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琉球大学 院試 過去問 解答例

琉大 理工学研究科 物質地球科学専攻・物理系 専門(物理) 2026年度 院試 過去問 解答例・解説(全4問)

全4問。電磁気学・回路1問・熱・統計力学1問・量子力学1問。

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解説4問/全4問(1,835字)
解答PDFに収録
途中式と最終答(最終答つき4問)
問題本文
非収録

琉大 専門(物理) 2026年度 院試 過去問の出題内容(全4問)

この4問の分野は電磁気学・回路1問・熱・統計力学1問・量子力学1問・力学1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
1力学2026年度 大問I 連成振動と転がり運動自然長が消える理由 / モードの形あり
2電磁気学・回路2026年度 大問II 電磁気学容量による検算 / 向きあり
3量子力学2026年度 大問III 量子力学位相因子の役割 / この波束の検算あり
4熱・統計力学2026年度 大問IV 熱力学・統計力学自然変数 / 符号の検算あり

この年度の解説には検算1件が付いています。

前年度(2025年度)との違い

大問数
2025年度 4問 → 2026年度 4
2025年度のページを見る

1 — 2026年度 大問I 連成振動と転がり運動

自然長が消える理由

L3l0L\neq3l_0 なら各ばねには予張力があるが、三本が同じためつり合い位置は三等分点になる。l0l_0 は定数エネルギー U0U_0 にだけ残る。

モードの形

uR=0u_R=0 は二質点が同位相で動く低周波モード、uG=0u_G=0 は逆位相で動く高周波モードである。

問2 斜面上を転がる一様円柱

静止時の摩擦

水平力は重心に加えられるため回転させない。摩擦がゼロでなければ円柱には未相殺のトルクが生じるので、静止できない。

転がり時の摩擦

静止摩擦は接触点で仕事をしないが、並進エネルギーの一部を回転へ振り分けるために必要である。

検算

求めた一定加速度に v2=2Asv^2=2As を用いると v2=4gssinθ/3v^2=4gs\sin\theta/3 となり、エネルギー法と一致する。

2026年度 大問I 連成振動と転がり運動の途中式・最終答をPDFで見る

2 — 2026年度 大問II 電磁気学

容量による検算

同心球コンデンサーの容量は C=4πε0a(2a)/(2aa)=8πε0aC=4\pi\varepsilon_0a(2a)/(2a-a)=8\pi\varepsilon_0aU=Q2/(2C)U=Q^2/(2C) から同じ結果を得る。

問2 時間変化する磁場と円形導線

向き

起電力の負号はLenzの法則を表す。問題が大きさだけを求める場合は絶対値を示せばよい。

次元の確認

E2/R\mathcal E^2/R は電力、さらに周期相当の時間を掛けるため、最終式はエネルギーの次元になる。

問3 無限長円柱導体の磁場と放射

境界の検算

内側・外側の式へ r=Rr=R を代入すると、ともに μ0JR/2\mu_0JR/2 となる。

記述の要点

「電流が変化するから放射する」だけでなく、tB\partial_t\bm BE\bm E を、tE\partial_t\bm EB\bm B を生成する二つの式を示す。

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3 — 2026年度 大問III 量子力学

位相因子の役割

eik0xe^{ik_0x} は確率密度 ψ2|\psi|^2 を変えないため、位置の期待値には影響しない。一方、運動量の平均を k0\hbar k_0 だけ移す。

この波束の検算

さらに計算すると Δx=σ/2\Delta x=\sigma/\sqrt2Δp=/(2σ)\Delta p=\hbar/(\sqrt2\sigma) であり、積は /2\hbar/2。このガウス波束は等号を満たす。

問2 三次元無限深井戸

量子数ゼロを除く理由

nx=0n_x=0 では X(x)X(x) が恒等的にゼロとなり、波動関数にならない。各方向の量子数は1から始まる。

縮退の数え方

箱が立方体なので x,y,zx,y,z を入れ替えてもエネルギーが変わらない。次準位は「2を置く方向」の3通りである。

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4 — 2026年度 大問IV 熱力学・統計力学

自然変数

U(S,V,n)U(S,V,n)H(S,P,n)H(S,P,n)F(T,V,n)F(T,V,n)G(T,P,n)G(T,P,n) の順に並べると、各全微分の符号を再現しやすい。

問2 理想気体の自由エネルギーと混合

符号の検算

混合は一定温度で自発的に進むので ΔF<0\Delta F<0 でなければならない。logx\log xlog(1x)\log(1-x) が負であることと整合する。

同種気体との違い

ここではA、Bが異なる種類なので、仕切りを外した後も粒子種を区別できる。与えられた式の範囲では正の混合エントロピーが得られる。

問3 並進分配関数

N!N! の役割

同種粒子の入れ替えを別状態として重複計数しないための因子であり、NlogN-N\log N を生む。これにより自由エネルギーが示量性をもつ。

次元をもつ対数

厳密には V(2πmkT)3/2/h3V(2\pi mkT)^{3/2}/h^3 のような無次元の組を対数へ入れる。問題の指示に従って、変数に依存しない定数だけを最後にまとめている。

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