院試hub

九州 · 九州大学

九大情報理工の院試|専門科目の選択と過去問の使い方

九州大学大学院システム情報科学府 情報理工学専攻の専門科目を、2022〜2026年度の5年分で読みます。情報系4分野の年度別テーマと、2分野を選ぶときに見る所、SQLと関係代数、正規化の復習内容。数学や電気電子の解答PDFとの違いも書きました。

最終更新: 2026/10/24

システム情報科学府 情報理工学専攻 専門科目(情報系4分野)の解答・解説PDF

収録:2022〜2026年度・5回分・解説20項目¥2,880

解答PDFの商品ページへ

九州大学の学府・専攻別の公式過去問を見る

2027年度の九大情報理工学専攻の専門科目は、6分野から2分野を選んで120分、200点です。 電気回路と情報理論、オートマトンと言語、電磁気学、アルゴリズム、計算機アーキテクチャの中から、試験当日に選びます。 (修士募集要項9ページ、2026年10月15日確認)

このページで扱う商品は、そのうち情報理論、オートマトンと言語、アルゴリズム、計算機アーキテクチャの4分野です。4分野とも解くわけではありません。

どの2分野にするかは、志望研究室だけで決めないでください。過去問を時間内に解いて、根拠まで書けた2分野を選びます。

数学は別の試験で、必須2分野と選択1分野です。英語は資格試験の証明書で評価され、出さなければ0点です。外部受験の手順・日程、英語の提出条件、学府全体の倍率と数字の範囲は別のページにあります。

情報系4分野の過去問の使い方

情報理論なら確率分布と符号長、オートマトンなら状態と遷移規則。アルゴリズムは計算量とデータベースの操作で、計算機アーキテクチャは命令の依存関係とメモリ参照を追います。 自分の答案を解説と比べ、どの定義や手順で止まったかを分野ごとに書き残してください。

院試hubでは、九大 情報理工学専攻 専門科目の院試 過去問 解答PDFがあります。公式PDFで自分の答案を作ってから、式変形や状態数、計算量、キャッシュの分類の根拠を突き合わせる使い方を考えて作りました。

この分析で見た材料

材料確認範囲記事での使い方
解答解説2022〜2026年度の情報系4分野出題テーマを拾い、計算や証明の書き出しに要る復習内容を確かめた。
公式ページシステム情報科学府の修士課程入試ページ。情報理工学専攻と電気電子工学専攻の過去5年分のPDFがあることを、2026-06-20に見た。公開年度と商品の範囲を照らし合わせる。科目選択の条件は冒頭の2027年度要項による。
商品単位情報系の4分野を1つのパックにまとめている。数学や電気電子の解答PDFと何が違うかを、下の節で説明しています。

2022〜2026年度の分野別テーマ

年度情報理論オートマトンと言語アルゴリズム・プログラミング計算機アーキテクチャ
2026マルコフ情報源、エントロピー率、ブロック符号化。DFA/NFA、正規表現、言語演算の構成。行列累乗、グラフ連結性、クイックソートの分割。論理最小化、クロック周波数、キャッシュ置換。
2025対称通信路、通信容量、混合分布のエントロピー。星なし言語、自由群の簡約、正規言語の構成。ヒープ、ヒープソート、探索手法と漸近評価。論理式、パイプライン、ライトスルーとライトバック。
2024Kraft不等式、Huffman符号、KLダイバージェンス。接尾辞を持つ言語、格子路、PDAの構成。Fibonacci、行列累乗、B木、関係代数。組合せ論理、実行時間、ハザード、平均メモリアクセス時間。
2023連続分布のエントロピー、マルコフ連鎖、誤り訂正。球の取り出しを状態で表すDFA、文脈自由文法。KMP、SQL、関数従属性と3NF分解。論理最小化、パイプライン幅、直接写像キャッシュ。
2022ビット反転通信路、マルコフ情報源、Huffman符号。状態遷移図の追跡、部分文字列回数、正規言語の判定。リスト処理、高階関数、関係分解と自然結合。論理回路、命令依存、スーパースカラ、キャッシュミス分類。

2分野を選ぶときに見る所

過去問を解いて、根拠まで説明できた所と、復習が要る所を分けます。解くのにかかった時間も記録してください。 科目名を見て「これは授業でやった」と思っても、時間内に書けるとは限りません。

見る分野解く前に確かめること復習が必要な箇所
情報理論与えられた確率分布と、自分で動かす入力分布の区別。対数の底と単位も。エントロピーと相互情報量の定義。定常分布と平均符号長。
アルゴリズム・プログラミングコードは添字と変数を追う。データベースは出力列と結合条件、属性と従属。SQLの演算と関係代数、関数従属と正規形。計算量も。
オートマトンと言語どの言語が対象か。答えを文法で書くのか、正規表現か、オートマトンか。DFAとNFAの遷移と受理条件、PDAのスタック操作。文法での導出も。
計算機アーキテクチャ真理値表や命令の依存、ステージ数、キャッシュのindex/tagを先に表にする。データ依存とハザード、アドレスの分け方、キャッシュの置換規則

分野別の答案の書き方

情報理論:分布と対数の底

エントロピーと通信容量、Huffman符号、Markov情報源がよく出ます。 定常分布を出す方程式、平均符号長で平均を取る確率、容量を計算するときに動かす入力分布。この3つは答案の最初に書いておきましょう。

オートマトンと言語:状態の意味

DFAやPDAは、図を描く前に「この状態は何を覚えているか」を一文で書いてください。それだけで崩れにくくなります。 題材は球の取り出しや偶奇、接尾辞、自由群の簡約と年度ごとに違っても、開始状態と受理状態、遷移規則を書く流れは同じです。

アルゴリズム:出力と計算量の検算

KMPやヒープ、クイックソートでは変数と配列の変化を、B木では挿入の前後の形を追います。穴埋めは、添字が0から始まるのか1からか、再帰の範囲はどこまでかを見てから。

SQLと関係代数、正規化の復習

アルゴリズム/プログラミング分野では、2023年度の問2にSQLと関数従属性・第3正規形、2024年度の問3に関係代数が出ています。 この分野を選ぶなら、ソートや探索の計算量だけでは足りません。この2年分の公式問題で、習っていない操作がないか確かめてください。

SQLでは、出す列と表を結ぶ条件、集計する行、重複を除くかどうかを先に決めます。小さな表で結果を手で計算し、SQLが返す行と比べてください。 ふつうのSELECTは重複を残します。集合として扱う関係代数の射影と同じ結果になるとは限りません。 この違いはWaterloo大学のSQL講義資料26〜29ページでも確認できます。

関数従属は、左辺の値が同じ行どうしで右辺の値もそろうかで判定します。原題では、与えられた表と変更後の表を別々に判定してください。 ただ、実際の設計では、ある時点の表で成り立っていても、それが将来も守られる制約だとは言えません。

第3正規形は、前提の従属から候補キーを出すところから始めます。 そこから導ける従属も含め、右辺を1属性に分けた非自明な従属ごとに、左辺がスーパーキーであるか、右辺の属性がいずれかの候補キーに含まれるかを確認してください。 定義はWaterloo大学の関数従属・正規形の講義資料31ページにあります。

関係代数では、演算ごとに入力と出力の属性を書き、和や差が取れる形かを確かめます。小さな関係で試すと式の誤りが見つかります。ただし一例で合っても、一般に等しい証明にはなりません。

計算機アーキテクチャ:表の読み違い

論理式やパイプライン、キャッシュ、平均メモリアクセス時間の問題は、初期状態と置換規則、時間の単位を確かめてから計算します。 命令の依存はRAW依存を線で結ぶと見やすくなります。キャッシュではtag/index/offsetを分け、初期参照ミスと容量ミス、競合ミスを区別してください。

命令の依存から停止回数を求める練習には、パイプラインのハザードとCPIの図解が使えます。 WBとIDを同じサイクルでできるか、どの段へ転送できるかで答えが変わります。最後は九大の問題文の指定に戻って計算してください。

数学・電気電子との使い分け

九大 情報理工学専攻 数学の解答PDFは別の商品で、線形代数と解析、ベクトル解析、確率を扱います。数学と専門は試験が別なので、過去問もそれぞれ解いてください。

電気電子工学専攻 専門科目の解答PDFもあります。回路や電磁気を練習するなら、受ける専攻の出題範囲と、商品の科目と年度が合っているかを見てください。

九大の数学・電気電子と他専攻のガイド

情報理工の数学と電気電子工学専攻の専門科目、工学府の機械系は、それぞれ別のガイドがあります。

途中式と最終答まで読める解説

専門科目(情報系4分野)の収録解説の分野(2022〜2026年度・20項目)

院試hubの収録解説5実施回・20項目の見出しを、出題区分ごとに数えました。設問を分けた項目や、公開資料の制約を説明する項目も入っているので、公式問題の大問数や完成答案の数とは合いません。いちばん多いのはオートマトンと言語で、5項目(全体の25%)。オートマトンと言語・計算機アーキテクチャ・情報理論は5実施回すべてに出ています。

出題区分項目数全項目に占める割合直近の連続出題最後に出た回
オートマトンと言語525%5回連続2026年度
計算機アーキテクチャ525%5回連続2026年度
情報理論525%5回連続2026年度
アルゴリズム210%2回連続2026年度
アルゴリズム・プログラミング210%—2023年度

このほか1項目だけ収録した出題区分は アルゴリズム/プログラミング です。

収録年度と解説項目数

院試hubに収録した5実施回の一覧です。どの回も解説見出しは4項目です。

九大 専門科目(情報系4分野)の解答で立てた注意点(44件)

院試hubの解説で、その設問のためだけに立てた小見出しを集めました。「方針」「検算」のように どの問題にもある見出しは外し、新しい実施回から順に並べています。

情報理論11件

  • 2026年度 第1問定常分布では対称性を先に使う / ハフマン符号は一例でよい
  • 2025年度 第1問対称通信路は一様入力を見る / 新記号の混合は二段階エントロピー
  • 2024年度 第1問Kraft不等式は構成にも使える / KL最小化は積最大化に直す
  • 2023年度 第1問微分エントロピーの底 / 容量の達成部分
  • 2022年度 第1問加法雑音通信路の見方 / エントロピーレートの計算 / ハフマン符号

オートマトンと言語11件

  • 2026年度 第2問操作1は多重集合化 / 巡回シフトは「切る位置」を探す
  • 2025年度 第2問スターフリーは「禁止部分文字列」で表す / 交換操作は2カウンタになる
  • 2024年度 第2問末尾条件は接頭辞ではなく接尾辞を見る / 往復性は単なる原点復帰ではない
  • 2023年度 第2問DFAの状態の意味を明記する / 補言語の文法
  • 2022年度 第2問状態対の意味 / 部分文字列数の差 / 文脈自由文法の確認

計算機アーキテクチャ11件

アルゴリズム・プログラミング5件

アルゴリズム4件

  • 2026年度 第3問道の数の証明は最後の1辺で分解する / クイックソートの添字は1始まり
  • 2025年度 第3問ヒープは添字で親を確認する / 探索距離は等差級数か等比級数か

アルゴリズム/プログラミング2件

  • 2024年度 第3問指数時間と対数時間の対比 / B木の最大値は子数から数える

頻出論点と、同じ論点を出す他大学

院試hubが解答した大問の論点を、他大学の出題と突き合わせました。併願先を探すとき、 どの大学と出題が重なるかを数で確かめられます。

論点この専攻での出題出題年度同じ論点を出す他大学全国の出題大学
正規表現・形式言語3問2026・2024・2022京都大学・東京大学・東京科学大学・東北大学・早稲田大学10大学
ソートアルゴリズム1問2026京都大学・静岡大学・東京科学大学・京都工芸繊維大学・東京大学10大学
オートマトン理論1問2022九州工業大学・静岡大学・早稲田大学・東京科学大学・大阪大学11大学

九大 公式の過去問の公開年度と公式解答例

公開されている年度
令和4〜8年度(直近5年)
公式の解答例
解答例の掲載なし
英語の扱い
2027年度は国内TOEIC L&Rのデジタル認定証、TOEFL iBT(ETS送付も必要)、IELTS Academic。一般試験の出願末日から2年以内の受験日。
院試hubが最後にリンクを確認した日
2026-10-15
ページの内容
情報理工学専攻・電気電子工学専攻の修士課程一般入試問題を過去5年間分PDF配布。

よくある質問

情報理工の専門科目は4分野すべて解答しますか。

いいえ。2027年度の試験では、電気回路、情報理論、オートマトンと言語、電磁気学、アルゴリズム、計算機アーキテクチャの6分野から2分野を選びます。この商品と過去問の分析が扱うのは、そのうち情報系の4分野です。

専門科目では何を優先して勉強すべきですか。

6分野の過去問を見比べて、本番で解く2分野の候補を決めるのが先です。情報系なら、情報理論は確率計算、アルゴリズムは計算量とデータベースの操作、オートマトンは形式的な記述、計算機アーキテクチャは表の作成を試してください。根拠まで書ける分野を選びます。

数学パックとは何が違いますか。

扱う科目が違います。数学パックは線形代数と解析学、ベクトル解析、確率・統計です。この専門科目パックは、情報理論とオートマトンと言語、アルゴリズム・プログラミング、計算機アーキテクチャの4つです。

公式過去問と併用する解答・解説PDFを、九州大学の研究科・科目別に掲載しています。収録年度と価格は各ページで確認できます。

九州大学の解答PDF一覧で、九州大学の研究科・専攻・科目をまとめて確認できます。

院試対策ガイド一覧(大学別)

システム情報科学府 情報理工学専攻 専門科目(情報系4分野)の解答・解説PDF

収録:2022〜2026年度・5回分・解説20項目¥2,880

解答PDFの商品ページへ