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熊本大学 院試 過去問 解答例

熊本大 自然科学教育部 理学専攻 数学コース 数学 2026年度第2期 院試 解答例・解説

熊本大学 自然科学教育部 理学専攻 数学コース 数学 2026年度第2期の院試 過去問について、設問ごとの解法方針と確認点を解説。全3問収録の解答・解説PDFと併用できます。問題本文は含みません。

最終更新:

設問ごとの解法方針と確認点を公開しています。

続きの途中式・最終答は解答・解説PDFに収録しています。問題本文は含まれません。

1 — エルミート行列の対角化

方針

行列がエルミートであることに注目すると,固有値は実数で,異なる固有値の固有空間は直交する。したがって,計算の中心は特性多項式と固有空間の基底を正しく出すことに絞られる。

検算

detA\det A は固有値の積で 135=51^3\cdot5=5 になる。対角化行列 UU の各列のノルムはそれぞれ1であり,列同士の内積が0になるので,UU=IU^*U=I の検算も容易である。

答案上の注意

重複固有値 11 については,固有ベクトルを1本だけ出して終えると不十分である。代数的重複度が3なので,固有空間の次元が3であることを一次独立性で確認してから,正規直交化してユニタリ行列を作る。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

2 — 極座標と重積分

領域の分割

極座標に直すと,内外の円は r=1,2r=1,2,直線 x=1x=1r=secθr=\sec\theta になる。交点は 2cosθ=12\cos\theta=1,つまり θ=π/3\theta=\pi/3 である。この角度を境に上限が secθ\sec\theta から 22 に変わる。

対数微分の使い道

問2の結果は secθ\sec\theta の原始関数を与えている。今回の重積分では secθdθ\int\sec\theta\,d\theta が出るため,この小問は問3の計算を見据えた誘導である。

典型ミス

x1x\le1 を忘れて単純な半円環として積分すると値が大きくなる。またヤコビアン rr を落とすと,積分される関数が cosθ\cos\theta のままになり,半径方向の寄与を失う。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

3 — 距離空間と集合への距離

中心となる不等式

集合への距離の問題では,三角不等式を各 aAa\in A に対して書き,下限を取るのが定石である。下限を取る前に aa を固定しておくと,不等式の向きを間違えにくい。

連続性の強さ

単に連続であるだけでなく,11-Lipschitz 連続であることが分かる。これは距離関数が点を少し動かしても,その移動距離以上には変化しないという意味である。

触点と閉包

距離空間では,xxAA の閉包に属することと,任意の半径の開球が AA と交わることが同値である。今回の d(x,A)=0d(x,A)=0 は,この閉包の条件を距離の言葉に置き換えたものである。

続きの解答(途中式・最終答)はPDFに収録

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