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九工大 情報工学府 専門科目(情報・通信工学) 2026年度 院試 過去問 解答例・解説(全3問)

全3問の分野は情報1問です。状態図・相変態が出ています。解説はすべて、途中式と最終答は大問1問ぶんを公開しています。残りは解答PDFに収録しています。問題本文は含みません。

最終更新:

第1問 — システムソフトウェア

LRUの典型ミス

参照されたページは、置換されなくても「最も最近使われた」側に移る。上の列で参照1と参照5がヒットしている点を飛ばすと、次に追い出すページがずれる。

セキュリティモデルの見分け方

機密性は「漏れ」を防ぐ発想、完全性は「汚染」を防ぐ発想である。答案では、禁止する操作だけでなく、どの向きの情報流を止めているかまで書くと採点上強い。

解答

問題1

選択肢の答は次の通りである。 小問(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)答ABCBCBB \begin{array}{c|ccccccc} \text{小問} & (1)&(2)&(3)&(4)&(5)&(6)&(7)\\ \hline \text{答} & A&B&C&B&C&B&B \end{array}

  1. システムコールは、ユーザプログラムがカーネルに保護された処理を依頼するための入口である。
  2. ラウンドロビンでは、コンテキスト切替の費用を無視すればタイムスライスを短くするほど応答性が上がる。
  3. ページ置換が頻発して実行が進まなくなる現象はスラッシングである。
  4. 割込み要求は、通常、命令実行の区切りでプロセッサにより確認される。
  5. 資源を取得する順序が食い違うと循環待ちが作られる。プロセス1の順序と矛盾する順序を持つものを選ぶ。
  6. 平均アクセス時間は 5.0+5.0+0.1=10.1 ms 5.0+5.0+0.1=10.1\ \mathrm{ms} である。平均回転待ちは1回転時間の半分である。
  7. ページ表の大きさは、仮想ページ数に1エントリの大きさを掛けて求める。仮想ページ数は「仮想アドレス空間の大きさ」を「ページサイズ」で割った値である。

問題2

LRUでは「最後に参照されてから最も長く使われていないページ」を追い出す。4フレームに最初の4ページを入れた後の変化は次の通りである。

参照

フレーム1

フレーム2

フレーム3

フレーム4

メモ

初期

1

2

3

4

1,2,3,4を格納

1

1

2

3

4

ヒット

5

1

5

3

4

2を置換

6

1

5

6

4

3を置換

2

1

5

6

2

4を置換

3

3

5

6

2

1を置換

5

3

5

6

2

ヒット

4

3

5

4

2

6を置換

したがって最終状態は (フレーム1,フレーム2,フレーム3,フレーム4)=(3,5,4,2) (\text{フレーム1},\text{フレーム2},\text{フレーム3},\text{フレーム4}) =(3,5,4,2) である。

問題3

機密性の観点では、高い機密レベルの利用者が低い機密レベルのファイルへ書き込むことを禁止する。理由は、高い機密情報が低いレベルへ流出する経路になるからである。これは「上から下へ書かない」という制約である。

完全性の観点では、低い完全性レベルの利用者が高い完全性レベルのファイルへ書き込むことを禁止する。理由は、信頼度の低い情報で高信頼のデータを汚染する経路になるからである。これは「下から上へ書かない」という制約である。

両者は保護したい情報流の向きが逆である。機密性は高い情報が下へ漏れることを防ぎ、完全性は低い情報が上へ混入することを防ぐ。そのため、単純な階層だけで両方を同時に満たそうとすると、許すべき読み書きの向きが衝突しやすい。実運用では、仲介プロセス、検査済みデータ、権限分離などにより情報流を明示的に制御する必要がある。

最終答

問題1は A,B,C,B,C,B,BA,B,C,B,C,B,B。問題2の最終フレームは (3,5,4,2)(3,5,4,2)。問題3は、機密性では no write down、完全性では no write up が基本方針である。

第2問 — 計算機ハードウェア

カルノー図のまとめ方

主加法標準形では1のセルをそのまま列挙する。最小化では、隣接する1をできるだけ大きな長方形でまとめる。問題1では端の巻き戻り隣接を使うと YˉZˉ\bar Y\bar Z が出る。

状態遷移表の読み方

表中の y1′y0′,z1z0y_1'y_0',z_1z_0 は、左側が次状態、右側が出力である。状態図の枝ラベルは入力/出力に統一しておくと、次状態と出力を取り違えにくい。

計算機ハードウェアの途中式・最終答をPDFで見る

第3問 — 情報通信ネットワーク

距離ベクトルの採点ポイント

隣接ルータが広告する距離だけでなく、自分からその隣接ルータまでのリンクコストを必ず足す。広告値だけを比較すると RbR_b と RcR_c が同点に見えるが、総コストでは RbR_b が最短である。

パリティの限界

単純パリティは奇数個のビット反転を検出できるが、偶数個の反転は見逃すことがある。訂正能力までは持たないので、再送制御と組み合わせて使うという位置づけで理解する。

情報通信ネットワークの途中式・最終答をPDFで見る

年度別の解答例(2年度)

  • 2026年度(このページ・全3問)

    システムソフトウェア / 計算機ハードウェア / 情報通信ネットワーク

  • 2025年度(全3問)

    システムソフトウェア / 計算機ハードウェア / 情報通信ネットワーク

2026年度の出題内容

全3問

この3問の分野は情報1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問—システムソフトウェアLRUの典型ミス / セキュリティモデルの見分け方あり
第2問情報計算機ハードウェアカルノー図のまとめ方 / 状態遷移表の読み方あり
第3問—情報通信ネットワーク距離ベクトルの採点ポイント / パリティの限界あり

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1テーマ

2026年度は1問に1テーマが出ています。

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状態図・相変態第2問9大学・24問

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