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電気通信大学 院試 過去問 解答例

電通大 情報理工学研究科 基盤理工学専攻 専門科目(分子生物学・生物化学・細胞・神経生物学) 2023年度 院試 解答例・解説

電気通信大学 情報理工学研究科 基盤理工学専攻 専門科目(分子生物学・生物化学・細胞・神経生物学) 2023年度の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全2問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。

最終更新:

設問ごとの解法方針と確認点を公開しています。

続きの途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。

1 — 分子生物学・生物化学

DNA の情報量は相補性を二重に数えない

二本鎖 DNA では、片鎖の配列を指定すれば相補鎖は自動的に決まる。したがって塩基対 1 個あたりの選択肢は 4 通り、すなわち 2 bit であり、10 塩基対なら 20 bit である。両鎖を独立に 8 通りと数えないことが採点上の注意点である。

読み枠のずれは範囲で評価する

1 塩基挿入や欠失はフレームシフトを起こすが、影響の大きさは発生位置で変わる。コード領域の始まり近くなら下流の大部分が別配列になりやすく、終わり近くなら影響範囲は短い。3 塩基欠失は読み枠を保つので、重要残基を失う場合を除けば一般にフレームシフトより軽い。

制限酵素地図は単独消化から切断数を決める

環状 DNA では、完全消化後の断片数が切断部位数に対応する。ただし同じ長さの断片は電気泳動上で重なって 1 本に見えることがある。今回の EcoRI 単独消化では 0.6 kbp0.6\ \mathrm{kbp} 断片が 2 本重なっていると見れば、全長 2.5 kbp2.5\ \mathrm{kbp} と二重消化の 5 断片が矛盾なくつながる。

ATP 合成の共通点は化学浸透である

酸化的リン酸化と明反応は、エネルギー源、電子供与体、電子受容体、膜の種類が異なる。しかし、電子伝達でプロトン駆動力を作り、ATP 合成酵素がその勾配を利用するという骨格は同じである。この共通骨格を先に書き、その後に酸素消費と酸素発生、NADH と水、NADP+^+ などの差を整理すると答案がぶれにくい。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

2 — 細胞・神経生物学

膜タンパク質の行き先は分泌経路で追う

膜タンパク質は、細胞質で完成してから膜に貼り付くのではなく、翻訳と同時に粗面小胞体膜へ挿入される。そこからゴルジ体で修飾・選別され、輸送小胞で細胞膜に届く。一方、寿命を終えた膜タンパク質はエンドサイトーシスで回収され、エンドソームで仕分けられ、リソソームで分解される。この往復の流れを押さえると空欄問題に強い。

静止膜電位はポンプとチャネルを分ける

Na+^+/K+^+ ATPase は濃度差を作る装置であり、静止時に膜電位を直接その値へ固定する主役ではない。膜電位の近い値を決めるのは、静止時に最も透過性の高いイオン、つまり K+^+ の漏洩チャネルである。この二つの役割を混同しないことが重要である。

興奮と抑制は閾値からの距離で判断する

興奮性入力は膜電位を閾値に近づける。抑制性入力は過分極を起こす、または Cl^- 透過性を上げて膜抵抗を下げ、同じ興奮性電流でも脱分極が小さくなるようにする。したがって「抑制性だから何かを止める」とだけ書くのではなく、膜電位が閾値へ届きにくくなる仕組みを書く。

Ca2+ 必要性は操作と救済で示す

必要性を示す実験では、Ca2+^{2+} 上昇を妨げる操作で伝達物質放出が消えること、さらに Ca2+^{2+} を戻す操作で応答が回復することを組にすると説得力が上がる。シナプス前細胞を操作し、シナプス後細胞の応答で放出の有無を読む、という因果の向きを明確に書くのが採点上の要点である。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

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