をすると、答案の初手が安定します。
優先度を下げてよいもの
研究分野紹介を広く読むこと、地球惑星科学用語を辞書的に丸暗記すること、問題本文中の数値をすべて覚えること、相図や模式図を眺めるだけの勉強は、優先度を下げて構いません。5年分で問われているのは、知らない用語を増やすことより、与えられた条件から数式・図・地球科学的解釈を組み立てる力です。
また、物理数学を完全に捨てる戦略は危険です。38問の中で、ルジャンドル多項式、複素積分、微分方程式、線形代数、確率、Chebyshev多項式が何度も出ています。得点源にしない場合でも、初手と典型的な検算だけは持っておくべきです。
東京科学大 院試 の他専攻ガイド
東京科学大(旧東工大)理学院 地球惑星科学系は、物理学系・化学系・数学系と隣接した連続体・統計問題が中心です。地球惑星科学で身につけた「保存則・連続体方程式の宣言」は、物理学の場の理論、化学の熱力学、数学の偏微分方程式でも答案の骨格として効きます。下記の同大学他専攻ガイドも合わせて読むと、東京科学大 院試 物理系全体の出題傾向が見えます。
途中式と最終答まで読める解説
このガイドで扱う解答PDF
問題本文は含みません。公式の問題冊子と併用してください。
地球惑星科学系 専門科目の収録解説の分野(2021〜2025年度・38項目)
院試hubの収録解説5実施回・38項目の見出しを分野別に数えたものです。設問を分割した項目や、公開資料の制約を説明する項目を含むため、公式問題の大問数や完成答案数とは一致しません。が18項目(全体の47%)で最多。は5実施回すべてに出ています。
| 分野 | 項目数 | 全項目に占める割合 | 直近の連続出題 | 最後に出た回 |
|---|---|---|---|---|
| 18 | 47% | 5回連続 | 2025年度 | |
| 固体地球科学 | 4 | 11% | 3回連続 | 2025年度 |
| 化学 | 3 | 8% | 1回連続 | 2025年度 |
| 鉱物・岩石 | 2 | 5% | — | 2024年度 |
| 熱・統計力学 | 2 | 5% | — | 2024年度 |
| 微分方程式 | 2 | 5% | — | 2022年度 |
| 量子力学 | 2 | 5% | — | 2024年度 |
| 力学 | 2 | 5% | — | 2024年度 |
このほか1項目だけ収録した分野は 確率・統計・線形代数・地質 です。
収録年度と解説項目数
院試hubに収録した5実施回の一覧です。1回あたりの解説見出しは6〜8項目です。2025年度以降の収録分は6項目です。
| 実施回 | 解説項目数 | 公開範囲 |
|---|---|---|
| 2025年度 | 6 | 第1問の途中式・最終答 |
| 2024年度 | 8 | 解法方針まで公開 |
| 2023年度 | 8 | 第3問の途中式・最終答 |
| 2022年度 | 8 | 第1問の途中式・最終答 |
| 2021年度 | 8 | 第1問の途中式・最終答 |
東京科学大 地球惑星科学系 専門科目の解答で立てた注意点(83件)
院試hubの解説で、その設問だけに立てた小見出しです(「方針」「検算」のような全問共通の 見出しは除いています)。新しい実施回から並べています。
- 2025年度 第1問 ルジャンドル多項式と多次元ガウス積分途中式の要点 / 多次元積分の考え方
- 2025年度 第2問 中心力による捕獲断面積と抵抗を受ける斜方投射符号の確認 / マクスウェル平均 / 斜方投射の途中式 / 弱抵抗近似に関する注意
- 2025年度 第3問 自己重力ガス球とカノニカル分布安定性の見方 / 統計力学のポイント
- 2024年度 第5問 線形微分方程式と複素積分線形系の見方 / ヌルクラインの意味 / 複素積分の符号 / 主値積分が出る理由
- 2024年度 第8問 Al-Mg年代測定と分析統計アイソクロンの読み方 / 年代計算の検算 / 精度と正確度 / 最小二乗法の注意
- 2023年度 第3問 線形方程式と熱方程式主要式
固体地球科学11件
- 2025年度 第4問 プレートの熱構造・強度・沈み込み帯地震単位の注意 / 強度計算の検算 / 相図読解のポイント
- 2024年度 第3問 地球内部熱史と放射平衡短答問題での書き方 / 熱流量の符号 / 3-4-3の検算 / 放射平衡温度の典型ミス
- 2023年度 第1問 地球内部・海洋・大気検算と注意点
- 2021年度 第2問 プレートテクトニクスと火成岩アイソスタシーの検算 / 島弧断面の書き方 / 花崗岩質岩石の判定
化学8件
- 2025年度 第5問 親鉄元素・イオン交換・重量分析Ni 分配の検算 / イオン交換の注意点 / 重量分析のポイント / 酸塩基計算の注意
- 2025年度 第6問 有機地球化学分析と海洋元素循環有機化学の注意 / 定量計算の検算 / 同位体の解釈 / 海洋循環の答案ポイント
鉱物・岩石8件
- 2024年度 第7問 マントル鉱物と火星内部分類名の対応 / 反応式の検算 / ノルムとモード / 火星内部計算の注意
- 2021年度 第8問 Fe--Ni 相図・隕石・マントル鉱物相図の注意点 / 隕鉄組織のポイント / 密度計算の検算 / クラペイロン勾配の書き方
熱・統計力学7件
- 2024年度 第4問 太陽系元素存在度と熱力学サイクル暗線の説明で必要な要素 / バルマー系列の範囲 / 仕事の符号 / 断熱条件の使い方
- 2022年度 第1問 化学熱力学と同位体分別平衡定数の検算 / 温度計算での典型ミス / 同位体分別の意味
力学6件
- 2024年度 第2問 解析力学と電磁場円錐上の運動の注意 / ポテンシャルの符号 / 摂動計算のポイント / 帯電板の磁場の符号
- 2023年度 第4問 剛体回転と衝撃波主要式 / 検算と注意点
量子力学5件
- 2024年度 第6問 断熱減率と量子力学の基礎断熱減率の導出 / 数値確認 / 演算子の符号 / 水素原子半径の一致
- 2023年度 第7問 電磁波吸収と量子統計主要式
確率・統計3件
- 2024年度 第1問 確率・ルジャンドル多項式・中心力確率計算の検算 / ルジャンドル多項式で見るべき点 / 保存ベクトルの意味
地質2件
- 2023年度 第6問 火山岩と相平衡主要式 / 検算と注意点
微分方程式2件
- 2021年度 第6問 微分方程式とフーリエ変換複素積分の注意点 / ベッセル関数の使い方
線形代数1件
- 2021年度 第3問 線形代数・複素積分・確率複素積分の注意点
頻出論点と、同じ論点を出す他大学
院試hubが解答した大問の論点を、他大学の出題と突き合わせたものです。併願先を 探すときの重なりの実数として使えます。
| 論点 | この専攻での出題 | 出題年度 | 同じ論点を出す他大学 | 全国の出題大学 |
|---|---|---|---|---|
| 固有値・固有ベクトル | 7問 | 2025・2024・2023・2022・2021 | 神戸大学・京都大学・東京大学・大阪大学・名古屋大学 | 25大学 |
| 重積分と極座標 | 2問 | 2023・2021 | 神戸大学・京都大学・大阪大学・名古屋大学・電気通信大学 | 23大学 |
| 調和振動子 | 2問 | 2024・2023 | 名古屋大学・北海道大学・電気通信大学・広島大学・九州大学 | 16大学 |
| 分配関数 | 2問 | 2025・2023 | 東京大学・名古屋大学・北海道大学・筑波大学・九州大学 | 16大学 |
| ラグランジアン | 2問 | 2024・2023 | 名古屋大学・北海道大学・京都大学・広島大学・筑波大学 | 13大学 |
| 電磁波 | 2問 | 2024・2023 | 北海道大学・筑波大学・九州大学・東京大学・名古屋大学 | 15大学 |
| 波動関数 | 2問 | 2024・2021 | 名古屋大学・東京都立大学・北海道大学・東北大学・大阪大学 | 15大学 |
| 留数定理 | 1問 | 2021 | 東京大学・北海道大学・名古屋大学・筑波大学・大阪公立大学 | 18大学 |
| 剛体の回転運動 | 1問 | 2023 | 北海道大学・京都大学・広島大学・九州工業大学・筑波大学 | 16大学 |
| フーリエ変換 | 1問 | 2021 | 京都大学・東京大学・名古屋工業大学・筑波大学・名古屋大学 | 14大学 |
東京科学大 公式の過去問の公開年度と公式解答例
- 公式の過去問ページ
- 全学院共通(理学院・工学院・物質理工学院・情報理工学院 ほか)
- 公開されている年度
- 主に2021〜2025年実施(数学系は2020〜2024年実施)
- 公式の解答例
- 解答例の掲載なし
- 英語の扱い
- 2027年4月・2026年9月入学の理工学系修士は、数学系を除きTOEIC L&R・TOEFL iBT・Home Editionの外部スコアを使用。数学系は独自英語筆答が必須で、外部スコアによる免除はありません。提出期限は系別です。
- 院試hubが最後にリンクを確認した日
- 2026-10-16
- ページの内容
- 学院・系単位で問題と出題の意図を配布。出題の意図は解答例とは異なります。数理・計算科学系の「2024年から英文出題なし」は専門問題の言語の案内で、英語外部スコアが不要という意味ではありません。物理学系は2020年に代替口述試験を実施したため問題掲載なし。著作権による非公開箇所があります。
よくある質問
2025年だけ問題数が違うのはなぜですか。
解答解説制作では2025年実施問題を6問、2024〜2021年実施問題を各8問として収録しています。公式ページにも2025年実施問題と2025年出題の意図、2024〜2021年実施問題が掲載されていることを2026年5月25日に確認しました。
最初に固めるべき分野はどこですか。
短期なら、物理数学のルジャンドル多項式・特殊関数・線形代数、力学の中心力・抵抗・剛体、熱統計のカノニカル分布・熱機関、地球化学の同位体・重量分析、惑星内部の相図とプレート熱構造を優先します。
地球惑星科学の知識だけで対応できますか。
難しいです。5年分を見ると、物理数学、解析力学、電磁気、量子・統計、化学熱力学が毎年混ざります。地球惑星科学の説明力に加えて、数式を条件から立てる練習が必要です。
東京科学大学の解答PDF
公式過去問と併用する解答・解説PDFを、東京科学大学の研究科・科目別に掲載しています。収録年度と価格は各ページで確認できます。
- 東京科学大学 理学院 化学系 化学系 専門科目の解答PDF(収録5年分)
- 東京科学大学 理学院 数学系 数学コース 修士課程 数学の解答PDF(収録6年分)
- 東京科学大学 理学院 物理学系 物理学コース 物理の解答PDF(収録5年分)
- 東京科学大学 工学院 システム制御系 システム制御系 数学の解答PDF(収録7実施回分)
- 東京科学大学 工学院 情報通信系 情報通信の解答PDF(収録5年分)
- 東京科学大学 工学院 機械系 機械系 専門科目の解答PDF(収録5年分)
- 東京科学大学 工学院 電気電子系 電気電子系 専門科目の解答PDF(収録6年分)
- 東京科学大学 情報理工学院 情報工学系 専門科目(情報工学)の解答PDF(収録5年分)
- 東京科学大学 情報理工学院 数理・計算科学系 専門科目(数理・計算科学)の解答PDF(収録5年分)
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