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東京科学大学 情報理工学院 数理・計算科学系 院試 過去問対策|2022-2026の60問
東京科学大学(旧東工大)情報理工学院 数理・計算科学系の院試 過去問対策。2022〜2026年実施60問のオリジナル解答制作から、線形代数・解析・代数・位相・最適化・確率統計・形式言語・アルゴリズムの選択順、答案開始テンプレート、失敗モードを整理します。
最終更新: 2026-05-24
公式過去問PDFと併用する、院試hub(東大大学院出身者が運営する解答制作チーム)独自の解答・解説PDF。問題本文は含みません。
このガイドは、東京科学大学 情報理工学院 数理・計算科学系のB日程筆答試験について、InshiHubで作成した2022〜2026年実施分の5年、各年12問、合計60問の解答TeX、source notes、公式過去問ページを確認して書いています。募集要項の要約ではありません。実際に答案を書くときに、数学側と計算機科学側をどう配分し、どの設問から読み、どの一行を書き落とすと危ないかを整理する記事です。
5年分を見ると、この試験は「数学が得意なら数学だけで押し切る」「プログラミング経験があるから計算機科学だけで取る」という作戦が取りにくい構成です。毎年、線形代数・解析・代数/位相/偏微分方程式、線形計画・確率統計、形式言語・アルゴリズム・計算機システムが並びます。対策の本体は、広く浅く読むことではなく、210分で確実に選ぶ問題群を先に決めることです。
この分析で見た材料
| 材料 | 確認範囲 | 記事での使い方 |
|---|---|---|
| ローカル解答TeX | 2022、2023、2024、2025、2026年実施分。各年12問、合計60問のproblem*.tex見出しと解説中のInshiHubPoint。 | 問題本文は転載せず、解答開始に必要だった定義、典型ミス、選択判断、分野横断の反復パターンを抽出する。 |
| source notes | 各年度の公式PDF保存URL、2026-05-17補完のSHA/pdfinfo/OCR/page-images、公式PDFページ数。 | 2026:15p、2025:16p、2024:29p、2023:25p、2022:27pという原資料の重さと、問題文非転載方針を確認する。 |
| 公式情報 | 東京科学大学の大学院過去問ページと、2027年4月入学・2026年9月入学の理工学系募集要項を2026-05-24に確認。 | 過去問PDFの所在、私的利用以外の転載禁止、B日程筆答試験が数学・計算機科学の複数問題から数問選択であることを検証する。 |
2022〜2026年60問の年度別テーママップ
各年の12問は、ほぼ同じ棚に問題が並びます。ただし、何が難しいかは年度ごとに違います。下の表では、問題本文ではなく解答ファイルの見出しから、準備方針に直結するテーマだけを整理します。
| 実施年 | 見えた問題の並び | 解答制作で重かった論点 | 準備への示唆 |
|---|---|---|---|
| 2026 | 対称行列のべき、級数と積分判定、ソート追跡、群と剰余類、位相の反例、優収束、線形計画と双対、確率母関数、正規母集団の検定、正規言語、繰り返し二乗法、浮動小数点表現。 | 境界例の判定、反例構成、双対の符号、P値、DFA/ポンピング補題、丸め誤差と加算順序。 | 直近年度は「定義を短く正確に書けるか」の確認に使う。線形代数と確率統計を取る人も、形式言語かアルゴリズムを1問確保したい。 |
| 2025 | 核と固有値、三次曲線と極値、論理和標準形、複素数体の環表示、Diniの定理、減衰波動方程式、線形計画法、幾何分布と指数分布、対数正規分布、有限オートマトン、フィボナッチ計算量、OSとスケジューリング。 | 核と直交補空間、領域の極値判定、標準形の制約、商環、開被覆、エネルギー法、相補性、ランダム和、スケジューリングの時系列。 | 数学側の論証と計算機側の用語問題が混ざる年度。用語だけで答えず、式・条件・反例を添える練習をする。 |
| 2024 | 固有分解と階数、変数変換と広義積分、決定可能性と還元、アフィン変換群、非可算離散空間、熱方程式、最適解集合、Chernoff評価、指数分布の最尤推定、文脈自由言語、リスト処理と再帰、キャッシュと実行時間。 | 非零固有値の数、変数変換後の領域、還元の向き、半直積、非可算性、一様減衰、端点のない最適解、母関数/指数評価、キャッシュミス時間。 | 計算だけでは通りにくい年度。証明問題では「どの定理の仮定を使ったか」を一行で書く訓練が必要。 |
| 2023 | 冪零行列、Simpson公式、漸近記法、対称群、閉包、熱核、分数ナップサック、一様分布と無限積、ベータ型分布の最尤推定、反転と言語複製、二進GCD型アルゴリズム、比率付き乱数生成。 | 冪零性、補助関数、O記法の同時成立、サイクル型、閉包と閉球、熱核の微分、貪欲解と双対、無限積、対数尤度、文字列操作。 | 問題を見た瞬間の分類が重要。アルゴリズム・言語・最適化を選ぶなら、正しさの証明を口頭説明ではなく答案用の短文にする。 |
| 2022 | 交代行列、偏微分の恒等式、充足可能性、一般線形群、ハウスドルフ性と商空間、積分作用素と縮小写像、線形計画、全変動距離、二次指数型分布の最尤推定、正則言語、S式とリスト処理、直接写像キャッシュ。 | 像の次元、対数微分、補助変数、核の正規性、商位相、縮小写像、同次制約、全変動距離、正規化定数、言語の非正則性、リスト連結コスト、空間的局所性。 | 標準型の入口年度。2022で12問を一度全部読み、どの棚が自分の主力になるかを決めると以後の年度演習が速い。 |
本番での問題選択
2027年度募集要項では、B日程筆答試験は9:00〜12:30の210分で、数学・計算機科学に関する複数問題から数問を選択解答する形式として案内されています。したがって、過去問演習では「何問解けたか」だけでなく、最初の25分でどの問題を捨てたかを記録してください。
| 判断 | 候補問題 | 最初の読み方 | 撤退条件 |
|---|---|---|---|
| 先に見る | 線形代数、微積分・実解析、確率統計、線形計画、形式言語、基本アルゴリズム | 定義、標準形、境界条件、分布、計算量、DFA/CFGの構成対象を一行で置けるかを見る。 | 一行目に何を書くか決まらない、または小問の前提を読み違えそうなら後回しにする。 |
| 得意なら取る | 代数、位相、偏微分方程式、最尤推定、キャッシュ/OS | 定理名ではなく仮定と結論を書けるか、計算機システムなら時系列やメモリアクセスを表にできるかを見る。 | 商空間、非可算性、還元の向き、キャッシュミスの支配項などを説明できない場合は深追いしない。 |
| 最後に回す | 反例構成、抽象代数の構造決定、PDEの収束証明、複雑な確率分布変換 | 短い反例、固有関数展開、対数尤度、母関数など、決定打が見えるかだけ確認する。 | 答案が「それっぽい説明」になりそうなら避ける。部分点狙いでも定義が曖昧だと伸びない。 |
分野別の答案開始テンプレートと失敗モード
線形代数・微積分・実解析
答案開始は「標準形へ落とす」ことです。対称行列なら「直交行列で対角化し、固有値ごとに関数を作用させる」と始める。核と固有値なら「まず核を求め、直交補空間に制限して低次元化する」と書く。級数・積分判定や優収束では、使う定理の仮定、支配関数、境界点を先に宣言します。
失敗モードは、対称性を式の不変性で確認せず見た目で処理すること、変数変換後の領域を書かないこと、支配収束定理を「収束するから使える」と逆向きに使うことです。2024の広義積分、2025の三次曲線、2026の級数は、最終計算より前の条件整理で差がつきます。
代数・位相・偏微分方程式
代数は「対象、準同型、核、商で何が残るか」を先に置きます。2022の一般線形群、2023の対称群、2024のアフィン変換群、2025の商環、2026の剰余類はいずれも、計算を始める前に構造を見せる答案が強いです。位相は、閉包・ハウスドルフ・非可算性・Diniの定理のどれも、定理の仮定を省くと一気に弱くなります。
PDE系は、熱核・熱方程式・減衰波動・優収束の形で繰り返し出ています。開始行は「基本解またはエネルギーを定義し、境界項が消える理由を確認する」です。失敗モードは、境界条件を式に入れずに固有関数展開を進めること、閉包と閉球を同一視すること、商位相で「像だから開」と書くことです。
最適化・確率統計
線形計画は「主問題の不等式向きと変数符号をそろえ、双対を書いてから相補性を見る」のが開始テンプレートです。2022、2024、2025、2026で線形計画が繰り返し現れ、同次制約、端点がない最適解、相補性、双対の符号が答案の確認点になっています。
確率統計は、分布名よりも生成関数・対数尤度・標準誤差を置く一行が重要です。2022の二次指数型分布、2023のベータ型分布、2024の指数分布、2025の対数正規分布、2026の正規母集団検定は、どれも「正規化定数」「対数を取る」「母関数に代入する」「標準誤差を書く」を怠ると崩れます。
形式言語・アルゴリズム・計算機システム
形式言語は「構成するオートマトン/文法、または非正則性を示す文字列族を先に決める」のが出発点です。2022の正則言語、2024の文脈自由言語、2025・2026の有限オートマトン/ポンピング補題では、閉包性と反例の向きを間違えないことが最優先です。
アルゴリズムとシステムは、説明問題に見えても表を作ると強いです。ソートの実行追跡、フィボナッチ計算量、繰り返し二乗法、キャッシュ、浮動小数点、OSスケジューリングは、呼び出し木、アクセス列、丸め方向、CPU/I/Oの時系列を表にしてから文章化してください。失敗モードは、キャッシュミス時間をクロック周波数で縮むものとして扱うこと、非プリエンプティブの待ち時間をCPUだけで追うこと、加算順序による丸め差を「誤差」とだけ書くことです。
参考書は章単位で戻る
- 線形代数は、固有値・対角化・正規直交基底・二次形式の章に戻る。数値計算より、核と像、直交補空間で次元を落とす答案を練習する。
- 解析は、広義積分、級数判定、一様収束、優収束定理、偏微分方程式の基本解とエネルギー法を章ごとに確認する。定理名だけでなく仮定を一行で書く。
- 代数・位相は、群準同型定理、商環、正規部分群、商位相、コンパクト性、ハウスドルフ性、Diniの定理を戻り先にする。反例を一つずつ作る演習が有効。
- 最適化は、線形計画の標準形、双対、相補性、端点最適性の章を重点化する。Boyd-Vandenbergheを読む場合も、凸解析全体よりLP双対の記述に絞る。
- 確率統計は、母関数、変数変換、最尤推定、検定のP値、標準誤差の章を使う。分布名暗記ではなく、尤度と正規化定数を手で書く。
- 計算機科学は、オートマトンと形式言語、計算量、再帰、キャッシュ、浮動小数点、OSスケジューリングの章を分けて戻る。CLRS型のアルゴリズム演習と、計算機構成のアクセス列演習を混ぜない。
210分の演習ワークフロー
- 最初の25分で12問をすべて読み、先に解く問題、保険、撤退を表にする。選択理由も一語で書く。
- 次の120分で主力問題を処理する。各答案の一行目に定義、標準形、境界条件、双対、分布、オートマトンのいずれかを必ず置く。
- 次の45分で保険問題を取りに行く。完答狙いではなく、定理の仮定、反例、計算量、時系列表など採点者が追える骨格を残す。
- 最後の20分で、符号、不等式向き、支配関数、正規化定数、丸め方向、計算量の変数を確認する。
自己採点チェックリスト
- 線形代数で、固有値・核・像・直交補空間のどれを使ったか答案冒頭に出ているか。
- 解析で、極限交換や積分判定に使う定理の仮定を書いたか。
- 代数・位相で、商、核、閉包、開集合、コンパクト性の定義を混同していないか。
- LPで、主問題と双対問題の不等式向き、変数符号、相補性の対応を確認したか。
- 確率統計で、尤度、正規化定数、母関数、標準誤差のどれを使ったか明示したか。
- 形式言語で、閉包性を使う向き、ポンピング補題の文字列、DFA/CFGの構成対象が明確か。
- システム問題で、アクセス列、CPU/I/O時系列、丸め方向を表で追ったか。
直前期に広げすぎないもの
直前期に、抽象代数の全範囲、位相空間論の一般論、PDEの厳密な関数解析、機械学習、データベース、ネットワークまで広げるのは効率が悪いです。2022〜2026の60問から見る限り、得点に直結するのは、線形代数・解析・LP・確率統計・形式言語・アルゴリズム/システムの答案作法です。研究分野として機械学習やデータサイエンスに関心があっても、筆答試験対策では、まず母関数、最尤推定、検定、線形計画、計算量に戻る方が点になります。
公式情報の確認
2026年5月24日に、東京科学大学の大学院過去問ページで情報理工学院 数理・計算科学系の2025〜2021年実施問題と2025年実施問題の出題意図が掲載されていること、過去問ページ上で私的利用以外の複製・転載・転用が禁じられていることを確認しました。また、2027年4月入学・2026年9月入学の理工学系募集要項では、数理・計算科学系のB日程筆答試験が2026年8月18日9:00〜12:30に実施され、数学・計算機科学に関する複数問題から数問を選択解答する形として案内されています。この記事では募集日程の要約ではなく、過去問演習の読み方だけを扱います。
InshiHub解答パックの使い方
まず公式PDFだけで年度演習を行い、25分の選択表、210分の答案、自己採点メモを残してください。その後で東京科学大 数理・計算科学系の院試 過去問 解答PDFを開き、各問題の解答開始、InshiHubPoint、最終確認を照合します。正解した問題でも、定義を書かずに計算だけで進めていないか、選ばなかった問題の撤退理由が妥当だったかを確認するのが有効です。
特に、2026の浮動小数点、2025のOSスケジューリング、2024のキャッシュ、2023の二進GCD型アルゴリズム、2022の直接写像キャッシュは、数学系の受験生が後回しにしやすい一方で、表を作れば短時間で部分点を残しやすい問題です。数学だけで固めるより、計算機科学側の安定問題を一つ持つ方が、本番の選択幅は広がります。
東京科学大 院試 の他専攻ガイド
東京科学大(旧東工大)の情報理工学院・工学院は出題分野が連動しています。数理・計算科学で身につけた「定義の宣言→計算量・浮動小数点の精度設計」は、情報通信系の信号処理や、計算機科学系のOSスケジューリングでも答案の骨格になります。下記の同大学他専攻ガイドも合わせて読むと、東京科学大 院試 全体の科目選択判断ができます。
この大学・研究科の解答パック
上記の出題範囲をカバーするオリジナル解答・解説PDFを年度別に整備しています。
対応する解答パックを見る東京科学大学 東京科学大学 数理計算科学 過去問 院試 — 出題範囲・倍率・日程・面接・研究計画書
筆記対策と並行して、東京科学大学 院試の倍率・日程・配点・出題範囲・面接対策・研究計画書・英語スコア要件・準備のタイムラインを確認できます。
よくある質問
- この記事は東京科学大数理・計算科学系の募集要項まとめですか。
- いいえ。InshiHubで作成した2022〜2026年実施分、各年12問、合計60問の解答TeXとsource notesをもとに、どの問題を先に読み、答案をどう始め、どの失点を避けるかを整理した対策記事です。
- 数理・計算科学系では数学と計算機科学のどちらを優先すべきですか。
- 片方だけに寄せるのは危険です。2022〜2026年のローカル解答では、毎年、線形代数・解析・代数/位相・最適化/確率統計・形式言語/アルゴリズム/システムが並ぶため、まず数学側で2問、計算機科学側で1〜2問を確保できる構成を作るのが安定します。
- 最初に固めるべき分野は何ですか。
- 線形代数、微積分・実解析、線形計画法、確率統計、形式言語、基本アルゴリズムを先に固めます。代数・位相・偏微分方程式は得意なら強い選択肢になりますが、定義を曖昧に書くと失点が大きい分野です。
- 2027年度入試では形式が変わっていますか。
- 2026年5月24日の確認では、2027年4月入学・2026年9月入学の募集要項に、B日程筆答試験は8月18日9:00〜12:30で、数学・計算機科学に関する複数問題から数問を選択解答すると案内されています。出願前には必ず最新の公式PDFを確認してください。
- InshiHubの解答パックはどう使うべきですか。
- 公式PDFを210分で自力演習した後に、選ばなかった問題も含めて解答パックで答案の始め方、定義の書き漏れ、計算量や確率分布の前提、選択撤退の判断を照合してください。